とある居酒屋にて…。

「さぁさぁ、今日は私のおごりよ、じゃんじゃん食べて飲んで！！」

と、はりきるマキ署長。そして彼女に連れられてやってきたのはK-9隊のうちリクとクオンを除いた7人、

それに捜査課のミンスターとミハエル、機動3課のヴィルマー、生活相談課のセシール、会計課のサラ、整備課のナオコである。

「うひょー、どれから食っていいのか迷うな」

「ホントにねー。…あ、ヴィルマーさんそのからし大根は私が先にもらうわねー」

「そんな！ナオコさんあんたは鬼だ！！」

「じゃあオレは手羽唐をミンスター警部におすそ分けするッスよ」

「はっはっは、みんな元気があって結構じゃないですか」

「どうでもいいですけど、マキ署長、おごるとか言って後で泣きを見ても知りませんよ？」

「大丈夫だって、こう見えても家計簿はつけてるんだからｗ」

「ならいいんですけどね」

と、毎度毎度の賑わいを見せる一同。しかし、テーブルの隅でフィッシュアンドチップスを食べていたイシスが何かに気づく。

「…ねえフィーア、あれ…何ですかね？」

「アレって…酔って暴れてる客はいなさそうだけど」

「違いますよ。ほら、アレ、あのポスター」

イシスが指をさした先にあったのは…

「うわ！？何なのあれ！？あのポスターｗｗｗｗ」

「ちょｗｗｗあれ姉貴じゃね？ｗｗｗｗｗｗ」

「隊長、ビールのポスターなんか出てたんですねｗ」

ポスターを見た一同が驚くやら、思わず笑い出すやらする中で、エルザはただ一人、頬を赤くしながら頭をかきむしっていた。

「いや、まあ…最初は断ったんだがな…根負けした…ｗ」

「ほらほら、エルザも飲んで飲んで」

「そうですね署長。ではせっかくなので…シャフェルフントを生で」

シャフェルフント。ファンガルドでも有名なブランドのビール…。

どういうわけかそのポスターに、我らがエルザ隊長が起用されていた！

スタイルもいいし、キリっとしてるし、何より彼女はビール通。

ビール会社にしてみれば、これほど美味しいモデルさんはそうそういないであろう。

…もっとも、とうの本人は、ちょっと照れくさかったようだが。