この作品はキャラ設定等が一刀くんを中心に、わりと崩壊しております。原作重視の方はご注意下さい。
時代背景等も大きな狂いがあったりしますので、
『外史だから』で許容できない方は全力でブラウザバックを連打しましょう。
オリキャラも出ますので、そういうのが苦手という方も、さくっとまわれ右。
一刀君とその家系が(ある意味で)チートじみてます。
物語の展開が冗長になる傾向もすごく強いです。(人、それをプロット崩壊という)
この外史では一刻=二時間、の設定を採用しています。
それでもよろしい方は楽しんで頂けると幸いです。
「見事な演説だったわね、一刀?」
今日も今日とて、合計で十回戦少々を終え、寝台に身を投げ出す俺達三人組。
無論、俺や華琳、愛紗にしても、一糸纏わぬ姿。
未だに少し照れがあるのか、俺に隙間無く身を寄せ、
その豊かな肢体を少しでも隠そうとしている愛紗以外は堂々と裸身を晒している状態だ。
華琳は寝台のすぐ傍に立ちあがり、
身体にかかる、三人の汗など様々なものが交じった体液をわざと指ですくい取り、
寝台の上で胡坐を書いている俺に見せつけるように、扇情的に舐めてみせる。
挑発しているのが丸分かりなんだけど、乗ったら乗ったで、明日は華琳が動けなくなる未来が見えるから、意識して自重する。
華琳が腰が立たない状況になって、俺と愛紗が交代制で一日傍付きをする想像しか、頭の中に浮かばない。
まして、そんな状況になれば『俺が悪い』ということで片づけられるに決まっている。お約束とは残酷なものなんだ。
とはいえ、挑発に乗るまでもなく未だに元気な俺の分身については───いや、流石に
自分でも呆れるんだけどさ───こっそりと、愛おしそうに愛紗が優しく撫でていたりする。
触っていると不思議と落ち着くんです、と彼女がいつしか俺や華琳に語ったことがある。
少し恥ずかしそうに頬を染めながら、それでも微笑みながら教えてくれた愛紗は何とも言えない色気があって……。
「今からその軽やかな口ぶりで、いかに黄公覆を一人の雌に変えてしまうのか、実に興味がつきないわね?」
「あー、うん、えーと、なんといいますか、本当にごめんなさい、としか」
俺の妄想をぶち壊す勢いで、華琳の棘のある発言が突き刺さる。
先程からの言動や行動は明らかな当てつけと、鈍感な俺にもハッキリと判るものなんだが、
それこそ氣の肥大化により、日々、数回戦を二人相手にこなしても、十分な余力が残る俺に対し、
応えきれない自分が悔しくて仕方が無いんだろうと、感じるがだけに……
俺には彼女の怒りを受け止める以外のやり方が思いつかない。
……誰だよ、察することが出来る俺は俺じゃないって言う奴は。
俺だってな、毎日毎日華琳のことをしっかり見つめて、必死に考えていればな、華琳のことは判るんだよ!
いや確かにさ、他の人の感情には相変わらず、肝心な所で鈍感だって言われるさ。
華琳の次に接する時間が多い愛紗にすら、
『かなり気遣って頂けるようになったのは判りますが、肝心な所で抜けていらっしゃるのは相変わらずです、ふふふ』
……などど言われる始末だけど! うん、努力はしてるんだ、継続こそが力になるんだ! ……多分。
実際の俺自身の感覚にしてみれば、毎日の交わりで十分に満たされているし、特に不満があるわけではない。
肥大する自分の精力において、流石に一、二回で満足はできなくなっている自覚はあるけど、
華琳や愛紗が日々床を共にしてくれることもあり、彼女達が壊れてしまう方がよっぽど心配だった。
華佗との意見交換の中で気づいたことだけど、過ごす時間が多いこともあり、
俺との氣の同調をしやすくなっている二人にとって、他の女性陣よりも、
深いオーガニズムを得やすくなっていて、かつ、短い間隔で押し寄せやすくなっているようだ。
それは体力の消費が激しいことにも繋がってくる。
安眠することにより、翌日への影響は今の所出ていないものの、
俺は紡ぎ合いの中でも、彼女達の快楽の波を乱し過ぎないように努め始めていた。
……俺はかなり先に知ることになるんだが、
実際は、その静動をうまく使い分けるようなテクニックみたいなものに、
さらに華琳たちが夢中になってしまい、身体の疲労を厭わず、
心が悦楽を望むようになる、ある種の悪循環を生んでいる状況だった。
うん、三国の種馬だよね、わかるよ……どうしてこうなるんだろうね。
俺、配慮しただけのつもりなのにな、ハハハ……。
「愛紗も言っておやりなさいな」
「……え? は、はい!
ご主人様に更に喜んで頂けるように、もっともっと精進せねばならないと思っております!」
自分自身の安らぎの世界の中に没頭してらしい愛紗は、急な問いかけに頓珍漢な回答を返してしまう。
「愛紗? 私は後戯もそこそこに、今から私達を置いて黄公覆の元に向かう一刀について、
文句の一つでも言ってやれ、というつもりだったのだけど……」
「あ、ああぁ……わ、私は……うぅ」
なんだろ、完全に自分の世界にのめり込んでたんだな。
状況の変化についていけずに、なんだかあたふたしている。
「はぁ……。一人で怒っているのも馬鹿らしくなるわ。
とても満たされた表情をしているし、全く……触れているだけで幸せに思えるものなの、愛紗?」
「ふ、不思議と……お、落ち着くものですから……」
「まぁ、ね。分体を取り込んでも、一刀は私たちの知る一刀だったわけだし」
「はい、ご主人様は変わりなく寵愛を授けて下さりますし、
私達が満たされてなおその余力で、と仰るのなら、翌日に影響が出ない限り、止める必要は実際無いと思います」
自分達で独占したいのであれば、自分達が強靭な体力をつけるしかないでしょうと、
愛紗は艶やかな微笑みを浮かべながら言ってのける。
「……なんというか、愛紗も変わったね。
華琳と並んで、俺が言うのもおかしな話だけど、正妻の風格みたいなものを感じるよ」
こんなことを言えば、風が怒るだろうけど、と前置きしながら、俺は感嘆の言葉を口にしていた。
と同時に、華琳と愛紗をそれぞれ腕の中へと抱き寄せる。
「華琳は覇王の重圧が抜けて、元来の女の子らしさが出ていて、俺も嬉しいしさ。
なんというか、堂々と嫉妬してもらえると、情けないけど、喜んで顔が緩むんだよ。
……それに、華琳。改めて言っておくけど、応えきれないからって気にする必要は無いよ。
俺は二人に十分満たしてもらっているし、愛紗の言う通り、他の女性の相手はあくまで余力で行う。
最優先は華琳、そして、華琳が認めた愛紗の二人だ。……覚えてるだろ、『同じ回数』の話」
「もう、全く……ひどい男よね。その言葉で満たされてしまう自分が、嬉しく思うし悔しくもある」
「私は……自分自身への寵愛が薄れるのを何より恐れていたのかもしれません。
それを常に満たして頂いる状態で、ご主人様が他の望まれる女性に寵愛を施されるのを拒むのは、何か違う感じがして。
一番の蝶である、ということを日々、本当に実感出来ているからなのかもしれませんが」
二人は以前に比べても笑顔で過ごしている時間が増えているように思う。
普段の華琳や愛紗の言を俺なりにまとめてみると、
『女の幸せを確かに感じられ、分け隔てなく満たし続けてくれる良人が他の女性に言い寄られても、
施し程度くれてやればいい。それぐらいの心の余裕を持てるから毎日なのだから』
……ということらしい。
そう感じてもらえているのはとても嬉しく、同時にどこか恥ずかしい感覚を覚えてしまう俺だった。
そう、今も口調はどうであれ、
俺の腕の中にいる二人は、本当に幸せそうな微笑みを浮かべているのだから。
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前回のあらすじ:黄金のオーラ(氣)が全てを包み、一刀は一刀を取り込み、厨二病(笑)の具現である真・一刀の座へと一歩前進した。
人物名鑑:http://www.tinami.com/view/260237
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