私:いらっしゃーい。
親友:おじゃましまーす。
私:邪魔すんなら帰れ。
親友:じゃあ帰るわ。
私:ごめん帰んないで。
親友:で、呼び出しといて、なに?
私:恋文書いてみたんだけど。
親友:恋文て。古風だな。
私:読んでみて。
親友:えーっと、
『明日こそ
明日こそは食べようと
大事に取っておいたご飯に
しゃもじを
ガッ
と当てると
クルリと綺麗な弧を描いた
カッチカチな黄色いご飯を
毎日食べてくれませんか? 私のために』
親友:うーん……
私:どうよ。
親友:最後の倒置法、要らなくない?
私:えー、要るよ! 恋文知らないの?!
親友:いや恋文は知ってる。
私:ヤックルに乗って~みたいな。
親友:ヤックルは四本足じゃん。お前、二本足だし。
私:じゃあ四つんばいになる!
親友:それでどうやってしゃもじ持つんだよ。
私:口でくわえる! 見よ、このしゃもじさばき!!
親友:おー、うまいうまい。腹減ったんだけど、なんか無いの?
私:豚汁ならあるよ。
親友:なんでもいいよ。
私:ちょっと待ってね、入れてくる。
親友:いってら~
タッタッタッタ
タッタッタッタ
私:じゃーん!
親友:お、普通に美味そう。
私:そりゃ私が作りましたから!
親友:はいはい、いただきます。
ズズー
私:サービスでご飯も入れといた。
ガチッ
私:どうよ。
親友:…黄色いな。
私:え…? 豚汁って黄色って言うの?
親友:いやご飯が。
私:豚汁に入れると黄色くなるよ?
親友:入れる前から黄色かっただろコレ!
私:細かいなぁ。どのみち黄色くなるじゃん。
親友:固いんだよ!
私:ほぐせよ。
親友:てか自分で食えよ!
私:私パン派だもん。
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
ご飯を通じて描くなんでもない日常