〜次の日〜
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圭「う〜ん眠みぃよバーロー」
泰「本当にしんどいね」
俺達は英語の畑中先生の授業に耐えてようやく解放されたところだった
あの先生はかなり早く進路が早いゆえにとても眠くなる
圭「畑中の野郎、思いっきり殴りやがって・・・!」
そう、兄さんは眠っているところを畑中先生に殴られた
痛そうに頭をさする兄さん
ちなみに俺のクラスには俺と兄さん以外は誰も男子はいない
澪「・・・・・・・・・・・・・・」
泰「澪?どうしたの?」
澪「・・・・・・・・・・・・・・」
圭「澪?」
澪「えっ?ああ、ゴメン」
泰「どうしたの?」
澪「いや、なんでもない」
澪の様子がおかしい、今朝からだ
昨日はなんでもなかったのに・・・・・
一体どうしたんだろう.....
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〜澪ver.〜
私は泰広の過去について考えていた
何とかして泰広から過去を問い出したい
でも本人が嫌がるなんて事は一切したくない
直接はきっとは教えてくれないだろう・・・・・
正樹も兄さんも多分教えてくれない
〜部室〜
紬ver.
私達は今音楽室で話し合っている
もちろん泰広君の事について
ちなみに正樹君は日直、1組の3人はまだHR中
律「なあ泰の過去聞き出せないか?」
幸「でも律姉、どうやって?」
律「う〜ん......そこなんだよな〜・・・」
楓「ストレートに直接聞くのはダメ?」
梓「それは無理でしょうね、私ですら詳しく教えてくれませんからね」
紬「ヤダよ・・・泰広君・・・」
律「(ムギ・・・諦めていなかったんだな)」
唯「ムギちゃん、元気出して」
紬「でも・・・・・」
唯「元気出して!私も泣きたいよ、でも今はやっくんについて話し合おうよ」
紬「うん・・・・・」
律「(唯の奴・・・内心は悲しんでいそうだな・・・)」
楓「とりあえず尾行してみない?」
幸「バレたら大変ですよ」
楓「でもそれしか方法がないよ?」
律「そうだな、じゃあ今日は部活中止にして泰広を追うぞ」
紬「分かったわ」
唯「やっくん・・・・・」
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正「えっ?マジかよ?」
泰「せっかく来たのに・・・」
圭「中止なら仕方ないな」
律「ごめんな〜ちょっと皆都合悪くてさ!」
正「じゃあ俺達は帰るか泰広」
泰「そうだね、んじゃあね」
圭「またな泰広、正樹!」
律「また明日な!」
〜澪ver.〜
圭「律、唯も帰ったのか?」
唯「ううん、いるよ」
圭「じゃあ俺たちも帰・・・・・」
澪「律私達も・・・・・」
ぞろぞろ・・・・・
え?みんな......?
澪「ムギに楓に幸宏、それに梓まで!」
なんだみんないるじゃないか!
圭「律皆いるじゃねえか!どういう事だよ!」
澪「説明して律!」
どういう事だ?律が嘘をつくなんて
律「実は・・・・・」
私はHRが終わる前の事について全て聞いた
澪「そっか・・・分かった、私も行く」
圭「お前ら大丈夫かよ!?バレたら大変な事になるぞ!!」
唯「圭ちゃん確かにそうかもしれない、でも私たち軽音部なんだよ!」
紬「そうよ!私達に隠し事なんて許さないわ!」
律「私達は仲間なんだ!」
楓「泰君を一人にさせない!」
梓「私は兄さんの従姉妹です!今度は私が兄さんを助ける番です!」
幸「俺も放ってはおけません、あなたもそうだろ?圭哉先輩!」
澪「私はずっと泰広に励まされて助けられてきた、梓の言う通り今度は私が助けなければならないんだ!」
圭「・・・・・・・・・・・・・・」
しばらく考え込む兄さん、そして・・・・・
圭「分かった・・・俺も手伝おう、俺からはあいつの過去を言えない!説得に手伝おう」
澪「ありがとう兄さん!」
唯「ありがとう圭ちゃん!」
紬「ありがとうございます兄さん」
律「ありがとな兄さん」
楓「ありがとうお兄ちゃん」
梓・幸「「ありがとうございます圭哉先輩!」」
圭「あいつの家はそこまで遠くはない、だから今からでも間に合う」
澪「そうか・・・・・・」
圭「ところで唯?」
唯「どうしたの〜圭ちゃん?」
圭「昨日の事だけど・・・あいつに告んのか?」
唯「け、圭ちゃん・・・・・・!!//////」
澪「唯も!?」
紬「唯ちゃんも?」
唯「もしかして澪ちゃんもムギちゃんもやっくんが・・・」
澪・紬「「うん・・・」」
圭「おい早くしろって、暗くなる前につけたほうがいい」
律「とにかく皆行くぞ!」
こうして泰広の尾行が始まる
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泰「えっ?それマジで?」
正「マジだマジ!それであいつがさ・・・」
圭「(良かった、まだ家に着いてなかったみたいだな)」
俺は正樹と共に話している泰広を見つけた
もちろん過去の事なんて気にしていないみたいな感じだ
いや、気にしていないなんてことはない
ただ単に忘れている(・・・・・)だけだろう
澪「(泰広は何も感じないような感じだけど・・・)」
律「(いつも通りの泰じゃん)」
楓「(でもさ~、やっぱ何か足りていないというか憂鬱みたいなとこ感じない?)」
幸「(少しそういう感じが確かにありますね)」
梓「(兄さん・・・・・)」
紬「(泰広君・・・・・・)」
唯「(やっくん・・・・・・)」
圭「(こいつらは・・・・・・)」
俺は顔を下に向けている梓と唯、紬に・・・
圭「(梓、紬、唯、嘆く前に考えろ! 下を向かずに顔をあげろ!)」
唯「(圭ちゃん・・・)」
梓「(圭哉先輩・・・)」
圭「確かにな間違えたり逃げたりするのは、誰にだってあることだ。
苦しみにひとりで立ち向かうのは、凄くきついことだからな。
だけど、苦しいからこそ、つらいからこそ、俺達は、繋がって行けるんだとと思う。
一人で解決できる強さを、人は持ち合わせていないからな」
澪「(圭哉・・・・・・!)」
律「(兄さん・・・!)
楓「(お兄ちゃん・・・!)」
幸「(先輩・・・!)」
梓「(圭哉先輩・・・)」
紬「(お兄さん・・・!)」
唯「(圭ちゃん・・・!グスン・・・ありがとう!)」
圭「分かってくれればいい。ホラ泣くな」
唯「(うん・・・)」
そう言って俺は泣いている唯の頭を撫でた
圭「(とにかく今はあいつらを追うぞ!)」
全員「ああ(はい)|(うん)!!」
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こうして俺たち8人は泰広と正樹たちを尾行する
向こうには気づかれてはいない
特にあの事(・・・)は普段の生活には支障は来たしていないようだな
正「じゃあな泰広!」
泰「またね正樹」
正「おうまた明日」
どうやらいつの間にか正樹の家に着いたらしい
こうして泰広は正樹の家を徐々に離れていく
正「フゥ~・・・・・・」
溜息を着く正樹
正「・・・こそこそ隠れていないで出てきたらどうだ」
圭「結局バレているのか」
俺たち8人は正樹にはバレていたらしい
正「どういう意図でやってんのか説明してもらうか」
圭「・・・・・・分かった」
唯「圭ちゃん!」
澪「圭哉!」
圭「いずれ正樹にもバレる、それなら先に言ってもいいだろう」
俺は正樹に今までの事を説明した
説明し終わると正樹はあまりいいとは言えない顔をして・・・
正「てめぇらは何してんだよ、あいつの気持ちを少しは分かって・・・」
律「分かっていないのは正樹だろ!」
バチン!
律が正樹に大きく頬にビンタをした
圭「お前はあいつの幼馴染だろ!確かにあいつの過去に入る事は良くないかもしれないかもな、だけど俺達仲間だろうよ!」
律「少しはあいつを思いがけろよ!一番泰広と仲良しなのは正樹だろ!」
澪「お願い正樹!少し協力して!」
紬「泰広君を助けてあげたいの!」
楓「皆がこんなにお願いしているんだよ正樹」
幸「俺も泰広先輩の事が放っておけなんてとても無理です」
梓「正樹先輩お願いします!兄さんを助けてあげたいんです!」
唯「お願いまーくん!やっくんを・・・私の好きな人を・・・助けさせて!」
正「・・・・・・・・・・・・・・・・」
しばらく黙り込む正樹
さっきの俺みたいに・・・
そして・・・・・・
正「・・・・・・俺だってなんとかしてあげて~んだよ、でもな、もう・・・あいつのな・・・悲しくなく姿をよ・・・見たくねぇんだよ・・・」
俯いている正樹
やはり相当それなりに悩んでいたようだな
圭「俺はこれでもあいつとは中学3年間あいつとは一緒だったんだよ
でもなお前は中学1年だけあいつと一緒だったけどさ
それでも毎日一緒に帰っていた仲で俺はその仲にはとても敵わないと思っていた」
正「・・・・・・・・・・・・・・・」
正樹は再び黙り込む
そして肩を超える普通の男ではあり得ない長さのサラサラの髪を掻き揚げて・・・
正「・・・分かった、俺の出来る事はやってやる」
唯「まーくん・・・ありがとう!」
澪「正樹ありがとう!」
全員「ありがとう|(ございます)!」
圭「やっぱりお前は最高な奴だ」
正「止めろ変なこと言うなよ」
圭「何でだよ!!!」
全員「アハハハハ(笑)!」
正「まっ、俺だけじゃあ無理だわ。全員もだが唯、澪、お前らは特に説得に手伝ってくれ」
唯・澪「「わ、私!?」」
正「お前らはあいつが好きなんだろ?」
唯・澪「「何で知ってるの(んだ)!?」」
正「まっ、澪は新歓ライブとかあいつに励まされて赤面するところがあったし唯はさっき『好き』とか言っていただろ?」
澪「なっ・・・・・・//////」
唯「まーくん・・・・//////」
紬「・・・・・・・・・・・・」
正「紬、お前もだろ?」
紬「え?い、いや、わ、私は・・・」
正「分かってるんだよ、悪いが夏の合宿で聞かせてもらった。それによ、そんな浮かない顔してりゃあどんな事にも鈍感なこいつでも分かる」
楓「何で私なのさ!!?」ガビーン!
紬「そうなの・・・でも私もういいの」
律「ムギ、いいのか?」
紬「私もまだ泰広君の傍にいてあげたいの、でも泰広君は唯ちゃんや澪ちゃんがお似合いかなと思って・・・唯ちゃん、澪ちゃん、泰広君を宜しくお願いね」
幸「紬先輩・・・・・・」
圭「そうか・・・・・・」
律「ムギ無理するなよ?」
紬「ううん、無理していないわ。私は泰広君が幸せになってほしいだけなの」
澪・唯「ムギ|(ちゃん)・・・」
澪「私が泰広と合っているかは分からないけど・・・私は泰広が好きなんだ、だから泰広を助けたい!」
唯「ムギちゃん私もやっくんが好きなの、だから澪ちゃんとは味方になるのか敵になるのか分からないけど・・・それでもやっくんも皆も仲間だから!」
正「フッ・・・・・・泰広も俺も良い仲間を持ったな、俺はともかくあいつには『人を惹きつけるもの』があるからな」
梓「そうだったんですか......」
正「そいじゃあ、あいつの家に行くか!
全員「ああ|(うん)|(おう)!!!」
いよいよ正樹もこちらに付けた
泰広は本当に大丈夫なんだろうか?
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さて一体どうなっていく事やら・・・
っでは33話目どうぞ~^^