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魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? 〜過去に戻った高町なのは〜 【無印 Before】 第一話

新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。

任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。

なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!

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2012-07-04 13:46:47 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4381   閲覧ユーザー数:4170

 ――ここは?

 

 

 私は目を覚ますと、見覚えのない天井が目の前に現れた。

 

 一体ここはどうだろう。確か私はあの時殺されたのは覚えてる。っていう事はここは天国? もしくは病院で私は助かったの?

 

 っと思ったが、後者はすぐに違うと思った。左足を切断されたのに左足に違和感が無いという事は助かったわけではいのだとい思った。

 

 まぁ、助かったら助かったで、この後の事が大変だっただろうし、左足を失って魔導師が続けられるわけがないのだけど。

 

 前者は本当かどうかは今すぐ分からないが、何故か立ち上がれない事に気づいた。っていうより体かなり小っちゃくない?

 

 まるで赤ちゃんのように自由に動けないよう感じで、体が小さく感じていた。

 

 そして、今まで感じた疑問を全て分かるのだった。

 

 

「あら、なのは目覚めちゃった?」

 

 

 ……言葉が出来てませんでした。

 

 どうしてお母さんが居るのか。しかも、何故こんなに大きく見えるのかと。

 

 けど、それから冷静に考えて理解できました。私が今どんな状態で、今がいつなのかを。

 

 

 ――ふぇ、ふぇええええええええええええええええええええええええ!!?

 

 

 どうやら私は、私の赤ちゃんの頃に戻ったようです。

 

 

 

---------------------------------------

 

 

 

 先ほどの件から少しして私はいろいろと理解できました。

 

 まず、どうして私が赤ちゃんに戻ったのか。それはすぐに分かりました。

 

 多分、私が死ぬ時に持っていたジュエルシードが発動したのでしょう。そうでなければ過去に戻るなんて不可能ですし。

 

 っていう事は私の無意識に思っていた事がジュエルシードに通じたってことになる。確かに私はそう思ったし、実は少し前にも思っていた事でもあった。仕事が忙しくてヴィヴィオに構ってあげられない事もあったし、余り遊んでやれることも出来なかった。いつか構ってあげられると思っていたその最中にあの嘘の任務があり、私は殺されてしまった。本当に後悔しか残ってなかった。

 

 けど、今度こそはそういう事が無いようにはしたい。ジュエルシードの願いが純粋に叶い、赤ちゃんの頃にタイムリープしたことは、私にとってやり直せることだと思った。魔力だけでなくもっと強くなり、失敗をなるべく無くしたい。本来やり直しなんてことはありえない事だし、人生にやり直しが無いという事は分かっていたが、このようにやり直しが出来る機会があるのならば、私は人生をやり直したかった。

 

 

 ――でも、今まで通りやり直したところで、結局私の人生は変わらない。どこかで道を外れないと……

 

 

 お母さんに抱っこされていながらもそう考えていた。いろいろと考えている内にいつの間に抱っこされていたようだ。今の私が赤ちゃんなのは分かっているが、さすがに抱っこされているとなると少し恥ずかしかった。精神的には29歳なので。

 

 でもそんな恥ずかしさよりも、この先の事を考える事を優先にした。別に急いで考える必要もないし、5年の内に考えておけばいいと思ってる。5年というのはお父さんが事故で重傷を負う年であり、本当なら助けたいがその時の私ではどうにもならないし、そうとなれば一人ぼっちだったときにいろいろとやる事が出来ると思ったのだ。あの時私は確かに一人ぼっちで寂しかったけど、精神年齢が29歳の私ならば別に寂しいとは思いはしない。だからその寂しかった時間を利用すればいい。魔法の練習、管理局で得た知識、そして事件に関わった研究や違法研究(・・・・)に使えばいい。一番最後のは違法研究を繰り返して成功した研究の事で、人体実験などをするつもりはないしそこまで私は腐ってないよ。って言っても、違法研究で使うとしたら一つだけで、後はデバイス作成とかそういう事ぐらいだし。

 

 もちろん、5年の内にもやるべきことはある。まだどうするか考えてないが御神流も覚えようかなとは思ってる。運動とかは昔から苦手だったが、そのせいで足を引っ張る事は結構あった。だからこれを機に運動を克服して御神流も習おうと思ったのだ。そこまでしなければ今までの私と変わらないだろうから。

 

 それで今のうちに考えておくのは、魔法の確認や御神流の練習をするのに時間をなるべく使いたいので、そのために今のうちに考えておこうと思ったのだ。なるべく有効利用をしたいというのがあり、何もできない今の状態だからこそ、この先を考えておくべきだと思ったのだ。

 

 だけど、

 

 

 ――抱っこされているのが意識しすぎて集中できないの!!

 

 

 気づかなければよかった。さっきも言ったがすっごく恥ずかしい過ぎる!!

 

 何この羞恥は!! 恥ずかしすぎて死にそうなの!!

 

 確かに一度死んでいるけど、さすがにこれは辛すぎるの!!

 

 ……あれ、赤ちゃんの時ってこんな事よりも恥ずかしい事があったような……

 

 

「あら、そういえばそろそろ飲ませた方が良いかしら?」

 

 

 そう言ってお母さんは服をめくり、胸を晒して……え!?

 

 いやちょっと待て欲しいの!! 確かに今の年齢は1歳か0歳の赤ちゃんだけど、さすがにおっぱいを飲むのは精神年齢的に恥ずかしすぎるの!!

 

 

「さぁて、のみまちょうね~」

 

 

 ――そう言って私に胸を見せないでほしいの~~~~~~!!!!!!

 

 

 言葉を言えないってかなり不便なのだと私はおもった。何この虐め!?

 

 さっきから頑張って声を出そうと思っているのだが、全くと言っていいほど声が出せない。出せるとしても鳴き声ぐらいで、それ以外は全く出せなかったのだ。

 

 とりあえず逃げ道なんてある訳がないので、仕方ないので飲むことにしました。

 

 

「あら、今日は結構のみまちゅね」

 

 

 ――いつも私がどれくらい飲むか分かるわけがないの!! もう、誰か助けてください。

 

 

 私はもう泣きたかった。こんな恥ずかしい思いを我慢したのに、いつもより飲むと言われたら泣きたくもなるの……

 

 それから私は胸から口を放し、お母さんが服を元に戻して、私を抱っこし続ける。

 

 正直早く赤ちゃんベッドに戻してほしいです。恥ずかしすぎるので。

 

 そう思っていると、どこからかドアが開く音が聞こえてきました。

 

 

「桃子さん、なのはの様子はどうなんだ?」

 

 

 どうやら入ってきたのは私のお父さんのようだった。方向的に顔を見る事は出来ないが、声を聞く限りお父さんだと分かった。

 

 お母さんはお父さんのが居ると思うだろう方に振り向き、そのおかげで私もお父さんの顔が見えるようになった。

 

 

「士郎さん、先ほど母乳を飲ませたところですよ」

「そうか。俺もそろそろ仕事に行かないといけないから」

 

 

 あ、そっか。この時期ってまだお父さんはボディーガードしているんだっけ?

 

 

「あら、もうそんな時間? 私もそろそろ翠屋の開店準備しなくては」

「それじゃあ、俺はそろそろ行ってくる」

「いってらっしゃい士郎さん」

 

 

 そう言ってお父さんが部屋を出ていくと、お母さんは私をベッドに置いた。

 

 

「ごめんね、そろそろ戻らないといけないから我慢しててね」

 

 

 それからお母さんも部屋から出ていき、部屋には私しか居なくなった。

 

 正直助かりました。あのまま抱っこされてたら恥ずかしくて溜まらなかったので。

 

 

 ――さて、この先の事を考えますか。

 

 

 そして私はこの先どのように動くのかようやく考えることにしたのだった。

 

 ちなみに、赤ちゃんでも魔法は使えるのかと思ってやってみると、以外にも魔法を使う事が出来、宙に浮く事も出来るようだった。結論から言えば結構自分の思うとおりに魔法を使う事が出来、これでレイジングハートを使うとなれば、思い通りの魔法が使えるだろうとは思った。

 

 そしてそれも踏まえながらも、今後の事を考えることにした――


 
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