No.395757

I・S・R・7<インフィニット・ストラトス・ライダー・7>  ショッカー、ぶっ飛ばすよ!!

どうも最高総司令官です。

話すことが何も無い・・・。

てな訳で、本編へどうぞ!!

2012-03-21 16:04:31 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3087   閲覧ユーザー数:3006

~孤島・周辺近海~

 

 

『ザザ・・・。こちらD&S。DXの出撃準備が完了したぜ』

 

 

『こちらM&F。フォビドュウの出撃可能だよ~』

 

 

『チームR&T。ヴァサーゴの準備も完了しました』

 

 

『チームI&S・Z。悪いがF90Mタイプの調整がまだ終わってない。悪いが先に出撃してくれ』

 

 

先程の連絡を受けたANCHOR一行は、ショッカーの根城がある孤島5㌔程離れた近海及び上空に潜水艦と輸送機を出現させ、その内部では害虫駆除室の面々が篠ノ之 束救出の為の準備を終えていた。

 

 

「うし。んじゃ作戦はさっき説明したとおりだ。弾はサテライトキャノンをぶっ放して奴らのレーダーシステムを破壊してくれ。連治と未来はレーダーの破壊後、適当に破壊活動を行ってくれ。俺はZガンダムで上空から、一夏はF90で海中からの突撃&救出を試みる。それから、全員の機体にミラージュコロイドの改良型を装備させてもらった。作動させておけ。一夏は調整を急いで終えろ。10分後に作戦を開始する」

 

 

『『『『了解』』』』

 

 

ブゥン・・・

 

 

その返答とともに一夏の機体以外の目に光が点される。同時にZガンダムはウェイブライダー形態へと変形して空へと上がり、F90マリンタイプ以外の機体は海へと降下した。

 

一方の一夏はコクピットを開きっぱなしにしてキーボードに数字やアルファベットを打ち込んでいき、次々にプログラムを組み上げていく。そして最後にenterキーを叩いて調整を終えた。

 

 

「よし。・・・・で?千冬姉はそこで何をしてる?」

 

 

一夏が誰もいない場所へと顔と言葉を向ける。すると壁の影から気まずそうな顔をした千冬が姿を現した。

 

 

「・・・・・気がついていたのか」

 

 

「あぁ。ちなみに俺だけじゃない。他のメンバーも気がついているぞ。それから俺に何か用があるのか?」

 

 

「・・・束と箒を頼む。一夏」

 

 

「・・・・・・・勿論だ。行ってくる」

 

 

ガシャン

 

 

笑顔でそう答えた一夏はコクピットのハッチを閉じて、海中へと降下していった。

 

 

(頼んだぞ一夏。束と箒を何としてでも救い出してくれ・・・)

 

 

一夏が出て行った後、千冬は待っていることしか出来ない自分を腹立たしく思いながらも、二人が無事なことを祈った。

 

 

~ショッカーside~

 

 

バチバチバチバチっ!!!

 

 

「グゥ・・・!アギィ・・・!!」

 

 

この中では白衣を着た女性『篠ノ之 束』が椅子に拘束され、高圧電流を流され、苦悶の表情を浮かべていた。そして束の前には左手に鉄球を着け、全身を赤い鎧で覆った者『ヨロイ元帥』が卑下た笑いを浮かべていた。

 

 

「カカカ。これだけやっても吐かんか小娘」

 

 

「グッ・・・。だ、誰がお前等なんかに言うか・・・!!ウァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?!」

 

 

「ふん。まぁいい。コイツを監禁部屋に繋いでおけ」

 

 

「キィーッ!」

 

 

ヨロイ元帥は近くにいた髑髏のマスクをした黒尽くめの男達『ショッカー戦闘員』にそう命じると、戦闘員は束を強引につれて牢屋の場所へと引き連れて行った。

 

するとその直後、壁の上側の壁にある地球を足で鷲掴みにしている鷲の紋章《エンブレム》に着いていた緑色の宝玉が点滅を始めた。それをみた瞬間、残っていたショッカー関係者はすぐさま片膝を地に着ける。

 

 

『ヨロイ元帥よ。計画の方はどうなっている』

 

 

「ハッ。つい先程まで篠ノ之 束の拷問を行っておりました。しかし、結果は今までどおり平行線を辿ったままにございます」

 

 

『ヨロイ元帥よ。貴様は既にANCHORによって幾度も作戦を潰されているのだ。これが最後のチャンスだと思え』

 

 

「ハ、ハッ!十二分に承知しております!!必ずや、奴から”ISコアの製造方法”について口を割らせて見せます!!!」

 

 

『その心意義はよし。ならば吉報を心待ちにしておるぞ』

 

 

首領の声はそれを機に聞こえなくなった。それを確認したヨロイ元帥は額の汗をぬぐうような仕草をして、立ち上がった。

 

 

「どうなさいなさいますか?ヨロイ元帥様」

 

 

「決まっておろう!!何としてでも篠ノ之束の口を割らせる!!私の命が危ういのだ!!」

 

 

そういってヨロイ元帥は牢屋へと向かおうとした。だがしかし

 

 

ビーッビーッビーッ!!!!

 

 

「!?緊急警報だと!?レーダー兵どうした!!」

 

 

「きょ、巨大なエネルギー反応接近!!う、うわぁあああああああああ!!?!」

 

 

ズガァアアアアアアアアン!!

 

 

そして、衝撃とともにレーダー兵の通信が途切れるのは同時であった。

 

 

~ショッカーside out~

 

 

~ANCHOR side~

 

 

さて、時間は少しばかり遡る。

 

 

『こちらZガンダム。作戦開始時間だ。ガンダムDXはサテライトキャノンのスタンバイを』

 

 

「了解!」

 

 

その返答と同時に弾は右のコントローラーの赤いスイッチをONへ変える。

 

すると背中のリフレクターが展開し、内部の金色のコーティングが露わになり、それと同時に腕部と脚部に着いたカバーが開き、そこからも小さい金色の羽が現れた。

 

そしてその直後、空から青いレーザー『マイクロウェーブ』が照射され、DXの胸にあるリフレクターに蓄積される。そしてそれに呼応するかのように背部や腕部のリフレクターにエネルギーが回され、徐々に熱を帯びていく。

 

 

「エネルギー充填率56.9%。発射準備完了」

 

 

『よし。ぶっ放せ!!!』

 

 

「了解!!ファイア!!」

 

 

ズォオオオオオオオ!!

 

 

ドガァアアアアアアアアアア!!

 

 

弾は必要な分のエネルギーが充填された事を確認すると、右のトリガーを躊躇無く引いた。すると極太なレーザーが砲身より発射され、孤島のパラボラアンテナが着いていた上部分を消し飛ばした(直撃ならば孤島自体を消し去ってしまうが、射入角を少し上に上げて発射したため、消し飛ばずにすんだ)。

 

ちなみに本作品のGXシリーズは、サテライトキャノンを発射した直後は機体の冷却に全エネルギーを使用するために、30秒間行動不能となる。

 

 

「すみません昭久さん。やり過ぎました」

 

 

『ま、仕方ないだろ。一夏、用意はいいか?』

 

 

『はい』

 

 

『よし!突入!!』

 

 

『了解』

 

 

一夏は返事と同時にF90マリンタイプの両足に装着されている大型魚雷を全て発射し、島の下に巨大な穴を空け、そこから内部へと侵入した。

 

侵入した先は運よくショッカーのMS用格納庫だったようで、F90が入り込んでも充分な広さがあった。ついでに一夏は、近くにあったMSを破壊していく。理由は簡単で、作戦の最中にMSによる妨害等がないようにする為である。

 

 

ガシャン!

 

 

「ふっ!」

 

 

スタッ!ガガガガガガガガッ!!!

 

 

あらかたのMSを破壊した一夏はF90から降り(その際にハッチを閉めておくことを忘れない)、黒いコートの内側からFNP90と黒いサングラス、それに黒いハンチング帽を取り出して、近くにいた戦闘員達を掃射する。そしてあらかた掃射したらすぐさま駆け出し、サングラスとハンチング帽をかぶり、事前に入手した見取り図を元に牢屋がある場所まで一直線に走っていった。

 

 

~牢屋side~

 

 

ズズ・・・・・ン

 

 

「・・・・・外が・・騒がしいね」

 

 

「・・・・姉さん」

 

 

一夏が格納庫にて暴れているのと同時刻、牢屋では天井につるされた鎖に縛り付けられた束が、束の体を抱きしめている少女『篠ノ之 箒』に話しかける。箒は心身共に衰弱している束をさらに強く抱きしめる。

 

 

「えへへ・・・。箒ちゃん・・・に抱きしめ・・・・られるな・・・んて、最高・・・だけど・・・今回は・・・そう・・・も言ってられんないなぁ・・・・」

 

 

「姉さん!気をしっかり持ってください!!」

 

 

ズドォオオオオオオン!!

 

 

「ギャァアアアアア!!?」

 

 

「!?くっ!!」

 

 

箒が束の体を揺すろうとすると、牢屋の出入り口の方から轟音とともに悲鳴が聞こえ、それに伴って爆風のようなものとともに、おそらく牢屋の警備をしていたであろう戦闘員の腕が転がってくる。

 

 

タタタ・・・・

 

 

「・・・・・」

 

 

「誰だおまえは!!」

 

 

その風が収まると、今度は出入り口の方から銃を持った一夏が走ってきて箒と束の縛られている牢屋の前で止まった。

 

 

「・・・・篠ノ之 箒と篠ノ之 束で間違いないな?」

 

 

「それがどうした!!」

 

 

「織斑 千冬から依頼を受けたものだ。お前たちを救出しに来た」

 

 

「ちー・・・ちゃん・・から・・・?」

 

 

「姉さん!?!」

 

 

箒は束が再び言葉を発した事に驚きながらも、再び目の前の者をにらみつける。

 

本来の彼女は不用意に相手を威嚇したりする人物などではないのだが、今まで人道を離れた扱いをされたのだ。それに今の一夏はグラサンと帽子をすっぽりかぶっている。

 

正直いって、今の一夏の恰好は顔を見られないための対処とはいえ、不審者以外の何物でもないので、誤解を招いてもしかたはない。

 

それを重々承知している一夏は少し溜息を吐きながら、目の前にある鉄の檻を手で掴み、そして

 

 

ギギギギギギギギ

 

 

「「!?」」

 

 

折り曲げた。

 

これには流石の二人も驚愕した。目の前の檻に使われている金属は、ISの力をフルに使わないと折り曲げる事のできないものだ、と束は思っていたからだ(これは束の目測ではあるが、ほぼ正解である)。

 

それをISを部分展開もせずに、この男は目の前で折り曲げてしまったのだ。驚愕しないはずはない。

 

 

「・・・・さっさと出るぞ。追手が来る」

 

 

「しかし、姉さんは走れるような体では・・・」

 

 

「問題はない。俺の背中に乗れ」

 

 

そう言って一夏は腰を下げて束を背中に乗せる。その瞬間、束は落ち着いたかのような顔になった。

 

 

「なんか・・・いっくんと同じ匂いがする・・・」

 

 

「・・・・・・そうか」

 

 

それだけ言って、束はおとなしくなった。それを確認した一夏はクスッと笑いながら駆けだす。それに続き、箒もその後を追った。

 

 

ガガガガガガガッ!!

 

 

「っ!!追手が!!」

 

 

「しつこい奴らだッ!!」

 

 

一夏は追手に対して毒づくと、コートの下から手榴弾を取り出し、安全ピンを取って放り投げる。

 

 

ズドォオオオオン!!

 

 

「よし」

 

 

「あ、あぁ」

 

 

一夏は手榴弾が爆発したのを確認すると、再び走り出す。箒もそのあまりの手際の良さに唖然としながらも、後を追った。

 

その後何事もなく格納庫まで来て機体に乗り込んだ(その際に箒は驚愕していたが、それが省かせてもらう)一夏は、箒と束を増設したコクピットシートに座らせると、昭久に通信を繋げ、走っている間に考えた奇妙な違和感を口にした。

 

 

「こちらF90。ゼータ、応答願います」

 

 

『こちらゼータ。どうかしたか?』

 

 

「実は―――」

 

 

ズドォオン!!

 

 

「キャァア!!」

 

 

「ヌ?」

 

 

一夏が連絡を取り始めた時、突如として機体が揺れた。突然の事に後ろの箒が悲鳴を上げ、機体が崩れかけたが、なんとか持ち直し、全天周囲モニターを起動させて、その原因を探す。そしてそれはすぐに見つかった。

 

 

『どうした一夏!!』

 

 

「ショッカー幹部の一人に抵抗を受けただけです・・。おそらくヨロイ元帥です」

 

 

『・・・・所謂最後の抵抗ってやつか』

 

 

「おそらくは」

 

 

『・・・気は抜くな。徹底的に破壊しろ』

 

 

「任務了解」

 

 

そう言って一夏はコクピットから降りようとする。しかしそれは、箒が伸ばした手によって妨害された。

 

 

「・・・なんだ?」

 

 

「一つ聞かせてくれ。おまえは・・・一夏なのか・・?」

 

 

「・・・・あぁ。・・・また後でな」

 

 

箒が次の言葉を発しようとした瞬間、コクピットが開いて一夏は飛び降り、その数秒後にコクピットが閉まり、F90は自動操縦で待機してある潜水艦へと向かった。

 

 

「ほぅ。貴様一人で我に歯向かうかアンカーよ」

 

 

「あぁ。貴様一人、俺一人で充分だ」

 

 

「ふん。減らず口を」

 

 

ヨロイ元帥は鼻で笑い、体をサソリ型の改造人間『ザリガーナ』へと変体させる。同時に一夏は自分のコートを脱ぎ捨てる。コートに隠されていた腹部には何かがスパークしたようなベルトがつけられていた。一見、変な形をしたベルトに見えるが、ヨロイ元帥改めザリガーナには、因縁深く憎たらしいものであった。

 

そんなこともお構いなしに一夏は、両手袋を取り外して下にあったコイル型の手をあらわにし、両腕を右に水平に伸ばして徐々に左へと傾けていく。

 

 

「変・・・・身・・・・、ストロンガァアアアアアアアアアア!!!」

 

 

バチィ!!!

 

 

そして、両腕が左斜め上まで達した時、両腕をこすり合わせた。するとその瞬間、強烈な電気が一夏の体から発生し、ベルトから発光し、一夏はその体を、カブトムシ型の改造人間『仮面ライダーストロンガー』へと変身させた。

 

 

「悪いが勝負を急がせてもらうぞ。オラァア!!」

 

 

「ぬぅ!?」

 

 

ストロンガーに変身した一夏はすぐさま回し蹴りを放つも、ザリガーナはそれをバックステップで回避し、再び構えなおしてストロンガーをにらみつける。

 

 

「織斑 一夏ァ・・・。今日こそ貴様を倒し、私はショッカーの幹部へと返り咲いてくれる!!」

 

 

「ふん。貴様の事情など知ったことじゃない。ここで朽ち果てろ」

 

 

「戯言をォ!!甲羅崩し!!」

 

 

ガガガガガガガガガ!!!

 

 

ザリガーナは自身の外装である甲羅を剥離させ、その甲羅の裏側に仕込まれた爆薬と甲羅内部に封入してある遠隔操作型ナノマシンによって、一枚一枚がまるで意志を持っているのかのように、一夏の元へと飛んで行った。

 

 

「ふん!ストロンガー・電スクリュー!!」

 

 

しかし、それを見越していたかのように、ストロンガーは両手を床について足を上げ、そのまま体をカポエイラのように回転させる。すると、ストロンガーの周りに所々に電気が入り混じった風が発生し、それが台風のようになり、甲羅はすべてはじかれる。

 

 

「ハァ!!」

 

 

ダァン!!

 

 

「おのれっ!!ぬぅ!?」

 

 

ザリガーナが狼狽している隙にストロンガーは地面を蹴って空中に飛び上がる。

 

ザリガーナが上を見あげると、そこには右足をザリガーナに向けて突き出しているストロンガーの姿だった。

 

 

「ストロンガァアアアアアアア!!電キィイイイッック!!!」

 

 

ガァアアン!!

 

 

「ギ・・・ガ・・・!!ショッカーニ・・・栄光・・・あれ・・・!!」

 

 

ドガァアアアアン!!

 

 

スタッ!

 

 

電キックをまともに喰らったザリガーナは爆散、着地したストロンガーは変身を解いた。

 

 

「さて、逃げるか」

 

 

そういうと一夏は、空いた壁から海の中へと潜り、ANCHOR所有の潜水艦へと帰っていった。


 
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