No.398396

超次元ゲイムネプテューヌ ~Mystic World~ 第三話:無事だった女神

BP_Lordさん

ぺ、ペースが上がりません……。(;=Д=)

2012-03-26 20:31:11 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1225   閲覧ユーザー数:1201

「はぁ……は…ぁ……はうっ……。」

 

イストワールは真っ白なある部屋に閉じ込められていた。両腕と足は特殊制作された椅子に縛られて動けなくて、体には多くの傷があって、着ている服はボロボロになっていた。ガラスが設置したあの壁の向こうには白衣を着ている何人の男性研究員が液晶パネルを見ながら何かを話していた。

 

「このぐらいも持ち堪えるなんて…、流石に異世界人ですね。」

 

パネルを見ていたある若い男性研究員が言った。

 

「しかし、我々が欲しがっているのはまだだ。このままでは……。」

 

書類を見ていた中年の研究員がどこか不満な顔で言った。

 

「先、やったのより出力を2倍にしてみろ。」

 

この研究員達はある日、知らない女性が自分が知っている科学知識をこの振興院に寄附したいと共にあの人間、いや、少女に見える誰かを連れて来た。しかし、人間としては凄く小さいし、曖昧でこの地球の人とは明白に違った。

 

「に、2倍ですか?いくらなんでも異世界人だとしてもそれはちょっと……。」

 

「構わん。理論的には問題ない。」

 

「は、はい。それじゃ……。」

 

彼達は今、あの女性が連れて来た異世界の人間、イストワールを束縛してあの異世界に関する情報を得る為に拷問する最中だった。普通の人達が知っている水拷問や電気拷問を初めて、科学技術を利用した色々な怪しい拷問を。だけどイストワールは歯をくいしばっていた。自分が知っている情報はそんなに簡単なことじゃなかったから。

 

「……は……ああ…はぅ……ウウッーーーーーーー!?」

 

先までやられた拷問の中でも一番強力だった、特殊エネルギー拷問が再びイストワールを襲う。

 

 

ツッツーヅヅーーズズンーーー!!!!

 

 

「ーーーーーーキャアアアァァァァアアアアァァーーー!!!!!!!!!」

 

全身が壊れそうな痛みに、イストワールは悲鳴を漏らした。状況を見守っていた中年の研究員が自分の前にあるマイクを取って話す。

 

「やめ、やめーて!!痛い、痛いよ!!!も、もうこれ以上は体が持たないぃぃーー!!!誰か、誰か助けて、助けてよーーーーー!!!!!!!」

 

「どうだ?少しは話す気があるのかね?」

 

「…は…あぁ……くっ…う…う、うっ……い、言えませ…ん……はぁ……、これは、あ、あなた達…が知ったら…う…うっ、た…大変なこと、になりますよ………!!」

 

「…ふん、まだか?随分しつこいね。」

 

イストワールは普通の人が耐えられないほどの拷問にやられてながらも自分が知っている全てを話さなかった。研究員全員はその姿を見て唖然した。

 

 

プシィィィッ。

 

 

その時、突然後ろにある自動ドアが空気の排出音を出しながら開いた。

 

「……あ!いらっしゃいましたか。」

 

彼がドアが開く音に気付いて振り向いて見てからある人に挨拶した。

 

「状況は?」

 

実験室に入った人は一人の女性だった。ショットカットでピンク色の髪、肌はちょっと生白い感じで、女性達が仕事場でよく着ている女性用スーツの上に白衣を着ていたが、隠せないスタイルは彼女を美しく輝かせていた。

 

「進展はありません。」

 

「そうか?……一応みんな外に出て行ってくれるか?こいつと二人きり話する事があるから。」

 

「分かりました。」

 

女性の言葉に研究員達は実験室から次々出た。それを確認した女性が特殊合金で作られたドアを開いて、イストワールに近づいてから腕組みをしたまま言った。

 

「お前も相変わらずだな。それぐらいにしたら話すだろうと思っていたんだが。」

 

「……?」

 

イストワールはいくなり聞えてきた声に気付いて顔を上げて見た。イストワールが見ている女性は凄く面識がある人だった。

 

「ま、マジェコンヌ……?あなた、ど…どうして……こんな所、に……。」

 

女性の正体はゲイムギョウ界の先代女神、マジェコンヌだった。女神達の手によってゲイムギョウ界から消えたはずのマジェコンヌがどうしてここに?

 

「ふん。私がそんな簡単に死ぬと思ってたのか?」

 

「あ、あの時……死んだんじゃ…なかったですか?」

 

「私もあの時は終わったと思ってた。だが、その時に足元からポータルのように見えるのが現れて、そのまま落ちた事だ。目を覚ましたら初めて見るところだったし、体は何故か知らないけど無事だった。そしてここの人間達に聞いたら、ここがゲイムギョウ界じゃないことを知った。」

 

「こ…ここにはどうやって?それにその名札は?」

 

イストワールがマジェコンヌが着ている白衣を指して言う。その白衣には金属製の名札が付いてあって、それには『研究部総括責任者・李 華琁(イ ホアソン)』と陰刻で刻んでいた。

 

「あ、これ?ここに来てプラネプテューヌの技術の教えた後、実行して見たらここの連中がこれに一目で惚れてしまった。この国、いやこの世界にはない技術だなんてさ。その後、すぐ特別採用か何かでこんな地位まで与えられた。まぁ、最高じゃなくて残念だが、初めて見る世界でやれることがありながら、やれないこともある。私もバカじゃないからな。」

 

それと名前は市内を回ってる最中、偶然に発見したものを自分の名前のように偽装したことだと言う。顔はここの人達とあんまり差がないから変わってない。

 

「あ、あなたが何を企んでいるのは分かりませんが、このぐらいでやめた方がーーー」

 

「はっ、私の力の一部に過ぎないお前が、何が出来ると思うのか?」

 

マジェコンヌの言葉には、ちょっとおかしいところがある。今こうしていても元は女神だった人だ。何を企んでいる?

 

「な、何をするんですか?」

 

イストワールの言葉にマジェコンヌが嘲笑ってから、蹲る姿勢でイストワールの目を見た。

 

「まもなく、私が計画したプロジェクトが完成させる。お前はただ黙って座って見ればいい。」

 

「……プロジェクト?」

 

「では、またあとで話そうか?しばらくは独房に閉じ込めていろよ。」

 

『プロジェクト』と言う言葉を口にして、マジェコンヌは実験室を後にした。その後、研究員を人何人かが入って来てイストワールを引っ立てて独房に行った。

 

(…うっ……痛い………。)

 

拷問によって体が酷くなったイストワールは、独房にあるベッドで横になって呆然といた。

 

(さっきマジェコンヌが言った……プロジェクトが…一体……何なのかな……。)

 

マジェコンヌが何を企んでいるのか全然心当たりがないイストワール。

 

(この…事実を……早くネプテューヌさん達に……教え…な…きゃ………。)

 

自分なりの考え通りに推測をして女神達に教えてあげようと決めた時、連続拷問に体が疲れあまり、そのまま眠りに落ちた。


 
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