No.416688

IS 世界を守る者 EP13 神崎ラウ

ギアルさん

神崎ラウ。

BSAA極東支部所属にしてオリジナル・イレブンの1人。

彼がバイオテロと戦う理由は1998年、ラクーンシティから始まった。

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2012-05-01 10:13:06 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2827   閲覧ユーザー数:2654

管制室。

 

そこにジンヤ、一夏、セシリア、鈴、箒の5人が居て、そこには真耶と千冬が居た。

 

「全員そろったようだな」

 

腕を組んで居た千冬がそう言うと、管制室全体に緊張が走る。

 

「まず篠ノ之、お前はゲートが封鎖されている中で中継室に乱入し、現場を混乱させた。何故そんな事をした?」

 

千冬の言葉に箒は静かに言った。

 

「…あれがあの時の私にできる事だったんです」

 

そう言うと、箒は続けて言った。

 

「あの時の行動は専用機を持っていない私に唯一できる事はただ1つ、一夏を応援する事だったんです。確かに危ない場面はありましたが誰一人も死なずに事態を収拾することが出来たじゃないですか」

 

箒の言葉に一夏は反論しようとすると、管制室のドアから声がした。

 

「なるほど…つまり、弟が死に掛けたのに結果的には誰を死なずに済んだから良いのか?」

 

そして、管制室のドアからラウが入ってきた。

 

「ラウ兄!」

 

「兄さん、あのガラクタの回収とかは?」

 

「あれはここの教師やクリス達に任せた」

 

すると、真耶がラウに声を掛けた。

 

「ラウさん、お久しぶりですね」

 

「真耶か、久しぶりだな。しかし、お前が教師て聞いてたけど、ここの教師とはな…」

 

そこに一夏が声を掛けた。

 

「ラウ兄、山田先生と知り合いなの?」

 

「ああ、どういうわけか毎度毎度バイオテロに巻き込まれて…真耶、ひょっとしてオレの先回りしているんじゃないか?」

 

「違いますよ~偶然ですよ、偶然」

 

ラウも笑いながらそれを聞くと、セシリアに向かって言った。

 

「キミがジンヤが言っていたセシリア・オルコットか。まあ、苦労すると思うけど、ジンヤの事をこれからもよろしく頼むな」

 

「あ、はい!了解しましたわ!(ジンヤさんがわたくしの事をお話していたということは…ジンヤさんもわたくしの事を…フフフ♪)」

 

続いてラウは鈴に言った。

 

「鈴もこっちに来ていたとはな…一夏の事をよろしく頼むな。というか、在学中に妊娠騒ぎ起こすなよ…まあ、オレやオヤジもオフクロも一夏と鈴の孫か姪の顔を見てみたいがな」

 

ラウの言葉に鈴と一夏の顔が真っ赤になった。

 

「らららららら、ラウさん!そ、そそそそんな早すぎですよ!!」

 

「ラウ兄!鈴の言うとおりだよ!でも、確かに欲しいけど…」

 

2人の反応を見た後、ラウは箒に言った。

 

「1つ聞くが、弟が盾にならなかったらお前やお前が気絶させた2人や止めに入った人が死んでいたんだぞ、またその人たちの遺族にどういう言い訳をするつもりだ?」

 

「そ、それは…でも結果的に…」

 

すると、ラウは箒の頬を掴んで言った。

 

「結果が大切じゃない!過程も大切なんだ!お前はその事すら分からないのか!!」

 

ラウの言葉に箒は黙った。

 

「…今の発言、軍法会議ものだがオレにはその権限が無い為、この学園の教師に処分を任せよう」

 

ラウがそう言うと、真耶は箒に言った。

 

「篠ノ之さん、貴女が行なった行動や先ほどの発言を含めて、しばらくの自室での謹慎処分とします」

 

真耶がそう言うと、千冬はラウに言った。

 

「あの…ラウさん」

 

「何の御用ですか?ブリュンヒルデ織斑千冬」

 

ラウが冷たくそう言うと、千冬が普段から思えないように言った。

 

「その名前は止めてください、私はそれは好きではありませんから…」

 

まるで恋する乙女のように優しくかつ弱弱しく言った。

 

「…昔みたいに千冬と呼んで欲しいのか?」

 

「はい…」

 

「そうか…」

 

ラウはそう言うと、ジンヤ達に言った。

 

「すまないが大切な話をするからちょっとこの管制室から出て行ってくれ」

 

ラウの頼みにジンヤ達は管制室から出た。

 

すると、アリスやヨゴシュタイン達がジンヤ達を出迎えてきた。

 

「パパ~♪」

 

「アリス~♪大丈夫だったようだね。ヨゴシュタイン達、避難した時大丈夫だったか?」

 

『確かに大変だったが怪我人は居なかったナリ』

 

「そうか…」

 

そう言うと、ジンヤはある事をその場を去った。

 

 

一方、管制室ではラウと千冬が残り、ある話をしていた。

 

「千冬、何故お前は一夏を見捨てた?」

 

「私は一夏を見捨てません!」

 

「いや、見捨てて栄光を選んだんだろ?」

 

ラウは冷たい声で話しながら怒りや殺気を出していた。

 

「…あの時、確かに一夏が誘拐された事と犯人の目的が私の出場停止と知っていたんです。その時、束が『これは相手国の陰謀』て教えてくれたんです、だから一瞬で倒してそのまま助けに向かうって…」

 

「バカかお前は…試合は同時中継で行なわれていると知らなかったのか!お前が試合に出た時点で一夏は殺されると決定したんだぞ!!」

 

「!」

 

そう言うと、ラウは外を見て過去を思い出すように言った。

 

「オレはあのラクーンシティでのアンブレラ事件の影響か分からんが作戦の成功より人の命の優先するようになった」

 

ラウが中学時代の時、修学旅行でラクーンシティに行き、そこでアンブレラ事件に巻き込まれ、そこでクラスメイトや大勢の人が死ぬ場面を何度も見てきた。

 

それから、ラウは人の命を優先するようになった。

 

「お前は昔から変わらないな…相手が弱いとそいつを見下し、相手が強いと尻尾を巻いて逃げる。力に溺れた奴だ!お前は!!」

 

「わ、私は…」

 

「千冬、お前が一夏を遅れながらも救出しに行った時にドイツ軍も共に参戦したが、お前は何故ドイツが一夏が誘拐された場所を知っていたのかと考えた事を無かったのか?」

 

ラウの言葉に千冬は言葉を失った。

 

「1つ言っておくが、オレはあの時からお前の事が大嫌いだったからな」

 

そう言うと、ラウは管制室から去った。

 

すると、千冬はその場で崩れ落ちた。

 

「私の事が嫌いだなんて…そんな、ラウさん……」

 

千冬の懐から写真が落ちた。

 

その写真には千冬と親友の束、そしてラウが写っていた。

 

その写真では3人とも笑っていた…

 

 


 
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