No.446506

IS《インフィニットストラトス》すべてのISを支配する者 第1話エターナルビギンズ

koro3さん

第1話

2012-07-05 17:28:33 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3577   閲覧ユーザー数:3396

この作品の主人公機の登場です。サブタイトルと小説の題名でお分かりかも

しれませんが、某仮面をかぶりバイクを乗り回すヒーローをモチーフにしています。

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第1話 エターナルビギンズ

 

 あれから半年がたった。その間に一夏の体には様々な薬品を投与されたことで

 身体がISと生身で戦えるほど強靭な体となり、また再生能力の付与と回復力の増加により

 ほとんど不死と言ってもいいほどの体にされた。

 一夏は実験に耐えきれず何度も死ぬところだったが驚異的な再生力のせいで

死ぬことができず、心身共々ボロボロだった。

しかし、なんとしてもここから脱出して自分を認めてくれない世界に

 復讐をするという思いを胸に秘めることで、どんな実験にも耐えてきた。

 

 

 

 

 

 

「おい起きろ被検体135号」

 一人の研究者が一夏を牢屋からだしアリーナみたいな所に連れて行かれた。

 「今日は・・・何の実験なんだ・・・」

 一夏は死んだような目をあけて研究者のに聞いた。

 「今日、お前には私たちが作り上げた最強のISと戦ってもらう」

 「最強の・・・ISだと!?」

 「そうだ、見たまえ」

 研究者がスイッチを押すと地面のゲートが開いてそこから全身を白い装甲でまとい

 腰にベルトをつけ、手首・足首の装甲が赤い炎をかたどったフルスキンのISが出てきた。

 「どうだね? これこそいずれすべてのISを支配するIS、【エターナル】だ!」

 

《一夏side》

 

 「これが今回の俺の敵って訳だな」

 (敵? いや違う。何かを感じる。こいつは俺の・・・俺の・・・)

 一夏は無意識に右手を伸ばしそのISに触れた。

  

 《一夏side out》

 

 

 

 一夏が触れたとたん、【エターナル】は火花を放ち機能が停止し待機状態の

 白いUSBメモリに戻ってしまい、中から女性が出てきた。

 「これホントに完成してんのかぁ? 絶対どこか壊れてるだろうが!」

 女性は【エターナル】をスーツケースの中に入れながら言った。

 「申し訳ありません、オータム様。確かに完成したはずだったのですが」

 「うるせぇな、言い訳なんざ聞きたくもねぇ」 

 するとオータムという女性はこちらに気づきとにやりと笑いいった。

 「気晴らしにこの実験体の男をタコ殴りにしてもいいよな?」

 オータムは答えも聞かずにIS【アラクネ】を展開し一夏に殴りかかってきた。

 一夏はそれを避けるがオータムは【アラクネ】の装甲脚を使い一夏の胸を突き刺し

 大きく振り回して壁に叩きつけた後、手榴弾を放り投げ爆発させた。

 「あぁ~すっきりしたなぁ。死んじまったかもしれないが悪く思うなよ。ボウズ」

 

 ガコッ!!

 

 オータムは音に気づき振り向くと服はボロボロだが体に傷ひとつない一夏が出てきた。

 「おめぇー、まだ死んでなかったのか!?」

 「あいにく体が丈夫なもんなんでね!」

 一夏はゆっくりと立ち上がりながら言った。

 「だったら何度だって殺してやるよ!」

 オータムは瞬時加速して近づき一夏の首を絞め8本の装甲脚で体全体を突き刺した。

 「ゴハッ!! ゴハッ!!」

 「首の骨折って体中突き刺してまだ死なねぇなんて、さすがの私も気持ち悪く思うぜ!」

 「俺は・・・死ねないんだよ!・・・この世にこの名を刻め付ける・・・

  その時まで・・・“永遠”にな!!」

 その時不思議なことが起こった。待機状態の【エターナル】がスーツケースの中で

 青く輝き始めたのだ。

 研究員もオータムもその輝きに惹かれてしまい動きが止まってしまった。

 一夏はチャンスだと思い、オータムを力いっぱい蹴飛ばして体を自由にすると

 スーツケースの方に走り中を開け【エターナル】を取り出した。

 「“永遠”・・・“エターナル”」

 一夏はオータムの方を向くと【エターナル】の待機状態のUSBメモリにある

 スタートアップスイッチを押した。

 

 『エターナル』

 

 電子音が鳴ると共に一夏の体に白い装甲が纏われ【エターナル】が展開された。 

 しかし、オータムが展開したのとは違い手首・足首の走行は青い炎がかたどられ、

 胸・右腕・左腿・背中には多数のスロットが付けられ、黒いマントが纏われていた。

 

 

 

 

 「なんで、男がISをつかえるんだ!? それに壊れていたはずだ!?

  いや、そんなことよりもなんなんだよ。その姿。

  私が展開したのと全然違うじゃねぇかぁ!?」

 「どうやらこいつはお前に使われることを拒否したようだな。それにこいつは

  俺が使うことですべてのISの王者になれるんだよ!!」

 一夏はマントをひるがえしながら言った。

 「ふざけるなぁー!」

 オータムは殴りかかってきたがその腕をつかみ反対にエネルギーを纏って殴り返した。

 拳が当たった装甲はくだけ、シールドエネルギーが大幅に削られた。

 「エネルギー無力化攻撃だと!?」

 「それだけじゃないぜ!」

 一夏はナイフ型の武器『ストレンジエッジ』を取り出すとベルトのメモリを抜き

 エッジのスロットに装填しマキシマムスイッチを押した。

 

 『エターナル!!マキシマムドライブ!!』

 

 電子音が鳴ると同時に【アラクネ】のISとしての機能がすべて停止した。

 「ちくしょう!なんで動かないんだよ!」

 「【エターナル】のワンオフアビリティはすべてのISを無力化させることなんだよ!

  さて、そろそろケリをつけるか」

 一夏はオータムに向かって走り出し足にマキシマムのエネルギーを纏わして

 跳び回し蹴りを放った。

 

 『エターナルレクイエム!!』 

  

 【アラクネ】は技をくらうと同時に爆発した。

 

 

《研究者side》

 管制室にて

 「何なんだ、あの圧倒的な力は!? 変化前は第二世代相当の力しかなかったのに」

 「主任、本部からの通信です」

 主任と言われている研究者は仲間に呼ばれ通信に出た

 「はい、こちら研究所」

 「どうやらそちらの研究はうまくいってるようですね。安心しました。

  こちらもあなたたちから送られてきたデーターを元にISに匹敵する兵器の開発に

  着手しました、いずれ完成するでしょう」

 「ありがとうございます。こちらも頑張った甲斐があるものです」

 「ええ、それを踏まえあなたの所の研究所に褒美を与えようと思いましてね」

 「褒美ですか! あ、ありがたく頂戴させていただきます!

 「そうですか、では受け取ってください。“死”という名の褒美をね」

 すると研究所が爆発をし始めた。

 「これは一体どういう事なんだ! 私達が一体何をした!?」

 「そちらの研究所の情報が暗部に漏れたようなのでガサ入れなどをされる前に

  跡形もなく消し飛ばしておかないと、と思いましてね」

 「私達まで巻き込むことはないのではないか!」

 「こちらとしても貴方達はもう用済みでしたのでね、それでわ」

 通信がきられると同時に管制室も爆発に包み込まれ研究所は木っ端微塵になった。

 《研究者side out》

   

 

 爆発からしばらくして二人の青年がこの場所を訪れていた。

 一人は帽子をかぶっていて、もう一人は白紙の本を持った不思議な青年だった。

 「一体何があったんだ?どう思うフィリップ?」

 「う~ん、多分財団の方がこの研究所を用済みと考えて処分したんだた思うよ。

 今更調べても何も出てこないと・・・正太郎あそこに倒れているのは人ではないのかい」

 フィリップが指差した先には小学生くらいの男の子が倒れていた。

二人が急いで近づくて脈を測るとまだ生きているがいつ死んでもおかしくないくらいの

 大怪我だった。

 「急いで連れて帰るぞ!フィリップ」

 「ああ!」

 翔太郎は一夏を背負ってフィリップとともにその場を離れた。

 

 

 

 


 
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