No.441693

マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 九話 準備

モアイ像さん

SDガンダム ジージェネレーション オーバーワールド発売決定!
公式ホームページで確認したら参加作品に00P、00F、00Vが・・・


というわけで話は完全に逸れてしまいましたが、光州に行く前の話と前々から思いついていたネタをやりました

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2012-06-25 09:42:56 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:11099   閲覧ユーザー数:10443

マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START

 

 

九話 準備

 

 

アスカ SIDE

 

 

模擬戦から数日後、格納庫で整備員と一緒にモニターを眺めていた

モニターには試作機の運用データが更新され、過去のデータと見比べると一日経つごとに性能が向上していく

 

「うーん、性能が上がっているけど、普通の衛士でも扱えようにしないと」

 

「そうですね、桜咲チーフの操縦技術は一日経つごとに向上されていますから」

 

「成長してんの、俺?」

 

「そうですよ、設計ミスで行動が制限されたとはいえ、神宮寺教官とは引き分けに持ち込み、シミュレーターのレコーダーが毎日更新され続けています」

 

「う~む、実感沸かないな・・・」

 

なぜ俺がチーフと呼ばれていると、香月博士が模擬戦の映像が基地全体に流し、開発班と整備班に何も隔たりも無く接してくれるように仕組んだみたいだ

そのおかげで少佐と呼びにくいからチーフ(主任)と周りから呼ばれている

 

「このデータなんですが、模擬戦と比べると落ちていますね」

 

「2基の方が安定すると思っていたんだけど、やっぱ4基にするしかないか」

 

「けど、どうします?新しく作るにも今は時間がないですから」

 

「いや、タイプ06の設計図元に強化を施したらどうかな?」

 

様々な設計図を作って正解だった

模擬戦が終わり、試作機が解・・・調査され暇だったとき、ユニオンのデータと戦術機を組み合わせて色々な設計図を作成していた

 

「なるほど、それだったら出発前に間に合います」

 

「それじゃ、後は任せるから」

 

「分かりました」

 

整備員に機体を任せ、シミュレーター室に向かった

今は光州作戦に間に合わせるため、機体の改修とOSを構築の同時作業をしている

この世界のOSは、硬く反応が遅いから前の世界のゲームみたいに、自由に操作できるように設定を目指していた

体に吸いつくような強化装備を着込んでシミュレーター室に入ると香月博士と社が待っていた

 

「待っていたわよ、今日はヴォールクデータ(ミンスクハイヴ)を攻略、使用する機体は吹雪」

 

「ヴォールクデータで吹雪(練習機)で攻略?」

 

ヴォールクデータとは、1976年にベロルシア・ソビエト社会主義共和国のミンスク郊外に5番目となるハイヴが建設され、ワルシャワ条約機構と北大西洋条約機構の納豆・・・ではなくNATO連合軍が攻略作戦を行ない、約2ヶ月に及ぶ陽動の末ソビエト陸軍第43戦術機甲師団ヴォールク連隊が全滅しながらもハイヴ内の情報を入手したデータ

 

そして吹雪は、帝国が第3世代技術研究のため試作した実験機を再設計し量産化した第3世代高等練習機

実戦対応可能で耐用年数が迫った撃震の代替候補にも挙げられている

 

「吹雪って言っても、あんたが提案した量産型よ」

 

「コスト面を無視したヤツですね・・・あれ?吹雪って今年帝国軍で配備開始されていたような・・・?」

 

「上がどうしてもって言ったから、配備させて貰ったの」

 

・・・嘘だ、この人にとってありえない話だ

帝国が最新の第3世代機を簡単に回せる筈がない、また脅迫まがいなことをしたな・・・

 

「なに怯えた顔してんの?」

 

「イエ、ナンデモアリマセン」

 

「ま、いいわ、始めるわよ!」

 

「・・・頑張ってください」

 

なんか不安になってきた

 

 

アスカ SIDE END

 

 

日本帝国軍 SIDE

 

 

ここは日本帝国・国防省の会議室

朝鮮半島の地図がプロジェクトから映し出され、ため息をつく者、目を逸らす者、ただ見つめる者たちがいた

 

「――以上が光州撤退作戦の内容です」

 

「我々に決定打が無い以上、もはや朝鮮半島が落ちるのは時間の問題か…」

 

「口惜しいですが、BETA戦における人類は敗戦し続けています、今回の作戦が成功しても延命にしかならず、一層作戦に参加せず戦力の温存するべきでは?」

 

「貴官は隣国を見捨てろと言うのか?」

 

「そう言う意味ではない、我々が共倒れしてしまったら極東防衛は、帝国はどうする?」

 

「――それは・・・」

 

誰もが黙り込んでしまった

過去の大規模な作戦では半数以上もの被害を被っていた

光州作戦で半数以上の被害が出るとBETAの侵攻で帝国本土の防衛が危ぶまれる

その沈黙の中、ある一人の軍人に視線が注いだ、その軍人は帝国陸軍・彩峰萩閣(しゅうかく)中将

 

「だが、力を蓄えるだけでは、あの国と同じではないのかね?共に戦ってきた燐国の危機に黙って見過ごすわけにもいかない」

 

「・・・彩峰中将、出過ぎた真似して申し訳ありません」

 

「いや君の言うことも分かる、この作戦は帝国だけではなく極東防衛に関わってくる、前大戦のような愚考を行なうことは繰り返してはならない、絶対に・・・」

 

その時、光州作戦の資料に、国連軍からの参加の書類が紛れ込んでいたことは、誰も知らない

 

 

日本帝国軍 SIDE END

 

 

白陵基地 SIDE

 

 

光が無き横抗を一機の吹雪が風の如く突き進んでいく、吹雪の目の前に要撃級が待ち構えるが吹雪は水平飛行しながら要撃級の上を通り過ぎる

要撃級は後を追うが、吹雪との距離が拡がっていく、一見なにも変哲も無い吹雪だが中身はフラッグの技術の粋を詰め込んだ練習機だった

 

「月に比べると少ないな・・・」

 

「油断禁物!油断禁物!」

 

「分かっているよ、たとえデータでもBETAは予想外なこと仕出かす存在だって」

 

網膜投影システムに送られる情報を見て、アスカは長刀に持ち構え広間に立ち止まった

広間には突撃級、要撃級、要塞級などがあたり一面を埋め尽くされ、侵入者である吹雪を排除するため向かっていく

 

「いちいち相手するわけにもいかないよな・・・」

 

吹雪はジャンプで突撃級をかわしながら、要塞級に飛び移った

突撃級は旋回能力や俊敏性が著しく低いために突撃級同士ぶつかり合い、要撃級は吹雪が飛び移った要塞級周りに群がり、要塞級は踏み場が無い状態で立ち往生

 

「はい~緊急車輌通りま~す、そのまま端に寄ってください」

 

吹雪は長刀を突き刺したまま移動

要塞級は噴水のように体液を流出しながら倒れ、吹雪は次の要塞級に飛び移り同じことを繰り返す

何度も繰り返されるうち、突撃級と要撃級の周囲は要塞級の死骸に埋め尽くされ移動速度が遅くなる

 

「よし、作戦道理ッ!!」

 

「要撃級、接近中!要撃級、接近中!」

 

「て、時間掛かりすぎたか・・・ハロ、このまま一気に行くぞ!」

 

「了解!了解!」

 

アスカはさらに跳躍ユニットの出力を上げた

目まぐるしく狭い横坑の中を掠りもせず駆け抜ける、たとえ天井から要撃級が落ちてこようが、アスカはスピードを落とさず疾走する

 

一方、モニターでシミュレーターを見ていた夕呼と社は・・・

 

「・・・深度500、突破しました」

 

「モーションにキャンセル(・・・・・)を加えたら、ここまで出来るなんて、いい交渉材料になりそうね」

 

キャンセルとは、着地する瞬間などに機体制御が掛かり一切の操作を受け付けない、その機体制御を無くし次の行動させることである

次の行動が取れれば、硬直時間に狙われることもなく、汎用性が広がり生存率が上がる

しかしキャンセルが加わったことで電子機器や機体に負担なるが、衛士兼整備主任担当でロリコン疑惑ありのアスカの相棒(ハロ)が整備兵の負担を軽減していた

 

「・・・吹雪、縦坑に侵入しました」

 

「そろそろゴールね・・・・・・・・・は?」

 

夕呼は縦坑に侵入した吹雪に呆気にとられていた

吹雪は一旦上昇して真っ逆さまに跳躍ユニットを吹かしながら降下した

 

 

 

縦坑にたどり着いたアスカは見渡した

 

「ハロ、あれをやるぞ」

 

「了解!了解!」

 

長刀を再び取り出してアスカは大きく目を開き、あるセリフを言う

 

「我が名は、アスカ…アスカ・サクラザキ!我こそは悪を断つ剣なりッ!!」

 

長刀を地面に振り下ろし、振り下ろした衝撃を利用して跳躍を始める

 

「とどけ、雲耀の彼方までぇぇぇ!!」

 

跳躍ユニットを最大出力にして地上にむかって上昇を始めた

モニュメントの底にたどり着くと、長刀を大上段に構え、跳躍ユニットを上に向けて落下

アスカは操縦桿を強く握りただ一点を見据えた

 

「チェストォォォォーーー!!」

 

重力と推進力が合わさった吹雪は、弾丸のようにただ一直線に反応炉に向かって行く

反応炉は上から下に向かって綺麗に切り込まれる、そして吹雪はゆっくりと立ち上がった

 

「我に断てぬもの・・・・・・折れたぁーーー!?」

 

長刀は重力と推進力に合わせた衝撃に耐え切れ無くあっさり折られてしまったのだ

さらに反応炉は途中まで切込みが入っているが完全に破壊していない

そして吹雪は綺麗にパタンと後ろに倒れてしまった

なぜ、倒れたかと言うと、武○装攻のように人工筋肉を搭載されてなく、搭乗者の動きをトレースするダイレクト・モーション・リンクを使って全体をしなやかに落下の衝撃を緩和するみたいに出来なく、脚部に過負荷がかかり耐え切れなくなって倒れたのだ

 

「吹雪、行動不能!吹雪、行動不能!」

 

「分かっている!このままじゃまずいな・・・」

 

「アスカ、ファイナルフュージョン使用シロ!」

 

「はい?いまなんと?」

 

「ファイナルフュージョン!!」

 

「使えるのか・・・・・・ならば、要請する!!」

 

「ファイナルフュージョン承認!」

 

ハロの目は点滅し出し、網膜投影システムは切り替えられていく

 

「了解!ファイナルフュージョン――プログム・・・・・・ドライブ!!」

※これは、シミュレーターです

 

アスカは目の前にあるS―11起爆スイッチを叩いた

起爆スイッチを保護している樹脂製保護カバーは割られ起爆スイッチが起動した

網膜投影システムには、FINAL FUSIONと表示

 

「よっしゃぁ!ファイナルゥフューージョォォォン!!」

※これは、シミュレーターです

 

吹雪の各部から煙が排出され、ライトが輝きを増す

肩部のサブアームが可動し、両腕のシーナイフが展開を始める

戦術機内部に搭載されたS―11が機動を始め、光が溢れ出した

 

「ガオッ!○イッ!ガァァァ!!」

※何度も言いますこれは、シミュレーターです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「・・・・・・」」

 

「それはないわ」

 

アスカのファイナルフュージョン(自爆)により反応炉が消滅した

現実でもシミュレーターでも誰も無し得なかったことをアスカは二回も渡りハイヴを落としてしまった

夕呼はモニターを見ながら静かに口を開く

 

「社、最後のアレだけは消しおいて頂戴・・・」

 

「・・・分かりました」

 

数分後、軍服に着替えたアスカが姿を現した

 

「戻ってきたわね・・・て、やっぱり軍服姿は似合わないわね」

 

( ̄□ ̄;)!!

 

「前着ていた制服の方がいいわ、独自に開発したということにしましょう・・・話は逸れたけど、かなりいい物が作れたじゃない」

 

「今の俺とハロの操縦のように電子基盤やシステムを改良したから今よりはスムーズに動けますが、改良を加えた分。関節に負荷が掛かるんですけど、試作機は関節駆動系を増設して対応させています、俺以外にも他の人からもデータが取れれば開発が進むんですけど」

 

「その点なら大丈夫よ、来年なったら“バカ”がくるから」

 

「・・・バカ??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機体設定

 

 

ファントム アスカ機

 

アスカがサハラ砂漠で破棄された戦術機をフラッグの技術を組み合わせた試作機

見た目がファントムだが、正式名称が無くアスカ機と呼ばれている

センサー類はGN粒子内でも使用可能なEセンサー・通信を搭載、装甲はEカーボンを採用、コクピットはアスカがフラッグのコクピットに似せて改修した

跳躍ユニットは水素プラズマジェットを装備、試行錯誤の上2基から4基に増設され、大型化にともない長刀が装備出来なくなった

武装はフラッグの基準装備であるリニアライフル、ソニックブレイド(プラズマソード)を装備、これらの武装にともない肩には大型バッテリーを搭載され様々な武装を装備可能である

 


 
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