No.364055

グリカジSS2

園寺 司さん

グリザイアの果実SS2つ目です。気ままに見て下さい……マジでっ!

グリザイアの果実
SS

2012-01-16 01:14:02 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1455   閲覧ユーザー数:1440

 

 

 

 

ん? ……アイツは何をしてるんだ?

蒔菜「ふーんふふふ~ん♪ ふーんふふふ~ん♪」

…………。

雄二「蒔菜、何をしてるんだ?」

蒔菜「お、パパだったのよさ!?」

雄二「……」

この慌てぶりは、また何か企んでいたな……。

雄二「みちるの持ち物に盗聴器でもつけているのか?」

蒔菜「な、なんでわかったのよさ!」

雄二「……ふむ。それで、何を盗聴する気なのだ?

どうせまたみちるの宇宙人説などであろうが。

蒔菜「チルチルってば、実は宇宙人の諜報員だったのよさ!!」

雄二「ほう。なぜそう思った蒔菜よ」

蒔菜「この前、チルチルってば一人でこんな事をしてたのよさ……」

 

 

2日前――――。

 

 

みちる「うぅ……うがぁああああああっ……があぁ……」

ビクビク(痙攣)。

みちる「ぐがががががッ………ガガガがッ!」

ビクビクビク(全身痙攣)

みちる「う、ぎゃあああああああああああああああああッ!」

ビクビクビクゥッ!?

 

蒔菜「――という事があったのよさ!」

雄二「……なるほど」

蒔菜「きっとチルチルは異星人と交信していたのよさ!」

確かにみちるならば、そうしていたとしてもおかしくはない。

なにせ自称UT(嘘ツンデレ)。

雄二「奴ならば確かに電波の一つや二つ軽いものだろうな」

蒔菜「だから、それを確かめる為に仕掛けているのよさ!」

雄二「蒔菜よ、それはこう使うんだ」

口で説明し見本を見せ、そして実践させる。

蒔菜「なるほどなるほど……」

やはり蒔菜は記憶力が常人とは段違いだ。

雄二「ふむ、また一つお前は賢くなったぞ!」

蒔菜「サーイエッサー!」

雄二「もう一度やってみろ、蒔菜」

ガサガサ、ゴソゴソ……

蒔菜「サーイエッサー!」

雄二「よし、完璧だな新兵!」

蒔菜「カンペキなのよさ! であります」

敬礼も、中々様になってきているな……。

雄二「よし、それでは一ニ:○○より、作戦を開始する!」

蒔菜「了解であります!」

俺と蒔菜は敬礼を交わした。

 

――数十分後。

 

蒔菜「あ、チルチルが来たのよさ!」

雄二「では予定通り、松島みちる調査開始!」

俺と蒔菜は壁から様子を窺う。

みちる「…………」

通常通りだな……。

いやしかし油断は出来ない。

監視に於いては一瞬の油断こそが禁物なのである。

蒔菜「チルチルってば、中々交信しないのよさ……」

雄二「蒔菜、監視は長期戦だ。一瞬足りとも気を抜くな!」

蒔菜「イエッサー!」

その時。

ゴツン!

蒔菜が敬礼しようとして、肘が壁に当たってしまった。

みちる「え……っ!?」

みちる「…………(キョロキョロ)」

みちる「気のせいね、多分……」

蒔菜「ふぅ……」

雄二「監視対象に刺激を与えるの禁物だぞ?」

蒔菜「ごめんなのよさ……」

雄二「みちるのような間抜けでなければ、

   俺達は今頃蜂の巣だったぞ……」

良かった、アホで。

雄二「…………」

蒔菜「…………」

みちる「(キョロキョロ)」

雄二「なぜあんなに周囲の様子を窺う……?」

蒔菜「きっと交信場所を探しているのよさ!」

あれほど挙動不審だとその説もありうるな。

蒔菜「チルチルなのに……意外と用心深いのよさ……」

雄二「奴が本当にスパイだとすれば、

   アホの振りをしている可能性もある」

蒔菜「……!? 確かになのよさ!」

……引き続き、監視続行。

しかしみちるの奴、なぜあそこまで不審な動きをするのだ。

蒔菜「うぅ……焦れったいのよさ……」

雄二「これが監視なのだぞ、蒔菜よ」

蒔菜「確かに難しいのよさ……」

みちる宇宙人説はともかく、あの警戒ぶりは確かに気になるな。

蒔菜「……あっ!」

雄二「どうした蒔菜!」

蒔菜「チルチル、今口の中に何か入れたのよさ!」

確かに凄い勢いで水流し込んでいるが……。

蒔菜「アレもきっと交信に関わる薬なのよさ……」

雄二「錠剤だったのか?」

蒔菜「薬っぽかったのよさ」

蒔菜「きっと時間酔いしない為の薬なのよ!」

時間酔い防止の薬?

それは交信にはいらないだろう。

雄二「もしかすると奴は……」

 

蒔菜「待てぇーーーチルチルぅぅっ!」

みちる「え……」

蒔菜の体当たり。

みちる「うがぁ……ッ!」

鳩尾へ命中。

みちる「…………っ」

雄二「以前教えた事をちゃんと憶えていたのか蒔菜……」

蒔菜「チルチルさぁ大人しくゲロるのよさ!」

みちる「………………」

昏倒していた。

蒔菜「もう意識だけが向うに行ってしまったのよさ……」

蒔菜「一歩遅かったのよさ……」

みちる「ぷはぁっ!?」

みちる「ちょ、マキナ!? 何すんのよぉ!」

蒔菜「さぁ大人しく吐きやがれなのよさ!」

みちる「ちょ、そんな振るなぁ! く、首絞まってるつーのぉ!?」

蒔菜「どんな情報を流していたのよさ!」

みちる「(ガクガクッ)」

雄二「蒔菜よ、吐かせる時は適度に痛めつけるのがポイントだぞ」

みちる「ちょ、アンタも止めなさ――」

蒔菜「あ……」

雄二「……」

再び昏倒してしまった。

 

蒔菜「散る散るになってしまったのよさ」

雄二「それがユーモアという物なのか蒔菜よ……」

 

 

 

 


 
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