「あ、あれれ……?」
遠くに見える巨大な城、あれはまさしく王国の象徴。
「これが西門、ここであってる、よね……?」
僕は目の前に広がる光景に、思わず呟いてしまった。
地図で場所を確認、……ここで合っている。
僕がいる場所は西門前、本来ならば門の右側に役所があるはずなのだ。
だが、そこには瓦礫の山しか見当たらない。
……これはどういうことなんだ?
「まるで何かに焼き尽くされたような……、ドラゴン?」
ドラゴン、文献上でしか読んだことはないが……
しかし、それしか考えられない。暴風や火災などで、立派な城下町がこんな状態になるわけがない。
ドラゴンがこの王国に襲来し、町を焼き尽くした……?
「復興、ゼロからのスタートか……」
故郷の掲示板で見た、アクトティニアの復興のための人材募集。
自分の力を発揮できると思ったのだが、こんなのは僕一人じゃどうしようもない。
「何人集まったのだろう、とりあえず城に行かないとなにもわからないな。」
バーニィは、胸の内に期待と不安を抱えながら、アクトティニア城に向けて歩き始めた。
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ぷろろーぐ