~帰宅後~
「ただいま~」
「「おかえり泰広」」
「「お帰り兄|(お兄)ちゃん」」
上から、俺の父と母、弟と妹と帰してきた
ちなみにあと祖母がいる、今はちょっと用事で家にいないみたいだけど・・・
「ご飯できているから、もう食べましょう?」
「はいはい」
俺は着替えて、ご飯を食べ始めた
「そういえば、泰広。学校はどうなんだ?」
父が俺に問い出す
「え?ああ、部活とか楽しくやっているよ」
よう考えてみたら女子とも話せるようになったし、よく話掛けられるようになったな
「桜高って女子高校だったわよね?クラスや部活は馴染めているの?」
母まで問い出して来た
「うん、正樹がいるから気が楽でいいよ」
「お前は正樹に少し頼り過ぎているとこがあるから気をつけろよ」
「はいはい」
「兄ちゃん、いいなぁ~!高校楽しそうだな!!」
「お前は何言ってるんだ、勉強とか大変だぞ」
「それぐらい知ってる」
「それじゃあご馳走様」
俺は茶碗を洗い場に持って行き、部屋で残り少ない学校の日々快適にを過ごす為に予習をし始めた
(合宿かぁ~・・・考えたら夏休み終わったら体育祭→学園祭なんだよな~)
俺は予習は終わり、ギターを練習し始めた
~合宿まであと1日~
やっと1学期が終了した
それと同時に明日の金曜日から合宿だ
この1学期はそこそこ楽しかったと思う
そして、部活へ唯と正樹と一緒に行こうとすると
「じゃあね~泰広君、唯ちゃん、正樹君」
「楽しかったよ、でもまた夏期課外で合うんだよね」
クラスの女子たちが声を掛けてきた
今までこんな事なかったのに・・・たった1学期で・・・
「うん、バイバイ」
「また2学期もよろしく!!」
「お前らも元気でな」
本当に自分で思ってもいいほど俺は、大分高校生になって変わったと思う
でも、ここで変わってもあの日の事は消せない、消えない・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うっ・・・・・」
「おい!!泰!!」
「やっくん!?」
「「泰広君!!」」
俺は膝をついた・・・
「
ごめん、ちょっと・・・」
「具合が悪いの?」
「お前またあの日の事・・・」
「まーくん、あの日の事って・・・?」
「ごめん、ちょっと気分が悪いから正樹悪いけど連れていってくれないかな?」
「分かった、唯、音楽室に先に行ってくれ」
「でも・・・・・」
「いいから、俺に任せとけ」
「うん・・・」
「泰広君気をつけてね」
唯やクラスの女子たちに声を掛けられながらも俺は正樹の肩を借りながら、保健室へ向かった
「泰、いいか?」
「いいよ」
「お前まだ引きずっていたんだな・・・」
「・・・・・」
「あいつが死んでからもう3年以上は経つからな・・・」
「・・・ごめん、正樹、俺今日保健室で休み」
「分かった、律達に言っとく」
「休めば大丈夫だから・・・それと保健室には来ないで欲しい、治ったら自分で来るから」
「分かったよ、伝えとく」
~保健室~
「じゃあ、泰広を頼みます」
「分かったわ、ホラ、ここで寝て休んでいなさい」
「はい・・・」
そういや、あの日から3年は経つな・・・
中学校では、あまり女子が絡まなかったから意識はなかったけど
ここの桜高に来て、あいつの事を意識するようになってしまった・・・
「すまない、凛音(りおん)・・・あの時俺が・・・君を・・・助けていれば・・・」
俺は目に涙を溜めながらも、何とか泣くのを堪えた
そして、・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・ん??
あれ?いつの間にか寝ていたみたいだな・・・
大分気分が良くなってきた、もう音楽室に行こう
「先生、大分気分が良くなりましたので、もう行きます」
「そう?分かったわ、気をつけなさい」
「はい、お世話になりました」
~音楽室にて~
「ちわ~」
「遅いぞ!!泰!!」
「保健室で休んでいたんだよ」
「じゃあ皆揃ったし、合宿について話すとするか」
「3日後に○駅に集合!8時30分発の列車に乗るから遅れないようにするため8時に集合!!所持金は一応往復2680円だから何かあってもいいように最低3000円は持ってくること!あとは、唯と泰広、私と正樹はそれぞれの楽器を持ってくること!ムギや律は向こうに楽器があるからそれを使って!それでいい?」
皆首を縦に振って頷いたので、俺も首を縦に振った
「よし!じゃあ今日はこれで解散!明日遅れないようにな!」
「特にお前はな・・・」
正樹が唯に笑いながら指を指す
「ヒドーイよ!まーくん」
唯が頬を膨らませながら言うと
「まぁ半分冗談だ、遅れないようにな」
「分かってるよ~!」
~帰宅~
「あら、おかえり、泰広。今日は早いわね?」
「ただいま~母さん?」
「どうしたの?」
「俺明日軽音部で日曜日まで合宿に行かないといけないから交通費3000円ちょうだい」
「はいはい、ところで軽音部って正樹君以外女の子?」
「ああ、そうだけどそれが・・・?」
「あんたハーレム状態でいいわね~」ニヤニヤ
よくそんな事が自分の息子に聞けるな、この人は・・・
「な、何言ってるんだよ、俺の過去を知っているくせに・・・」
「そりゃそうだけど・・・・・あんたいつまで引きずってるのよ・・・・・」
「うん、ゴメン、俺明日の用意しないと・・・」
「はいはい」
~次の日~
ジリジリジリジリ
目覚ましが部屋中に響いた
「ふああ~朝か・・・」
俺は着替えて、朝飯を食べ、最後の確認をした
「腕時計、着替え2日分、水筒、財布、携帯、ゲーム|(PSP)、小説、メガネ、楽器、ウォークマン・・・よし、全部あるな、母さん、行って来る」
「はい、行ってらっしゃい!!気をつけてるのよ」
「はいよっと」
現在は7時20分だな、少し早いけど自転車で正樹の家まで行くことにしよう
~7時25分・正樹の家~
ピンポーン
「すいません、正樹君いますか~?」
「ああ、泰広君!!ごめんね、今正樹は準備中だからもう少し待ってて」
5分後・・・
ガチャン!
「おう、泰広!!悪い、待たせて」
「いいよ、それじゃあ行こう!!」
「ああ!!」
俺と正樹はそれぞれ自分の自転車に身を乗り出した
~7時40分・駅~
「やっと着いたな」
「そうだね、自転車置きに行こう」
俺たちは駐輪場に自転車を置いて
そこらへんのベンチで待っていることにした
「ちょっと早く来すぎじゃなかったのか?」
「いや、そうでもないみたいだよ、ホラ」
俺が指を指した先には、律と澪がこちらに向かっていた
「早いな~お前ら」
「まあ、遅刻するよりマシだし」
「そうだな、ところでムギと唯は?」
律が俺に問うと
「まだ来ていないみたいだよ、もう少し待ってみたら?」
~7時55分~
「皆さん、おはようございます」
「やあムギ!」
「皆もう来ていたの?」
「いや、唯がまだ来ていないみたい」
まだ30分もあるし・・・あれ30分?
「ねえ、正樹」
「どうした?泰?」
「俺たちがここに着いたのって大体40分だよね?」
「そうだな」
「で、正樹の家を出たのは7時30分、つまり正樹や俺の家は唯の家に近いから少なくとも駅につくのに10分は掛かる」
「もしかして・・・」
澪は気づいたみたいだ、つまり・・・
「もし寝ていたとしたら、間に合わない可能性が高い」
「何だか心配になってきた」
「澪ちゃん、電話してみましょう!!」
紬が澪に促すと
「そうだな!!」
ピッ!
・・・・・・
「・・・もしもし?」
「もしもし?唯?」
「澪、代われ」
「うん!!!」
「唯、俺だ!正樹だ!」
「あ、まーくん・・・おはようございます」
声が完璧に寝起きの後だ、最悪だ・・・
「どうやら泰の言う通りになってしまった」
俺たち5人は怒るどころか、それを通り越して呆れてしまった
「何時だと思っているんだ!!さっさと支度しろや!!」
「ひぃ~~!!ごめんなさ~い!!」
正樹がキレてしまった、あ~あ
「俺が迎いに行く!!泰広!!荷物持っていてくれ!!」
「分かった!!急いで!!」
正樹は駐輪場へ走って行き、唯の家へ向かった
「俺は憂ちゃんに!!」
ピッ!
・・・・・・・・・・・・・
「もしもし?」
「憂ちゃん、俺です!!辻泰広です!!」
「泰広さん!!おはようございます!!」
「今正樹がそっちに迎えに来ているから、準備だけでも終わらせておいて!!」
「分かりました!!ってあ~!!お姉ちゃ~ん!!」
バキッ!バリン!ドタドタ!
何か少なくともいい音ではない音が聞こえてきた
いくらなんでも慌て過ぎな気もするが、まあ仕方ない
何か割れて、何かを折って、誰かが転んだだろう
最後は唯だろうけど・・・
「正樹・・・間に合うかな・・・」
「大丈夫だよ、澪!あいつはかなりの身体能力だから」
~20分後・・・8時22分~
「・・・-いい!!」
「「「正樹!!!」」」
後ろの荷台に唯を乗せて自転車を漕いでいる正樹が俺たちの前を通ってきた
そして俺と澪、律が声を揃える
正樹と唯は駐輪場へ迎い、正樹はフラフラしながらこちらへ来た
「ハァハァハァ・・・朝から・・・勘弁しろよ・・・唯」
「ごめんね、まーくん」
「朝から何やってんだよ、唯!」
律が声を荒げながら言う
「とにかくもう時間が無いから、ホームに向かいましょう!!」
紬がそう言ったので、俺たちはホームへ向かった
~電車内にて~
「大丈夫か?正樹?」
「ああ、悪いな、澪」
そう言って、正樹は澪から水を受け取る、ILOHASだw(※現実物です)
ちなみに席はこうなっている
正樹 通 紬 澪
窓 路 窓
俺 律 唯
まあそれがいいし、それが当たり前?かも
「泰広・・・」
「何?」
正樹が汗をタオルで拭きながら俺に尋ねる
「俺はきついから・・・寝る、だから・・・」
「分かった、着いたら起こすよ」
「頼むぜ・・・」
正樹は力尽きたように寝た
俺も小説を読み始めた
一方・・・・・
ん?律達の会話だ・・・聞いてみよう、盗み聞きは趣味じゃないが・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あれだけ寝坊しないよう言ったのに・・・」
「えへっ!ごめん、ワクワクして眠れなくて」
「ったく、小学生か」
「いや、そうでもないみたい」
紬が寝ている、やっぱ1週間前かなりはしゃいでいたからか・・・
「ムギちゃん・・・夢だって言ってたもんね・・・」
そこで飛び出る衝撃の寝言
「うふふ………うふふ…………ゲル状がいいの~♪」
「ゲルっ!?」
ゲル?何だそれ?シャーペン???
「どんな夢見ているんだろう~」
「よしっ、写真に収めとこうぜ~!」
「よしなよ~、かわいそうだよ~」
いや、唯、あんたは絶対に「撮れよ撮れよ」と思っているだろ・・・
てか、俺も1回バイトでやられているからイヤな?気持ちが分かる
「思い出思い出~♪」
ピピピ・・・カシャ!
「ん、あ、ゴメンなさい・・・」
紬が起きたみたいだ
「ホラ~起きちゃった~!」
「へへ、悪い悪い~、あ、正樹の奴も寝ているぞ!」
「あっ~、本当だ~!まーくんかわいい~」
唯、それ男生徒言われるとこっちは結構傷つくからね・・・
「よしっ、正樹も一枚!」
そう言って俺たちの座席に来る律
よせばいいのに・・・
俺もそれで1回叩かれたことがあるし・・・
「止めておいたら?俺も1回そういうので叩かれたし」
「いいんだよ~、こういうのは今やらないと」
「何をやるんだって律?おい、コラ」
そう言って正樹の方向を見るとヤバイオーラが吹き出ていた
これはヤバイんじゃないの?
「ひいぃぃ~~!正樹!!」
「俺の寝顔を撮るだなんて相当なチャレンジャーだな、おい」
ボキッバキッ!
指を曲げて音を鳴らす正樹
「澪~!助けて~!」
「自業自得だ、律」
「そんな~!」
「正樹、他のお客様に迷惑が掛からない様にな」
「分かっている」
「ぎゃ~~~~~~~~~~~~!!!」
その後律は正樹にメタメタにされたらしい
もうそろそろ着くかな?
「ねぇ、紬、あとどれぐらいで着くんだい?」
「もうすぐ」
「何かいいタイミングでトンネルに入ったね・・・」
そして、すぐトンネルを抜けると・・・
・・・・・・・・・・・・・
海だ!!!結構きれいな海だ!!
「もうちょっとだから」
「分かった・・・」
そう言って席に着く
いよいよだな、ここで家や部活でできなかったことをできるようにしておきたいな・・・
さて、頑張っていきますか、合宿!!
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