あれから数日が経ち、私のジュエルシードは14個、管理局側が聞いた限りで1個、残りは多分フェイトちゃんが持っていて6個という事になっています。
実はあれからジュエルシードを私は見つけることはできず、アリサちゃんが見つけた1個だけになってしまったのです。
本来、この前の休日の間に私が取るはずだったらジュエルシードがフェイトちゃんに回った感じですかね。それを犠牲にしてまでやっておかないことがありましたからね。
まぁ、大半はアリサちゃんの魔法の練習やオリフィア姉妹の大怪我を治したりなどの事で潰れましたが。
また、前に海の上でフェイトちゃんがジュエルシードを6個も強制発動させた件については私が封印してしまいましたし、今日はそれから二日経っています。
それで、なぜかアリサちゃんから後で家に来るようにと学校で言われて、その放課後私はアリサちゃんと一緒にアリサちゃんのお家に向かっています。もちろんユーノ君を連れて。
もちろんすずかちゃんも一緒に居ます。アリサちゃんが私にその会話をしたときはすずかちゃんもかなり近くにいましたからね。
ちなみに理由はアリサちゃんが私に何かしないためらしいのですが、多分アリサちゃんのさっきの目からして何か私に話したいことがあるという感じでしたから、別に分からなくないのですけどすずかちゃんが思っていることはないと思うのですよね。
そう言ったところですずかちゃんは付いて来そうだったので言わなかったですが。
「さて、着いたわよ。ちょっとついて来てくれる?」
アリサちゃんはそう言い、私とすずかちゃんはその後について行きます。
そして歩いた先には獣姿をしたアルフさんが檻の中に居ました。
なるほど、そういう事ですか。どう見てもアルフさんに似ていますから、アリサちゃんは何か関係しているのではないかと思ったのですね。
っていうか、あの海の上での出来事はなくしたのにどうしてアルフさんは前と同じでここに居るのでしょうか?
とりあえずどうしましょうか? 一応管理局とはいつでも連絡を取れるのですが、取った方が良いのかもしれませんね…… まずは様子見にしましょうか。
「どうしたのこの子?」
「うん、昨日家の帰りに怪我している犬を拾って」
そこは同じですか、とりあえずアルフさんと話しましょうか。
《アルフさん、一体どうしたのですか?》
《あんたか……》
《もしかして、プレシアと何かあったのですか? それにフェイトちゃんは……》
私が何があったのかと聞くと、アルフさんは落ち込んでしまいました。
《ねぇなのは、やはりこの子って……》
《はい、アルフさんで間違いないと思います》
すると今度はアリサちゃんが私に念話で話してきました。念話があるといろいろと便利ですので、この前の時にアリサちゃんにも念話は教えてありましたのです。
さて、どうしたらすずかちゃんをここから移動させましょうか……
《アリサちゃん、ちょっとすずかちゃんをここから移動させたいのですが》
《分かった、ちょっとやってみる》
アリサちゃんは私の言葉を聞いて、すずかちゃんに話しかけました。
「すずか、実はもう一つ見せたいものがあるからちょっと来てくれない?」
「え、でもなのはちゃんは……」
「別に私を一人にして構いませんよ。それにもう少しこの子の事を見ていたいから」
「……分かった。それでアリサちゃん、見せたいというのは?」
「部屋にあるからついて来て」
「ちょ、ちょっとアリサちゃん!?」
アリサちゃんはそう言ってすずかちゃんの腕を引っ張って家の中に入っていきました。
そして二人が居なくなったのを確認してか、アルフさんが念話で私とユーノ君に話しかけてきました。
《あんたらがいるという事は、管理局も聞いているのかい?》
《いえ、管理局は聞いていませんよ。あの後、私から断りましたので》
《そうだったのか》
《でも、後の事を考えると管理局に事情は知らせた方が良いと思います。断ったとは言いましたが、一応すぐに繋げるようになっていますので》
《僕もなのはと同じ意見だ。ジュエルシードを集めている時点で何かをしていることは分かっているとは思うから》
《そこまでいうのなら任せるよ》
アルフさんは私とユーノ君の意見を聞いて、それに従うようにしました。
それを聞いた私はすぐに管理局側に連絡を取ります。
《いきなりどうしたのだ?》
《その声はクロノ君ですか? ちょっと伝えたいことがありまして》
私は、アルフさんがフェイトちゃんの所から逃げ出してきたという事を言い、クロノ君は連絡してきた事情を理解し、アルフさんに話しかけます。
《時空管理局、クロノ・ハラオウンだ。詳しい事情を話してくれないか?》
その言葉を聞いて、アルフさんはすべてを話していきます。
ジュエルシードはフェイトちゃんの母親であるプレシアの命令だという事、フェイトちゃんはその命令でジュエルシードを集めていたこと。
《大体の事情は理解した。話を聞く限り、プレシア・テスタロッサがすべての原因なんだな》
《あぁ、だからフェイトを助けてくれると約束してくれないか!! あの子は何も悪くない!!》
《分かった。フェイト・テスタロッサの事はこちらで助ける。これより管理局はプレシア・テスタロッサの捕縛を最優先する。それで、君はどうするんだ高町なのは》
《私も一緒に行動します。多分ジュエルシードはフェイトちゃんと管理局側のを含めてすべて集まっていると思いますので》
《分かった。それでこの後はどうするか?》
《それなら考えがあります》
私は管理局側が持っているジュエルシードを一度私に預け、私のジュエルシードとフェイトちゃんのジュエルシードを賭けて戦うという事を言いました。
もし私が勝ったならば、プレシアは何らかの行動をとるだろうと言い、クロノ君は私の言葉に納得するのでした。
《……分かった。それならプレシアが居る場所も把握できるかもしれない。一度こちらにあるジュエルシードをそちらに預ける》
《ありがとうございます。それでは後でアースラに向かった方が良いですか?》
《そうしてくれると助かる。それではまた後で》
クロノ君との連絡が切れ、それから私は一度ため息を吐きました。
すると突然アルフさんに話します。
《一つ気になっていたんだが、あの金髪の女の子から魔力を感じられたのだが》
《それ、僕も気になってた。どうしてあの子が魔力を?》
《あぁ、それですか》
一体何のことかと思いましたが、アリサちゃんの事ですか。さっきも念話していましたしね。
とりあえず魔力があるという事は言っておきますか。
《ユーノ君は分かっていると思いますが、私はアリサちゃんにジュエルシードを集めるのを手伝ってもらっていたのですよね。魔法の存在がばれてしまったから》
《確かにそうだったね》
《それでユーノ君には言っていなかったですが、アリサちゃんがまたジュエルシードを前に見つけたらしいのですよ。その日に渡そうとしたらしいのですが、その時はあの三連休で用事があった日で……》
《そういう事か。封印もしていないジュエルシードを何日か持っていたせいで、金髪の子のリンカーコアに溜められる魔力総量が増えちまったということか》
《アルフさんの言うとおりです。私が封印した時にはかなりの魔力がありまして…… それから私が暇な時に教えている感じですね。暇があった時にデバイスも作ろうかなと》
《そうだったのか……》
ユーノ君はちょっとアリサちゃんの人生を変えてしまったかもしれないと思ってしまったのか、声のトーンが下がっていました。
それを言うなら、私の方が原因だと思うのですけどね…… まぁ、今はその話は後でユーノ君に言っておきますか。
《さて、そろそろ部屋に入ってもよさそうですし、私は行きますね。ユーノ君はどうします?》
《僕はもう少しここに居るよ》
《分かりました。それでは私は行きますね》
そう言って私はアリサちゃんとすずかちゃんがいると思う部屋へと向かうのでした。
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新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。
任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。
なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!
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