あらすじ
アニスたんつえぇwwwww
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~???サイド~
やっと……やっとなのだな……。
我は……自由になれるのだな……。
ああ、久しい……久しいぞ、外の世界……。
さあ……早く我を……外に出してくれ!!
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~アニスサイド~
エイミィの通信で、皆に安堵の表情が広がる……。
一つの闇の、一つの旅の終わり……。
それは誰もを安心させ、油断させていた……。
(主、気を付けてください……)
(分かってるよ。アイリスの魂は、ここで眠らせる……)
(……御武運を……我が主)
リィンフォースにそう言われ、俺は気を引き締める……。
「アニス君、どうしたの?そんなに怖い顔して……」
そんな俺の空気を察してか、なのはが声をかけてくる……。
まぁ、仕方がないと思うけども……。
「んっ……どうもしないよ?」
「でも……アニス君、嬉しくなさそうだし……」
「そんな事ないよ、嬉しいよ?」
作り笑いを浮かべ、なのはに向ける。
そんな余裕はないんだけども……。
その時だった……。
(ちょっと待って!闇の書を消滅させたところから魔力反応!これは……嘘……)
エイミィの通信が入る。
しかも、その声は驚きに包まれている声だった……。
「どうしたエイミィ!何の魔力反応なんだ!?」
(……ア……アニス君と……酷似した、魔力反応……が!みんなの所に向かってる!)
「何だって!?」
ほーら、おいでなすった……。
俺はシュベルトクロイツを握りしめ、身構える。
(来ます!)
リィンフォースの声が俺に響いた次の瞬間。
海上に何かが飛来した……。
ズガァァァァァァン!!!
海が吹き上がる……。
そして、その拭き上がった海水が雨みたいに降り注ぐ……。
「何事だ!?」
シグナムがレヴァンティンを身構える。
そして、他の奴らも、戦闘態勢に入る……。
「……は~……ようやくだ……」
声が響く……。
その声は、何処か聞き覚えのある声だった……。
「ようやく出れたのだ……外に……」
その声色はとても嬉しさが募っていた反面、とても気持ち悪い、異質なものに聞こえてくる……。
「ああ……何百年振りだろう……この解放感……」
ゾクッ……!
急に飛来した者の魔力が上がる……。
「……貴様、何者だ!」
シグナムは攻撃的な態度を取る……。
俺達から少し離れた先には……伸びた神で顔が見えない、男とも女とも見て取れる人物がいた……。
「我が……誰?だと……?……そんなもの、この何百年かで全て忘れてしまった……。だが、一つ言えるのは……我が、復讐者だと言えるだけだ!!」
ブンッ!!
長い髪の奴はいきなりその姿を消す。
ヤバい、アレは瞬歩だ!?
俺も慌てて瞬歩をし、シグナムの前に移動する。
ガキン!!
「なっ!?主!?」
「……っめぇ、いきなり何すんだ!」
「ほぉ、我の一撃を止めるか小僧……それに、その姿……クックック……ハーッハッハッハッハッ!!よもや小僧が我だったのか!」
ギィンッ!!
鍔迫り合いから、すぐに俺とあいつは距離を取る。
ちぃっ、太刀筋まで同じかよ……。
「アニス君、大丈夫!?」
なのは達が俺の周りに集まる。
俺はそれを無視して、前に出る。
「……初めまして……だな」
「ああ、そうなるな……」
「アンタには、言いたい事がたくさんあるが……」
「よもや我が話し合いで立ち止まるとでも?」
「止まらないだろうな……」
「分かっているのならどうする?我を殺すか?」
「言っても分からない馬鹿は力づくじゃん?」
「ハッハッハッ……、流石、生まれ変わりとされてる者、と言った所か……。若い自分に良く似ている、いや、この場合は同じと言った方が良いのか?」
なのはは俺達の話に着いていけてない顔をしている。
まぁ、当然だろう。
「どうだ?我が与えた恐怖は……お主も相当苦労したと見えるが……?」
「誰のせいだと思ってやがりますか……」
「クックックッ……相違ない……」
「あ、アニス……知り合い……なの……?」
「いや、全然違うよ」
こんな奴が知り合いとか、人生がマジで鬼畜になりかねない……。
いや、もうなってるのか……。
「お前は、どうしてもクロイツベル一族に復讐をしたいようだな?」
「当たり前だ。我を殺したのもあ奴ら、我が作った魔導書に封じたのもあ奴ら……お主も分かっているだろう?我と主は異端なんだ。我らは、ただ人を殺し尽くすしか出来ない」
「そんな事分かんないだろう?確かに、俺も自分の一族は憎いさ……だけど、復讐は何も始まらないよ?」
「……青い……青すぎるぞ小僧!お主は分かっておらん!あ奴らは同族を異端者扱いした!我は……ただ道具として使われている斬魄刀を救いたかっただけなのだ!」
「俺もアンタとはちがう。考え方がまるっきり変わってる事にいい加減気づけよ」
「ハッ、小童が良く言うわ。ケツの青い小僧め……」
「良く言うぜ、力に飲み込まれたアホが」
お互いに貶しあい、数秒睨み合いになる。
その話の中に、なのは達は入って来れない……。
「フッ……フフフ……」
「クッ……ハハハ……」
「「ハーッハッハッハッハッハッ!!」」
……ダンッ!!
ギィンッ!!
斬魄刀と斬魄刀がぶつかり合う。
こいつ、またあいつらを狙って!?
「流石だな小僧!技量は変わらんか!」
「ほざいてろよアホが……て言うか、小僧小僧言うな!俺にはアニスって名前があんだよ!」
「ハッハッハッ!それはすまなかった……それにしても、こうもそっくりとは……流石に我も引くぞ……」
「引くなおい。て言うかてめぇも顔見せろ、全然分からねぇんだよおい!」
「それはすまなかったな小僧」
ザシュッ!
アイツは持っている斬魄刀で前髪を切り落とす。
そして、顔があらわになると、俺以外のみんなが驚きに染まる。
「アニ、ス……君……?」
「で、でも、あそこに居るのもアニス君だし……」
「いや、背で分かるでしょ!?アニスの方が相当小さいよ!?」
小さいって言うな!
まぁ、認めるけども……。
「やっと顔見せたか、アイリス……」
「はっ、年上には気を遣え……特に、先祖にはな」
「黙ってろじじい。何だぁ?その歳して男の娘ってか?」
「んっ?我は男だが、それがどうかしたか?」
イッツ異文化。
どうしたものか、ネタが通じない……。
「アイリスだって!?まさか、あの鬼神か!?」
「ほぉ、今の時代の者は、我を鬼神と呼ぶのか……ふむ、センスの欠片も無いな……」
「二つ名にセンスを求める俺の先祖って何ぞ……」
「ハッハッハッ、まぁ気にするな。さて……与太話はこれ位にしようか……小僧」
「だから、小僧言うなこのアホ……」
「我からしたら、まだまだ青臭いガキも同然……て言うか、お主歳は幾つだ」
「九歳だ」
「……頑張れ、将来はきっと明るい……」
「お前、絶対俺の背を見て言っただろ?そうだろ?……ふざけんな!」
こんな性格なのかこいつは……。
駄目だ、どうして俺が絡む事件はこうシリアス(笑)になるんだ……。
(すみません主……アイリスはああ言う性格なんです……我が父上ながらお恥ずかしい……)
何か、苦労してんだなリィンフォース……。
ドンマイ……。
「どうだ小僧、今の世界は……殺伐とした世界、生と死の表裏一体、日常と殺しの狭間、常識を逸脱した一族……こんな世界で、お主は何を見る?同族に嫌われ、命を狙われ、大切な者まで失ってしまう人生……そんな世界が、お主は楽しいか?」
「楽しいかって?んな訳ねえだろう。こっちは親二人とも離されてんだ、楽しい訳は無い……だけど、友達が居る……仲間がいる……楽しいじゃない、嬉しいんだよ」
「……そうか……どうやらお前は、我とは正反対の様だな……」
「何だ?残念か?俺が、お前と同じような性格で生まれなかったのが」
「いやいや……純粋に嬉しいぞ……。だが、流石はガキだ、浅はかだな。若さゆえに、まだまだ世界の裏を、心理を、真実を、理を知らない……お主が居る立場は、我と同じなのだぞ?それを分かっているのか?」
「分かってるさ。俺は一族からしてみれば、殺すべき者。異物、異端、恐怖何だからな……」
「ならば……何故お主は復讐しない!お主には力がある!一族は、我を殺し……更には生まれ変わった我をも殺そうとしている!何故だ!我はあ奴らの間違いを正そうとしただけだ!なのに、どうしてこうなってしまった!」
「お前はやり過ぎたんだよ……力で抑えつけようとするから、そうなるんだ……全く、ガキに言われんな、恥ずかしい」
「だったら、他にどうすれと言うのだ!」
「口で言や良いだろ!そんな恐怖政治みたいに人を力で締め付けるなよ!」
「それもした!だが、あ奴らは止まらなかった!聞く耳を持とうとしなかった!!ゆえに、力を行使するしかなかったのだ!」
「……どうあっても、聞かないらしいね」
「やはりどうあっても、お主と我は相いれない様だ……」
「だったらどうする……?」
「……貴様も、殺すべき者と同じだ……我の道を阻む者は、今ここで滅する……砕け散れ、鏡硝子」
バリィィィン!!
アイリスの持つ斬魄刀が音を立てて砕け散る……。
その瞬間、俺の持っている斬魄刀の影が、アイリスに向かう……。
チャキッ……。
「ふむ、良い斬魄刀だ……」
「お前、何をした?」
「斬魄刀の能力を使っただけだが?」
(鏡硝子……あれは簡単に言ってしまえば、自分の斬魄刀を砕け散らせ、鏡みたいにその斬魄刀をコピー―するのです。あれは、鏡に映った斬魄刀の影、と思ってください)
どうやら、リィンフォースが知っていたらしい。
頼もしいや。
「霜天に坐せ……氷輪丸!」
アイリスが氷輪丸を始解化する。
……厄介だな、氷雪系最強の氷輪丸をコピーしやがった……。
「これは良い、天候を強制的に変える能力か。そして、周りの水分が凍り始めた……これほどの斬魄刀とは……」
「偽物使っておいて、そこまで喜ぶとか……」
「ふんっ、勝手に言っていろ……ハァッ!」
ちぃっ、攻めて来やがった!
仕方ない……。
「霜天に坐せ、氷輪丸!」
俺も氷輪丸を始解化して、アイリスとぶつかり合う。
これは……少しハードな戦いになりそうだ……。
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