~part7の続き~
~???side~
???「ふう、やっと洛陽まで着いたか。それにしてもなんだか賑わってるな」
俺は今、成都からやっとのことで洛陽に着いた。
だが、急ぎすぎたせいか通行書なんてものを持っていなかったorz
……そんなことを考えていると門番に声をかけられた。
門1「おい、そこの怪しい服装をしたお前。止まれ!!」
門2「通行書をだせ、なければ通らせんぞ!!」
???「通行書ですね、少しお待ちくだ・・・っさいね、っと」
門1・2「…ぐ…っは…」
???「ごめん、一応峰打ちだから。また後で謝るから通らしてもらいますね」
俺は門番に謝りつつも4年、いや6年ぶりの洛陽の門を通った。
~甑side~
周瑜様との話を思い出していると、不意に声をかけられた。
???「おい、祇栄よ、こっちじゃ。」
甑「まったく、何をしているのですか黄蓋様。」
黄蓋「見てわからんか、酒じゃよ酒。そんなことより、お主は何をしとるんじゃ?」
甑「こちらも見てのとおり警備ですよ、黄蓋様。」
黄蓋「今日は記念の祭典なのだから何も心配ないじゃろ。それに見てみろ、昔に比べて
笑顔も増えておるしの・」
甑「そんな日だからこそ、気を引き締めないと駄目なのですよ。確かに4年前に比べたら、
マシになったほうですが。」
黄蓋「4年前…のぅ。わしが知っておるのは殆ど2年前からじゃからのぅ。」
俺は2年前、正確には2年とその少し前に黄蓋様と出会った時のことを思い出した。
回想~約2年前~
俺は華佗に呼ばれ、人里離れた山に向かった。そして、程なくすると、
一つの小屋に見えた。俺は家の前に向かうとドアが開いた。
華佗「やぁ、久しぶりだな。祇栄!」
甑「周瑜様に薬を運んだとき以来なので、本当に久しぶりですね、華佗殿。
それにしてもあの時は驚きましたね。」
華佗「それに関してはすまなかったな、全てが終わったら伝えるという
約束だったのにな。今回、俺が呼んだ理由は分かるな?」
甑「!?……ま、まさか全てを終えたのですか、華佗殿?」
華佗「あぁ、まだ完全ではないですが一応終わった。後は黄蓋殿自身の頑張り次第だな、
今も鍛錬に行っていて、もう少ししたら帰ってくるだろ。」
コンコン
華佗「噂をすれば、なんとやらだな。」
ガチャ
黄蓋「帰ったぞ、華佗。…で、なぜここにお主とわし以外のやつがおる?」
華佗「あぁ、それは俺が話していた、黄蓋殿を助けてくれと御仁を知っている奴だ」
黄蓋「なるほどの。小僧、名をなんと申す?」
甑「はっ。私は姓は祇、名を栄、字を蔽祁と申します。」
黄蓋「ふむ、祇栄よ。では、教えてくれんか。」
甑「黄蓋様は天の御使いを知っていますか?」
黄蓋「うむ。魏に舞い降りた奴で、曹操殿を初め、魏の者に愛されておった奴じゃな。
わし自身も会ったことがあるが、中々に見所がある小僧だったが、あの小僧が
何か関係あるのか?」
甑「そのお方が貴方を助けるように華佗殿に伝えたのです。」
黄蓋「なっ!?華佗、それは本当のことか?」
華佗「あぁ、俺は赤壁での戦いの前から頼まれていたからな。
それに周瑜殿も助けてくれとも言われたぞ。」
黄蓋「そういえば、冥琳のやつの体調がおかしなように思っておったが、
なぜ、あの小僧は知っておった?」
甑「天の知識といえば、お分かりになりますか?」
黄蓋「天の知識か、そういえばあの戦いではことごとく、策を見抜かれておったのぅ。
あれもそうか? それになぜ、わしらを助けるように華佗に言った?
お主らに得なことなんて、なかったじゃろうに。」
華佗「戦いについては知らないが、俺も一刀に同じような質問したんだ、すると一刀は
『敵だってさ、家族や身の回りに大切な人がいるだろ、だからだよ』と言い切ったんだ。」
甑「戦いについては私が。それも天の知識で知っていたんです。
だから、魏は呉蜀同盟に勝てたんです。それに華佗殿の話に付け足すと、隊長は
平和をこの乱世で中で最も望んでいたんです。そして、これからは涙よりも笑顔を
増やそうとしていたからこそ、自分のできることをしたんです。たぶん、
隊長もそう言うと思います。」
黄蓋「そうか、では北郷が帰ってきたら礼をせねばなるまい。」
甑「!?…なぜ、隊長が消えたことを知っているのですか?まさか、華佗殿から…」
黄蓋「いや、華佗には教えてもらっていないぞ、お主の目からはどこか悲しい目になって
おったし、それに声もどこかそんな感じじゃったからのぅ。」
甑「流石ですね、黄蓋様。」
華佗「話は終わったか?黄蓋殿には伝えねばならんことがあるのだが、いいか?」
黄蓋「どうした、華佗。」
華佗「いやなに、怪我のことなんだがもう少ししたら治るだろう。だが、俺はしばらくの間
大陸に回ろうと思う。だから、黄蓋殿には洛陽で生活してもらいながら、体を馴らして
もらおうと思ってな、お供に祇栄を使ってもらっても構わんぞ。」
黄蓋「それは良いのじゃが、なぜ洛陽に?建業では駄目なのか?」
甑「そうですよ、それに私がなんで黄蓋殿の世話役を?他に優秀な者がいるでしょうに?」
華佗「じ、実はな祇栄。曹操殿にバレてしまっているのだよ、このことが。
それに、曹操殿以外にはバレてないらしく、呉で騒ぎになるのはまだ困るから、
洛陽で癒せばいい、と伝えられたのだよ。」
黄蓋「なるほどのぉ。良き案だと思うが祇栄はどうじゃ。」
甑「曹操様の命ではしょうがないです、これからよろしくお願いします黄蓋殿。」
黄蓋「あぁ、こちらこそ祇栄よ。」
~in洛陽~
黄蓋「久々の街じゃわい、景気づけにいっぱいやらんか祇栄?」
甑「街についてイキナリそれですか、黄蓋殿。」
黄蓋「なにも冥琳みたいに言わなくてもよかろう、それにしても前に来たよりもだいぶ
静かじゃな。」
甑「2年前に比べたらだいぶマシになったほうですよ、隊長が消えたと曹操様より
告げられたときに比べたら。笑顔が減り、賑やかさが減り、涙が増え、、表情が減り、
そんなときがあったぐらいです。」
黄蓋「そんなにもあの小僧は愛されておったのじゃな~、羨ましい限りじゃ。
それに、あの小僧もとい北郷の良さをわしも知ってしまったのだから、分からなくもない。」
甑「我々、北郷隊や魏の上層部も隊長のことを考えると涙が出ましたが、今は
隊長の望んだ世界を守り、いつか帰ってくると信じている隊長のために頑張っています。」
黄蓋「そうか。じゃあ、それを祈願して酒でもn」
甑「だから、飲みませんって。そんなことよりも早く体を直してくださいよ。
治ったら、呉に報告しに行かなければならないのですから。」
黄蓋「まったく、冥琳ににておるわい(ボソボソ」
あとがき
いや~、20日ぶりですね、ma0です。
試験があり、バイトがハードすぎたり、体を壊したりと駄目駄目な日々を過ごしていました。
今回は祭との邂逅編でしたが、次は呉に行くお話しになると思います。
それにしても、本編より長いってどうよ(←え?
最近の不幸 いきなり突っ込んできたバイクをよけたら、電信柱で頭打った
誤字脱字、感想ありましたら、コメントください。 ノシ
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祭との邂逅編