No.445565

魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? 〜過去に戻った高町なのは〜 【無印】 第二十話

新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。

任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。

なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!

続きを表示

2012-07-04 17:53:13 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2071   閲覧ユーザー数:1995

「さて、始めましょうか」

 

 バリアジャケットを羽織り、リボンをつけていないのでストレートな髪をしている私はそう呟きました。

 

 私がどこにいますかって? 簡単に言えば海の上です。

 

 私がジュエルシードを手に入れようとしていたのは海の中に沈んだジュエルシードのことです。

 

 本当は海に潜って手に入れるはずだったのですが、アリサちゃんが街中にあるジュエルシードを見つけてしまったせいで次元震が発生性なくなってしまったので、急遽ここでジュエルシードを強制発動させようと思ったのです。

 

 強制発動させたところで次元震が発動するかというのは微妙ですが、六つもジュエルシードを強制発動をさせてしまったら、さすがに管理局でも気づくでしょうという考えでした。

 

 そんな理由で、私は海の中に沈んでいるジュエルシードをすべて集めることにしたのです。まぁ、途中でフェイトちゃんとか来るかもしれませんが。

 

 そして私は自分の魔力を使い、海にあるジュエルシードをすべて強制発動させるのでした。

 

 すると強制発動をさせたおかげか、晴れていた夜空は雲に覆われ、海は荒れて始めました。さらにはジュエルシードによって六つの竜巻ができ始めていた。

 

 正直強制発動するのにかなりの魔力を使いましたが、今の私にはそのくらいの魔力は軽いものです。まだたくさんの魔力を温存できていますし、すべて封印できる以上の魔力をまだ使えました。

 

 

「……これくらいのことをすれば、さすがの管理局も気づきますよね」

 

 

 私はそう呟きながら、一つずつジュエルシードを封印しようとします。

 

 一つずつ近づいてきてジュエルシードを封印していきます。

 

 

「『アクセルシューター』!!」

 

 

 アクセルシューターで出した14個の弾丸をすべて竜巻の一つにあてていきます。徐々に竜巻は収まりはじめていき、その中からジュエルシードが現れました。それをレイジングハートの中に入れ、次のジュエルシードを封印していきます。

 

 ちなみに、どうしてディバインバスターじゃなくてアクセルシューターで封印しているのかというと、ディバインバスターは操作ができないからです。前みたいにユーノ君とアルフさんが竜巻を動かないようにしていませんので、ディバインバスターだと外れる可能性があったのです。

 

 だから自分でも操作できるアクセルシュータを使用し、確実に当てて封印する方法に変えたのです。まぁ、一つに何発もあてないといけないのですけどね。

 

 私は一つ封印したら次のジュエルシードがあるところへ向かい、その繰り返しで次々にジュエルシードを封印していくことにします。

 

 

「『アクセルシューター』!!」

 

 

 そうやって次々に竜巻に向けてアクセルシューターを放ち、一つずつ封印していきます。

 

 以外にも封印するのには簡単そうに見えますが、天候が荒れているのとジュエルシードからの攻撃があるので少々きついですね。

 

 まぁ、それでも着々と封印はしているので大丈夫なんですけどね。

 

 

「あと一つ!!」

 

 

 次々にジュエルシードを封印してレイジングハートに入れていくと、あと一つまでになりました。

 

 そして最後もアクセルシューターを竜巻に打ち放ち、竜巻が収まってジュエルシードが現れると、先ほどのようにレイジングハートに入れるのでした。

 

 すると天候は突然変わり、海は落ち着き空は雲一つない夜空へと戻りました。

 

 

「さて、帰りますか――」

 

 

 私はジュエルシードを六つ封印し終えると、これ以上することもないので帰ろうとしたその時でした。

 

 突然別の魔力反応が感じられ、とっさにそちらの方へ向いたのです。そこにいたのはフェイトちゃんとアルフさんの姿がありました。

 

 

「……やはり来ましたか」

「まぁ、いきなり六つのジュエルシードの反応があったら気づかない方がおかしいと思うけどね」

 

 

 私の呟きにアルフさんが答えます。まぁ、気づかない方がおかしいと私も思いますけどね。

 

 

「それで、どうするのですか? 私はジュエルシードを六つも一気に封印しましたが、このまま戦えるだけの魔力以上は余裕でありますよ」

「それはなんとなく分かってる。そして、今の私ではあなたに勝てないことも」

 

 

 今の私ではと言っている時点で、フェイトちゃんはこれから強くなろうとしているという事ですね。まぁ、たった数日の間でどれくらい強くなれるかってなんとなく目に見えていますけど、そのことをは伏せておきましょうか。踏みにじるのもどうかと思いますし。まぁ、フェイトちゃんも分かっているかもしれませんけどね。

 

 ……そういえば、お互いに名前名乗っていませんでしたね。

 

 

「そういえば、お互いに名前を名乗ったことありませんでしたね。私の名前は高町なのは」

「フェイト・テスタロッサ」

「さて、お互いに名前を知ったところでこの後はどうするのです? 別に私は戦っても構いませんし、このまま戦わずに帰ることも考えています」

 

 

 要はどっちでもよかったのですよね。目的のジュエルシード六つは手に入れましたし。

 

 フェイトちゃんは少し考え、少しすると答えてきました。

 

 

「……こういう事を敵であるあなた、いやなのはに頼むのはおかしいかもしれないけど、ジュエルシードを一つも掛けず、模擬戦みたいなことをしてくれるかな?」

「模擬戦ですか……」

 

 

 これは予想外な答えが返ってきました。さにげなく私の名前で言ってきたことにも驚きましたが、まさか敵である私に模擬戦を頼むとは思いませんでした。あるとしてもジュエルシードを掛けた戦いだと思っていましたし。

 

 まぁ、断る理由は私にはないのですけどね。私に利点はありませんが、これといって今すぐすることもありませんし、フェイトちゃんを少し強くしてしまうことになるかもしれませんが、別にそれはのちのこと考えたら良いことですし、模擬戦したところで私には勝てないだろうですからね。まぁ、一番の理由を言うと私が手加減をしてでもフェイトちゃんと戦いたかったという事ですね。

 

 

「やっぱり、敵同士だしこんなことを頼むのは……」

「別に構いませんよ。急いでいることもありませんし、こんな深夜ですが少しぐらいの時間なら大丈夫ですので」

「え、良いの?」

「全然大丈夫です。アルフさんもそれで構いませんよね?」

「フェイトがそういうのならあたしはそれに従うだけだからね。それより、あんたにあたしの名前を教えたっけ?」

 

 

 あ、間違えて名前で言いました。

 

 ちょっと待ってください。とんだミスをしでかしてしまいましたよ。フェイトちゃんの名前を聞いてしまったのでついアルフさんの名前を聞いたつもりでいました……

 

 

「え、えっと…… お、温泉の時にフェイトちゃんがアルフさんの名前を言っていたから……」

「よく覚えていたね、そんなこと。っていうかあのときか……」

「あ、」

 

 

 よ、余計なことを思い出させてしまいました!! っていうか私も忘れようとしていましたのに!!

 

 せっかくアリサちゃんと気まずい状態から抜け出したと思いきや、今度は自分の言葉の綾で恥ずかしくなってしまいましたよ!!

 

 なんかもう、温泉での出来事をこの先も永遠と続けられるような気がしてきましたよ……

 

 

「と、とりあえず模擬戦始めよう」

「ふぇ、フェイトちゃんの言うとおりですね。いち早くそうしましょう、そうした方が良いでしょう」

「あー、とりあえずあたしが審判みたいなのをやるよ」

 

 

 なんかちょっと気まずくなりましたが、フェイトちゃんのおかげで少し気をそらしてくれて助かりました。

 

 ってなわけで、私はフェイトちゃんと模擬戦を始めることになるのでした。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
3
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択