No.402220

死にたがりの第六十二話 リアルでは春ですが、こっちでは夏です

春なのに絶賛吹雪いてます……春とちゃうんかい……

2012-04-03 19:39:25 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2470   閲覧ユーザー数:2373

あらすじ

 

 

加速する呪い

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「あづぃ~……」

 

 

夏真っ盛り……何とも暑い夏だ。

むむむ、これは流石にいただけませんぞ……。

 

 

「アンク~……あづぃ~」

 

 

「分かったから寄るな。余計暑苦しい」

 

 

もぅ、つれないんだから……。

 

 

「流石に、今日は暑いな~って、こらヴィータ!今日でもうアイス三本目やから駄目やで!」

 

 

「だってはやて~」

 

 

いやいや、良くお腹壊さないなヴィータよ。

俺は二本目でダウンするわ……。

 

 

「て言うか暑過ぎ!もう上脱いでやるぅ!」

 

 

俺は今着ている半袖を脱ぎ捨てる。

……あ、案外涼しい……。

 

 

ドゴォ!

 

 

「っ~~~~!……な、何で、殴られたし……」

 

 

「堂々と脱ぐなこの馬鹿!どうせならタンクトップとか着て来い」

 

 

「はーい……」

 

 

仕方ないのでタンクトップに着替えることに……。

て言うかシグナム、こんな暑いのに剣道の講師とか……ドンマイだね……。

 

 

「さってー、何処にしまったかなタンクトップ」

 

 

俺はタンスの中の物を引っ張り出して探す。

えっと、確かここら辺に……。

これかな?

 

 

ズルッ……。

 

 

引きずり出した物はタンクトップでは無く、海水パンツだった。

……どうして海パンが……。

 

 

これはあれか?

神のお告げか?これを穿きなさいと……。

 

 

《神は言っている、その海パンを履きなさいと》

 

 

「……まぁ、海パンだったら別に上が裸でも大丈夫か」

 

 

《あれ?ツッコミは無しですか?ほらほら、早く私にお仕置きをしてください!》

 

 

「さって、履きますか」

 

 

《あれ?もう結構の日数焦らされてるのですが?私、もうびちゃびちゃなんですが……機械何で、濡れる所は無いんですけども……ヨホホホホホホ!》

 

 

……何かクイーンが言ってるけど、内容が酷いので無視します。

だって付き合ってると何かイライラしてくるんだもん。

攻撃しても感じるだけだし。あいつにとってはお仕置き=ご褒美と同義。

 

 

それにしても、そろそろこいつを捨てようと思うんだが。

欲しい人いる?

 

 

「よし、履きかえた……あー……こりゃ良いや、服着てるよか全然まし」

 

 

涼しいわぁ~。

良いねこれ、癖になりそうだわ……夏限定で。

 

 

「いやぁ……何か、良いね……」

 

 

あー……海パン良いね。

夏は海パン、春秋冬はスパッツ……決まりだね♪

 

 

「さて、戻るか……」

 

 

俺は床に手を突き、立ち上がろうとする。

 

 

「んっしょっ……あ、あれ?……手に力が入らない……」

 

 

床を押そうとする力が、手に伝わらない。

むしろ、震えてるんですけど……。

 

 

「んっしょ……っと、ふぅ、やっと立てた……」

 

 

……時間が無い……か。

どっちにしろ、俺の体も時間が無い……。

全く、厄介な呪いだねホント。

 

 

そう思いながら、俺は部屋を出る。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「……で、一番涼しい格好が何かと考えた結果がコレか?」

 

 

「うん」

 

 

「……地獄へ落ちやがれ!」

 

 

ブンッ!

 

 

ヒョイ。

 

 

俺はアンクの拳骨を華麗に避ける。

流石にもう受けたくないのだよ、お前の拳骨など!

 

 

「私にも拳骨が見えるぞ!」

 

 

「避けんな!!」

 

 

避けるわ!

そんなにホイホイお前の拳骨何て受けてたら全脳細胞が死滅してしまうわ!

そんなに拳骨したいならどっかのガキでも殴って来い!

 

 

「って、暑いから止めようか、この不毛な争い……」

 

 

「……そうだな……」

 

 

駄目だ……暑すぎてボケもツッコミもだれてしまう……。

どんだけ暑いんだ……。

 

 

「あはは、こんあ暑い中で鬼ごっことか、死ぬ気なんか二人とも」

 

 

「アニスは案外暑さに強いイメージとかあるのにな」

 

 

「ヴィータ……それはたぶん君の気のせいだ……」

 

 

俺は暑いのも寒いのも苦手だ。

……あー……でも、寒い方が良いかもね。

だって冬は着こめば良いだけだし。

 

 

「所で、何で俺が暑いの強いとか思った訳?」

 

 

「だってアニス、いつも外に飛び出してるから。自然とそんなイメージが……」

 

 

「あぁ、それウチも分かる。アニス君っていつも外で遊んどるから、そう言うの強そうに見えるわ」

 

 

あー……何その小さい子ども理論。

子どもは風の子理論ともいえるけども……。

 

 

確かにこんなナリだけども、中身は20過ぎたおっさんだからね。

そこを忘れないようにって、行ってないから分かるわけないか。

 

 

「まぁ、俺も暑いのは苦手なわけでして……簡単に干上がるから、こんな炎天下の中遊んでたら」

 

 

「まぁ、そうなるだろうな」

 

 

「それを言うならアンクの方が強そうだけどね。炎使ってるし」

 

 

「それこそ偏見だ。俺だって今は普通の人間と変わらない」

 

 

確かにそうだね。

今のアンクは普通に五感あるしね。

 

 

「まぁ……やっぱり夏は暑いね……」

 

 

「だな……」

 

 

「せやな」

 

 

「……………」

 

 

それにしても、何でシャマルとザフィーラもいないのだろうか?

シグナムは良いけど、その二人が居ないのが分からない。

 

 

まぁ、良いか。

 

 

はぁ……暑いなぁ……。


 
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