その日は、ただ静かに雨が降る外を車に乗っていた男は、公園で雨に濡れて箱に入っている『少年』
を見つけて、車から降り『少年』の目の前に立った。
『だ・・・れ・・・?』
「私かい?私は黒神舵樹。黒神グループの会長をやっている。それよりキミはなんでそんな箱の中に
いるんだい?」
舵樹は『少年』の入った箱を指差す。
『捨てら・・れ・た』
「そうか。捨てられてしまったのか。なら私の家に来ないか?もう一人息子が欲しかったからな」
『ほん・・・とう?』
「嘘ついてどうするんだ?でも、キミが来てくれるかどうかだがな」
『それ・・なら・よろしくお願いします』
「こちらこそよろしく。そうだキミは今日から私の息子になったんだ。キミの名前を考えなくてはな」
そう言って舵樹は『少年』の名前を考え始める。
「う~ん。そうだ!キミの名前は今日から黒神鯱だ」
『黒神・・・鯱?』
「ああ。それがキミの名前だよろしく鯱」
『よろ・・しく・お願いします舵樹さん・・』
「おいおい。私達はもう家族なんだぞ?舵樹さんなんて辞めてくれ」
舵樹は苦笑しながら鯱にそう言った。
『じゃあ・・・よろしくお父さん』
「それじゃあ、公園の外で車を待たせているから戻って、我が家に帰ろう鯱」
『うん!』
そう言って、鯱と舵樹は手を繋いで公園から出て行った。
こうして少年は今日から黒神鯱として生きていくことになった。
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過負荷と異常を持つせいで捨てられた少年が黒神舵樹に拾われ黒神家の義理の息子になり箱庭学園で色々頑張る物語です。