『ニュースをお伝えします…先週より続いている女子高生連続拉致事件ですが…』
ラミナ警察署のK-9ルーム。その部屋のにあるテレビが今日もニュースを告げる。
待機任務中のK-9隊一同、その中の一人が口を開く。クオンだ。
「まったく、女の子をさらうなんてどーかしてるよね…」
「そうですわね…しかも狙われているのは小学生から高校生までの学生さんばかりですものね」
「あどけない少女を誘拐するなんて、どうかしてるわ」
と、イシスとフィーアが相槌を打つ。
「オレも女に手を出したい気持ちは少なからずあるが…誘拐は流石にねーわ」
と、ウー。
そこに血相を変えて飛び込んできたのはグーテだった。
「た、た、大変だよ!また女の子が誘拐されたね!!」
「なにっ!?またかよ!!」
慌てふためくグーテとウー。その様子を見ていたエルザが一同を落ち着かせる。
「まあ待て、みんな落ち着け。ただ慌てふためいていても仕方あるまい」
「でも!」
と、動揺を隠せないリクの言葉をさえぎるようにエルザはさらに続ける。
「実は例の事件に関して、パームビーチ署のNC-7隊から情報が入った」
「…NC-7…我らを模範とした部隊の名称…か」
と、シスが相変わらず抑揚のない声で呟く。
その直後だった。モニターに通信が入ったのは。
「やあ、エルザ警部。お久しぶり」
「これはNC-7隊長のケン警部か。例の連続誘拐事件の情報を手に入れたそうだが」
「ああ、アマヨとセイカに調査してもらったんだが…とんでもないことがわかったんだ」
「とんでもないこと…?」
ケンの話によると、今回誘拐された少女たちはある一箇所に集められているという事だ。
それは、すでに廃墟となった倉庫である。廃墟とはいっても比較的状態はよく、誘拐犯が隠れ家にするにはうってつけの場所だった。
しかもその犯人は倉庫の内部を改装しており、少女たちはそこに連れ込まれていった。
「こ、これは…まさか!」
映像が切り替わると同時に息を呑むK-9隊。そこに映っていたのは…!
なにやら白衣を着た謎の集団。そして、手術台の上にはテラナー、ファンガー、ハーフファンガーの少女が寝かされ…
そのか弱き身体に容赦なくメスが入れられていく。
「うっ…!」
そのあまりの恐ろしさに、思わず目をつぶってしまうリク。
映像はその残酷さを物語る。手術台にはマニピュレータが次々と繰り出され、少女の身体を切り開いてはその中身を、
血の通わない機械へと作り変えていく…。
そう、今回の犯行グループは少女たちを誘拐し、ロボットに改造していたのである!!
「こりゃ…ひでえや…」
ウーが言葉を漏らす。
「女の子にこんな酷いことするなんて…許しちゃおけないな」
と呟くのはアレクだ。
K-9ルームに戦慄が走る。エルザはあくまで冷静に、通信に対応していた。
「ケン、その倉庫の場所は?」
「ああ、その位置ならこちらで把握している。データはナインキャリアーのコンピュータに伝送してあるからそれを目印にしていけばいい」
「わかった。感謝するよ」
そして通信を終えるとエルザはすっくと立ち上がり、隊員たちの方に向き直って言った。
「というわけだ。これ以上やつらの好き勝手にさせるわけにはいかない…すぐに出動だ!」
「了解!!」
かくして、少女連続誘拐改造事件を食い止めるべく、K-9隊は出動したのであった!
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次から次に誘拐されていく少女たち。
犯人の目的とは一体…?
◆K-9隊以外の出演者
NC-7隊:
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