No.441082

fortissimo//the magician of oblivion.

876etcさん

オリジナルキャラクター折羽歩による有りもしないfortissimoのifストーリー。

1ページ目は折羽歩の設定です。

原作未プレイのため創作キャラに逃げましたが内容及び設定を存分に使わせて頂きました。

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2012-06-24 01:39:10 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:910   閲覧ユーザー数:901

 
 

折羽 歩

Ayumu Oriha

 

身長:169

体重:57

誕生日:7/4

 

戦略破壊魔術兵器

・黄金の林檎

形状:ペンダント

 

能力

・堂々たる伏兵(トロイホース)

対象に「敵」であると認識されない限り如何なる干渉も任意に無力化する。

また、身体能力を最大で50倍にできるが元のポテンシャルの低さが災いし紗雪や龍一にはまず勝てない上に過剰な肉体の酷使として脳が判断するため使用後の吐血はザラ。

 

・牙を剥く知者(オデュセウス)

堂々たる伏兵を破られた時、初めて使用可能となる神話魔術。

対象のあらゆる防御及び攻撃手段を強制的に破棄する。

制限時間は堂々たる伏兵を破られるまでにかかった日数×5秒である。

 

破壊力:F

スピード:F

射程距離:F

持続力:S

精密動作性:S

魔力総量:S

成長性:F

 

零二達とは同級生の少年。海岸に埋まっていた石を拾い持ち帰りペンダントに加工する。

これが『黄金の林檎』となり、本来なら『最終戦争』に参戦するはずだった。

が、能力の特性上の問題でただ一人「参戦しない」権利を得てしまいオーディンに目を付けられる。

スペックは零二と似たようなもの。

 

ーーこれは報いだ。

 

 

 

立ち向かうべき現実から目を背け、あまつさえ自分だけ逃げようとした。

 

零二、龍一、里村さん、それに…会長

 

皆は戦うと決めたのに僕は…僕だけは逃げた。

 

おこがましいとは分かってるけれど君達には…

 

 

 

 

 

「どうか平和な日常を」

 

 

 

 

 

 

ーー月読島、海岸。

 

『悠久の幻影』にて…

 

 

 

「折羽歩、貴様は不要だ」

 

その言葉は実に唐突だった。

 

が、予想していたものでもあった。

 

対峙する男からは抑える気など微塵も感じさせない殺気が溢れだしていた。

 

「それは、僕がこの戦いに参加しないから?」

 

ここ、月読島ではイレギュラーを含めた13人のマホウツカイによる戦争が民間人の認識外で行われている。

 

「そうだ」

 

この男はオーディン…「究極のマホウツカイ」と称されこの『終末戦争』における仕掛人でもある。

 

「でもそれは流石に理不尽じゃありません?確かに僕はマホウツカイですがそれはあなたによってもたらされたものではない」

 

「正直、あなたに消される筋合いは無いんですが?」

 

「貴様の言い分などどうでもいい…月読島に存在するマホウツカイである以上、貴様は戦わねばならん!」

 

「しかしその言葉に拘束力は無い。だから僕は日常を選ぶ…僕にはその権利がある」

 

『最終戦争』

その参加者たるマホウツカイには僕の友人が多く含まれていた。

 

その事実がより一層、この戦いを僕に拒絶させた。

 

「…対象から敵視されない限りあらゆる干渉も無力化する能力。故に『悠久の幻影』の解除条件である「マホウツカイの消滅」におけるマホウツカイの人数にカウントされない…か」

 

「っ?!」

 

この男、僕のマホウの能力を知っている?

 

「知らなければこうして貴様と対面すること自体叶わんだろう?」

 

「それにしても、「日常を選ぶ権利」とは笑わせてくれる。貴様のそれは明らかな闇討ちのための能力ではないか?」

 

「…何だと?」

 

僕の能力『堂々たる伏兵』は概念魔術の一つであり認識に影響を及ぼす力がある。 確かにそれは常識的に考えれば闇討ちのため以外の何物でもなかった。

 

なのに、僕は?

 

「貴様は弱い、故に無意識に自分が傷付かないよう都合のいい方向へ考えそれがあたかも正しいかのように振る舞う」

 

「黙れ…!」

 

限界だった。

 

オーディンの放つ言葉は全てが僕の深層心理を捉え抉ってくる。

 

「友と過ごす日常などとほざくが、その友は日夜戦い続けている。それを知りながら無関係を装うとは外道と言わずしてなんと呼ぶ?」

 

心のそこから嘲るようだった。

 

それまで表情を崩さなかったオーディンが笑った。それだけで僕への嘲笑が鋭さを増す。

 

「…」

 

「もはや言葉も出ない…か」

 

「…幕引きだ。そのマホウを砕かれ消えろ折羽歩!」

 

オーディンが構えをとるのが分かった。けれど僕にはどうしようもない。

 

 

 

嘘つきで独り善がりで外道。

 

 

 

そんな僕に何が出来る?

 

友達のために何をすればいい?

 

何をすれば許される?

 

どうすれば戦うことを強いられた彼らを救える?

 

 

 

 

 

「ーーあぁ…それしかないよな」

 

 

 

 

 

ーーオーディンを倒す。

 

 

 

 

 

それが僕の見出だした回答だった。

 

オーディンの拳から放たれる圧倒的な力。

 

それは人一人消し飛ばすには分不相応なほどだった。

 

防がなければ、避けなければこの身ごとマホウを破壊され僕は消滅するだろう。だが、僕は防ぎも避けもしない…

 

 

 

ーーする必要が無い。

 

 

 

「ーー出番だよ…『牙を剥く知者』」

 

それは『堂々たる伏兵』の切り札にしていわば本質…トロイの木馬から放たれた戦士のように、偽りの勝利に歓喜する民を襲う。

 

 

 

「ーー有り得ん…!」

 

驚愕の声を漏らしたのはオーディン。

 

それはそうだろう。必殺と言うべき一撃があたかも存在しなかったかのように霧散したのだから。

 

「いいや、有り得る。あなたの目はしっかりと真実を映した」

 

「ならば、今のは貴様の能力だと?」

 

「そう、対象の攻撃及び防御手段の全てを破棄させる。それが僕の切り札『牙を剥く知者』」

 

「大層な能力だな…それこそ」

 

「『最終戦争』に参加していたら勝ち残れる可能性も十分あっただろうに?」

 

「…分かっていて目を背けたのか?愚かしいにもほどがある」

 

最高神を呆れさせるとは僕は本当に愚かなようだ。しかし悔いは無い。

 

「それで構いませんよ。生憎、時間がありませんので結構雑な倒し方になるでしょうが容赦して下さい」

 

「フ…私は体のいいサンドバッグと言ったところか?いいだろう、だが貴様に贖罪などさせん。後悔に苛まれたまま消してやる」

 

ーーきっと僕は勝てない。目の前の男の絶対的な自信に逆転の切り札の存在を悟ってしまったのだ。

 

だが、後戻り出来る地点などとうに過ぎている。

 

僕はただ、今出来ることをするだけ…

 

それはこの拳を一発でも多くこの男に叩き込むこと。

 

 

 

「最高神オーディン、あなたは必ず地に降ろす…!」

 

 

 

そして僕は、その身一つで神に戦いを挑んだ。

 

ーー回答は解答ではない。

 

 

 

 

ーー僕は負けた。

 

 

 

神を…殺しきれなかったのだ。

 

 

 

あらゆる暴力を尽くした。

 

マホウの破壊もした。

 

力を奪い、力を振るった。

 

 

 

それでも…神には届かなかった。

 

 

 

『不老不死』

 

 

 

防御手段ではなく分類するなら常在型の回復手段である能力によって僕の敗北は確定したのだった。

 

 

 

「ーー所詮は独り善がりの贖罪だったということだ」

 

「そう…ですね。でも、不思議と悔いは無いですよ?」

 

「何故だ?」

 

「皆と同じように僕も戦った…これも独り善がりですけど「戦いから逃げた」って重荷がほんの少し降りた気がします」

 

「…なるほど。ならば今度こそ幕引きだ」

 

オーディンの一撃…

 

今回ばかりは止めようが無い。

 

元より止めるつもりも無い。

 

 

 

「…消え去れ」

 

 

 

まさしく渾身の一撃。

 

容赦の無い力の奔流が僕の身体を包み塵にしていく。

 

薄れゆく意識で僕は最後の願いを『堂々たる伏兵』にかけた。

 

 

 

ーー僕を知る者、それこそ世界をも巻き込め…そして記録から記憶、一切の干渉を拒絶しろ。

 

 

 

 

 

零二、龍一、里村さんに会長…

 

 

 

 

 

君達には僕を忘れてほしい。

 

 

 

 

 

そしてどうか『最終戦争』を生き抜いてほしい。

 

 

 

 

 

それが、消え去る僕の『独り善がりな平和(フォルテシモ)』

 

 

 

end.

 

あとがき

 

もう、何がしたかったのか分かりません。

 

描写の雑さと戦闘シーンの割愛は文量を減らすためです。

 

オーディンさんを何とか出したいなと思った結果、有りもしないサイドストーリーになりましたがまあ…ホントに雑だなこりゃ(笑)

 
 

 
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