これはある世界での、

ある王国の話だ。

１８９０年代にも遡るが…

養子にされた２人の青年の脆くも心強い物語。

これは「運命」を「打開する」物語。

ドラゴニック地方というところに「ブライトキングダム」と呼ばれた王国があった。

その国から１人の女が逃げ出した。女の名前は「クラリス・ディセンバー。」その国、ブライトキングダムの王妃であった。

王妃は男の赤ん坊を抱いていた。

なぜ逃げ出したのか―それはブライトキングダム“余りにも酷過ぎる女の扱い方”が理由だった。

女を産めば殺される。男を産んでも大事にされず捨てられる。それがあの国の女の扱いだった。

その扱いに、王妃クラリスは嘆いた。

「なぜです・・・・なぜ男の子を生んでも捨てられるのです・・・。　女を産んでもこんなに嘆きはしません・・・・しかしッ！男を産んで「さぁ用済みだ。さっさと死せ。」と言われたような扱いを受けなければいけないのです!!」

王妃は昨年２人の男を産んでいた。

これが悲劇の原因の一つだろう。