No.417061

真・恋姫✝無双~御使いの転生~張任伝 第四章天下飛翔/第七話

皆さんお久しぶりです
相棒であるPCのHDDが他界したためPC新調で報告遅れた作者です。
バックアップの大切さを新たに実感しました・・・ orz

って訳ですので御待たせしてた方々申し訳ない。

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2012-05-02 08:39:19 投稿 / 全13ページ    総閲覧数:2831   閲覧ユーザー数:2498

第七話/激突

 

「ふわぁ… 本当に向こう側から敵は来るので? 馮習(フウシュウ)隊長」

 

「来るかもしれないから俺らが見るんだろ? 伍延(ゴエン)、しっかり見ていろよな。お前の眼が一番遠くまで見えるのだから、期待しているよ」

 

伍延と呼ばれた男は欠伸をしながら城壁の上より長江を眺め、馮習と呼ばれた人物に注意される。

 

「期待しないで下さいよ…人より少し先まで見えるだけなんですから…・」

 

白き鎧を纏った二人の兵士が談笑しながら城壁の上より見回りを行っていた。東州兵は色により兵の階級を分けている。中でも主将である張任の軍旗の色として用いられている白は古参兵、親衛隊、精兵にしか許されて無い色である為、この二人の実力は兵の中でも上なのが伺える。

 

「うん?……て、敵襲!!! 敵襲だ! 敵の船だ!!!」

 

「嘘だろ!! 伍延!! 軍旗はどこのだ!?」

 

「本当ですよ!!! ほら、二里先にでっかい船が…あれ? 荊の文字…?」

 

「ボケっとするな!! そこの青鎧! 張任様に報告しろ!! 敵が攻めてきたぞ!!!」

 

「りょ、了解であります!!!」

 

伍延は智民に事前に将の情報を教わっている。 しかし彼には少し疑問があった。

 

「荊…おかしいな。智民様に聞いた限りは…」

 

「こら、伍延!! さっさと準備しろ!!」

 

「りょ、了解!!!」

 

 

「報告!! 報告!! 敵が攻めて来ました!!」

 

「「「 !? 」」」

 

軍議の間にいた一刀・思春、朱里、の下に一人の伝令兵が慌てた様子で駆け寄ってきた。

 

「一刀、どうするのだ? こちらには軍船がない。 城壁で矢を射かけるしか対応できないぞ?」

 

「……」

 

「一刀様、報告によれば荊の文字以外にも邢道の文字があったとの報告が、恐らく先陣の一人は邢道栄でしょう。荊南ではその人ありとの武勇の持ち主です。」

 

一刀はそれまで机に上に広げられた長江周辺の地図をじっと見たままであったが、朱里の一言により眉を微かに動かした。

 

「……(邢道栄って事は後続に劉賢が来るか? おかしい、地形的に来るとしても金旋が来るはずだ。それに…荊の姓をもった将がいるなんて隠密部隊から報告もないはずだ…)」

 

荊南の太守達は戦の準備に手間取っていると報告があっただけ敵が来るとは一刀や朱里、智民にとっては思えなかった。 しかし、大木を運ぶために多くの部隊を派遣したこの時に少数とはいえこの巫県へ攻撃に出るのは些か出来過ぎと考えてしまう。

 

「(裏切るような人物はいない… そう信じたいけど、このタイミングは偶然にしては出来過ぎている。)」

 

「報告!!! 一番隊の隊長、留賛以下100名が張任将軍に面会を願っております!!」

 

「 え? 留賛がかい? 解った。 外で待っているんだよね? 今、向かう」

 

外に出た一刀達は広間に整列し、待機している兵士達を見た。皆、白を基調とした軍服を身に纏っている。

 

「我ら一番隊、水練の熟練者100名が集まった理由は決死隊として敵の旗艦に風穴を開け

この危機を打開せんが為!!! 将軍!! 我らに死ねと言ってください!!」

 

先頭に立つ赤毛で褐色肌の少女がそう叫ぶ。彼女が東州兵一番隊隊長、留賛その人であった。

 

「…それは、出来ない」

 

「お願いです! このままでは… 報告によれば敵将邢道栄は自ら先陣を切ってこの巫県に来ているとの事。 今の機会を逃せば、巫県を奪われてしまいます!!!」

 

「一刀様…行かせましょう」

 

「朱里!?」

 

「彼女達が上手く行けば、損害は100名、敵は主将を失う事になりこちらとしては損害軽微で済みます」

 

「だけど!!」

 

「一刀、あいつらの意思を無駄にするな。 皆、貴様の為に働こうとしているのだぞ?」

 

思春は声を荒げ朱里に突っ掛りそうになる一刀の肩をしっかり掴みその行為を制止させた。

 

「思春………留賛、兵100名達に言う!!! 生きて帰ってこい!! そして敵将邢道栄の頸を我が元に持って来い!!!」

 

「「「 !? 」」」

 

 

サイドチェンジ/留賛

 

 

「留賛、兵100名達に言う!!! 生きて帰ってこい!! そして敵将邢道栄の頸を我が元に持って来い!!!」

 

張任様は私達に死ねではなく、生きろと仰った。 叶わぬ事と解ってはいるがそれでも私達が戻ってくる事を願ってくれている。

 

「……この留正明、必ずや敵将の首を持ってまいります!!」

 

私は、江東の出身だが江東は戦火や重税で荒れ果てた。私の家も私を身売りさせねばならない程貧しかった。 奇しくも私の村は賊の襲撃を受け壊滅、なんとか生き延び、成都に流れ着いた時貴方に出会えたのは幸運かもしれません。

 

だから、絶対帰還いたします。 貴方の臣下として!!

 

 

「ついに着いたか… 皆の者!!! 敵将張任は病に倒れている今が好機!! 私について来い!!」

 

「「「 うおおおぉぉ!!! 」」」

 

「よし、突げ… !? な、何だ、この揺れは!!!」 

 

ガゴンと言う音とともに邢道栄達が乗っている船が傾き始めた。

 

「た、大変です!! 船底に穴が開きま… 「死ね」 !? 」

 

報告しに来た兵は首を裂かれ絶命しその場に倒れ込んだ。

 

「東州兵一番隊隊長、留賛。 貴様の首級を貰い受ける!!」

 

「えぇい!! 総員飛び込め!! 船を放棄するぞ!!」

 

そう大声で叫んだ邢道栄は武具、防具を留賛に投げつけ長江へ飛び込んだ。

 

「ッチ 待てぇ!!」

 

「おっと、あの方を死なせはしませんよ? 私は副官の越蒙(エツモウ)です。 貴女は私が相手致します」

 

「ック そりゃああぁ!!」

 

留賛は剣を横に思いっきり振り切った。

 

ブオン! 空を切る音が虚しく響く。

 

「おっと、それっ!!」

 

後ろへ飛び引いた越蒙は腰に括り付けていた飛刀を留賛に向け投げ放つ。

 

ザッシュ!!

 

「ックゥ!?」

 

飛刀は彼女の左足に突き刺さった。

 

「おや、それではまともに動けないでしょうね… では私も逃げさせていただきます」

 

「ま、待ちやがr ッ!?」

 

「隊長!! もうすぐ船が沈みます!! って、大丈夫ですか!?」

 

「だ、ダメかも…痺れて動けない…貴方達だけでも逃げて……張任様に申し訳ないと伝えて…キャァ!?」

 

「……おめぇら! 隊長が負傷した!! 小舟で逃げるぞ!!」

 

「「「 応!! 」」」

 

「ちょ、ちょっと!?」

 

「残念ですが隊長、[生きて帰って来い]と将軍は仰っているので助かる可能性のある貴女も連れて行かせていただきます!」

 

 

「ほ、報告!! 敵旗艦が水没していきます!!」

 

伍延は声を荒げながら己が主に報告をする。

 

「本当か!?」

 

一刀は城壁に急ぎ昇りその光景を目の当たりにした。

 

「あそこです……あそこに敵旗艦が、あ!? 船だ!! 小舟が近づいています!!」

 

「伍延!! 何が見える!!」

 

「…(あれ? 此処まで明確に見えている俺ってもしかして、将軍が前に話していた魔叉夷族って奴らの血を引いているのでは?)  えっと、留賛隊長が右足怪我してますな…それ以外は泳いでいる奴と船をこいでいる奴ら含めて…70人は戻ってきますな…って、将軍!? 危ないです!!!」

 

その言葉を聞き、目元にうっすらと涙を浮かべた一刀は城壁から身を乗り出した。

 

「留賛…無事だったか!! 伍延、馮習は彼らを回収してくれ!! 俺は一旦天幕へ戻る!」

 

「「 承知!! 」」

 

「あ、回収って言っても何すればいいんですかね…馮習隊長、俺らの港に船ありましたっけ?」

 

「え、あ…うん……」

 

「「 …… 」」

 

お互いに目を合わせ頷くと。

 

「「 とりあえず、担架用意しますか 」」

 

綺麗にハモってしまいお互いに苦笑しながら駆け足で自分の仕事に取り掛かった。

 

 

あとがき!!!

 

思った事、投稿しようとしたらついつい書き続けてしまい、保存した後(バックアップしないで)そのまま寝る事が多い作者です。

 

読んでくださる人には本当に頭が上がりませんが…気長に、気長に待ってくれると嬉しい限り。

 

しかし、伍延と馮習の記事があまり無いから扱いに困りましたが一人は魔叉夷族の人外(視力のみ)にしたは良い物の…目繋がりで中二病にすべきだったか?

 

もし、質問や此処はこうしろ!!って事がございましたら遠慮なく最新の作品にコメントしてくれると助かります。 ミニメールはなかなか見ないので送っていただいても返事がかなり遅れると思いますし… 早急な用件でなければ今後から忙しくなければ週に一度はミニメール確認しようと思いますのでそちらでも構いません。

 

 

 

人物紹介!!!

 

えぇ…今後活躍? するであろう張任軍の四名を紹介いたしましょう。

 

その4人は司金、伍延、馮習、留賛です!!

 

 

其1

姓は司、名は金、字、真名不明

年齢22 性別 男

身長 約150cm前後 体格 痩せ形

 

白髪のボサボサ頭の男。羅憲隊の兵士だったが阿戒が死亡した際、新たに士官候補生として任命された。 性格は羅憲と似て熱血漢。腕っ節は無いが脚力・体力なら思春から追われても約2時間は逃げ切れる位持っている。 また、巫県港を城塞に改築した建築馬鹿でもあるが…一刀以外その点を気づかないでいる。しかし…人間性に問題があるって事の表れでもある為、他者に評価されない事が多い。

 

尚、主な武器は工具一式。

 

 

 

其2

 

姓は伍、名は延、字、真名不明

年齢24 性別 男

身長170cm付近 体格 普通

 

東州兵軍の兵士で所属部隊は智民親衛隊である。 夷陵の戦いで起きた兵の大編成の際に本隊に昇格した。昇格理由はその類稀なる視力の持ち主である事で、遠くの敵の陣形を事細かに報告出来る事から智民に気に入られた。 個の武としては魏にいた頃の一刀とそこまで変わらない為、模擬戦訓練などではヒィヒィ言いながら付いて行っている光景をよく見る。

 

武器は昇格の際、賜った薙刀と鉄製の盾

 

 

其3

姓は馮、名は習、字は休元、真名不明

年齢20 性別 ?

 

口調などは男だが…はてさて…。張任隊の頃からの兵士で常に敵陣へ切り込む為、常に返り血を受ける為に白き鎧には黒いしみが点々と付いている為か夷陵の戦い後では[ 斑鬼 ](マダラオニ)と味方より恐れられるようになった。

余談だが、彼だけは兵舎で着替えず別の場所で着替えている様子なので実は女性ではないかと噂をされている。所属は智民親衛隊で隊長。余談だが今回の運搬作業により警備がゆるくなる事を恐れたため智民は馮習と伍延だけが巫県港(城塞)に残す事にした。

 

 

其4

姓は留、名は賛、字は正明、真名は不明

年齢 ? 性別 女

身長160cm 体型 スレンダー(前回の経験から貧乳と言うと誰かにころさr)

 

江東出身で、身売りされる時に村が襲われ壊滅、死んでいた盗賊の武器を拝借して賊や襲ってくる男達を切り捨てながら路銀を稼ぎ成都まで流れ着いた。この時、張任隊の兵士募集に応募して、試験に合格し見事、隊長職に任命された。本来なら阿戒、土呂、留賛の3名を士官候補に一刀達はしたかったらしいが彼女は常に最前線で戦いたいと話を断った。

見た目は赤毛の短髪で釣り目の顔をしている為、凛とした感じの美少女である。

 

 

留賛殿の真名が決まらないでおじゃる。歌関連のネタもあるしそれを採用しようと思いますが…決定は次回に持ち越しって事でw

 

それではあの一言を、皆さん一緒に!!

 

アディオス!!! @@ノシ

 

忘 れ て た !

 

この後最終調整した新作の投稿をします。 恐らく昼前には投稿できると思うのでお時間がある時にどうぞ見てやってください

 


 
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