No.394766

IS~インフィニットストラトス―ディケイドの力を宿す者 ― 十話

黒猫さん

十話

2012-03-20 00:19:41 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3876   閲覧ユーザー数:3725

鈴との関係が修復され数日

 

鈴とは昔と同じふざけあって笑いあう、そこに箒やセシリアが交わってくる

そんな日々だった

 

そして大会当日

 

組み合わせは、俺と鈴

 

噂の新入生同士の戦いとあって、アリーナは全席満員

 

それどころか通路まで立って見ている生徒で埋め尽くされている

 

箒とセシリアは一緒にリアルタイムモニター見て、俺らの戦いを見守ってくれているらしい

 

がんばりますかね……

 

俺と鈴は既にアリーナ中央で試合開始のときを静かに待っている

 

まあ中央といっても俺は地上、鈴は空中なのだが……

 

今はもちろんディケイドでどのライダーを使うかを考えていた

 

鈴のISは甲龍

ブルー・ティアーズと同じ、非固定遊部位が特徴的な第三世代。なんか、目が浮いてるみたいだよね

 

(分かる人はわかると思いますが遊〇王のビックアイみたいですよね)

 

『それでは両者、規定の位置まで移動してください』

 

アナウンスに促されて、俺は鈴を見上げ

鈴は俺を見下ろす

 

「手加減なんてしないでよね!」

 

「とーぜん

手加減するほど俺も強くない……」

 

 

『それでは両者、試合を開始してください』

 

試合開始のブザーがなる

 

「まずは……これよ!」

 

パカッと鈴の肩アーマーがスライドして開く。中心の球体が光った瞬間……

 

「うわっと!」

 

地面に穴が空く

 

こ、こわ……

 

「ふぅん。初撃を防ぐなんてやるじゃない。けど―――」

 

「どんどん行くわよ!」

 

『衝撃砲』……か

たしか、空間自体に圧力をかけて砲身を生成、余剰で生じる衝撃それ自体を砲撃化して撃ち出す。

 

 

まるでその名の通り龍みたいだな……

 

ち、化け物には……

 

「バケモンにはバケモンか……」

 

「な!?バケモンじゃなくて龍よ!」

 

一緒だよ……

 

『KAMEN RIDE・KIBA』

 

仮面ライダーキバになり、手を弾くように叩きながらさらにカードを挿入する

 

「情報と違う姿!?」

 

『FORM RIDE・KIBA・BASSHAA 』

 

バッシャーマグナムを装備すると同時に緑に変色する装甲

 

視力などの身体感覚が向上するバッシャーで鈴の見えない龍砲すらも

 

「見えたぜ」

 

「え?」

 

全てをかわし、銃身・アクアバレルでアクアインテークから吸収した大気中の水分と酸素を水の銃弾「アクアバレット」に変えて発射する

命中率の高いこの弾で、龍砲を打ち抜く

 

「くっ!……やるじゃない

でも、私はセシリアと違って近距離にも対応してるのよ!」

 

 

青龍刀の形をした《双天牙月》を振り回し、突っ込んでくる

 

いいスピードだ……でも!

 

 

『FORM RIDE・KIBA・GARULU』

 

『アオーーーーン!』

 

高い雄たけびとともに装甲が青く変わりガルルセイバーも装備し、その刀身を撫でる

 

キック力・走力といった脚力に優れるガルル

 

その脚力を活かし、高く飛び上がる

 

ガルルセイバーと双天牙月が打ち合う

 

……そして、押し切る

 

「くっ!そんなナイフみたいな剣で……!」

 

失礼な!

 

満月のときは一振りで山を真っ二つに切り裂くだぞ!

 

まあ……今はお昼なんだけど……

 

なんて考えているうちに一度距離をとろうとしたのか鈴が上昇しようとする

 

しかし……

 

させるか!

 

『FORM RIDE・KIBA・DOGGA』

 

装甲は紫へ、そしてガルルセイバーもドッガハンマーへと変わる

 

「まだあるの!?」

 

驚くと同時に鈴の体が止まる否、動かなくなる

 

ドッガハンマーのトゥルーアイと呼ばれる部分を、ウェイクアップ時にサンダーフィンガーが展開することで露になり、魔皇力を発して鈴を麻痺させてもらった

 

「悪いが……叩く!」

 

フランケンの拳を模したハンマー部・サンダーフィンガーは、一振りで厚さ10mの鉄塊も押し潰す。

その一撃を鈴に当てる

 

「ぐっ!」

 

鈴のシールドエネルギーはもう雀の涙程度しかない

 

決めるぜ!

 

ライドブッカーからカードを取り出そうとした瞬間

 

 

 

 

 

 

 

ズドオオオオオオオオオンッ!!!

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

突然大きな衝撃がアリーナ全体に走る

鈴の衝撃砲でもこんな威力はない

 

よく見るとステージ中央から煙が上がっている

さっきのは『それ』がアリーナの遮断シールドを貫通して入ってきた衝撃波のようだ

 

姿からして異形なISだった。深い灰色をしたそのISは手が異常に長く、つま先よりも下まで伸びている

そして、そのISが俺と同じ『全身装甲(フルスキン)』であることだ

 

……ゴーレムか

 

原作知識があるお陰で冷静ではいられたが……

 

……タイミング悪すぎでしょ

 

そして耳に響く山田先生の声

 

『もしもし!?神谷くん聞いてます!?凰さんも!聞いてますー!?』

 

「なんすかー?」

「はい、聞こえてます」

 

『これから先生方が突入部隊を編成してそちらに向かいます。だから―――』

 

「―――だから、逃げろってのはお断りです」

 

『ふぇ?』

 

腑抜けた声出しなさんな先生

 

「逃げるのは簡単ですけどあいつの目的が分からないままじゃ何されるか分かったもんじゃないですからね

なーに、ちょっと鈴との対戦の邪魔した礼をしにいくだけですよ」

 

『ちょっt』

 

『分かった……この場はお前に任せる

 

………頼むぞ』

 

ちふy……織斑先生からの激励か……

 

「うっす!」

 

『……織斑先生、そのコーヒーに入れようとしているの砂糖じゃなくて塩ですよ?』

 

どうやら、心配もしてくれているらしい

 

山田先生の悲鳴と同時に通信は途絶えた

 

「あ、あんた……大丈夫なの?」

 

「ああ……鈴は下がってろ

 

もうやばいだろ」

 

「う、うん……ごめんね

役に立てなくて」

 

そんな悲しそうな顔すんなよ

 

くそう!

 

「じゃあ鈴。俺に一言頑張れって言ってくれ」

 

「え?う、うん……そ、その

 

が、……がん、ばって///」

 

「頑張る!」

 

やる気?でたねー

 

やるぜ!

 

「行くぞ!鉄屑野郎!」

 

アイツは確か無人機

 

なら……

 

『FORM RIDE・KIBA・DOGABAKI』

 

胸部がドッガ、右腕がバッシャー、左腕がガルル、頭部がキバフォームになっている。このフォーム

4種類のフォーム全ての能力を備えており、ガルルセイバー・バッシャーマグナム・ドッガハンマーを同時に使用可能。

 

「行くぜ!」

 

ゴーレムにガルルの脚力を活かし走る……そう、狼のように

 

「らあ!」

 

そして浴びせるドッガハンマーの一撃

 

「まだまだ!」

 

ひるんだ隙に当てるバッシャーマグナムの連撃

 

そして再び近づきガルルセイバーの剣撃で斬りつける

 

案外、余裕だったな……

 

そう思い、止めを刺そうとした瞬間だった

 

 

ズドオオオオオオンッ!!!

 

その音は二機目を表す最悪の衝撃音だった……

 

 

 

 

 

くそ!

一機だけじゃなかったのかよ!

 

一機目(ゴーレムA)と距離をとりながら二機目(ゴーレムB)を睨みつける

 

どうする!?

 

鈴はアリーナの隅のほうで体を休めている

ドッガの攻撃力は凄まじいことを改めて実感した

 

ちっ!さすがにキバのままじゃきついか

 

考えているうちにゴーレムA、Bがこちらに挟み撃ちの要領で突進してくる

 

まだ増援も来そうにないし……仕方ない

 

「出血大サービスだ!二人目出してやるよ!」

 

『KAMEN RIDE・W』

 

仮面ライダーWの基本形態サイクロンジョーカーになり、風を取り込むために強風を発生させる

 

それに怯んだ隙に

 

さすがに素手じゃキツイからな……

 

『FORM RIDE・W・CycloneMetal』

 

サイクロンメタルになりメタルシャフトを装備する

 

「さあ……お前らの罪を数えろ……てね」

 

サイクロンの速さ、そしてメタルシャフトのリーチで二対一の戦闘を楽にさせる

 

「来いよ……あ、手加減はしてね」

 

軽口を叩いている間にもゴーレム二機は同時に攻めてくる

 

が、

 

「ほ!よお!はっと!らあ!」

 

風を纏わせ、メタルシャフトで叩く

 

その単純な攻撃さえもゴーレムは処理できずにいた

 

いけるか!?

 

そう、考えているとゴーレムAが一度距離をとる

 

今だ!

 

『FORM RIDE・W・HeatJoker』

 

ヒートジョーカーになりゴーレムBに炎の属性を纏わせた拳や、蹴りを入れる

 

一気に削らせてもらう!

 

殴る、殴る、蹴る、一泊開けて、拳の三連撃(炎意識)

 

これを繰り返し相手に反撃の余地を与えない

 

一方的な攻撃にゴーレムBの動きは弱々しくなっていく

 

 

―――ゾクッ!

 

 

なんだ!?この寒気は……

 

不意に背中を伝う冷たい汗

 

振り返ると―――

 

「鈴っ!!」

 

そう叫んでいた

 

そう、ゴーレムAが鈴に向けてビームを放とうとエネルギーをチャージしていた

 

鈴も俺の声に気づいたが遅かった

 

もう、レーザーは発射されたから

 

「当てさせるか!」

 

『FORM RIDE・W・LunaMetal』

 

ルナメタルになり再びメタルシャフトを装備しレーザー光線の方へ向ける

 

すると、メタルシャフトは形状をゴムのように自由自在に変化させる

 

それがルナの能力だ

 

「届けーーー!」

 

そう叫ぶ!

 

 

パァン!!

 

 

伸びたメタルシャフトはレーザーが鈴に届く寸前で弾き飛ばすことに成功した

 

しかし俺は安堵しない

 

「この、卑怯くず鉄がー!」

 

そのまま、野球のバットように横に払う

 

伸びたままのメタルシャフトはそのままゴーレムAに直撃する

 

「もう許さねえ!」

 

『FORM RIDE・W・LunaTrigger』

 

ルナトリガーになり、メタルシャフトからトリガーマグナムに武器が変わる

 

「出し惜しみはもう無しだ」

 

『FINAL ATTACK RIDE・da,da,da,W』

 

『マキシマムドライブ』

 

トリガーマグナムの銃身を変形させたマキシマムモードに変形させ

 

「トリガーフルバースト!」

 

マグナムから変幻自在に軌道を変える、黄色・青のエネルギー弾を無数に撃ち出しゴーレムAを撃破

 

「次はお前だ」

 

『FORM RIDE・W・FangJoker』

 

ファングジョーカーになり次のカードを挿入

 

『ATTACK RIDE・Arm Fang』

 

右上腕にアームセイバーが装備される

 

ファングジョーカーの身体能力を活かし一気に接近し斬りつける

 

さすがファングかなりのダメージを与えれている

 

……はず

 

『ATTACK RIDE・Shoulder Fang』

 

ショルダーセイバーを装備し、ブーメランの要領で三回ほど

 

投げては捕り、投げては捕りを繰り返す

 

「止めだ!」

 

『FINAL ATTACK RIDE・da,da,da,W』

 

『マキシマムドライブ』

 

「ファングストライザー!」

 

ファングサイドの脚にマキシマムセイバーを出現させ跳び回し蹴りでゴーレムBを切り裂く。

すると恐竜の頭部の様なオーラとともに「F」の文字が浮かび上がる。

 

ゴーレムは二機とも士の手によって破壊された

 

キバのドガバキやWのファングジョーカーなど疲労がたまる戦闘スタイルをとった士はそのまま倒れこむ

 

突入部隊はその数秒後にその名の通り突入してきたということは

 

もちろん意識のない士に知る由などなかった

 

 


 
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