No.423363

Sky Fantasia(スカイ・ファンタジア)8巻 プロローグ

おはようございます。こんにちは。こんばんは。
”masa”改め“とげわたげ”です。
今作、1年の休載からついに書き終えることができました。
今まで読んでくれた方やこれから読んでくれる方。
簡単でいいので、よろしければ、感想おねがいします。

2012-05-15 19:22:55 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:979   閲覧ユーザー数:974

登場人物紹介

 

【リョウ・カイザー】

学園《兵士科》1年兼魔連局員。

魔連での階級は《3等士》。

銀髪ツンツン頭が特徴の青年。

眼つきが悪く愛想がない。

武器・・・太刀

主属性・・・火属性(銀色)

副属性・・・風属性

 

【リリ・マーベル】

学園《魔法科》1年。

学園トップレベルの学力を持つ女性。

運動が苦手。

武器・・・指輪

主属性・・・光属性

副属性・・・五大属性

 

【サブ・アシュラ】

学園《兵士科》1年兼魔連局員。

魔連での階級は《1等士》。

100年に一人の天賦の才を持つ、学園トップ。

女性に人気があるが、その所為でトラブルが起きることもある。

武器・・・西洋剣

属性・・・五大属性(主に水属性を使う)

 

【リニア・ガーベル】

学園《兵士科》1年。

リョウとサブとは別クラスの女子生徒。

面倒見が良い。

言葉遣いが乱暴。戦闘狂。

武器・・・ガントレット

主属性・・・重力?

副属性・・・雷属性

 

【ポピー・ブライアン】

学園《魔法科》1年。

2学期から学園に転校してきた。

関西弁。人生の視野が広い。

近接遠距離どちらもこなせる。

武器・・・魔導書

主属性・・・風属性

 

【ジーク・ヴァルキリー】

魔連局員で階級《1等士》。

2学期から姉妹校へ転校。

サブとリョウとは兄弟弟子。

やさしい顔立ちの青年。

武器・・・ガンブレード(銃と剣が融合した武器)

属性・・・雷属性

 

【ルナ・マーベル】

魔連局員(南支部)

階級《二佐》(副支部長)

局の高ランクの魔導師。

二つ名《聖天使》

リリの義姉。極度の心配性。

武器・・・杖

主属性・・・光属性

副属性・・・五大属性

 

【サクヤ・シグムント】

学園の教官兼魔連局員

階級《3等尉》

二つ名《竜殺し(ドラゴンキラー)》

古剣術《鳳凰流》7代目当主

リョウとサブとジークの師匠。

武器・・・刀(二刀流)

主属性・・・火属性

副属性・・・風属性

 

【セリーヌ・ヴァルキリー】

魔連局員(本局)

階級《1等尉》(特殊機動隊隊長)

二つ名《閃光》

鳳凰流を派生《ヴァルキリー流》を使う。

サクヤとルナとは同期。

武器・・・直刀

属性・・・雷属性

 

【マリア・マーベル】

魔連局員(南支部)

階級《中将》(支部長)

時空トップの魔導師。

リリとルナの母親。

人をイジるのが好き。

武器・・・杖

主属性・・・光属性

副属性・・・五大属性

プロローグ

 

 

 空暦2048年

 新年が明けて一週間ほど経った、今日、俺こと”リョウ・カイザー”は、自分が所属する政府組織《魔法連邦保護局》通称《魔連》を訪れていた。

 というより、呼び出されたんだけど、な。

 そして今、俺を呼び出した本人の部屋の前に立っている。そのドアにかかるプレートに目をやる。

《局長室》

一応、礼儀として扉をノックする。

「入れ」

すると、部屋から短い返事が返ってきた。俺はすぐに部屋に入った。

「・・・・なんじゃ? 着いて早々、その嫌そうな表情は」

目の前のデカイ机に座る、初老のじーさんは、苦笑いを浮かべて文句を言ってくる。

「当たり前だろ。こんなところ来たくて来る奴いねーよ」

なので、俺も悪態で返答してやった。

 コラ、敬語を使わんか、とガタイのいい白髪の初老は、なぜか楽しそうに答えてきた。

この頬にデカイ傷があるじーさん”エドワード・グローリー”局長。階級は《政府軍》の中でも最上級の《元帥》だ。じーさんとは、俺がまだ《ギルド》所属していたときに出会った縁だ。

 そんときは、違法と合法のすれすれのことを何度かして、何度か魔連のじーさんとぶつかった。

 まあ、そんときマジで殺されかけたんだが、な。まあ、それは昔の話で、今は俺も魔連に入隊し、部下の関係だ。

「・・・・それで、新年早々なんの呼び出しだ? こっちはまだ引越し整理が・・・・・・ああ、そう言えば、挨拶がまだだったけ?」

局の寮の部屋手配してくれたの爺さんだったなー。それの手続きについてか?

 この《引越し》というのは、去年の年末まで俺は、保護責任者である”マリア・マーベル”さんのマンションで厄介になっていたことが元だ。

 そのマンションでは、マリアさんの他に”ルナ・マーベル”こと”ルナ姉”と同い歳の”リリ・マーベル”の二人の娘と一緒に暮らしていた。

部屋を出ると告げたとき、ルナ姉にはメチャメチャ反対されたが、なんとか説得してもらった。

 まあ、あの人は心配性すぎるから、予想通りだったけど。

 ちなみにリリについては、そのとき以来、少し距離を置いている。というのも、リリは、年末に誘拐事件に遭い、その事件以降《男性恐怖症》と言うトラウマのようなもの抱えてしまったからだ。だから、俺は、これを機にアイツが、気を使わないように、マンションから出ることにした。

 元々、マリアさんに引き取られなかったら、一人暮らしをするつもりだったし。通っている学園には寮は無く。俺の歳では、アパートを借りることもできなかったので今まで居候していただけだ。

 タイミングが良かったのもあるんだけどな。

 だが、予想は違ったらしく、じーさんは、飽きれた表情を浮かべた。

「阿呆、そのことじゃないわい。お前に通達があって呼んだに決まっておろうが」

「通達?」

簡単なことなら受付で出来るだろう。なら、わざわざここに呼んだってことは、少し込み入った話か?

「まあ、良い話と悪い話、二つあるんじゃが。どっちから聞きたい?」

「・・・・じゃあ、悪いほ―――」

「馬鹿もん! ここは、”良い方”から聞くのが常識じゃろうが」

「・・・・・・良い方で」

決まってるなら訊くな、と俺は、ジト目で睨み付けた。だが、そんなことを気にないじーさんは、話を続ける。

「なら、これまでの功績と上司からの推薦で、お前を《三等士》から《二等士》へ昇格することになった。異論はあるか?」

そう言うと、じーさんは、一枚の電子盤を俺に差し出した。俺は、その昇格証明書に目線を落とす。

 政府軍の所属下にある魔連では、階級制度が定められている。ちなみに、《三等士》は一番下っ端の階級だ。だから、この話は、ありがたい。

 そう思った俺は、電子盤をじーさんに返すと、敬礼をする。

「もちろん、お受けします」

それを見たじーさんは、頷いた。

「よろしい、帰る前にロビーで手続きを済ませろ。終われば、お前は、《二等士》じゃ」

「・・・・それで、”悪い方”とは? 正直、思い当たることがありすぎて、逆にわからねーんだけど」

その言うと、じーさんは、苦笑いを浮かべた。

「なら、少しは自重しろ。お前についての苦情は、後を絶たんのじゃぞ。大抵のことは、ワシが黙らせとるがの」

「恩に着るぜ」

「じゃが、今回は、ちとやりすぎじゃったが、な」

そう言うと、じーさんは、先ほどとは違う電子盤を俺に差し出した。俺は、それに目を通す。そして、思い当たる節が見つかった。

「やっぱり、この間の事件か?」

すると、じーさんは、疲れたようなため息を吐いた。

「任務放棄に命令無視。さらに、禁止区域への無断潜入。お前の報告書を見た局の上官共が、カンカンじゃったぞ」

「それは、見ものだったろうなー」

阿呆、とじーさんは、呆れながら言ってくる。だが、その顔には、苦笑いが浮かんでいた。

 俺は、肩をすかすと持っていた電子盤をじーさんに返した。

「そこで、出た処罰は、1週間の”謹慎処分”じゃ」

「いいのか? 解雇じゃなくて」

「何人かの馬鹿どもは、そういう声を上げとったが、ワシらも馬鹿じゃない。自ら首輪を外そうとはせんよ」

そう言うと、じーさんの口元に笑みが浮かぶ。

「まあ、そうだろう、な」

俺も釣られて、笑みが漏れた。

「と言う事じゃ。まあ、大人しく勉学に励め」

「了解(ヤー)。少しの間、学生を楽しませてもらうよ」

それだけ言い残し、俺は、部屋を後にした。


 
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