No.372458 真・恋姫†無双 男が向かうその先は 6話2012-02-03 21:21:44 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:3270 閲覧ユーザー数:2840 |
賊の討伐から帰ってきた一刀達は事後処理を終えると諸葛均の歓迎会をはじめた。
お酒も入り盛り上がってきた頃、一刀は窓から夜空を眺めていた。
「てわわ、一刀さん。何をされているのですか?」
「・・・ちょっと夜空をな。子魚は楽しんでるか?」
「はい、皆さん優しくしてくださいますので」
「それはよかった」
そういうと一刀は少し悲しそうな顔をした?
「一刀さん?」
諸葛均が一刀の様子を不思議がると稟がやってきた。
「・・・一刀殿は今日初めて人を殺めたのですよ。そして一刀殿は争いのない所から来られたんです」
「えっ!?」
稟の言葉に諸葛均が驚くと不意に一刀が
「・・・少し昔話をしようか?」
「俺には妹がいたんだ、二つ年下の。・・・俺が五歳のときに目の前で殺された」
一刀の言葉に皆の動きが止まった。
「俺のいた世界は少なくとも俺の国は60年近く戦争がない平和な国でほとんどの民が衣食住に困らず生活できる国だった。そんな国なのに犯罪は多くてな、妹はそれの犠牲者だ。犯人は当時精神を病んでたらしくてな、誰でもいいから殺したかったと犯行理由を語ったらしい」
「そんな馬鹿な!?」
「ああ、馬鹿だな。それだから父は恨み続けたのだろうな。犯人が正常に物事を判断できる状態じゃなかったという理由、犠牲者の数などから死刑にはならずこちらの言葉で言うなら投獄といえばいいか?10年間牢獄入りという事になった。犯人は精神の治療を受けながらおとなしく刑に服していたらしく10年後出所になったのだが・・・そこを狙って父は犯人を襲撃し犯人を殺した」
そこまで語ると一刀は持っていた酒を一気に飲み干した。
「・・・酒ってきついんだな。こんな事を人に話すのは初めてだ」
「一刀さん・・・」
「父はその後捕まり裁かれた。天では仇討ちは認められてなくどういう理由であれ「人殺し」という犯罪だった。父は正常な判断が出来る者として裁かれた。死罪だった。・・・世間の批判があったのだが「他のものを巻き込んでしまった」のが原因だ。父を止めようとした人物の命も奪ってしまった。そして父の刑が執行された日に母は自ら命を絶った」
一刀の話に皆は騒然としていた。
「・・・そんな中俺は現実からずーと逃げてきた。田舎の祖父の家に預けられてから武の鍛錬だけをしていて外部との接触を拒んでいた。両親が亡くなったのも祖父から聞いた。心が動かなかった。流石にこのままではまずいと祖父がこちらで言う私塾に無理やり送られて、そして今の俺となった。今でも俺の精神はおかしなところがあるかもしれない」
そこまで語った一刀は再び外の月を見た。
皆がその様子をただ見ている中
「・・・一刀殿はこれからどうされるつもりですか?」
「奉孝?」
「・・・一刀殿、私をあなたの臣下にしていただけませんか?」
稟の言葉に皆が驚くと
「初めて会ったその時からなぜか貴方に惹かれました。そして時より見せる悲しそうな表情がとても気になりました。そして今「北郷一刀という人物」を知りました。貴方を支えていきたい。いままで私が思い描いてきた道と違う道。貴方と共に歩む道に何が見えるのか?それを知りたいと思いました」
稟の言葉を聴いた一刀は稟の前にたった。
「俺は王になるつもりはない」
「ええ、わかっています」
「俺はあくまで誰かの剣でいるつもりだ」
「ならば私はその剣の鞘となりましょう」
「・・・後悔するぞ」
「王のそばではなく「将のそばに立つ軍師」それが私の出した答えです」
「・・・分かった」
そこまで言うと一刀は稟の側を離れ白蓮の前で跪き
「わが名は北郷一刀。違う世から来た異端な者なれぞわが武、そして我と共に歩みし者の知を貴方様に預けたく。公孫伯珪殿、我らを貴方様の臣下に」
一刀がそういうと稟はすかさず一刀の横に来て同じく白蓮に跪いた。
「・・・なんでおれなんだ、一刀?」
「俺は才あるものが嫌いです。まだ貴方とは少ししか共に過ごしていませんが。あなたは自身の才をよく知っている。努力をしている。壁を知りながらあきらめる事をしていない。私は天才には興味がありません。私は貴方のような秀才に「努力した才」に仕えたいのです」
一刀の言葉を聴いた白蓮は黙って玉座に座り
「おれの真名は白蓮だ。一刀、郭嘉。これからに期待するぞ」
「「御意」」
こうして一刀と稟は正式に白蓮の元に仕官したのだった。
後書き
最近難産だww
筆がうまく進みません。
ジョージ様の話も全体はできあがっているのですが・・・
いい気分転換何かないかな?
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最近話がまとまらないです(泣)