No.395120 ゲイム業界を駆ける炎の獅子 第8話 協会はなふだ。さん 2012-03-20 16:19:58 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:790 閲覧ユーザー数:781 |
「わぁ〜ココが協会?おっきいし、綺麗なトコだね!!」
「ねぷねぷ。あんまり騒がしいと周りの人に迷惑ですよ」
「大丈夫大丈夫。全然人居ないから」
「そう言う問題じゃないですぅ!」
先程の俺の初陣から数分後、俺達は漸く、目的地(協会)に着いていた。
......ていうか、
「いま思ったんだが.......〝協会〟ってなに?」
協会がなんなのら全く知らない俺は、横に立つアイエフに訪ねる。
あ〜あぁ、完全に呆れ顔だよ。
「今更聞くのそれ?......知らないなら知らないで、もっと前から気付かなかったのかしら?」
「うっ」
アイエフが横目でこっちを見ながらそう言ってくる。
アイエフの言葉と目線が、深く胸に突き刺さる..........取り敢えず謝っておこう。
「申し訳ありません」
そういえば昔、爺ちゃんが言ってたな......
家の家系は、本質を見抜く能力に長けているくせに肝心な事を完全に流してしまう性質(体質?)だと。
「協会って言うのは女神様に仕える人達が運営する神聖な組織の事よ。
主に下界に降りてきた女神様のお世話をする教院と、大陸をまとめて政治をする国政院の2つで成り立っているの
ついでに、大陸移動の手続きもしてくれる所よ」
「.....成る程。大方理解しました」
「まぁ詳しい事は直接行って協会の人に聞いてきなさい」
「分かった..........じゃあ話の流れ的に俺が手続きをしてくれば良いのか?」
「そう言う事。それと、ねぷ子も連れて行って、あの娘も協会の事しらないみたいだから」
アイエフは目の前でこんぱと口論し騒いでいるねぷ子を指差し、そう言う。
「ん?あぁ記憶喪失だっけ?いーすんから聞いたよ」
「えぇ、一応そうみたいよ。私もついさっきこのパーティーに入ったばっかだから良く知らないけど」
「え?そうなのか?」
「えぇ。レンと出会うちょっと前に洞窟のダンジョンで偶然出会って、
あの二人に世界の命運を任せるのは、どうかと思ったから仲間になったの」
「は、ははは」
アイエフの言葉に俺は苦笑いしかできない........ごめん、ねぷ子、こんぱ、フォロー出来そうにないや。
「それじゃあ行ってくるわ」
「えぇ、協会の人に渡島目的を話せば良いから。
私とこんぱは外で待ってるから、ついでに協会の事とか分からない事があったら聞いておくといいわ!」
「あいよ」
そして俺はアイエフの側から離れ、こんぱと若干喧嘩気味だったねぷ子を、通りすがりに右手で抱え込み協会へ向かった。
協会の扉のぷ子を降ろす。
「も〜、レンさんのエッチ、スケッチ、ワンタッチ」
何言ってんだこいつは?
「女の子はそう易々と抱え上げいいものじゃないんだよ〜。
私だったから良いものの、そう言うのは、セクハラって言うんだよ」
あぁそう言う事か。
「すまん、注意不足だったな。お前等の口論をわざわざ止めるのもめんどくさかったから、つい」
いかんな......最近は近所の小学生(男女込み)所謂年下、としか遊んで居ない所為か、つい子供扱いしてしまうな。
近所の子達は喧嘩になりそうな所を無理矢理引き離してちょっと見ない内に、和解するんだが...。
でも、ねぷ子って見た目子供じゃ?......う〜ん中学生ぐらい?まぁどうでも良いか、今度から気をつけよう。
「レンさんいま、失礼な事考えてなかった?」
エスパーかこの娘は........話を早々に切り上げなければ。
「イエ全く。『ねぷ子は何処から見ても子供だよな』ナンテ考えてイマセンヨ.......あっ!」
しまった、言っちまった。
「ふんっ!!」
「ごふっ!!」
はっ腹に良いのが入った.....ねぷ子の右ストレートだ。
「ナ、ナイスパンチ。」
俺は、両膝を付け腹を抑えながらそう言う。
ねぷ子は完全にお怒りの様でそっぽを向いている。
「すまん。悪気は無いんで、許してくれ」
「言葉だけ〜?」
「....今度なにかお詫びをさせて貰えないでしょうか」
いまのは確実に俺が悪かったので、俺は素直に頭を下げそう言う。
「う〜ん...全く仕方ないな〜レンさんは。いいよ許して上げる......でも絶対だよ!約束だからね!!」
ねぷ子は、まだそっぽを向いているが、右手の小指を出してそう言ってくる。
「あ、あぁ勿論約束だ」
俺も小指を出し指切りをする......どうやら、許しを得たようだ。
「そういえば、なんでレンさんも居るの?協会に用事?」
怒りをおさめた、ねぷ子は何事も無かったかの様にそう聞いてくる。
心の切り替えがもの凄く速いなこの娘......。
「ん。あぁ俺も協会の事は全く知らなくてね.....アイエフが二人で大陸移動の手続きついでに聞いて来いって」
「ふ〜んそっか〜、じゃあ行こう!!」
そう言ってねぷ子は協会の扉を開け中へ入って行った。
「.....約束、か.......っく?!」
残された俺は指切りをした右手の小指を眺めながらそう呟く...
それと同時に激しい頭痛が走った
『ねぇ蓮兄さん!蓮兄さんは私がもし危ない目にあったら助けに来てくれる?』
『あぁ勿論だ!俺はいつでもお前の味方だ!』
『本当に?』
『あぁ勿論、絶対だよ』
『よし!じゃあ指切りしよ?私と蓮兄さん2人の約束!!』
『お前の望みとあらば........約束だ!必ず君を守ってみせるよ◯◯◯!』
『うん、お願いね蓮兄さん!』
脳裏に知らない女の子と俺が話している場面が流れ、しばらくして終わる
「はぁ...はぁ....な、なんだったんだ今の...」
頭を抑え呼吸を整えながら呟く。
「レンさ〜ん!なにしてるの?早く来なよ〜」
と、ねぷ子が協会内から手を振りながらそう言ってきた。
「あ、あぁわるい。いま行くよ」
そして、俺がねぷ子の側まで付くと、ねぷ子が声を上げる。
「すいません!ほかの大陸に渡ったりしたいんだけど!オッケーですか?」
言葉遣いがあやふやだな、おい。
「はいはい。大陸移動の手続きに来られた方ですね。他の大陸へ移る目的とその期間を教えていただけますか?」
ねぷ子の言葉に一人の男がやって来てそう言う。
「!!!」
こいつ、なんかヤバい、嫌な気配だ。
俺は咄嗟にねぷ子を自分の側に引き寄せ相手を警戒する。
「おや?どうかなさいましたか?」
男は笑顔を向けながらそう言ってくる。
「いえ。なんでもないですよ」
俺も笑顔で対応するが、警戒心は解いておらず、現に今もねぷ子の手を握ってねぷ子の安全を確保する。
ねぷ子の顔が少し赤く上の空の様な気がするが怒ってるのか?
今し方ねぷ子に忠告されたばかりだからな。けど、いまは少し我慢していてくれ文句なら後から幾らでも聞いてやるから。
「それで、期間と目的は?」
「あ、うん、え〜と期間は、良く分かんない。
目的は......あ、モンスター退治!世界中を回ってモンスターと戦うの!!」
男の言葉に、意識を取り戻したねぷ子が説明をする......それにしてもなんちゅ〜アバウトな。
「まだ若いのに、見上げた根性ですねぇ。わかりました.....長期。モンスターに管する被災地の支援が目的、と。
それとも、もっとざっくばらんに慈善事業とか、書いておきましょうか?あとあと履歴書にも架けますよ」
「なんでもいいから早くっ!パーティーが待ってるの!!」
「あぁ、お友達がいらっしゃったんですね。では....ここに貴方々とお友達のお名前を。
.......はい。これで終了です、お疲れ様でした」
「待って待って!わたし達協会って初めてなの!ココってどんなトコ?」
男が立ち去ろうとした所をねぷ子が引き止める。
俺としても、この世界の現状を少しでも理解する為、協会の事は知っておきたいが、
.......こいつ、この目の前の男だけは、どうにも好きになれない気に食わん気配だ。
「成る程、協会初心者の方ですか.....。分かりました、我々の起源や成り立ちについて少しお教えしますしょう
.....そもそも協会とは。遙か昔に女神様がご自身でお作りになられた唯一の組織です。
大陸の管理の一切を任されています。一方で、信仰者を増やすための広報活動なども行っているわけです。
おおまかですが、分かりましたか?」
「大体理解しました」
「んー....目新しい情報はないかも。でもダメかと思ってたけどわりとフツーに働いてる人達なんだね?」
「んー....大陸によって、やはりモノは違いますから中にはダメな協会もあるかもしれませんねぇ。
今はあまり悪口も言えませんが」
「そうかぁ、ダメなところもあるのか。人間と一緒だね!!」
「哲学的な返しですね、でも嫌いじゃないですよ?」
確かにそれには同意見だ、すこし見直したぞねぷ子。
「さて、そろそろお友達の元へ戻られては。待たせたままなんでしょう?」
「分かった、ありがとう!!」
「お世話になりました」
そう言って俺は笑顔で、されど警戒心は解かずに、ぷ子を連れて協会を後にした。
〜side.out〜
「ネプテューヌ.....なかなか、良い名前ですね。
それとキリヤレン.......彼には隠し事が出来そうにない。彼が一番の強敵でしょうね」
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今回はレンの知られざる過去が.....?