さて、ところ変わってここはフェザントヒル市内にある廃倉庫…。
そこでは白衣の集団が、改造された少女たちを念入りにチェックしていた。
「なかなか可愛く出来上がっているじゃないか…」
「ああ、女というのは成熟しきっていない段階が一番かわいいからなぁ…」
「うむ、そのために我々はいる」
そして白衣の集団は、出来上がったロボット少女たちが並べられている前を歩きながら言う。
「ふふ…あとはこうして出来上がったロボット娘たちを売りさばけば…」
「そうだな、我々は…」
と、白衣の男たちがニヤリと笑みを浮かべた次の瞬間であった!
「なるほど、そういうことだったのか」
「な!?だ、誰だ!!」
突如として倉庫の扉が開き、現れた9人の影。K-9隊だ!!
「女の子にひどいことするなんて…まったくとんでもないな、アンタがたは」
と、呆れ顔でアレクが呟く。クオンとシスもそれに続く。
「まったく、勝手にこんな気味悪いところに連れ込んでロボットに改造とはね」
「……冷酷非道」
「ええい!構わん!!撃て撃て撃て!!」
白衣の男たちの指示で、違法改造された戦闘ロボが次々と現れ、激しい銃撃戦が始まった。
ビームリボルバーで応戦するクオンとイシス、相手の武器を狙撃するアレク。
そして銃弾をかいくぐって突撃に回るのはエルザ、フィーア、ウー。
屈強な戦闘ロボットが次々と倒されていく。
その時だった。スリープ状態だった改造ロボット少女たちが起動したのは…。
「う……うぅ…」
「あたまぼーっとする…」
「私たち確か…変な男たちに連れ去られて、眠らされて…」
と、わけがわからない様子のロボット少女たちだったが、そのうちの一人、小学5年生ぐらいと思われる少女が叫んだ。
「あー!あたしの身体…改造されてるー!!」
次々に中学生、それに高校生の少女も叫ぶ。
「うそ!?ボクの身体も…」
「やだー!」
シス、グーテ、リクの三人は、その少女たちの下へ駆け寄りすぐに保護へと向かっていた。
だが、保護されていく少女たちを横目に銃撃戦はなおも続いていた…。
「くそ!こいつら何人いるんだよ!!」
次々と繰り出される戦闘ロボットに少々苛立ちを覚えるウー。
そして白衣の男たちはこの混乱に乗じて逃亡を図るのだった。
だが、事態は思わぬ方向へと向かっていく…。
「ちょっとあんたたち!」
男たちの前に立ちはだかったのは、高校2年生くらいのポニーテールが印象的な少女であった。
「え!?うっ!?」
慌てふためく男たちの前に立ちふさがっているその少女の目には涙が浮かんでいた。
「よくも勝手に…こんな身体に改造してくれたわね…!」
男たちは後ずさり、横から逃げようとする。
「右だ!右から逃げるぞ!なんかすっごい睨まれてる!!」
「おう!」
だが、逃げようとした次の瞬間に、先頭の男は顔面に強烈なキックを喰らい吹き飛ばされた!
「ぶべっ!!」
「お、おい大丈夫か!!」
ふともう一人が目をやると、そこには小学1年生程度のレッサーパンダ形ファンガー…だったと思われる少女が立ちふさがっていた。
その少女は白衣の男をしばらくじっと見つめたあと…
「にへへー、ロボットってつおーいw」
と、文字通り穢れのない笑みを浮かべていた。さらに彼女の後ろからは同い年ぐらいの女の子がわらわらと…。
「し、しまった…!」
「誰だよ!小学生まで改造しようって言ったの!!」
じわじわと迫り来るロボット女子小学生軍団に取り囲まれて身動きが取れなくなった白衣の男。
相手は改造されているとはいえまだまだ小学生、何をしでかすかわからない…。
「ねー、これ。手のひらビリビリってするんだけどなにかなー?」
「そこのおじさんたちで試してみようよ!」
「え、ちょ…やめ…やめて!いい子だから!!」
彼らの必死の懇願もむなしく、少女たちは自分の身体に仕込まれたあの手この手の機能で白衣の男たちをもみくちゃにしていく。
これには先ほど白衣の男に食って掛かった少女も、そしてK-9隊も唖然とせざるを得なかった。
「な、なんか…なんなのあの子たち。ロボットに改造されちゃったってゆーのに…」
「子供はああいうところで妙に順応力高かったりするからねー…」
すっかりボロボロになった男たちが這い出たその先にはクオンが仁王立ちしていた。
「ひっ、ひぃっ…」
「はーい、5人とも児童誘拐、強制身体改造、および人身売買未遂の疑いで逮捕ねー」
かくして誘拐犯グループは全員逮捕され、改造された少女たちも元の家へと無事帰ることができた。
しかし今回の事件の展開が展開だっただけに、イシスは思わずこんな言葉を漏らしてしまった。
「結局なんだったんでしょう…今回の
それにエルザも頷きながら答える。
「うーむ…とりあえず今回の作戦でわかったのは、どんな目にあっても子供っていうのは末恐ろしい何かが…」
「あの、ボクも一応子供なんですけど…」
二人のやり取りを前に、リクはただただ苦笑するしかなかったという。
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これ(http://www.tinami.com/view/420787 )の続きになります。
例の現場に突入を試みたK-9隊、しかし事件はとんでもない方向に加速していく…。
シリアスかと思った?残念!まさかのギャグオチでした!!