No.410269

真・恋姫†無双~赤龍伝~第15.5話「孫家の乗馬教室」

さん

主人公が暫く出てこないので拠点的なお話です。
馬に乗れなった赤斗が、馬に乗れるようになったのは。

主人公も含めてオリジナルキャラクターが多数出てきます。
未熟なため文章や設定などにおかしな部分が多々あるとは思いますが、長い目で見てくださると助かります。

2012-04-17 22:48:45 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2641   閲覧ユーザー数:2428

真・恋姫†無双~赤龍伝~第15.5話「孫家の乗馬教室」

 

 

馬小屋の前で赤斗はウロウロとうろついていた。

赤斗「はぁー。どうしようかなぁ」

祭「何をしておる?」

赤斗「あっ祭さん。それに雪蓮までどうしたの?」

雪蓮「赤斗こそ、こんな所でどうしたのよ?」

赤斗「えっと、その…」

赤斗は歯切れが悪く中々答える事が出来ない。

 

雪蓮「わかった! さては隠れて一杯やる気ね!!」

赤斗「そんな雪蓮じゃあるまいし。…って言うか雪蓮こそ、その手に持っているのは何さ?」

雪蓮「これは私の大切なお酒ちゃんよ♪」

赤斗「また昼間からお酒か」

雪蓮「前にも言ったでしょ♪ お酒は人生の友だって♪」

祭「そうじゃ! 酒なくして何の人生か!」

赤斗「はは…そうですか」

祭「それでお主は何をしておったのだ?」

赤斗「ぅ……だから、それは…その……」

祭「ええい! はっきり言わんかい!」

赤斗「…ちょっと馬に乗る練習をしようかと思って」

雪蓮「馬の?」

赤斗「うん。いつまでも、雪蓮や祭さんの後ろっていうのは、ちょっと恥ずかしいしね」

祭「ほう。それで一人で練習をしようと?」

赤斗「はい」

雪蓮「面白そうじゃない♪」

赤斗「へっ?」

雪蓮「ちょうど退屈してたのよ♪ 私が馬の乗り方を教えてあげる♪」

赤斗「何だか嫌ーーな予感がするんだよね…」

そう言いつつも赤斗は雪蓮の申出を受けたのだった。

 

 

赤斗「うわっ!」

本日、五度目の落馬。

雪蓮「もー何してんのよ!」

赤斗「だってなぁ」

雪蓮「言ったでしょう。馬に乗ったら手綱をこーして、こーすんのよ!」

興奮した様子で雪蓮はジェスチャーをしてみせる。

だが、そのジェスチャーは意味が分からない。

ちなみに祭は、少し離れた場所で酒を飲んでいる。

赤斗「またそれか…雪蓮、もっと分かるように言ってくんない?」

雪蓮「何よー! 人が親切に教えてあげてんのに!」

赤斗「言っている意味が分かんないんだもんなぁ」

雪蓮「何で分かんないかなー」

赤斗「思うに雪蓮の馬の乗り方って……勘だろ」

雪蓮「よく分かったわね」

赤斗「やっぱり……。僕は雪蓮みたいに勘では乗れないよ」

雪蓮「あら、そうかしら? 赤斗ならすぐに乗れるようになると思ったんだけど」

赤斗「……その根拠は?」

雪蓮「勘よ♪」

赤斗「はぁー」

雪蓮の勘による特訓は夕方まで続いた。

だが、その日は結局、馬に乗れるようにはならなった。

 

 

翌日も馬小屋に赤斗は来ていた。

赤斗「よし。雪蓮たちはいないな。昨日みたいになったら堪んないものな」

昨日、雪蓮の勘だよりの特訓のせいで、全身打ち身だらけなっていた。

赤斗「さて、始めるか」

蓮華「そこにいるのは誰だ!」

赤斗「蓮華!?」

蓮華「赤斗? どうしたのこんな所で?」

赤斗(……今日は蓮華か)

赤斗「ちょっと馬に乗りに…」

蓮華「馬に? 一人で?」

赤斗「まあね。昨日、雪蓮に乗り方を教わったら酷い目にあったから」

蓮華「そうなのか?」

赤斗「でも大丈夫。今日は雪蓮が来れないようにしておいたから」

蓮華「どうしたのだ?」

赤斗「冥琳に雪蓮の居場所を教えておいた。昨日、雪蓮は仕事をサボったから、冥琳には喜ばれたよ♪」

蓮華「ははは……。でも赤斗。一人で馬の訓練は危険だぞ。なんなら私が…付き合ってもいいわよ」

赤斗「いいの?」

蓮華「もちろん赤斗が良ければだけど……」

赤斗「もちろん良いさ。むしろ、こちらからお願いしたいぐらいだよ♪ 雪蓮の教え方は意味分かんないし、一人じゃ自信がなかったから嬉しいよ♪」

蓮華の手を握り、赤斗は喜ぶ。

蓮華「////////////」

赤斗「蓮華?」

蓮華「な、何でもない! じゃあ始めましょう」

 

 

赤斗「痛ぅぅぅ…」

本日、初めての落馬。

蓮華「大丈夫か?」

赤斗「大丈夫大丈夫。平気だよ。蓮華のお蔭でだいぶ慣れてきたと思う。雪蓮より教え方が上手いし、分かりやすいしね」

蓮華「そ、そうなのか?」

赤斗「うん。昨日は数え切れないぐらい落馬したからね。本当に蓮華は教えるのが上手いよ♪」

蓮華「うぅ…」

赤斗「どうしたの?」

蓮華「ほ、本当に何でもないわ! 訓練の続きをしましょう!」

赤斗「そうだね…おわっ!」

赤斗はいつの間にか背後に来ていた馬に驚いて飛び退いた。

蓮華「赤斗。もしかして馬を怖がっていない?」

赤斗「え? そ、そうかな…」

蓮華「馬も人が怖がってる事が分かるのよ」

赤斗「馬が?」

蓮華「馬はとても賢いから、赤斗が恐る恐るやってると…」

赤斗「馬に舐められる?」

蓮華「そうね。舐められてしまうかもね」

赤斗「じゃあ、馬に舐められないように主導権を握る必要があるのかな?」

蓮華「ムリに従わせて駄目よ。馬自身にあなたに従おうと思って貰わなきゃいけないわ」

赤斗「難しいんだね」

蓮華「赤斗なら大丈夫。馬も赤斗が一生懸命やっているのを見ればきっと認めてくれるわ」

赤斗「ふーーん。やっぱ蓮華に教わる事ができて良かったよ。馬の気持ちなんて考えてなかったもんね」

蓮華「じゃあ続けましょう♪」

赤斗「うん♪」

 

蓮華との特訓は夕方まで続いた。

そして、赤斗は特訓のかいもあり、なんとか馬に乗れるようになったのだった。

 

 

つづく


 
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