No.400757

機動戦士ガンダムSEED白式 04

トモヒロさん

4話

2012-03-31 22:45:53 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3747   閲覧ユーザー数:3631

サイレントラン

 

 ヘリオポリスが崩壊した。一夏はそれが今目の前で起こっている事を黙って見ているしかない事に歯痒さを覚える。

 

 「あ、アレは!」

 

 バラバラになるヘリオポリス隙間から、何か白いものがこちらに流されて来る。

 

 「アレはストライク!?キラさん!」

 

 一夏は白式のスラスターを吹かして、漂流するストライクをキャッチし、ISでもやったように、頭の右後ろ辺りに意識を集中し、ストライクに通信を繋ぐ。

 

 「キラさん!、キラさん!!」

 「ッ!!、一夏!」

 

 返事が帰ってきた。一夏はキラが無事な事にホッとする。そして、キラと一夏は崩壊したヘリオポリスに視線を移した。

 

 「ヘリオポリスが…」

 「いったい、中で何が起きたんですか?」

 「分からない…いきなりメインシャフトが爆発したと思ったら、宇宙(そと)に放り出されて…気が付いたら、こんな事に…」

 『X105、ストライク。X105、ストライク。キラ・ヤマト!聞こえていたら応答しろ!』

 

 すると、ストライクのスピーカーからノイズ混じりの通信が入る。通信の主はナタルだ。キラはハッとしてアークエンジェルに通信を開く。

 

 「こちらX105、ストライク、キラです」

 『無事か?』

 「はい!」

 『こちらの位置は分かるか?』

 「はい」

 『ならば帰投しろ、戻れるな?』

 

 ナタルはそれだけを言うと、通信を切った。

 キラは通信が切れると、また、ヘリオポリスへ視線を向けた。

 

 (父さん、母さん、無事だよな?)

 「ん?キラさん!アレ、何でしょうか?」

 「え?」

 

 一夏が何かを見つけたらしい、白式の指差す方へカメラを向けると、ヘリオポリスのデブリに紛れて、何か光るモノが漂っている。

 

 「ヘリオポリスの救命ポッド!」

 「えぇ!?、じゃあ早く助けなくちゃ!」

 「うん!」

 

 白式とストライクは武装をしまい、バーニアを吹かして、救命ポッド近づく。

 

 

「認められない?!認められないってどう言う事です!推進部が壊れて漂流してたんですよ!」

 「このまま、この人たちを見殺しにしろって言うんですか!?たくさんの人がこの中に避難しているんでしょ?!」

 

 キラと一夏は救命ポッドを回収し、アークエンジェルに戻ろうとしていたが、ナタルが避難民の救助に反対していた。

 因みに、一夏はストライクの回線を通して、話している。

 

 『直ぐに救援艦がくる。アークエンジェルは今戦闘中なんだぞ!避難民の受け入れなどできるわけが…』

  『…いいわ、許可します』

 『艦長!?』

 「マリューさん!」

 「本当ですか!」

 『えぇ…今はこんな事に時間を使いたくないの、収容急いで』

 

 

 キラと一夏は収容の許可を取ると、MSデッキへと入り、そこで、救命ポッドを下ろした。その後ストライクはハンガーへ戻し、キラはストライクから降りる。

 

 「わ、わぁ!?」

 

 キラの真上から、声が聞こえる。キラは上を見上げると、そこには宙に浮き、ジタバタと暴れている一夏がいた。

 

 「な、何をやってるの?」

 「キ、キラさん!どうなってるんですか?!これ!」

 「あぁ、ここはもう宇宙だからね。コロニーと違って無重力だから、気を付けてね」

 「そう言う事は早く言ってください!」

 

 キラはMSデッキを逆さまに漂っている。一夏を助けようとするが、服の中から、トリィが飛び出して行ってしまった。

 そして、トリィの行く先を見ると、そこに、キラのよく知る濃い紅髪の女の子がいた。

 

「トリィー!」

 

 その女の子はトリィの鳴き声に振り向くと、キラを見た瞬間、パァっと表情が明るくなった。

 

 「ああ!あなた!サイの友達の!」

 「フレイ!」

 「あ!ちょ、ちょっとキラさん!?」

 

 そしてキラは一夏ではなく、フレイをキャッチする。フレイはキラに抱きつく様な形になった。キラの頬が少し赤くなったのは、当の本人しか知らない。

 

 「本当にフレイ・アルスター!?このポッドに乗ってたなんて!」

 「ねぇ、どうしたのヘリオポリス!どうしちゃったの!?何があったの!?」

 「……」

 「あたし…、あたし、フローランスのお店でジェシカとミシェルとはぐれて一人でシェルターに逃げて…そしたら!」

 

 フレイは横のストライクを見て驚き、キラの服を握る手が更に強くなった。

 

 「これ…ザフトの船なの!?あたし達どうなるの?!」

 「こ、これは地球軍の船だよ」

 「ウソ!?、だってMSが!」

 「いや…だから、アレも地球軍ので…。でも、よかった、ここにはサイもミリアリアもいるんだ。もう、大丈夫だから」

 

 キラの言葉を聞くと、フレイはだんだん落ち着きを取り戻していく。キラはそんなフレイを見て、優しく笑った。

 

 「あの~…お取り込み中すみませんが、早く助けてください…」

 「あ…」

 「?」

 

 一夏は今だに無重力のMSデッキを漂っていた。

 

 

 一夏を助けたキラはフレイを連れて、食堂へと案内した。中には既にサイ達が座っていた。

 サイは食堂に入ってきたフレイを見つけると、スッと椅子から立ち上がる。フレイは涙を流しながら、サイを抱きしめる。

 それを見ているキラの表情は複雑だった。

 

 

 アスランはミゲルの死を報告された後、自室のベットで横になって考えに老け込んでいた。

 

 (ミゲル…あの白い奴にやられたのか?)

 

 ヘリオポリスで見たGシリーズそっくりなMS。ミゲルの言うとおり地球軍はもう一機MSを所持していた。もし、ミゲルの話しをもっと良くきいていれば…。アスランが想うのは、そんな後悔の事ばかりだった。

 

 『ミゲルは死んだよ…』

 『そんな!?あいつがナチュラルにやられるなんて!』

 『しかし、こちらでもミゲル機の反応をロストするのを確認した。その近くにはMSと思われる熱源反応。そいつにヤられたと考えるのが妥当だろうな』

 

 数分前、クルーゼ隊長からの言葉に最初は耳を疑った。ミゲルを最後に見たのは、ヘリオポリスであの白いMSに連れて行かれた時だった。

 

 (ミゲル…お前の仇は、俺が射つ)

 

 アスランは新たな誓いを胸に眠る。ストライクに乗った親友の姿を思いながら。

 

 *

 

 キラ達は、また居住区画の一部屋の集まっていた。その雰囲気はけして楽しいと言ったモノではなかった。

 

 「どこに行くのかなこの船」

 「さぁ、一度進路を変えたよね?まだザフト、いるのかな?」

 「この艦とあのMSを追ってんだろ?じゃ、まだ、追われてんのかも」

 

 トールの『追われてる』言葉にフレイは血の気が下がる。

 

 「じゃあ、コレに乗ってる方が危ないじゃないの!やだ、ちょっと」

 「壊された救命ポッドの方がマシだった?」

 「そうじゃないけど…」

 

 キラは会話の外で自分のした事に後悔する。このアークエンジェルは軍用艦で、フレイの言うとおりこの船はザフトに狙われる危険性があるのだ。

 一夏はそんなキラの浮かない顔に気づき、ポンっとキラの肩に手を置く。

 

 「大丈夫です。いざとなったら、また俺たちが追っ払えばいいんですから」

 「またって…君は、また白式に乗って、人を殺すの?」

 「……そうですね。白式に乗って、出ていけば。敵を殺さなくちゃいけない」

 「だったら…」

 「でも、この船には、たくさんの民間人が乗ってて、ザフトって人達はこの船を狙ってる。だったら俺は、戦います!ここの人達を、護る為に」

 「でも、僕達は軍人じゃないし…」

 「護る為の力があるのに、それを使わないなんて、俺には出来ません」

 「おやおや、俺の言いたい事、ごっそり言ってくれちゃったねぇ、この黒髪の坊主君は」

 

 キラ達の部屋にひょっこり人懐こい笑顔で現れる人物がいた。それは、ヘリオポリスでストライクを収納する時にカタパルトへ来た男、ムウだった。

 

 「キラ・ヤマト!マードック軍曹が怒ってたぞ?人出が足りないんだ。自分の機体は自分で整備しろと」

 「ぼ、僕の機体!?」

 「今はそう言う事になってるってことだよ。実際、アレには君しか乗れないんだから」

 「僕しか…」

 「そうだ、今、この艦を護れるのは、お前達二人と俺だけなんだ。そっちの坊主の言うとおり、できる事をやれよ。悩んでる時間はないぞ。それと、そっちの坊主は今から俺と一緒にブリッジに来い」

 

 ムウは腕を組みながら、視線を一夏に移す。その人懐こい笑顔保ちながら。

 

 「え?俺ですか?」

 「そうだ、艦長がいろいろ聞きたいそうだ」 

 「…分かりました」

 

 一夏はやっぱりかっと言った顔でベットから立ち上がる。そしてムウと一夏はその場をあとにしようとすが、それはサイにより少し留まる。

 

 「あの!この船はいったい何処へ向かってんですか?」

 「ユーラシアの軍事要塞だ。ま、すんなり入れればいいがな…ってとこさ」

 

 今度こそ、ムウと一夏は、その場をあとにした。

 

 

 「し、失礼します!」

 

 一夏はブリッジのドアの前に着いた時は既にガチガチだった。緊張で思考が全く働かず、あまつさえ出た言葉がコレだった。

 

 「おいおい、ここはブリッジだから、そう言うのはいいんだよ」

 「え?すみません、なんか職員室に入る時の癖で…」

 「職員室って…学校じゃないぞ、ここは」

 

 それを見ていたマリューは呆れ、横にいたナタルは眉間を抑えていた。それでも、今は聞くしかあるまいと気を取り直し、キッと一夏をきつい目で睨む。

 

 「織斑 一夏…だったか?」

 「はい」

 「貴様はいったい何者だ?何故貴様のような子どもがMSを所有している?」

 「それは…」

 「どうした?何か答えられない事でもあるのか?」

 

 ナタルの眉間のシワがグイッと深くなる。一夏はそれに若干引き気味だ。まさか、異世界から来ましたー!なんてこんなシリアスな空気で言える筈もない。

 

 「まあまあ、坊主達のおかげで、この艦を護る事が出来たんだし」

 「それとこれとは話が別です!私が言いたいのは、Gシリーズは極秘裏に造られたのにも関わらず、この少年はG(それ)に似たMSを持っていた」

 「そこの処、どうなの?」

 

 ブリッジ中のクルーから視線が集まる。一夏は言うか、言わないか迷っていた。

 

 「!大型の熱量感知、戦艦と思われます。距離200、イエロー3317(さんさんひとなな)、チャーリー、進路0シフト0」

 「こんな時に…」

 「横か!同方向へ向かっている」

 

 しかし、タイミングが良いのか悪いのか。アークエンジェルの横にクルーゼ隊の乗った戦艦がいた。

 

 「気付かれたの!?」

 「だが、まだ大分遠い」

 「目標、本艦を追い抜きます。艦特定、ナスカ級です」

 「チッ、先回りして、コッチの頭を抑えるつもりだぞ!」

 「ローラシア級は?」

 「待ってください、…本艦の後方300に、進行する熱源、何時の間に…」

 

 ブリッジクルーの表情は更に険しいものになる。

 

 「このままでは、いずれローラシア級に追いつかれるか、逃げようとエンジンを使えば、あっという間にナスカ級が停止してくるぞ」

 「とにかく、キラ君をブリッジに呼び出して」

 

 オペレーターの一人がすぐさま艦内放送を流す。

 一夏はモニターに映し出される。アークエンジェルとナスカ級、ローラシア級と表記された点を見てグッと奥歯を噛みしめる。そして、そんな一夏がこんな状況でじっとしていられる筈もなかった。

 

 「俺に行かせてください!」

 「何だと!?」

 

 一夏の言葉にこの場の全員が驚く。ナタルは一夏の真っ直ぐな目を捉えながら、一夏の目の前へと立つ。

 

 「俺の白式であいつ等を追っ払います!」

 「私はまだ貴様を信用したわけではない!」

 「今はそんな事を言ってる場合じゃないでしょ!この船には…!」

 

 ナタル一夏の口論中、不意にブリッジのドアが開く。するとそこに一人の兵士がブリッジに上がって来た。

 

 「艦長、民間人が艦長と話したいと言っていますが…」

 「今は取り込み中だ。文句なら後で聞いてやる、大人しくしてろと言ってやれ!」

 

 機嫌の悪いナタルは険しい表記のまま、その兵士を睨む。その兵士は涙目だ…。

 

 「い、いえ…あの、ヘリオポリスで一緒だった学生達が自分達も艦の仕事を手伝いたいと、言ってきているのですが…」

 「え?」

 

 艦長が振り向くと、また、ブリッジのドアが開き、そこからサイ、トール、カズイ、ミリアリアが入ってきた。

 

 「みんな!?、どうして?」

 「僕達も艦の仕事を手伝おうかと思って…」

 

 サイがみんなを代表して言う。

 

 「昨日まで学生だったお前達に軍人が勤まる訳がないだろう!」

 「でも、人手不足なんだろ?」

 「うぐ…」

 

 トールに痛い処を突かれ、押し黙るナタル。ムウはモニターを見るフリをして声を殺して笑っていた。

 

 「一夏君やキラにばっかり戦わせて、護ってもらってばかりだし、こう言う状況なんだもの、私達もできる事をしなきゃって」

 「ミリアリアさん…。ナタルさん!」

 「何だ?」

 「あなたが、俺の事を信用出来ないのはごもっともです。でも俺には護りたい人達がいます。だから…俺にこの船を護らせてください!!」

 「貴様はまだ…」

 「そこまでだ少尉、あんたの負けだ。」

 「フラガ大尉…」

 「コッチの人手不足は事実だし、何より、今使える戦力が虎の子のストライクと俺のボロボロのゼロだけなんだぜ?そこにその白式ってのが加わるって言ってんだ。文句はねぇだろ。それに人だって増えりゃ仕事も減るでしょ」

 「……分かりました。しかし、軍人でない者がここの機械を触れるのは問題がありますので、あなた達を地球軍に仮入隊させます。それでいいですね?艦長」

 「えぇ、構わないわ。でも最後だけ私にふらないでくれる?バジルール少尉」

 「す、すみません…」

 「では、各員軍服に着替えて、持ち場に着いてちょうだい」

 「「「「「はい!」」」」」

 

 元民間人一同はシュタっと敬礼をし、更衣室へ向う。

 

 

 一夏は更衣室で病院服からパイロットスーツへと着替える。見た目以上に中が窮屈だったが、ISスーツに慣れていたため、そんなに時間はかからなかった。そんな時、突然更衣室のドアが開いた。

 

 「あ、一夏」

 

 更衣室に入って来たのはキラだった。キラは無重力に流していた体を一夏の前で止める。

 

 「キラさん!もしかして…」

 「僕は戦いたいわけじゃない。でも、この船は護りたい。みんなが乗ってるんだから」

 「理由もなしに戦いたい人なんていませんよ」

 「全く、俺の言いたい台詞をとことん取ってぐなぁこの坊主は」

 

 またドアが開き、今度はムウが流れる様に入って来た。

 

 「よし、作戦を説明するぞ」

 

 

 作戦の説明はMSデッキに着くまで続いた。

 「兎に角、艦と自分を守る事だけを考えろ!」

 「「はい!」」

 「いい返事だ。…あれ?あの白いMSは?」

 

 ムウが白式が見当たらない事に気付き、辺りをキョロキョロと見渡す。整備班の人達は、何故がそんなムウをニヤニヤと眺めていた。

 

 「そう言えば、まだムウさんには見せていませんでしたよね。来い、白式!」

 

 そして、再びこのMSデッキが光に包まれ、収まる頃にはムウの目の前に白式が現れる。

 

 「どぉわッ!!?」

 「ムウさん!」

 

 ムウは度肝を抜かれ、足を踏み外し、その場で反転するが、それをキラが手を延ばして助ける。

 マードックを始め、殆どの整備兵がお腹を抑えて小さく笑っていた。

 

 「じゃあ、お先に」

 

 一夏はMSデッキの床を蹴り、白式のコックピットへ一直線に飛び乗る。

 

 「あいつ、本当に何モンなんだ?」

 「あぁ、一夏は異世界人なんです」

 「は~…異世界人ねぇ」

 「納得するの早いですね…」

 「いきなり、あんなドデケぇ物を出す技術なんて、連合はおろか、もしザフトになんかあったら、今頃、俺達ゃ負けてるよ」

 

 ムウはそう言って、さっさとメビウスのハッチを閉じた。キラもストライクのコックピットを目掛け跳ぶ。

 

 

 『メビウス零式、フラガ機、リニアカタパルトへ』

 

 ナタルのアナウンス通りにムウはメビウスを発進シークエンスへ移行する。

 

 「ムウ・ラ・フラガ。出る!戻って来るまで沈むなよ!」

 

 シグナルのサインがABORTからLAUNCHに変わり、メビウスはカタパルトから射出された。

 続いて、白式がリニアカタパルトに接続した。

 

 (俺とムウさんが先行して、目の前の戦艦を叩いて道を作る。その間キラさんが後ろの方の相手をするわけだけど…キラさん、信じてますよ)

 

 そして、シグナルがLAUNCHに変わるのを待つが…なかなか、ABORTのまま変わらない。

 

 (え~っと、この場合はマリューさん達に何か言えばいいのかな?確かブリッジはあの辺りに…)

 

 そう思い一夏はアークエンジェルのブリッジに回線を繋ぐ。

 

 『あ、繋がった!よかったぁ、白式の回線コードが分からないからどうしようかと思った』

 「ミリアリアさん!?」

 『以後、私がMA及びMSの戦闘管制となり…』

 『ちょっと待て!?何故貴様がこの艦の回線コードを知っている!』

 

 ヤブ蛇だった…。ISの要領で回線を繋いだら、かえってナタルの不信感を仰いでしまった。

 

 「いや、その…出撃前に何か言うのかなぁ…と」

 『誤魔化すな!だいたい貴様は信用ならなかったが、今度こそ…』

 『はいはい…敵がそこまで来てるんですから、そう言うのは後にしてください』

 

 ナタルがミリアリアによってモニターの外に追い出された。

 

 『おっほん、えぇとね出撃する前に、自分の名前と、機体の名前を言ってから出撃してね』

 『「官姓名と機体を報告してから出撃してください」だよ』

 「はは…分かりました。織斑 一夏、白式、いきます!」

 

 シグナルのサインがLAUNCHに変わる。白式は再び、宇宙(そら)へと舞うのだった。


 
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