和「バイト?」
唯「うん!ギター買うために!
軽音部のみんなも強力してくれるんだ!!」
和「えぇ!皆を巻き込んで!?」
唯「うん!!」
推「まったく迷惑な話だ.....」
唯和「すーくん(推)!!いつのまに!?」
推「いまのまに!!
まぁんな事どうでもいい、唯部活行くぞ。皆が待ってる」
唯「うん!わかった!!じゃあね〜和ちゃん!」
推「また明日な」
和「ええ、また明日」
唯「何のバイトがいいかなぁ〜」
所変わって部室
現在、皆で紬の入れてくれたお茶を堪能しながら、求人雑誌を見ている
ティッシュくばり、ファーストフードの店員などと色々と案は出てくるが.....
チラッ
お茶の入ったカップを口に持っていきながらチラリと澪の方を見てみる
凄い不安顔だな〜おい、
澪は恥ずかしがりや、だったよな
澪「ダメ、かも...」
案の定、始まる前からギブアップ宣言
律「そっか、澪にはハードル高いかもね」
そこは幼馴染み、律がすかさずフォローにはいる
やっぱりちゃんと理解してんだなぁ〜
澪「(ボフンッ」
推「へ?」
紬「み、澪さーん!?」
初めて、律に関心していた最中、目の前で火山が噴火した
また想像だけでぶっ倒れたよ
唯「ごめんね、無理しなくていいから」
唯も負い目を感じたのだろう、慌てて澪にあやまる
そんな中、澪がふと立ち上がり
澪「私、なんでもやるよ!!」
堂々と宣言した
そんな澪を見てか満足そうな笑みを浮かべる律
恥ずかしがり屋な澪がここまで大きく出たのが嬉しかったのだろう
わかるよ、俺も唯が成長してくれると嬉しいし(色々な意味で....)
推「んじゃさぁ」
澪「なに?!」
おいおい、そんあ怯えて身構えなくても
まだ何も言ってないっしょ......
まぁ、それはさておき
推「そんな澪には、これなんてどうだ?」
俺は先程から目に入っていたバイトを指差す
唯律澪紬「交通量調査?」
律「おぉ!!歩いてる車や人を数えるやつだろ?カウンターを持って」
唯「あ!野鳥の会!?」
そう言って、両手で双眼鏡を覗いているようなマネをする唯
交通量調査って言ってんだろ?
推「唯、ちょっと黙ってなさい」
唯「えぇ?!」
推「その通りだ、律」
唯「流された!?」
律「これなら澪も出来るな!!」
紬「本当ですね〜」
澪「うん!」
なんやかんやで、結局バイトは
澪も大丈夫そうだしな
唯「いってきま〜す!」
推「いってくる」
あれから数日経って、土曜
バイトという事で、休日なのに朝から俺と唯は玄関の扉を開け
日の照りつける眩しき外界へと一歩踏み出した........大げさか(笑)
憂「あ、お姉ちゃん、お兄ちゃん、お弁当」
そういって、袋に入れた弁当箱を俺に渡す我が妹・憂ちゃん
あのね、めんどくさいし
俺じゃなくてこっちのアホ頭した娘(唯)に渡してくれない?
てか.....
推「結構作ったなぁ、憂」
憂「軽音部の皆さんの分も用意したの
お姉ちゃんの為にバイトしてくれるんでしょ?」
唯「わ〜い!ありがとう!!」
横で喜び、憂にお礼を言う唯
おい、俺もその軽音部の皆さんの1人なんだが.....
お前さんの為にバイトしてあげるんですよ?
だから、これはお前が持ちなさい
そう思い、この結構な重さの弁当箱を唯に持たせようと横を向いた.....
が、もう、唯は先に歩いており、俺の横には空気さんだけがいた
唯「お〜い、すーくんはやく〜!!」
人の苦労もしらず、笑顔でこっちに向かって手を振る唯
推「はぁ〜、まったく、世話の焼ける妹だ
んじゃ行ってくるよ憂」
憂「うん!いってらっしゃい!!」
そう憂に行って先にスタスタと歩いて行く唯を追い掛ける
律「ほい」
バイト先に付いた俺達は、他3名(律、澪、紬)と合流をし
いま1人一個ずつ部長さんからカウンターを手渡された
律「2人ずつ1時間ごとに交代だから」
推「2人ずつ?じゃあ1人余るんじゃないか?」
律「ん?推はずっと出ぱなっしだ!!」
推「どう考えても理不尽な話だな、おい。部長さんよ?」
律「そこは、推は男だし、私達か弱い乙女のボディーガード的な?」
推「......わかった、しかしお前だけは守ってやらん!!」
律「なんで!?」
誰が理不尽極まり無い乙女(笑)を守ってやるか
てか.....
推「さっきから何しと?」
先程から人の横でカチカチとカウンターを連続で押し続けているはた迷惑な唯(妹)に問い掛ける
紬「軽快ですね〜」
唯「えいや〜」
紬よ、そういう問題じゃないよ?
唯、うるさい
律「ほう、こしゃくな!」
そう言って高速で連打する律
唯「りっちゃん速い!!」
りっちゃんうるさい
速いのなんかどうでもいんだよ、うるさいよ
そのまま指をつってしまえばいい
律「あ痛っ!つ、つったぁ〜」
そう思った矢先き横から律の悲鳴らしき声が上がった
ふははは、天は我に味方した!!
澪「ムキになるからだ」
まったくだ
紬「調査開始まであとちょっとありますね、とりあえずお茶にしましょう!」
唯「わ〜い、ピクニック!!」
紬の発言に賛同し喜ぶ唯
おいおい、大丈夫かこいつら?
澪「推、私は皆何だか心配だ」
推「安心しろ澪、それは俺もだ」
不安げに話す澪を慰め?(同意し)てから他の3人を見る
指を吊って、未だ悶絶している律
お茶だお茶だとはしゃぐ唯
それに合わせてお〜と楽しそうに言う紬
推澪「.....はぁ〜」
澪と溜息が重なる
推「お互い苦労するな」
澪「うん.....」
澪とは意見が合いそうです
少し経ってバイトスタート
それからはまぁ順調だった
高原のお嬢様的に風に飛ばされそうになる帽子を押さえる紬に
真面目にやらずカウンターで遊び、俺と澪に怒られる律と
まあ色々見れましたよ
そして午前中の分は終了し、
今は近くの公園で憂の作ってくれた弁当や、紬が持って来てくれたお菓子などを食べている
唯と紬は楽しそうに会話をし、律と澪は寝転がって空を見ている
俺か?俺はお茶を堪能している、紬の入れてくれたお茶はもう俺の好物化している
唯「ムギちゃん、すっごくおいしいんだけど
こんな高そうなお菓子、いつも貰っちゃって良いのかなぁ?」
唯がふと紬に訪ねる
まあそれは俺も気になってたな
紬「いいのよ
いつもいろんな方から頂くんだけど、家に置いていても余らせてしまうから」
いろんな人から余る程お菓子を貰う家って、どんな家?!
そんな他愛も無い会話をした後、午後の分のバイトも何事もなく終わった
そういや、昼に横で、律と澪がなにかに落ち込んでいる雰囲気だったのは余談だ
律「1日目終了!」
近くのバス停の前で律が言う
紬「じゃあ、私は駅に行くから」
律「私と澪はバス」
澪「唯と推は歩いて帰るんだっけ?」
推「ああ」
紬「明日も....
唯「うん!お菓子よろしくぅ!!」
紬の言葉を遮ってそういう唯
ダメだこいつ
そんな事誰も言おうとしてなかったと思うぞ
紬「頑張りましょうって言おうとしたんだけど....」
だろうな
律「こらこら」
唯「でも余ってるんだったら」
律「こらこらこらこら....」
律のこらこらに合わせて指をカウンターを押すかの様に動かす唯
澪「やっぱり職業病....」
推「悲惨だな」
唯「じゃあね〜」
推「んじゃな」
律「おう!」
澪「ばいばーい」
紬「また明日」
3人に別れを告げて、帰宅する俺と唯
唯「あ」
少し歩いて何かを思い出したかのように3人の方を振り返り唯
唯「みんな〜!本当にありがとね〜!
私、ギター買ったら毎日練習するねー!!」
そう3人に叫ぶ唯
叫ぶ程の距離でもないのだが.....
まあ、唯が嬉しそうだし良しとするか
「2日間おつかれさま」
軽音部「お世話になりました」
2日目も何事もなく終わりバイト先の人からそれぞれ給料を手渡された
澪「はい」
昨日の最後のバス停で唯に自分達の給料を渡す律、澪、紬、そして俺
律「1日8千円かぁ」
紬「お母さんに前借りした5万円と合わせても、まだ全然足りないわね」
澪「あと何回かバイトするか」
紬「そうですね」
律「うし!じゃあまた探そっか」
どんどん話を進めていく3人
普通に良い奴らなんだよな
唯「やっぱりこれ、いいよ
バイト代はみんな、自分のために使って」
そんな中、そう言ってバイト代を3人に返す唯
唯「私、自分で帰るギターを買う
1日でも早く練習して、みんなと一緒に演奏したいもん」
ふっ、成長したな唯、お兄ちゃん嬉しいよ
唯「また、楽器屋さんに付合ってもらっても良い?」
律澪紬「うん!」
唯の問い掛けに笑顔で返事をする3人
唯「ありがとう!じゃあ帰るね」
律「うん!」
澪「また明日」
紬「じゃあねぇ」
唯「じゃあね〜」
そう言って、俺を放置して先にスタスタと帰り出す唯、おい
推「3人とも唯のためにわざわざありがとな」
律「いいってことよ!!」
澪「軽音部のためだしな」
紬「ええ!」
推「ありがと
これからも唯とは仲良くしてやってくれ」
律澪紬「おう(うん)(ええ)!!」
推「んじゃな」
そして俺も3人に別れとお礼を言って踵を返す......
が、
1人でエアギターをしながらふらふら歩く唯の姿が目に映った
なんだあの恥ずかしい人は
他人のふりしてこうかな
澪「大変だな推」
推「言うな、余計悲しくなる」
澪の慰めの言葉も、いまだけは恨めしく思う
ん?てか待てよ?
なんか忘れてるような......あ
皆さん、気付いただろうか
唯は3人に給料を返したのだ、そう”3人”に、
俺の分の給料はどうした?
まだ返してもらってないんすけど....
あの小娘(唯)め、わざとか?わざとなのか?
俺はどう唯におしおk、ゲフンゲフン、お説教してやろうか考えながら唯を追い掛けた
その夜、平沢家でなにが起きたかは、内緒だ
近所の人曰く、なにか断末魔らしき悲鳴が聞こえたとかいないとか....
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今回はバイトのお話です。
バイトの内容を少し大雑把にしあげてしまいましたが
そこは私に文才がなかったと、ご理解頂きたい所存であります!!
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