管理局がこの世界にやってきた2日後の休日。私は朝から出かける準備をします。
「なのは? 朝からどうしたの?」
「ごめんねユーノ君、今日もいつもの用事ですぐに出かけないといけないんだ」
ユーノ君は私が部屋でドタバタと急いでいるのを見て、声をかけてきました。
ちなみにユーノ君を連れてきていない時は『ちょっと、師匠に会いにいかないといけない』という嘘をついて出かけています。
この前の家族に学校を休むと言ったのも同じ理由を言って、両親には数年前から師匠と知り合ったと言っている。最初おにいちゃんはその師匠に会わせろと言っていましたが、『師匠はあまり人と接したくない人なので私以外だと多分会ってくれないと思うよ』と言って諦めさせたのです。
その後どうやって知り合ったのかと言われると、前によくランニングしているときに知り合って、私に興味を惹かれたらしいと言いました。ちなみにユーノ君にはその師匠の跡継ぎに魔法を教えてもらっていることにしています。ユーノ君には前に魔法を押してもらった魔導師の事について話していましたのですぐに納得しましたけどね。
ちなみにくーちゃんについては普通に私の使い魔だという事でユーノ君には通してあります。別にそこは隠す必要もありませんからね。ちなみにくーちゃんは下で昨日に続いて久しぶりの再会を家族でしています。前にくーちゃんは私の家で暮らしていたこともありましたからね。
一応言っておきますが、くーちゃんは妖狐兼私の使い魔という事になってます。だからくーちゃんがもともと持ってた力も使えますし、魔法の力も使えます。ちなみに魔法を教えたのは私で、転移魔法もその時くーちゃんに教えましたね。
「そうだったの。じゃあなのはが戻ってくるまでは僕だけでジュエルシードを探すよ」
「いつもごめんね。特に今日はかなり掛かりそうだから」
私はそう言って部屋を出ていき、両親にも魔法関連の用語を省いて同じことを言から、くーちゃんを連れて家を出ることにしたのでした。
それから少し歩いて人気が全くない路地裏に入ってそこで転移魔法を使います。
「それでくーちゃん。手に入った建物の場所はどこなんですか?」
「第124管理外世界というところなんだけど、そこってほとんどが森林に囲まれててかなりの安さで家が建てられる世界らしい。それでなのはから貰った宝石類でこの家を建ててもらったの。そのおかげで建物が建った時は驚いちゃったけど」
「なるほど、とりあえず第124管理外世界の座標を教えてくれませんか」
「えっとね……」
くーちゃんは第124管理外世界の座標を私に教え、その座標通りに転移魔法を私は発動させます。
ちなみに先ほど会話の中に出てきましたが、どうやって宝石類を手に入れたのかと言いますと、まだユーノ君に会う前にフェイシングハートでいろいろな世界に行ったときに、少しずつ宝石類を集めていったのです。集めていた理由はもしもしも建物を借りられなかった場合の対応で、宝石ならその世界の金に換えてくれるだろうと見越してであった。結果的にそれはよかったらしく、建物を借りることはさすがにできなかったようだった。
とりあえず私とくーちゃんは第124管理外世界へと移動し、着いた場所は周りが森林で囲まれている所でした。
空気が澄んでおり、かなり心地がよさそうな世界のように思えましたね。
「それで、どこに建物があるのですか?」
「こっち。ここは私が転移してくるときに使ってた場所で、ここから少し歩いたところにある」
私はくーちゃんの後について行きながら歩いて行きます。
途中、この世界の人や建物を見たりしましたが、どの建物も一つの場所に密集しているようではなく、どちらかと言えば山の中にある別荘とかのイメージに近かったですね。
「着いた。この建物なんだけど」
「……なんですかこれは」
くーちゃんが目的である建物に着くと、私にそう言ってきました。
そう言って私は目の前の建物を見たのですが……思わず唖然してしまいました。
いやだってこれを見て唖然しない方がびっくりしますよ。なんでよりにもよって洋館みたいな建物なんですか!? しかも庭付きって……
「……一つ聞いていいですか? この建物を建てるのにどのくらいの宝石を使いましたか?」
「それなんだけど、宝石七つで作れるような建物を頼んだら、なぜかこうなって」
少なっ!? 経った七つ宝石だけでこんな建物が経つんですかこの世界は!?
先ほど、くーちゃんがかなりの安さで家が建てられると言っていましたが、これは完全に予想外です。かなり安い言っても少し豪華な建物ぐらいだと思っていたのですが……
っていうか、この建物をこれから二人、いや先の事を考えれば四人で使うのですか。絶対に広すぎでしょ。どう見てもすずかちゃんの家より広い気がしますよこれは。
ちなみのこれは後で聞いた話なんですが、この世界はどれだけ木々を伐採しても一年以内にすぐに立派な木が建ってしまうらしく、木材とかがかなり安いから建物も安く建てられるらしいです。ちなみに一番金がかかった部分は庭と地下らしいです。っていうか地下まであったと知った時は驚きましたが。
「……とりあえずわかりました。ちなみに研究に使う材料とかはどれくらい集まったのですか?」
「予想以上に建物が広かったから、なのはが必要としていた部品や機材などはすべてこの建物中にあるよ。そっちの方で宝石をかなり使う事になったけど」
「ならよかったです。とりあえず今日はその部品や機材などを組み立てたりしましょうか」
そういう事で私は、これから拠点となる洋館の中に入り、部品や機材などを作ることにしたのでした。
洋館の中に入りますと、かなりの豪華な建物になっており、本当にこの洋館がたった七つの宝石で建ったのかと思うほどでした。
ちなみに洋館の中は玄関のエントランスがあり、応接間、食堂、サウナ付きの室内風呂と露天風呂、書斎、客室と寝室が計二十室近くあり、さらに地下には特大なホールが一つありましたね。
地下を私の研究所にすることは決まったのですが、客室とかどうしましょうね。
とりあえず私は部品や機材などをくーちゃんに運んでもらいながら、私は地下で作業に入ることにしました。
それと管理局の協力を受けなかった理由ですが、協力をしてしまったらこちらでやることができなかったからです。この数日間でやらないといけないことはたくさんあり、プレシアに会いに行ったのも予定がかなり詰まっていたからです。だから管理局とは協力はしなかったのですが、そのままだと闇の書事件の時に大変な事になりそうでしたので、クロノ君にいつでも管理局と連絡を取れるようにしておいてもらったのです。闇の書事件の時は逆にすることがあまりないので。まぁ、正確には一つあるのですけどね。
そしてここに来てから夕方になるまでかかる作業となりましたが、何とか大まかなことは終わり、あとは明日でもすぐにできることだったので今日はこれくらいで仕上げることにしたのです。
それからくーちゃんと地球へと戻り、そのあとは家に帰って夕食を食べ、ユーノ君からジュエルシードの事を聞いて、それから風呂に入って寝るのでした。
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新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。
任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。
なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!
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