No.398243

IS-転生者は漆黒の騎士となりて- 第1話

とある神の手違いにより死んでしまった主人公。そこでテンプレ通りに特典を貰いISの世界に転生することになり、その特典を駆使して生きていく物語である。

2012-03-26 13:01:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:6184   閲覧ユーザー数:5948

ハロー。前回神の手によってISの世界に転生しました男、十神悠也です。

今現在5歳です。いわゆるキング・クリムゾンです。

神に頼んだ5つ目の特典のおかげで羞恥プレイを受けずにすみました。まあ、記憶には残っているけど……

 

 

気を取り直していこう。今住んでいるのなんと原作主人公の織斑一夏の家の隣です。

この時点でもう厄介事に巻き込まれる予感しかしません。

 

厄介事といえばもう一つ。

明らかに俺の体のスペックがおかしな事になってるんだけど。

あの神様俺の体に何かした!?

3歳児の時点で対話型AI作り上げるってどういうこと!?

確かに幼くなったのは精神と体だけで知識はそのままの筈だけど!!

もともとの俺にそんな知識なんてないよ!?

おかげで何かどこかの大天才(災)に興味持たれたし……

 

 

『マスター、時間ですよー』

「分かった。今行くよ」

 

今のはさっき言った対話型AI『DIVA』だ。名前の由来は元々2年前の俺が歌わせるために作ったからだ。だが今では家のほとんどを管理できるように機能を拡張してある。

ちなみに現在、俺の両親十神空也と十神愛は家に居ない。

理由は俺が年齢以上に落ち着いているから夫婦水入らずで旅行に行っているからだ。

毎日目の前で砂糖を吐きそうになるほど仲が良かったからな。

いったい結婚何年目だよ……

 

ん?それで何の時間かって?

一夏達と一緒に條々之道場で剣道をやっている。

剣道自体は前世からやっていたがこれも神のせいか腕が格段に上がっている。

他にも何か色々と魔改造されていそうだから怖い。

 

『マスター、このままだと遅れますよ』

「ああ、分かった。今行くよ」

 

いかん考え事をしてる場合じゃないな。急ぐとしよう。

 

 

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「ハロー、一夏、千冬さん」

「おう、悠也」

「む、悠也か。挨拶はきちんとしろ。それと先程束がお前を探していたぞ」

 

え?束さんが俺を探してた?嫌な予感がものすごくするんだけど。

でも顔を出さないと後で絶対部屋まで侵入されるから顔出しておかないと。

 

「分かりました。千冬さん、何の用件か聞いてませんか」

「いや、詳しいことは聞いていないが何でも私とお前に見せたいものがあるとか」

 

見せたいもの?いよいよもって嫌な予感しかしないな。

それに俺はともかく千冬さんもってことはたぶんISだろうか。

 

「十神か。遅かったではないか」

「ああ、箒か。厳しいこと言うね。これでも時間通りなんだが」

「そうはいってもお前はいつも時間ギリギリではないか」

「遅刻しないだけまだいいじゃないか。それで何だい?今日もまた試合の申し込みかい?」

「その通りだ。今日こそ勝たせてもらうぞ」

「できるといいけどね」

「な!バカにするな!!」

「はいはい。それじゃとっとと始めようか」

 

ご覧の通り箒にはライバル視されている。

まあ、理由は初回の試合で俺が圧勝したからだ。そのときはまだ力の加減が苦手だったからな。

 

「悠也、次は俺とだぞ」

「はいはい。分かったよ一夏」

「ではその次は私とだ」

「あなたもですか。千冬さん」

「当たり前だ。お前ほどの腕前は私の同年代でもそう居ない」

「そうですか…」

 

まあ、当たり前である。神によって魔改造された俺以上の奴がそうそういるとは思いたくない。

それと、千冬さん。あなたと互角にやりあえる奴なんてそうそういません。

 

「おい、悠也。今何か失礼な事を考えなかったか?」

「イイエナニモ」

「そうか。ならいい」

 

すごいよこの人。この頃から読心術使えるよ。

 

「悠也、いつまで待たせるつもりだ!早くしろ!」

「分かったよ。では、後もつかえてるんでとっとと始めよう」

「では、いくぞ!」

 

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「く、また勝てなかったか…本当に強いなお前は」

「それほどでもないよ。さすがに3連戦はかなりキツイからね」

「あの程度でへばったのか、お前は?」

 

いや、さすがに3回連続休憩無しは本当にきついですからね。

しかも、一番の要因は3戦目の千冬さんだし。

俺はまだ人間やめてません。あ、イノベイターだから正確には人間じゃないか。

 

「それじゃ、俺はもう行くよ。束さんを待たせたら後が怖いからね」

「そうか。では私も行くとしよう。一夏、まっすぐ家に帰るんだぞ」

「おう。それじゃまたな、千冬姉、悠也」

「では、また。悠也明日こそは勝たせてもらうぞ!」

「そうかい。それじゃ、また明日一夏、箒」

 

さて、急がねば。このままだと今晩あたり部屋に侵入されそうな気がする。

 

「では千冬さん。急ぐとしましょう。このまま待たせてると何しでかすか分からないんで」

「ひどいいいようだな…否定はせんが」

 

うん、千冬さんも十分ひどいよ。言い出したの俺だけど。

実際何回か部屋に無断で侵入してきたし。

っと、思考がずれてきたな。急がねば。

 

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「ハロー。束さん」

「おー、ようやく来たね。ゆーくん、ちーちゃん。二人とも箒ちゃんといっくんにばかりかまってて束さんまちくたびれちゃったよ」

「それで、見せたいものって何なんですか?」

「華麗にスルー!?ちーちゃんちーちゃん、ゆーくんが無視するよ」

「そこで私に振るな」

 

あたりまえだ。この人のペースに乗ったらもう止まらない。それこそブレーキのついてない暴走列車のようなものだ。

 

「もう一度聞きますけど、見せたいものって何ですか?」

「うー、分かったよ。それじゃ、こっちについてきて!」

 

束さんについて行った先には一つの中世の鎧のようなものがひざまずいていた。

 

「束、なんだこれは?」

「束さん、一体これは?」

 

 

「うん。これは、束さんお手製の宇宙空間用マルチフォーム・スーツ。その名も”IS”さ!!」


 
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