ロックオンたちの激闘から30分後
一夏と終がアリーナで向かい合って立っていた。
「行くぞ、ダブルオー!」
「起きろ、ブラックファング。」
一夏は青の粒子に包まれてダブルオーを装着。
ただ違うのは背中に戦闘機らしきものが装着している。
ピットでは一夏の見たことのないオプションに驚く。
「何だ、あの背中の装備は。」
「オルコットさんとの戦いでは見せてない装備ですね。」
観客席でもロックオンと目を覚ました楓がそれを見ていた。
「楓、よく見ておきなさい。一夏の本気が見られるわ。」
「はい!」
終は獣のうめき声を上げながらISを纏う。
外見はエターナルムーンとは違い、全体的に攻撃的な感じで背中部分は悪魔のような翼型のスクーター、腰にはパイルを付けている。
「ロックオンと同じフルフェイスか。」
「ああ、だが今日は本気の証、ダブルオーライザーで行かせてもらうぜ!」
二人は向かい合ってブザーを待つ。
『試合開始』
「行くぜ!」
一夏はGNソードⅡライフルモードを放つ。
「さぁ!楽しもうじゃねぇか!いざ尋常に・・!」
「織斑一夏!ダブルオーライザー!目標を・・!」
終はそれをよけてオルトロスを両手に持って接近して振るい、一夏はソードⅡを両手に持ち迎撃。
「勝負!」
「駆逐する!」
オルトロスとGNソードⅡが激しくぶつかり合い火花が走る。
ガン!ギン!ガン!ギン!ガン!
「うぉぉぉーー!!」
「はぁぁぁーー!!」
二人の剣舞に観客は圧倒される。
「スゴいですね。」
「やっぱり終も強いわね。一夏がダブルオーライザーを使うのもわかるわ。」
その中で箒は・・。
(一夏が遠く感じる・・。私も専用機があれば横で戦えるのか・・?)
その頃のラウラ。
試合を観戦せずに外出許可をもらったラウラはペガサスゾディアーツとなり剣道有段者などを相手に暴れていた。
「うわぁ!」
「ふはは!素晴らしいぞ!この力があれば仮面ライダーなぞ!」
ペガサスは次なる獲物を探してその場を去る。
それを見ていた兄妹がいた。
「お兄ぃ、あれってゾディアーツだよね・・?」
「まじぃな、今日は一夏たちは模擬戦だ。ティアナに連絡してどっちかに来てもらうしかねぇ!」
「お兄ぃ、連絡は私がする!だからロックオンさんの家に!」
「蘭、任せる!」
少年・五反田弾はロックオンの家に向かっていき、妹の蘭はティアナに連絡。
アリーナ
異世界の技術を知ることができるため上機嫌でデータを取っていたティアナだが蘭からの連絡を受けて顔色を変える。
「ゾディアーツ!?わかった!一夏くんは試合だからロックオンとシャルに向かわせるわ!」
ティアナは早速ロックオンに連絡。
ロックオンと楓は席を外しメテオスイッチからゾディアーツ出現の知らせを聞く。
「わかった。すぐに行くわ。」
「ゾディアーツですか?」
「ええ。仲間が食い止めてくれてるけど急ぎましょう。」
ロックオンと楓はアリーナの外へ出て人目のつかない場所へ向かう。
ロックオンはドライバーを装着してレバーを操作。
(メテオ・レディ?)
ロックオンはゆっくりと右手を前に付きだし、次に左手を前に付きだして両腕を交差して構え右手を勢いよく下ろしてレバーを操作。
「変身!」
ロックオンはメテオに変身。
学園に内緒で隠し持っている高性能バイク・メテオスターに跨がる。
「カッコいいバイクですね。」
「これも遺品の一つよ。シャルも持っているわ。・・行ってくるわね。楓は試合を見ておきなさい。」
「分かりました。気を付けて。」
メテオはバイクをスタート。
楓の後ろからフォーゼが現れ・・。
(ボード・ウインチ・オン)
「待ってよ~、それ♪」
フォーゼは左足にライディングボード、左腕にドラム式ウインチを装着。
ウインチを射出してメテオスターの後部に巻き付ける。
「ちょっと!メテオスターにキズがつくでしょ!」
「いいじゃない。ケチケチしないでよ~、行っけー♪」
メテオスターに引っ張られながらフォーゼは滑走。
「・・スイッチって便利ですね。少し羨ましいです。」
その場にはポツリと呟く楓が残るがすぐにアリーナへと戻る。
アリーナへと戻ると・・。
「でやぁー!」
「うらぁー!」
二人のシールドエネルギーは同じくらい減っていて一夏は新装備のGNソードⅢ、終は右手にハデス、左手にケルベロスを持って激しくぶつかっていた。
「GNビームサーベル!」
「甘いぜ!」
一夏はビームサーベルを投擲するも終はケルベロスで撃ち落とす。
「くらえ!」
「・・!うぅ・・!」
終はハデスを振るうが一夏はソードで受け止める。
つばぜり合いが起こり火花が散る。
「ははっ!やっぱり俺たちの世界の一夏とは実力がぜんぜん違う!あいつは状況も現実も読めない甘ちゃんだがお前は状況判断が上手くてしかも自分に厳しい!」
「あっちの俺って一体・・。(汗」
一夏は終の世界の自分に会ってみたいと思った。
終は一夏を蹴飛ばし距離を取る。
一夏はソードを終に突きつける。
「ロックオンと同じように切り札で勝負しないか?」
「お、それいいな。・・ブレイブファング。」
終が呟くとハデス、オルトロス、ケルベロスが変形しオルトロスとケルベロスは長刀になりハデスの刃が左腕に付きブラックファングが赤く染まる。
「さぁ・・!」
「始めよう・・!トランザム!」
一夏が叫ぶと赤く発光して動き出すとドライブから00の文字が浮かぶ。
「あれはロックオンさんと同じトランザム・・!」
また超ハイスピードバトルが始まった。
「ストラトスといい、織斑の機体は赤くなると性能が上がるのか?」
「そうみたいですね。黒谷くんのも性能が上がってます。」
上空では赤と赤の線が激しくぶつかりあっていた。
そんな中で一夏は少しだが体勢を崩してしまう。
終はそれを見逃さなかった。
「もらった!」
終はファングクラッシャーを展開して一夏を貫く。
「え・・?」
しかし貫いたはずの一夏の姿が消えた。
「!?消えた!」
「もらった!」
一夏は終の背後に現れ、斬り抜けを行い半円に動き回り斬り抜け、さらに下に回り込んで突き上げる。
「くっ!うあっ!」
「まだだ!」
上へ量子化して回り込み斬り払って飛ばし、さらに飛ばした先に量子化して回り込み突き上げる。
「これでラストだ!」
一夏は終の上へと量子化して回り込み終を叩き落とそうとするがブザーが響く。
『勝者・黒谷終』
「え、何で?」
「織斑くん圧倒してたのに。」
観客は訳がわからず混乱するが一夏と終には原因がわかっていた。
有利に進めていたはずの一夏がなぜ負けたのかを。
「お前、あの消えるやつを多発したからエネルギーが切れたんだろ?」
「まぁな。量子化は結構エネルギー食うのに使いすぎた。消えないで叩き落とせばなぁ・・。」
悔やむ一夏に終は笑って返す。
「まあ楽しめたぜ一夏。」
「俺もだ、終。」
二人は握手をしたあと、友情の証を交わす。
それを見て観客は沸き上がる。
そんな中で千冬は違う事を考えていた。
性能が上がるシステム、消える事ができるIS・・。
一夏がなぜそれを手に入れることができたのか、そして並の操者では太刀打ちできない位の実力を身に付けていること・・。
(一夏、お前に何があった・・。)
千冬は知らない。
自分が原因で一夏が受けてきた仕打ちの事を・・。
そして仮面ライダーとして戦っていることを・・。
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一夏vs終!