修練場
一刀「良いぜ秋蘭!その調子だ」
秋蘭「ああ!!」
シュイン!!
秋蘭は瞬時に氣の矢を作り、放つ
シュン!シュン!シュン!
ドン!ドン!ドン!
一刀「前にも言ったけど、体術はあくまで接近戦に持ち込まれた時の対処の一つだ、本来は、持ち込まれない様にするのが基本だ」
シュイン!
秋蘭「!?」
一刀が言い終わると、掌が開き、氣の球体が二つ出てくる
秋蘭「くッ!?」
ヒュン!ヒュン!
秋蘭「!?」
放たれる前に打ち落とそうとしたが、後ろから氣弾が飛んでくる
秋蘭「水神壁!!」
ブウン!
ドン!ドン!
一刀「ほら!!そうやって手を止めてるから!!」
ズドーン!!
秋蘭「くッ!?」
ヒュン!ヒュン!
ドン!ドン!
一刀「そう!それだ!!」
一刀が放った氣弾を秋蘭は直ぐに弓を構え直し、打ち落とす
一刀「足は止めて、視界を広く持ち、的確な判断で目標を狙い打つ!」
秋蘭「ああ!!」
一刀「秋蘭みたいな遠距離型の氣功術使いとかに求められるのは」
秋蘭「冷静さと、分析力!」
一刀「常に相手の動きを見て予測し、正確な攻撃を当てる、それが、遠距離型の戦い方だ!」
秋蘭「ああ!」
今回の修行は、北郷流の氣功術の戦闘スタイルを鍛える事
春蘭「フウゥゥゥ」
ギン!
コト!
春蘭「これで、七つ目・・・先は長いか」
春蘭は春蘭で、石積みを続けていた
一刀「・・・秋蘭、休憩にしよう」
秋蘭「あ、ああ」
ドサッ!
秋蘭「ハア、ハア・・・」
一刀「個人鍛錬は、慣れたつもりだっただろう?」
秋蘭「ああ、まさか・・・こんなにきつく・・・なるとはなあ」
緊張の糸が切れたのか、秋蘭は座り込む
一刀「春蘭!!休憩にするぞ!!」
春蘭「おー!」
石積みをしていた春蘭が合流する
春蘭「何だ秋蘭、くたくたじゃないか?」
秋蘭「ああ、気を抜いたら直ぐ氣弾を食らいそうだ」
一刀「でも食らってないだろう?」
秋蘭「一刀が、私の今の技量に合わせてるからだろう?」
一刀「やっぱり気付くか」
秋蘭「まあな」
座り込んでいた秋蘭が、立ち上がりパンパンと汚れを払う
一刀「しかし、春蘭もだいぶ制御が出来て来たな」
春蘭「ふっふーんそうだろう♪」
一刀「理由はやっぱり」
春蘭「おう!あの時の誓いだ!」
一刀「そうか」(ニコ)
春蘭「ああ////」
秋蘭「私もそうだが、やはり一刀に追いつきたいと言う気持ちが一番強いな」
春蘭「ああ、負けっ放しは趣味じゃないからな!」
一刀「まだ俺に挑むには早いぜ、少しずつだけど、確実に強くなって行こうぜ!」
春蘭・秋蘭「「ああ!」」
一刀が言い終わると、春蘭達は、笑顔になる
一刀「そう言えば、そろそろ昼だな」
秋蘭「そうか、もうそんな時間か」
春蘭「愛紗達が帰ったから、時間を伝えに来る者が居ないからなあ」
実は、蜀・呉全員が帰ってから、二週間が経っている
一刀「飯食いに行くか」
春蘭「おお!だったら今朝私が作った弁当があるぞ!」
そう言い終わると、春蘭は、包みに包んだ弁当箱を出す
春蘭「もしなんだったら」
秋蘭「サッ!!」
秋蘭は春蘭が言い終わる前に弁当箱を取り出す
秋蘭「す、すまん姉者!?私も今日は弁当なんだ!?」
一刀(何!?)
秋蘭「と言う訳で、それは一刀と一緒に食べてくれ!!」
一刀「じっ!?じつは俺も肉まんを!?(ベシ!!)(グシャ!!)・・・え?」
秋蘭「すまん一刀、手と足が滑ってしまった」
秋蘭は、素早く一刀の持っていた、肉まんの入っていた袋を叩き落とし、踏み潰す
一刀(何してんだ秋蘭!!!!)
秋蘭(こう言うのはお前の役だろう!!!!)
アイコンタクトで一刀と秋蘭が会話する
一刀「あっはは、気をつけろよ秋蘭・・・おっと!!俺も手が!!」
ガシ!!
一刀(何!?)
秋蘭「滑らない様に持っておくから、安心しろ」
秋蘭は、一刀の手を掴み、ミシミシと力を入れる
春蘭「ほら一刀♪早く食べるぞ♪」
一刀「えっ!?あ、ああ」
春蘭「よっと!」
一刀「・・・あれ?」
春蘭が蓋を開けると、色鮮やかなおかずが並んでいた
春蘭「どうだ一刀!私の自信作だぞ♪」
一刀「あ、ああ・・・」
春蘭「うん?如何した?」
一刀「いや、何でもない」(まさかまたあのゲテモノを、食わされるのかと思った、何て言えないよな)
春蘭「ほら!食ってみろ」
一刀「ああ、それじゃあ!いただきまーす!」
一刀が最初に、焼売(しゅうまい)を食べようとした時
一刀(うん?)
ブーン!
一刀(何だ!?このスゲエ臭い!?)
一刀が周りを見渡しても、其れらしい臭いを放つ物は見たら無い
一刀(ま、まさか!?)
一刀は、焼売に目線が行く
一刀(この一口サイズの焼売が、この臭いの発生源だって言うのか!?)
春蘭「何だ一刀、食べないのか?」
一刀「えっ!?いやあ折角春蘭が作ってくれたんだから、まず眼に焼き付けて置かないとと、思って!?」
春蘭「そ、そうか////」
一刀(見た目は普通の焼売なのに、臭いがこれだけきついとなるともしかして味も!?だとすると、数年前のあの料理を通常だとして、この料理は通常の二倍、いや三倍の殺傷能力が有る事になる!?)
春蘭「おお、そう言えば飲み物が無かったな」
一刀「えっ!?ああそう言えばそうだな、よし、俺が「お茶、此処に置いとくぞ」取って・・・」
秋蘭が素早くお茶を置いて立ち去る
春蘭「おおすまんな、秋蘭!」
一刀(秋蘭何してくれてんだ!?)
春蘭「ほら一刀、冷める前に食え」
一刀「あ、ああ」(仕方ない、こうなれば自棄(やけ)だ!!)
一刀は、焼売を口に放り込んだ
・・・
☆三キラーン!
その日、まだ日が出ているのに、流れ星を見た人が居たとか、居なかったとか
・・・
秋蘭「薬水功!!」
ギーン!
一刀「う、うう・・・此処は?」
秋蘭「うわ言で何度も、殺されると言い始めた時は、もう駄目だと思ったぞ」
一刀「秋蘭・・・俺は?」
秋蘭「姉者の弁当を食って、気絶したんだ」
一刀「そうか・・・ああ、胃が痛い」
秋蘭「もう少し寝ていろ、その方が良い」
一刀「春蘭は?」
秋蘭「華琳様の説教を受けている頃だろう」
一刀「そうか」
秋蘭「そうだ」
そう言い終わると、秋蘭は、一刀の寝台に入ってくる
一刀「しゅ!?秋蘭!?////」
秋蘭「前に約束しただろう?添い寝してやるって」
一刀「それは、そうだけど////」
秋蘭「なら、何も気にするな」
ギュ!
一刀「あっ・・・////」
秋蘭は、一刀の頭を自分の胸に抱き寄せ、頭を撫でる
一刀「何だか、何時もと逆だな////」
秋蘭「嫌か?」
一刀「うんうん、嫌じゃない、何だか久しぶりに・・・良い夢見れそうだ・・・」
秋蘭「・・・お休み、一刀」
一刀が寝たのを確認すると、秋蘭も眠りに付いた
おまけ
愛紗「はあ」
愛紗は、自分の右手を見る
愛紗「////」
愛紗はある事を思い出していた、蜀に帰る時の事
桃香「それじゃあ華琳さん、また二ヵ月後に」
華琳「ええ、楽しみにしておくは」
桃香「はい♪」
愛紗「・・・」
一刀「関羽さん」
愛紗「ほ、北郷殿!?////」
スッ!
愛紗「えっ!?////」
一刀「蜀での孤児院の件、頑張って下さいね」
愛紗「・・・北郷殿も、頑張って下さいね」
一刀「はい・・・あの握手」
愛紗「えっ!?ああー!?スイマセン!?////」
ギュ!
愛紗「////」
一刀「それじゃあ、道中お気をつけて」
愛紗「は、はい!?////」
その後愛紗は、暫く顔を赤くしたままだった
愛紗「・・・北郷殿////」
愛紗はそう呟き、空を眺めていた
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どうも皆さん、少し時間が空いてしまいました。
後、アンケートは5月まで待つつもりです