No.402368 IS-転生者は漆黒の騎士となりて- 第6話イェーガーさん 2012-04-03 22:49:04 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1739 閲覧ユーザー数:1704 |
side悠也
甘ぇ……空気が甘すぎる…
「はい、空也さん。あーん」
「うん、愛のつくる料理はいつ食べても美味しいね」
うん。だいぶ過少表現してるけど甘ぇよ。
あれか?2人合わさることによってあたりの空気を甘くする固有結界でも形成してるのか?
感じ取る脳量子波も甘いよ!!
しかもまだ朝だよ!
「悠也どうしたんだい?あまり食が進んで無いようだけど」
「お母さんの料理美味しくなかったの?」
「う、ううん。大丈夫だよ父さん、母さん」
イカンイカン思考の方にキャパシティを割きすぎてた。
だからそんな涙ぐんだ目で見ないで下さい母さん。
息子の自分が言うのもなんだがこの人本当に一児の母?大分若々しく見えるんだけど。
(ティエリア今からそっちに逃げちゃダメかな?)
(駄目に決まってるだろう!)
ちっ、拒否られたか。
しかし脳量子波って便利だな。イノベイドの皆とはどんなに離れていてもタイムラグなしでしかも傍受も妨害もされる心配なく話せるし、多少の表層意識程度なら一般人のも読み取れるし、ISコアの意識とも多少は話せるから相互理解することも容易くできる。まぁ最後のは今はあまり役に立たないけど。
「それより父さん母さん今度はいつまで家にいるの?」
「そうだね。だいたい一ヶ月前後かな」
「じゃあしばらくは家に居るんだね?」
「そうだね。でもまた暫く家を空けることになるかな」
それじゃあ暫くはISの開発の方は無理か。束さんに伝えとかないとな。でないとまた部屋に押し掛けてくるからな。
その間は
実際DIVA作ったときなんてかなりの時間と労力を費やしたし話し相手とかそういうAIはDIVA1人(?)で充分だ。……というか焼き餅やかれるし。1日話しかけなかっただけで拗ねてたし。当時の俺はどんだけ熱中しながらそんなオーバーな代物を作りこんでいたんだよ。
やばいな…考え込んでたら時間がもうない。急がなければ。
「父さん母さんもう時間だから俺急いで行くね」
「もうそんな時間か」
「あらあら、それじゃ気を付けて行ってっらっさしゃい」
「うん、それじゃあ行ってきます」
さて急いで行くとしますかね。
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場所は移り変わり現在は学校にいる。
「ハロー一夏、箒」
「おう、おはよう悠也」
「うむ、おはよう悠也」
あー、うんやっぱ平和が一番だよな。学校にいる間が一番平穏な気がする。
家に居ると両親の甘い空気にあてられるしそれ以外にいると束さんに振り回されてその後の説教で平穏なんて欠片もありゃしないからな。
「どうしたんだ悠也?なんか嬉しそうだけど」
「んー別に。ただ、平和が一番だよなーってことだ」
「?どういうことだよ?」
「そのまんまの意味だよ」
「まさか、また姉さんが?」
「いや、今度は家の両親が発する空気だ」
「ああ……」
うん、あの空気はいまだに馴れない。たぶんこれからも馴れることは無いと思うが。というか馴れる自信が無い。帰ってくる度に酷くなってきてる気がするし。
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放課後俺は自宅に帰る前に束さんに会いに行く。これでもし先に家に帰った場合下手したら両親がいるのもかかわらず部屋に侵入されかねない。
「やーやーゆーくんよく来たね」
「ええ、まぁ伝言と渡す物があって」
「んー?何かな?」
「はい、まず両親が久方ぶりに帰ってきたので暫く俺の部屋に無断で侵入しないで下さい」
「えー何でさ?」
「あなたはアホですか!?普通不法侵入なんてしたら問答無用で通報されますよ。ただでさえ家の警備システムはあなたが侵入してくるから強化されまくってそこら辺の空き巣にとっちゃもはや要塞とかしてるんですよ!」
「ぶー、仕方ないなぁ」
束さんにむくれられる。
なんだろうこれは。俺は常識として言ってるはずだが俺が悪いのか?これは俺が悪いのか?
「はい、まあだから暫くは手伝えませんね」
「えー」
「無茶言わんで下さい。そのかわりこれ渡しときますんで」
俺はそういって板状の物体をさしだす。
「携帯電話?でもゆーくんが渡してくるものだから普通のモノじゃないよね?」
「そうですね。それの通信システムにはISのコアネットワークを応用した量子通信を使用しています。だから盗聴されることも無ければたとえ相手が太陽系の外にいようが通じます。まぁ普通の携帯としても使えますが」
「さすがだねぇゆーくん」
「いやいやそれほどでも。まあだから何かあったらそれで連絡してきて下さい」
うん、これで取り除ける頭痛の種は消えたはずだ。
「もし侵入したらどうなるなかな?」
「O☆HA☆NA☆SIすることになりますね」
「うっ……ゆーくんのあの愛は重過ぎるんだよ!!束さんでも壊れちゃうよ!!」
うん、この人は何を言っているんだろうか。一応精神崩壊一歩手前でとどまる様に見極めてる筈なんだが。愛云々に関しては何も触れないことにする。
これで今度こそ頭痛の種は消し去った。
この1っか月間は平穏を謳歌しようと決めた俺だった。
最後にとびきりきついイベントが残っているのを忘れて。
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第6話