ニートな俺とJK幽霊
「チュンチュン」「チュンチュン」新しい朝を伝える小鳥のささやきが聞こえる。
……また一日が終わった。気付いたらもう4時だ。徹夜し疲れ切った重い身体を起こしカーテンを開き窓を開けた。
窓を開けると夜が明け、新たに満ち足りた新鮮な空気。
空を見上げると雲一点なき透き通った青空、見渡す限り希望の光に満ちる街。
1人だけ取り残された気分。また、いつものもやもやが心の中でうごめきだす。
「どうしてこうなっちゃったのかな……」毎度朝が来ると思うこの言葉を発し、僕は布団の中へと潜った……。
第1章 出会い
…………
まぶたを開けると、そこにはあたり一面が草木生い茂る草原が映った。
草原の真ん中には一本の大きな大木がそびえたち、その大木の枝先には、木漏れ日をうけ、
小鳥達が涼しげに休憩しているのが見える。
なにかとても懐かしい気持ちがする。
南から吹く穏やかな風により、草木が静かに揺らぐ
「暖かい」 僕は自然とその言葉を口にした。
ここにずっと居たい。 そんな感情も自然と抱いてしまうような空間であった。
「……き」 「…つき」
ハッ 何か聞こえる?
「……つき」 「……いつき」 「いつき」
僕の名前を呼んでいる。
声の聞こえる方に振り向く。
振り向いた先には、純白のワンピースを着て、笑顔で僕を見て微笑む女性がいた。
「いつき」 「いつき」
「おかあさん!」
僕はとっさに叫んだ。 そこにはお母さんがいたからだ。
彼女と僕の距離を見はかる。
その距離は、5メートル。
僕は、自然と母のいる方にむかって走った。
走った。 走った。 走った。
だが、何故だろう一向に差が縮まらない。
「あれ? どうして? おかあさん」
僕は縮まらない距離に急に不安感を覚えた。
そして、その不安感をかき消すように再び母の元へ駆けた。
……だめだ。 やっぱり、いくら走っても追いつかない。
僕は戸惑いの顔を彼女に見せると、
彼女はぽつりと一筋の涙を流しながら言った。
「いつき ……ごめんね ……ごめんね ……ごめんね」
すると、彼女はみるみるうちに消えていった。
「ッツ! ウワッ!?」 『きゃっ!?』
俺はなんとも情けない声を出しながら、勢いよくベッドから飛び起きた。
あの夢を見るのは何度目だろう。
あの夢のせいなのか俺は全身が汗でびしょ濡れになっている。
俺は荒くなった息を整えると
時計を見て時刻を確認した。
時刻は17時を刻んでいた。
「はああ もうこんな時間か」
深夜にパソコンを開いている時はまだ出来る!やもう少しやったら寝ようなどと、比較的に軽い感覚だが、
結果、朝までパソコンをやることによって生活リズムが崩れ、
そのリズムの崩壊を肌で実感すると、やはりこんな生活を送ってるとは言え精神的にこたえる。
そして、俺は少しの虚無感に襲われるが、
特にやることもないので
暇だからパソコンをやろうとベッドから起き上がろうとする。
「……?」 あれ、ちょっと待てよ?
俺が飛び起きた後に『キャッ』って聞こえなかったか?
眼が覚めてきてその事に気づいた俺は、声の聞こえた方 (正確には、俺の部屋に入る入口のドアの前)に視線を向けた。
「ブッッーー」
視線を向けた先(俺の部屋の入口)に予期せぬ者が見えたので、
思わず噴いてしまった。
そして、俺は瞬間でドアの前から目を逸らしていた。
?? 見間違いだよな(・.・;)?
俺が寝ぼけているだけかもしれない。 もう一度見よう。
眼をこすり万全の状態で、
俺は再びドアの前に視線を向ける。
「ブッッーーーーーー」
視線の先には、女の子がいた。 それも産まれたままのお姿の女の子が!!?!
5年ぶりに5メートル以内に見る女の子。
俺の心臓の鼓動は一気に増し、顔は耳まで真っ赤に瞬時になり、呼吸は尋常じゃないほど荒くなる。
1つ訂正すると呼吸が荒くなるのは変な意味じゃないぞ!
緊張のせいなんだからな! なんだからな!
話は戻し。
女の子を直視なんてとてもじゃないけど無理無理。
俺は、即座に視線を入口いや女の子が視界に入らない反対の方向を向いた。
けれど、女の子 以降は『彼女』の容姿は鮮明に頭の中に刻まれていた。
ルックスは髪が凛としつつもしなやかな黒髪で純日本人の鮮やかな黒眼、
身長はおそらく153㎝前後
そして、産まれたままの姿の彼女は何とも透き通ったきれいな肌で
それでいて艶やかな身体には思わず見惚れてしまうhope(希望)がそこにはあったと思う。
まとめると、柔らかそうな女の子がそこにはいた。
年齢は14歳だと思う。 その……胸が……無かったからだ(‘_’) 汗
また、話は戻し。
俺のすぐ近くには裸の女の子がいる。
その緊張感からか、おどおどしながらも現状を冷静に判断するため俺は呼吸を少し落ち着かせ。
そして意を決して彼女に話しかけた。
「す す すdsijません」
呼吸を落ち着かせたのにきょどってしまった。
『なあに?』
意外と普通に返事が返ってくるのは驚いた。
無視されると思ったからだ。
「ど ど どうしてここにいるんですか?」
俺は話を進めたいので本質的な質問をした。
『わかんない 気付いたらここにいた』
「外にはいかないの?」
『試したけど、ここの入口から出られなかった だからずっと起きるの待ってた(^o^)』
彼女は自分が裸で見られる可能性がある事を気にしていないのか
すごく明るく接してくる。 彼女は明るい性格なのか?
「分かった。 とりあえず名前は憶えてる? 名前が分からないと呼びにくくて・・」
俺は、聞いてみた。
『私? 私の名前は優衣だよ お兄ちゃんのお名前は?』
!?!!!! お兄ちゃんだ・・と! こいつ出来る!
「俺ね 俺の名前は樹(いつき)だよ! 優衣ちゃんは名前の他に何か覚えている事ある?」
『優衣でいいよ。 うーんと うん 何にも覚えてない。 けど1つだけ気になる事があるの』
彼女は気になる事があると言った。
何?と会話に集中し 不意に優衣を見ると
そこには体育座りをした全裸の優衣の姿がそこにはあった。
「ブッハッ ごめん、裸だと会話に集中できない。 優衣は裸で平気なの?」
言った後にこう言う事を女の子に言うのは失礼なんじゃないかと思い少し後悔した(‘_’)
『…………は…ずか…………し……い』
優衣は、そう言うと同時に頬を赤く染め、涙腺に光るものをためながら
体育座りの腕組みの中の空間にさらに自分の顔を埋めるようにし出した。
「ごごごご ごめん」 俺は慌てて自分のタンスから上下のパジャマを取り出し優衣に軽くなげた。
『…ありがとう』 …………数分後 『もう、大丈夫』
優衣に大丈夫と言われ、俺は彼女の方を見る。
……
そこには、俺(173㎝)が着るパジャマを一生懸命に着たであろう、
優衣の姿がそこにはあった。
しかし、この身長差により優衣にはぶかぶかのパジャマ
また、優衣が少し動く事によりちらりと胸元が垣間見えるのには、少しドキドキしてしまう。
「お・・お お・・う その、似合ってるよ」
動揺のせいか聞かれてもいない感想を言ってしまった(-_-;)
『うん 本題』
本題? ああ、そうか。
「1つだけ気になる事だっけ? 教えて」
優衣はこくりと頷き、話始めた。
『私は気付いたらここにいたの。 でも、1つだけは鮮明に覚えてる事があるの』
俺は相槌をうつ。
『樹に聞きたい。 なにか強い念を抱かなかった? 何か強く思わなかった?』
……? ! 今朝の事を思いだした。 あった 強く思ったことあったわ(-_-;)
「……1つ思いあたる節があります」
『教えて』即座に返答してきた。
「えーーーーーっと その問題は一人で解決するから大丈夫ですよ」
脱ニートしたいなんて中学生の女の子に言えるかーーー
『…………( ∵ )』
彼女は何を言うでもなく、むすっと俺を見つめてくる。
「……」
『……』
「……」
「分かったよ 言えばいいんでしょ言えば」
!(^^)! 彼女は笑顔を見せてきた。
だめだ。 こんな笑顔見せたら全ていってしましそうになるは、
俺は意を決して話始める。
「……実を言うとさ、俺はニートなんだ。
ニートの意味は簡単に言うと働いてない人って意味。
で、今は23歳。 もう5年この生活送ってる。
たぶん優衣が感じた強い思いってのは、この生活から脱却したいって言う事だと思う」
彼女は黙り考え出した。
2分の沈黙の末、彼女は言った。
『じゃあさ、その生活やめればいいんじゃない?』
優衣は何も分かっていない
無理である。 無理である。 無理である。
「無理だよ。 やっぱり中学生にはこの事は分かんないんだよ」
俺は、この辛さを分かってもらえないので
つい辛く当たってしまった。
「うっ!?」
俺は、腹に圧迫を感じ小さく声をあげた。
一瞬なにが起こったのか分からなかったが
彼女がタックルをかましたようであった。
俺はきょとんとしながら彼女を見ると、
彼女は涙目になりながら叫んだ。
『中学生じゃあ なああああああああああああああああああああいいい』
『高校生じゃああああああああああああああああああ
ぴちぴちでぷりぷりな17才じゃあああああああああああああああああああああああ
雑誌の名前にもある SEVENTEENじゃあああああああああああああああああ
胸で私を判断するなあああああああああああああああああああああああ』
なんだろう 彼女に言ってはいけない事を言ってしまったのだろうか。
俺の心までも読まれていた。
「ごめん ごめん ごめん。 もう言わないから許して」
彼女は言う。
『絶対に許さない』
彼女はおそらく幽霊であると思う。
また、読んでいる皆さんもそう思っているであろう。
その幽霊の彼女がすさまじいオーラと形相で睨んでいる。
正直ちびった。 まだ見ている ……またちびった。
「本当にごめん 許してよ」
俺、もう少しで泣きそうになるよ。 まじで。
『い・や・だ』
「本当にすいません」
いつのまにか俺は土下座していた(・_・)
『じゃあ私の言う事を一つだけ聞く??』
「はい、聞きます!! 」
俺は即答した。
『……じゃあ この生活をや・め・る・こ・と(^o^)』
はめられたーーーーーーーーーー (;O;)
「その約束はむ」
『なに? なんか文句あるの(-_-;)』
彼女は最後まで言わせず割って入る。
そして、彼女はすさまじい形相で再び見てくる。
「いや なんでもないです 改善します 高校生の優衣たんさん」
俺は悔しいから、小さく反撃した。
が、
『約束ね(^_^) あーあ変な顔するの疲れた~』
普通にスルーされ、そして、やっぱりはめられた。
俺は、あうあうとたじろいていると
『じゃあねよっか?』
彼女は言った。
「ふぁい?? 今なんて?」
『ねよっか ベッドで』
……俺は予期せぬ事態にテンションが急にあがる。
即座に、俺は布団に潜る。
そして、彼女を待つ。
「ど どうぞ」
俺は彼女に言った。
『はい? それは私でもさすがに引くな
ちょっとないよ(-_-;)』
彼女の視線が痛かった。
でも、このチャンスを捨てるわけにはいかない。
彼女 否 優衣と寝る事を虐げられているんだああああああああああああああ。
「今日は寒いね ふとん這入れば?」
ちょっとキザに言ってみる。
『きもい』
「すいません 調子にのりました」
『今寝るのは、明日の朝に起きるためでしょ
さっさと寝なさい(^^♪』
「はい」
そう言うと俺は布団をかぶり
睡眠へと彼女に言われるがままに入った。
まあ今さっき起きたばっかなんだけどね(‘_’)
俺が布団に入って9時間が経とうとしていた。
最初のうちは寝れずにいたが、
1時間たったら眠りについた。
『これからよろしくね』
ノンレム睡眠の状態なのであろう
優衣の声がかすかに聞こえた。
『私が成仏するには、あなたが抱いた強い念がなくなった時だと思う
それまでは、私がいつきのパートナーになってあげるから』
そういう事だったのか。
なんで彼女が俺の事をそんなに構うのかの理由が解消された。
!?
彼女の唇が口にそっと触れたきがする。
感触は柔らかくて甘く、それでいて何故か切ない。
そんな感じだった。
『明日から頑張ろうね』
その言葉を聞くと同時に深い深い眠りに襲われる。
どうやらレム睡眠に移行するみたいだ。
俺は再び深い眠りへとついた。
彼女 いや 優衣とこれから共同生活をしていく事になるんだなと
心の底にひっそりと考えながら…………
第1章 出会い 完
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読んでくださった方ありがとうございます
こんな文章ですいません 殴ってください・・
率直に言います
読んでちょっとでも興味を持ってくださった方いましたらお気に入りにいれてください←殴
コメント大歓迎です! (バッシング・励ましなど) くれたら必ず返します。
文章はまだ稚拙ですが、
これから樹と優衣(この物語の主人公達)と共に自分も成長してまいりますので応援よろしくお願いいたします(・_・)
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ニートの青年が更生していく物語りです。
楽しんでくれたら嬉しいです。 いやまじで割と・・