真 恋姫夢想 復讐者 九話
シ水関~
「敵さん多いな~」
霞が呆れたように呟く。
「ふん、あんな奴ら私が蹴散らしてくれよう」
すでに、戦闘態勢の華雄。
「華雄さん、今回は篭城ですからね。分かってますか?」
その華雄を宥める一刀。
「…………おなかすいた」
お腹がすいている恋。
今、一刀たちはシ水関の城壁に立っている、連合軍を見ている。
連合に参加している主な軍は以下の通りである。
まず、この連合の発起人、名門と名高い袁紹。
次に、その袁紹の従姉妹の袁術。
袁術の客将、孫策。
最近、義勇軍として名を上げてきた劉備。
それに、普通の公孫賛。
涼州の馬騰の娘、馬超。
そして最後に、一刀の復讐の対象、曹操。
この者たちである。
「………」
曹操の旗を無言で見つめる一刀。
その目には怒りの炎が灯っていた。
「………一刀?」
そんな一刀に声をかける恋。
「ん?なに、恋?」
一刀はすぐにいつもどおりの顔になる。
「………なんでもない」
フルフルと首を振りながら言う恋。
しかし、その目には疑問が浮かんでいた。
「(………一刀、なんか変だった)」
という疑問。
「(ふう、冷静にならなきゃ)」
恋がそんなことを思っていると知らない、一刀は、落ち着きを取り戻していた。
そのとき一人の将が前に出てくる。
その将の名は関羽。正史では軍神と呼ばれていた、将である。
「華雄よ!そんな場所でなにを縮こまってる!猛将華雄とはそんなものか!我らが怖くて出て来れないのか臆病者め。それで猛将とは笑わしてくれる!!」
「何だと!あいつら、この私を臆病者呼ばわりだと!!ふざけおって!我慢ならん。私は出るぞ!」
挑発されキレる華雄。
「ちょいまちぃや華雄!あんなのあからさまな挑発やないか!」
宥める張遼。
「張遼!邪魔するな!」
「一刀!あんたも手伝い!」
うなずく一刀。
「華雄さん。少し落ち着いてください。」
「なんだと!あいつらは私の武を馬鹿にし、そして臆病者といったのだぞ!!」
「よく考えてください。あなたは臆病者ではありません。むしろ、向こうが臆病者なのですよ。」
その言葉で華雄は少し落ち着く。
「いいですか?相手はあんなにも数がいるのにあなたを挑発した。何故だと思いますか?」
「??」
分からないといった華雄。
「それはですね、相手がこの関を抜けられないからですよ」
「どういうことだ?」
「要するに、あなたを挑発して、この関を開けさしてその隙に此処を抜けようとしているのですから、あなたが出なければ、月様に危険は及びません。ですから、月様のためにも、今は耐えてください。」
そういうと、
「月様のためならば仕方ないな」
と意外と早く納得したのだった。
「ですが、代わりといっては何ですが、今から私が言うことをあいつらに言ってみてください。」
コソコソと一刀は華雄に耳打ちをする。
そして、その言葉を聴くと、
「なんて、屈辱なんだ。私が言われたらは絶対にキレるぞ」
といっていた。
そして
華雄が城壁の上に立ち言う。
「はっはっはっはっは!面白いことを言ってくれるな、男に腰ばっかり振っている売女共が!!!!
おい、聞いているのか!大陸一の売女、関羽よ!!!そして、袁術ごときの客将をしている孫策よ!
孫呉も落ちたものだな!!今の孫呉は売女どもの集まりか!!屑共が!!」
そう言って華雄は下がる。
それを聞いていた董卓軍は、
「「「「すごっ!!」」」」
といっていた。
そして、連合軍はというと…
曹操~
「いってくれるわね…」
静かに怒っていた。
劉備~
「落ち着いて!愛紗ちゃん!」
「しかし、桃香さま!」
必死だった。
孫策~
「あの女…」
「雪蓮落ち着きなさい」
「あいつ、調子に乗りおって!!」
「みなさ~ん、落ち着いてくださ~い」
どの諸侯よりも一番怒っていた。
「どうでした、華雄さん?」
そういうと華雄は…
「うむ、すっきりしたぞ!」
と満面の笑みを浮かべて言った。
それを見た一刀は、
「(可愛い…)」
と思っていた。
「ふう、では気をとりなおして、もう一度作戦を話します」
一刀が切り出す。
「とりあえず、篭城です。この関で相手の数を減らすのが、目的です。いいですか華雄さん?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「とりあえず、相手に恐怖を植え付けましょう」
「どうするのだ?」
華雄が聞く。
すると一刀はニヤッと笑って、
「私に任せてください」
と言った。
「それでは、行ってきます」
「おう、頼んだで!」
「了解しました」
「はっ!」
そう言って、一刀は、城壁から跳んだ。
トンッ
「なんだ!!」
そう叫ぶ兵士の前には一刀がいた。
そして一刀は、
「死ね…」
そう言って一刀は、兵士の頭を掴み、
パンッ!
兵士の頭を砕く。
それを見ていた兵士は、
「「「「「なっ!!」」」」」
声を上げた。
そして一刀は、惨殺を始める。
「恐怖を教えてあげましょう」
グチャ!
パンッ!
ビチャ!
「うわ~!」
「助けてくれ~!」
「化け物だ~!」
「あんな死に方はいやだ~!」
兵士はどんどん逃げていく。
「おやおや、どうしたんですか?もっと遊びましょうよ」
そう言って一刀は惨殺を続ける。
そんな一刀の前に五人の影が立ちはだかる。
その相手は、
関羽、張飛、趙雲、孫策、黄蓋である。
「なんのようですか?あ、もしかして遊んでくれるんですか!」
すると、
「ふざけるな!」
「ゆるさないのだ!」
「少々、ふざけすぎですな」
「ふざけないでよね…」
「少しばかり、やりすぎじゃな」
将たちは口々に言う。
そして、
「はあぁー!」
関羽がくる。
「はぁ…」
ガキンッ!
「「「「「なっ!」」」」」
将が驚きの声を上げる。
それもそのはず、なぜなら一刀の体に関羽の武器が当たったと思ったら、関羽の武器が砕けたからである。
「はぁ…つまらないですね」
「貴様…何者だ?」
関羽が聞く。
「私ですか?私は、ただの復讐者ですよ」
続く~
あとがき
こんにちは、Lisaです。
どうだったでしょうか?
相変わらず、戦闘シーンが難しいです。
そんなわけで、一刀君に武器が効かない理由を話します。
見たくない人は戻ってください。
理由は、氣です。
一刀君は一度死んだことにより、氣の量に限界がありません。
なので、高密度の氣により、体がコーティングされています。
イメージは、とある魔○の禁書目録に出てくる一○通行みたいな感じです。反射みたいなのもできます。
それでは、また次の話で。
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一刀君が強いです。
駄文ですがよろしくお願いします。