「さぁ、ここだぜ」
アンバーに言われるがまま、エルザ、イシス、クオンの三人がついて行った先にあったのは、
鉄道車両の廃車体だった。かつてFREXで活躍していたものと思われる。
ドアは完全に取り払われていて出入りが自由だ。
「よぉっ!今帰ったぜ!」
「…ただいま」
「あっ!アンバーお兄ちゃんにクラリスお姉ちゃんおっかえりー!あれ?その人たちは?」
アンバーたちを出迎えたのは、タヌキ形のファンガーから改造されたロボットの少女であった。
「ああ、警察官らしいが、今までとは違うタフな奴らだよ」
「アンバーくんだっけ?この子は?」
「ああ、この子はキララ・アグスタ。こないだ起きた連続誘拐事件の被害者で…俺が引き取って面倒見てるんだ」
「そーなの!キララはひょんなことから愛と正義のロボットガールにうまれかわったんでーす!実際強いよ!!」
目を輝かせて自慢げに話すキララを見て、クオンとイシスは思った。
(この子、あんな酷い目に会わされたっていうのに底抜けに明るいよね…)
(むしろ変身願望かなんかでもあったんじゃないですか?あるいは超人的な力に対する憧れとか)
「というわけだ!アンタ方のお仲間は全員揃ったぜ」
と、アンバーが叫ぶ。
奥の部屋から出てきたのは…なんと他のK-9隊隊員であった。
「なんだ、隊長もここに来てたんですか」
「アレク?それにリク…無事だったのか?」
「ボク達、ピンチになったところを助けられて…」
そう、実は他の隊員も3人ずつのチームに分かれて捜査をしていたのだが、
行く先々で危機的状況に陥り、そこを自警団に助けられてこの隠れ家に集結していたのである。
「ともかく、全員無事でよかった。自警団の諸君、本当に感謝する」
「例には及ばねえさ。だって俺たち…もう仲間だろ?」
そう言ってアンバーは、微笑みながら親指を立ててみせた。
そして、K-9隊もそれに応えるように、精一杯の笑顔を見せたのであった。
その頃、自警団の隠れ家の外には、怪しい影が忍び寄っていた。
「…へぇ、アレが無影と互角にやりあったっていうロボット警官隊か…」
それは忍者を模したオオヤマネコ形のロボットであったが、体躯は女性そのものであった。
そのロボットはしばらく隠れ家を見つめていたが、やがてニヤリと不敵な笑みを浮かべるや…
「ふふ、でもアンタらもここまでだ…我らがゴクセイカイのために消えてもらうよ…!」
と、一言発して音もなく跳び去っていった。
果たして彼女の目的とは一体!?そしてK-9隊と自警団の運命やいかに!!
Tweet |
|
|
3
|
3
|
追加するフォルダを選択
正義が団結する一方、忍び寄る一つの影。
さあこの先どうなる!
◆K-9隊以外の出演:
アンバー(http://www.tinami.com/view/424395 )
クラリス(http://www.tinami.com/view/425236 )
続きを表示