No.372278

スーパーヒーロー大集合! グミの大冒険! #3 ぺっちゃんこ・前編

enarinさん

○ボーカロイド小説シリーズ第6作目の”スーパーヒーロー大集合! グミの大冒険!“シリーズの第3話です。
☆ちょっと変わった、RPG風冒険小説です!
○今回はGUMIを筆頭とした“ボカロ達”が、色々なヒーローに変身して戦います。
○ゲームをプレイしている感じで、お読みいただけると有り難いです。

2012-02-03 12:00:30 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:594   閲覧ユーザー数:594

(メイテイの街・旅館“盗人上戸”(ぬすびとじょうご)・学歩の部屋・夜)

 

 全員温泉で汗を流した後、学歩の部屋に集まって夕食を取っていた。(注・今のところ、学歩さんとメイコさんだけが二十歳以上です)

 

MEIKO:キャハハハ! 酒が旨い! う・ま・い・ぞーーーー☆ キャハハ♪

GUMI:この“あさりの酒蒸し”、美味しいですね

ミク:ネギぬた、美味しいミク

GAKU:うーむ、食事もさることながら、この銘酒“千歳鶴”、なまら旨い!

GUMI:あれ? 学歩さん、北海道出身?

GAKU:北海道生まれだけど、今は東京で下宿して、東京の大学へ行っているんだ。ほぼ標準語になったけど、時々方言がちょっとだけ出るんだよ。あれ? “なまら”知っているって事は、めぐみさんも北海道出身?

GUMI:あ、いえ、私は根っからの東京人。大学で“言語学”を専攻しているから

GAKU:あれ? 大学生って事は“二十歳”以上なんじゃないの? お酒、飲めないの?

GUMI:いえ、その、運良く現役合格して、まだ大学1年生だから、18歳なんです

MEIKO:お! 初々しい18歳か! いいねえ! おねーさんは・・・・・・・・ふっ

GUMI:あ、その、メイコさんは、ゴージャースでスタイル抜群の素敵なお姉さんです!

MEIKO:ううう、ありがと、わかっているのは君だけだ、まま、お一つ

GUMI:あの、だから

MEIKO:なーんて! お酒は二十歳になってから! 二十歳過ぎれば、いくらでも飲める!! そう、二十歳過ぎれ・・・ば・・・ふっ

GAKU:あーもー、まぁまぁ、メイコさん、千歳鶴をお一つ一杯どうぞ

MEIKO:お! 北海道の地酒か! 渋いの選ぶねー。私、こう見えても、酒屋の女店主なんだぞお! 酒にも強いけど、酒の知識もあるんだぞお!

GAKU:お! では、お酒談義をつまみに今日は飲み明かしましょうか!

MEIKO:いいぞお! ドーーーンと来い!!

 

GUMI:ありゃー、飲んべえ二人モードになっちゃった

ミク:とりあえずご飯は食べ終わっているから、お酒抜きチームは部屋に戻るミク

GUMI:そうね。あ、お二人さん、先に部屋に戻ってますから、ごゆっくりどうぞ

MEIKO:おう! こっちも談義が終わったら、お開きにするから!

GAKU:すまないね、先に寝ていてね。明日はゆっくりペースで出発するから、8時くらいには起きていてね

MEIKO:よし! 連絡も終わったし、それじゃ、まず、酒の起源から・・・

 

GUMI:お休みなさい・・・・

ミク:ありゃー。ありゃ“朝までモード”ミク・・・・

 

(メイテイの街・旅館“盗人上戸”(ぬすびとじょうご)・廊下・夜)

 

 めぐみは自販機でジュースを2本買った。

 

GUMI:ふぅ。凄い二人だなぁ

ミク:メイコさんが入って、いろんな意味でパワーアップしたミク

 

 廊下の先にあるゲームコーナーから、卓球のラケットを持った浴衣を着た“女の子3人”が歩いてきた。

 

ネル:だろ? やっぱ俺の方が腕が上なんだよ!

ハク:とてもかないませんでした

テト:(*´∀`*)

ネル:あ! テト! 自分だけ“フルーツ牛乳”買ってる!

ハク:あ、あの私はお酒を・・・・

ネル:ハクさんは二十歳過ぎているからいいけど。ネルもなんか買う!

ハク:じゃあ、あの売店で、何か買っていきましょうか

テト:(*´∀`*)

ネル:おし! 行くぞ!

 

 3人はGUMIの横を普通に通り過ぎていった。

 

GUMI:元気な女の子達だね

ミク:どっかで見たような気もするけど、たぶん気のせいミクね

 

 GUMI達は部屋に戻って、くつろいだ後、先に寝ることにした。

(メイテイの街・旅館“盗人上戸”・めぐみとミクとメイコの部屋・朝)

 

 チュンチュン・・・

 

 めぐみとミクは、今回は8時には起きていた。

 

GUMI:・・・・・とうとうメイコさん、部屋に帰ってこなかったね・・・・・

ミク:いきなり2つ目の宿で、オトナなイベント発生ミクか!?

 

 GUMIは赤面したが、意外にすぐ冷静に戻った。

 

GUMI:・・・いえ、あのメイコさんの事だから、それはないと思う。本当に夜遅くまで飲んでいて、そのまま二人とも酔いつぶれて撃沈したんだと思う

ミク:とにかく様子を見に行くミク

 

(メイテイの街・旅館“盗人上戸”・学歩の部屋・朝)

 

GUMI:失礼します。

 

 ガチャ

 

 そこには、浴衣のまま、うつぶせになって倒れて寝ている学歩と、その位置とは離れた位置で着崩れた浴衣の状態+O脚状態+万歳して酒瓶を持った状態で寝ているメイコがいた。

 

GUMI:とりあえず大人な事はなかったみたいで良かったです

ミク:しかし・・・・この状態を見ると、酔い潰されたのはやっぱり学歩さんだったみたいミク

GUMI:とりあえず起こさないと。じゃあ、今回は前の復讐しようか?

ミク:OKミク

 

GUMI、ミク:すぅ~、お客さん! 終点だよ!!!

 

GAKU:( ̄□ ̄;)!! や、やば! 寝過ごしたぁ!!!!

GUMI:寝坊ですよ!

GAKU:ご、ごめん、メイコさんに潰されてから、そのまま寝ちゃったみたいで・・・。あれ? メイコさん、僕の部屋で寝ちゃったんだ・・・・。めぐみさん、やっぱ想像した?

GUMI:メイコさん相手だから一瞬だけ

GAKU:そっか。まぁ実際この通り何もなかったわけだけど・・・

 

MEIKO:グーーーーー

 

GUMI:・・・・起きないね

ミク:凄い強者ミク

GAKU:じゃあ、三人でやってみる?

GUMI:ラジャー

 

GAKU、GUMI、ミク:すぅ~、大変だ! 上から画鋲が降って来るぞ!!!!

 

MEIKO:(゚Д゚≡゚Д゚) まずいんだお!! またくうきがぬけるんだお!!!

GAKU、GUMI、ミク:ね・ぼ・う・で・す・よ

MEIKO:( ゚д゚) ・・・・・すみません・・・・・

 各自部屋に戻り、身支度をした後、食堂で朝食を取り、学歩の部屋に再度集まった。

 

 学歩は例のマップを広げた。

 

GAKU:さて、じゃあメイコさんからの情報を加えて、次のポイントとルートを決めよう

MEIKO:そうねー、私が気がついた時は、この街の噴水の横だったの。街の人に助けられたから、代わりにずっとここで闘技場を沸かせたり、あの時みたいに治安維持をしていたのよ。闘技場ではずっと勝ち続けていたから、ファイトマネーは良かったの

GAKU:他には?

MEIKO:えっと、あ! そうそう、ここの旅館とかお客さんからの話によると、まず、例の山賊は最近現れたみたい。ドジ体質らしくて一度も被害が出たことがないんだけどね

ミク:あの女の子達じゃあ、一生無理だと思うミク

MEIKO:あ、それと先の村から来た人の話だと、そこにも不敗のチャンプがいるんだって。変則ルールでやっているらしくて、2vs2のタッグ戦なんだそうよ。確かそのチャンプ“双子のリンレン“とか言われている14歳位の女の子と男の子だとか・・・

GUMI:普通の時の姿ってどんな感じって言ってました?

MEIKO:えーっと、確か黄色と黒と白がメインのセーラー服風だって言ってたわね。リンって女の子はでかいリボンしていて、レンって男の子は寝癖頭らしいわよ

ミク:寝癖頭・・・ついに、すーぱーな野菜人、登場ミク!

GUMI:ないない

GAKU:とりあえず、その双子もこっちに来てしまった人たちと考えられますね。次はその村に行きましょうか。えっと、場所は・・・・あ、ここだ!

 

 学歩が指でたどった先には、村が1つあった。名前は“ジューキの村”だった。

 

GUMI:情報も欲しいから、精算がてら、道中の事を宿の人にでも訊いてみようか

GAKU:そうだね。じゃあ、とりあえずロビーに移動しよう

 

 全員は荷物を持って、ロビーに向かった。

 

***

 

(メイテイの街・旅館“盗人上戸”・ロビー・朝)

 

全員が精算を済ませ、とにかくジューキの村とその道中の事を宿の人に訊いてみた。

 

宿の人:ジューキの村の問題は特にないね。むしろ、問題は道中だよ

GAKU:え? だってココへのルート、平坦な道路って書いてありますよ?

 

学歩は宿の人に、カウンターにあった地図の該当個所を指さして質問した。

 

宿の人:今、道路工事中なんですよ。ジューキの村にある“鏡音建設”って土建屋が取り仕切っているんだけど、そこがまたマジメ主義でね、工事中は安全のために、絶対に“横の迂回路”しか通さないんだよ。ほら、この道だよ

 

宿の人は、“工事のお知らせ“と書かれた書類を出して、指で説明してくれた。

 

MEIKO:ありゃー、結構な迂回路ですね

宿の人:まぁ確かに“全面工事“だから、乗り物は仕方ないと思うけど、まさか歩行者まで通さないとは。私たちも困っているんですよね

GAKU:でも、仕方ないですね。じゃあ、迂回路からジューキの村に入ることにします。ありがとうございました

宿の人:いえいえ。お気をつけて

 

こうして、めぐみ一行は、迂回路経由でジューキの村を目指すことにした。

(メイテイの街・旅館“盗人上戸”・あの3人の部屋・昼に近い朝)

 

ネル:ぐかーーーーーーーーー

ハク:すやすや・・・・・・・

テト:(-ρ-)........zzz

 

 3人は熟睡していた。

 

 ジャジャジャジャーーーーーーーーン!!!!

 

 そのとき、ネルの携帯電話の着信音がけたたましく鳴った! ネルはごそごそ手を動かして携帯電話を掴み、スイッチを押した。

 

 ピッ

 

 ネルが押したのは発信ボタンではなく、“電話を切ってしまう”電源ボタンのほうだった。着信音は見事に止まった。

 

ネル:・・・うるさい・・・ムニャ・・・

 

 数秒後・・・

 

 ジャジャジャジャーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!

 

 また着信音が鳴った。ネルは面倒くさそうに携帯電話を掴み、今度は発信ボタンを押した。

 

ネル:ぁーーーーぃ・・・・だーれー?

 

声:ばっっっっっっっっっっっっっっっっかもーーーーーーーーーんんんん!!!

 

ネル:う・・うわ!!!!! そ、その声はもしかして、“御前様”!!!!

御前:もしかしなくても御前じゃ! さっきは電話を切りおってからに! 残りの二人を起こして、さっさと携帯モニターのスイッチを入るのじゃ!

ネル:は、はい!

 

 ピッ

 

 ネルはなんとかハクとテトを起こし、浴衣のままだったが、連絡用のモニターの電源を入れて前に座り、上司であろう御前から連絡を受けることにした。

 

御前:まったく、おまえらは・・・。まぁいい。今回の指令は、おまえ達が山賊の時に出会った連中と、ここのチャンプ“MEIKO”が合流した一行を追いかけて、今度こそ倒す事じゃ。一行は9:00頃出発したとの情報を掴んでいる

ネル:えー、今、10:00じゃないですか~。間に合いませんよ~

 

御前:ばっかもん! おまえ達の出発予定時刻は、一行が出発した後の9:05だったんじゃ! その連絡をしようとしたのに繋がらず、結局、さっきかけた電話でやっとこ繋がったんじゃ!。おかげで計画を変えなくてはならなくなった。予定していたのは“全速力+最短ルートで追い越し、迂回路前で準備をして待ちかまえている”はずじゃった。が、こうなったら仕方がない。ジューキの村の迂回路との合流地点で待ちかまえることにしよう。おまえ達は、工事して通れなくなっている道路を無理矢理通って、合流地点に先回りし、そこで一行とエンカウントして倒すのじゃ!

 

ネル:えー、でも、これから私たち身支度して、ご飯食べて、いろいろあるんですよ~、だって女の子だもん♪

 

御前:なにが“女の子だもん♪”じゃ!! さっさと着替えて、適当に化けて、すぐに出発するんじゃ! メシは10秒チャージのアレでも買って、走りながら食べるんじゃ! わかったら、すぐにミッションスタートじゃ!!!!!

 

ネル:あーあ、ついてねーなー

御前:は? 何か言ったか?

ネル:いえ、なんでもありません。すぐに出発します!

 

 プチッ

 

 携帯モニターの電源を切った。

 

ネル:というわけだから、お二人さん、さっさと身支度して出発するよ

ハク:はぁ~、お土産買っていきたかったな。ここの地酒・・・

テト:(●`з´●)

ネル:御前様、かなーーーーり怒っていたよね・・・・あの博士に話が伝わったら、私たち、今度こそ“分解”だよね・・・

ハク:すぐに出発しよう!

テト:Σ( ̄ロ ̄lll)

 

 一行は慌ただしく準備して、精算して、工事現場の手前まで駆け足で向かっていった。

(キノコネット・ジューキの村へ続く道・道路工事現場・メイテイの街側・昼)

 

 ガガガガガガガ

 

ネル:うーむ、やはり工事中&通行止めか・・・・・。ぐ~

ハク:困りましたね。・・・・・・ぐ~(赤面)

テト:ぐ~・・・・・・・・・・・( ̄□ ̄;)

 

ネル:・・・・・・お腹空いたな・・・・・・

ハク:10秒チャージのアレ1個じゃ、さすがに・・・・・・・・

テト:d (>ω<) b

ネル:ん? テト何?・・・・おお!!! コンビニおにぎり!!!! でかした! 早速食べるべ!

 

 3人は道路の工事中区間の近くにあった自販機でペットボトルのお茶を買い、早速食べ始めた。

 

ネル:ったく、御前様、むちゃくちゃだよね! アレ1個じゃ無理だっちゅーの!(パクパク)

ハク:はぁ~生き返る~(パクパク)

テト:ヾ(*´∀`*)ノ゛

 

???:どけどけどけーーーーーー!!!!!!

 

ネル:な!? 何だ!?

 

 向こうの方から猛スピードで、1台のロードローラーがつっこんできた!

 

ハク:うわ!!!!!

 

ロードローラーパイロット女の子:ドリフト!

 

 キュイィィィィィ!!!!

 

 プチプチプチッ ペラペラペラ~~

 

 キィーーーーーン!、キュ!、ブロン!

 

 ロードローラーはドリフトして、3人とおにぎりとペットボトルドリンクをぺっちゃんこにした後、ちょっと先で止まった。

 

ロードローラーパイロット男の子:よし! 今日も時間ぴったし!

ロードローラーパイロット女の子:さーて、今日も舗装しましょうかね♪

 

***

 

ペラペラのネル:私たち、改造人間で良かったネー

ペラペラのハク:これじゃ何も出来ないから、プリマ博士に治して貰いましょうか

ペラペラのネル:ペラペラだから、どこに飛んでいくか、わからないけどネー

ペラペラのハク:御前様、気づいてくれるといいですね

ペラペラのテト:( ̄‐ ̄)

 

ペラペラの3人は、風に任せて、御前の元に帰ることにした。

(キノコネット・ジューキの村・門番の前・夕方)

 

 やっとこ到着したGUMI一行は、門番にハンドルタグを見せた。

 

門番:よし、いいだろう。ただここ、今はどこもかしこも“工事中”でね。往来には気をつけてね

GUMI:え! じゃあ、バトルは当分なし?

門番:残念だけど、そうはいかないんだよ。今日も今、マッチメイクの最中なんだ。あんたらの登録で最後になるはずだから。登録所での登録、お願いしますね

 

 一行は登録所に向かった。

 

GUMI:う~、やっぱり世の中うまい話はないのね。でも、まぁ、こっちに来ちゃった人を探しているから、これは避けられないか

 

(キノコネット・ジューキの村・登録所・夕方)

 

登録所:おう! ここの闘技場への登録は、30マッシュだ! さぁ耳揃えて払ってくれよ!

 

 全員がちゃんと支払った。

 

登録所:OKだ! ちょうどチャンプの相手がいなくてマッチメイク出来なかった所だ。早速、闘技場へ行ってくれ

GAKU:今回もせわしいですね

 

 闘技場へ向かいながら、全員で作戦を立てることにした。

 

MEIKO:この村で会うのは、“双子のリンレン”ってタッグコンビよね。どうする? 2vs2のタッグ戦形式なんだけど、誰と誰のコンビにする?

GAKU:うむ・・・相手が刀剣銃撃類なら、私とめぐみさんかな。メイコさんは控えておいた方がいいからね

MEIKO:そうね。突攻撃に弱いからね。で、“打撃系”なら、無論、私とめぐみさんかな。よし! 作戦終了。これで行きましょう!

 

 一行はやたら盛り上がっている闘技場内部に入っていった。

(キノコネット・ジューキの街・闘技場・夕方)

 

観客:ぺっちゃんこ!! ぺっちゃんこ!!

 

GAKU:な、なんだ、これ。観客一斉に全員“ぺっちゃんこ“コールって!?

 

髭のリングアナウンサー:あ! やっと対戦相手が来てくれた!

 

髭のリングアナウンサーはGUMI一行に駆け寄ってきた。

 

髭のリングアナウンサー:到着してすぐで申し訳ないけど、早速バトルなんです。対戦形式は2vs2のタッグ戦です。そちら様は誰と誰がエントリーしますか?

MEIKO:あの、私たち対戦相手の事、ほとんど知らないんだけど。それに応じてこっちもメンツを考えたいのよね

髭のリングアナウンサー:それもそうですね・・・・・でも、この観客のコールが情報の全てですよ

GUMI:え? この“ぺっちゃんこ”っての?

髭のリングアナウンサー:そうです

 

MEIKO:・・・・・・・このタッグ戦、私“MEIKO”と、この“GUMI”がエントリーします

髭のリングアナウンサー:女性お二人ですね。わかりました。ではリングコールしますから、準備してください

 

GAKU:どういうこと?

MEIKO:“ぺっちゃんこ”って事は轢死。つまり打撃系と読んだわ。学歩さん、いい?

GAKU:そうだな。私もなんかそういう気がする。OKだ! 今回は応援に廻るよ

MEIKO:よし! いっちょ頑張るか!

 

髭のリングアナウンサー:それでは本日の最終マッチー! 赤コーナー! 鏡音建設代表のチャンピオン! ハンドルネームー! 女の子の『RIN』、そして、男の子の『LEN』!!!!

 

 赤い入り口から、黄色と黒と白のセーラー服のような服を着て、大きなリボンをつけた女の子、寝癖頭の男の子の双子の二人が出てきた。

 

RIN:さて、今度もチャチャっと片づけちゃおうか

LEN:そうだね。明日は早番だから、早く寝なくちゃね

 

GUMI:なんか、向こう、すごーーーーーーっく余裕の表情なんですけど・・・・

 

髭のリングアナウンサー:続きまして、青コーナー! 本日最後の挑戦者! ハンドルネームー!『MEIKO』! そして、ハンドルネームー!『GUMI』!

 

観客:また、ぺっちゃんこが増えた!

観客:( ゜∀゜)o彡゜ぺっちゃんこ!! ( ゜∀゜)o彡゜ぺっちゃんこ!!

 

MEIKO:なんか凄くムカツクわね・・・・

GUMI:よほど、向こうのフェイバリットだと思う、その“ぺっちゃんこ”が面白いのね・・・

 

髭のリングアナウンサー:それでは試合を始めます! キノコファイト、レディーーーーーゴォ!!

 

RIN:ほんじゃ、ちゃちゃっと行きますか! LEN、いい?

LEN:OK! じゃあ、行くよ! 変身! 『圧殺ツインズ・プレシオン!』、トォ!

RIN:トリャ~!

 

GUMI:な、何アレ!?

 

 二人は、“緑の十字”、“鏡音建設”、“安全第一”が書かれた“黄色いヘルメット”をかぶった、建設現場の作業員に黄色い小さなマントをつけた姿に変身した。しかし、驚いたのはその姿ではなかった。

 

 ズズーーーーーン!!!!

 

MEIKO:ちょ、ちょっと! 髭!!! あんなのアリなの!!??

髭のリングアナウンサー:変身後に所持している武器類は全て許可です

GUMI:だって、あれは武器じゃ・・・・

 

 二人が驚くのも無理はない。変身した二人が“搭乗している”のは、昼間にネルハクテトをぺっちゃんこにした、あのどでかい黄色のロードローラーだったのだ!

 

RIN:は!は!は! 驚いたか! 私たち“圧殺ツインズ・プレシオン”の搭乗武器“プレシオンロボ”!!

MEIKO:ちょっと! 武器でもロボでもないじゃないの! 単なるどでかい“重機”でしょうが!

LEN:でも髭のおじさん“いい”って言っていたじゃないか。これ僕たちのれっきとした“ロボ”で“武器”だよ

GUMI:めちゃくちゃだ・・・。“ぺっちゃんこ”って、こいつで相手をぺしゃんこにしちゃうのか・・・

MEIKO:・・・・・まぁいいわ。こっちも変身しましょう! 変身! め~こ人形!

GUMI:わかった! 変身! メグロイドえーーーーーーーーっくす!

 

 GUMIとMEIKOの二人も、とにかく変身した。

 

RIN:お! 変身したね! じゃあ、こっちも遠慮なく攻撃できるわ! 変身していれば、ペシャンコでも死なないからね

LEN:やっるぞー!!!!

 

メグロイドX:あいつらめちゃくちゃ言ってますね

め~こ人形:あちしはおこったのだお! けんせつじゅーきでおあそびするおこちゃまには、あちしのてっけんをおみまいするんだお!!!! めぐろいどえっくすさん! うしろにいるんだお! あちしがさきにこーげきするんだお!!

メグロイドX:は、はい。今回はお任せします・・・・

 

RIN:ほぉ~! 人形かぁ。ぺっちゃんこにしがいがあるわね

LEN:そうだね。のしイカにしてあげようか!

RIN:プレシオンロボ!!!! いっっけーーーーー!!

 

 ドドドドドドドドドドド!!!!!!!

 

 め~こ人形とプレシオンロボ(ロードローラー)は、接触地点になるであろう“闘技場中央”に向かって、つっこんでいった!!!!

 

***

 

ナレーター(妖精ミク):はい~、すいませんミク! 今回はここまでミク~! 続きの“後編”は次回ということで、お願いしますミク! ではではミク~!

 

(続く)

 

CAST

 

GUMI(勇気めぐみ) & メグロイドX:GUMI

GAKU(神威学歩) & 剣神ガクポ:神威がくぽ

妖精ミク & ナレーター:初音ミク

MEIKO(咲音メイコ) & ぷりちーどーる・め~こ(め~こ人形):MEIKO

 

RIN(プレシオン・ライト、鏡音リン):鏡音リン

LEN(プレシオン・レフト、鏡音レン):鏡音レン

 

ネル:亞北ネル

ハク:弱音ハク

テト:重音テト

 

御前:???

プリマ博士:Prima

 

髭のリングアナウンサー、観客、登録所の人、門番、宿の人:エキストラの皆さん


 
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