No.397185 異世界冒険譚 魔法少女リリカルなのは月 外伝8 その1RYOさん 2012-03-24 13:52:44 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:2656 閲覧ユーザー数:2528 |
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「シグナム、聞きたいことがあるんだ」
「む?」
主と遊ぶために家に遊びに来ていたテスタロッサが私に話しかけてきた。
「どうしたのだ?」
「ここではちょっと。二人だけで話せませんか?」
「ふむ……では私の部屋に行こう」
私はテスタロッサにそう提案し、部屋に案内した。
「それで、何を聞きたいのだ?」
部屋の中に入った私はテスタロッサに聞いた。
「うん。
「高科の?」
「うん。あの時……雪人が緑色の怪人になった時の事を聞きたいんだ。あの時の雪人はどうしてあの人達を殺すような事をしたの?」
「あの時……か」
私は目を閉じ、雪人が緑の怪人になり、暴走した時の事を思い出す。
高科が暴走した次の日も、私たち五人は魔獣の魔力を蒐集するために異次元世界へ来ていた。途中まで雪人は元気は無かったが何時も通りだった。……だが……
「あ、ああああ!死ね……死ね死ねシネ!」
平原で首から蛇が生えている狼の群れに囲まれた時、それまで普通だった高科が豹変した。どこからか巨大な重火器を取り出し狂ったように撃ち始めたのだ。
狙いは的確で数発で確実に頭を打ち抜いている。頭を撃ちぬかれた狼は血と脳漿をブチマケながら倒れていく。
「雪人!?」
「雪人君!?」
ヴィータとシャマルが高科に呼びかける。
「高科! 何をしている! 殺すな! 蒐集ができない!」
「黙れ! 殺すぞ!」
私は高科に殺すのを止めるように言ったが高科は殺気を放ちながら拒絶した。
狼たちはようやく自分たちが狩る側ではなく狩られる側だと悟ったのか焦りだした。だがその間にも高科の一方的な虐殺は続いた。
「死ねええええ!」
「ガアアア!」
狼たちが一斉に高科に飛び掛っていく。
高科はその攻撃を前に走りながら正面にいる一頭の狼を撃ち殺して回避した。回避したあと両手に持っている重火器を投げ捨て巨大な大剣を取り出し、狼の群れに振るった。
「おおおおおおおおおっ!」
高科に襲いかかったせいで一箇所にいた狼は、切り裂かれ全滅した。残った狼は一方向に逃げていく。
高科はその狼たちを後ろから銃で撃ち殺していく。
「ワオオオオオオン!」
残り一体となった狼は遠吠えを揚げながら逃げるが高科はしゃがんでライフルで狙い最後の狼も撃ち殺した。
私は高科になぜ殺したのか問おうとした。だが……
「グルルルル……」
二つ首の先ほどと同じような狼が現れてしまい聞き出せなかった。
「グルル……ガアアアアアアア!」
先ほどの狼たちのボスだろうか? 手下を殺されて怒っている。
狼が高科に襲い掛かる。高科は武器を捨て大きく避けた。避けた先でまた拳銃を取り出し、狼の眉間に撃った。
しかし、撃った弾丸は狼を貫く前に勢いが止まった。どうやらシールドを張っているらしい。あの程度の大きさの銃では撃ち抜けはしないだろう。
「あ?」
ここで、これまで形相を浮かべていた高科だがここで変化が起こった。表情が狂気めいたものから何かに気がついてしまったというような表情になった。
そこから高科は銃を消して何時も通りの戦闘をして狼を倒し、蒐集した。
「さて……高科! 先ほどの戦闘は何だ!」
「……すまない」
高科の表情は暗い。
「謝罪を聞きたいのではない! なぜあのような事をしたのかと聞いている!」
「それは……昨日の俺が暴走したときにあるトラウマを思い出してしまったんだ。それでまた……っ!」
高科の目に涙が浮かぶ。
「大丈夫よ雪人くん」
シャマルが雪人を慰めるために近づこうとする。しかし、それは雪人によって遮られた。拳銃を眉間に突きつけるという形で。
「…………え?」
シャマルは自分がどんな状況になっているか分かっていない。
雪人の指が動く。
「シャマル!」
その瞬間シャマル以外が動く。ザフィーラがシールドを張りつつシャマルを抱きかかえて飛び、私が銃を切り裂き、ヴィータが高科を殴って気絶させた。
「一体何があったのだ……」
倒れた高科を見てそう呟いた。
お久しぶりです。作者です。
時間が空いたので月殺し編を進めようと思いましたがうまく書けないのでこっちを書いてみました。
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通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。
これは、その物語の外伝である。