◆真・恋姫†無双~愛雛恋華伝~
42:【動乱之階】 食事は楽しく賑やかに
さてどうするか。一刀は、今更ながら悩んだ。
此処は漢朝の中枢、洛陽である。その王城にある厨房となれば、普段から豪勢なものを作っているに違いない。
となれば、豪華さでは太刀打ちなど出来ない。彼自身、華美な細工など考えたこともないからだ。
ゆえに、物珍しさで勝負をすることにする。
彼が持つ"天の知識"は、その点で大いに利点となる。
三国志の時代にはおそらくないであろう料理を考えればいいのだ。
もっとも、それに溺れると足元をすくわれてしまう。
実際に、これまで色々とすくわれたこともあるのだ。その経験を無駄にはしない。
曹操の、期待という名の無茶振りに応えるべく。一刀はいろいろな意味で気を引き締めた。
・ワイン仕立てのローストビーフ。
なんと葡萄酒があった。さすが洛陽、貴重なものがゴロゴロしてるぜ、とばかりに早速使用。
牛肉に串を突き刺し、味を染み込ませる穴を開ける。葡萄酒をまんべんなく回しがけして、そのまましばらく放置。
汁気をふき取ってから、ニンニクと塩をかけ、油で焼く。
ニンニクが焦げないように気をつけながら、肉全体を程よく焼き上げる。
焼き上げた肉の熱を冷まし、食べやすい大きさに切り。
すりおろしたタマネギ、酢、蜂蜜少々を混ぜ合わせたソースをかけて完成。
盛大に葡萄酒を使ってのける一刀に他の料理人は目をむいていたが、出来上がったものを口にして皆黙り込んだ。
・スパイシーなサイコロステーキ ガーリック仕立て。
胡椒があってまた驚く一刀。承諾を得た上で、躊躇いなく使用する。
厚めな肉を一口大に切り、すりおろしたタマネギにからませてからしばらく放置。
その後、薄切りにしたニンニクと一緒に肉を焼き、程よいところで塩、胡椒。
肉を皿に移し、再びすりおろしたタマネギと、醤、酒を加えて煮立てソースを作る。
お肉にソースをかけて、出来上がり。
ただ焼くだけでも、胡椒があるとないとじゃ大違いである。少なくともそう信じている一刀であった。
さすが漢朝の中心部。その中核たる王城の厨房ともなれば、抱えている食材も多種多様だぜ。
そんなことをいいながら、一刀は嬉々として鍋を振るっていた。
とはいえ、この日は料理を用意するまでの制限時間がある。
なにか物珍しいものを、といわれても、咄嗟に思いつく料理には限りがあった。
でも、一品モノ以外、量重視の方でもなにか珍奇なものが欲しい。どうしようか。
「"普通"に毛が生えた程度のものしか絶対作らないけどな」
さすがは"現代人"。王朝の中枢であろうと地位やら肩書きやらを重要視しない、畏怖の念など何処へやらといった言動である。ここまで来るといっそ清々しい。
だがそれも当人のみで。彼が時折漏らす、不敬とも取れる言葉に、周囲の料理人たちは内心ビクビクしていた。
もちろん、それを一刀は知る由もない。
「懐いたな」
「懐きましたなぁ」
「胃袋から懐柔さすのは確実やな」
華雄は淡々と、陳宮はやや面白くなさげに、張遼はとても面白そうに、目の前の光景を評してみせる。
呂扶と同じように、呂布もまた、一刀に懐いた。
洛陽に詰めている、近衛軍の上層部。誰もが認めるお偉方ばかりが一同に介し、夕食会が開かれた。
そこで出された料理の、普段とは少し異なる味付けに呂布は気付く。
一刀曰く、
「シェフを呼べとばかりに連れ出されたら、知らない間に真名を許されていた」。
いつの間にそこまで仲良くなったのか、まるで姉の如く振舞う呂扶に連れられ、一刀の前に立つ呂布。
第一声、恋と呼べ、と。
いってしまえば同じ人間である。本人同士、なにか相通じるものを感じたのかもしれない。
呂布は、呂扶に懐いた。
一刀に対しても、呂扶が慕うのだから悪い人ではないに違いない。
おいしいものを作ってくれるし、気を許すのにも抵抗はない。
彼女の頭の中で、そんな連想がチキチキ働いたかどうかは分からない。
いずれにせよ、一部が予想していた通り、呂布は胃袋から責められ陥落、と相成ったわけだ。
陥落せしめた一刀当人は、なにがなんだか分からない。
混乱しつつ呂扶の方を見れば、もう用は済んだとばかりに、彼女は空になった皿を突き出す。
「一刀。おかわり」
次いで呂布に目をやれば、姉貴分に従うかのように、彼女もまた空の皿を突き出す。
「恋も、おかわり」
おいしいものが食べたい、という、純粋な気持ち。あまりにまっすぐなその視線。
思わず愛でたくなる、ただでさえ強力な目力(めぢから)。それが倍となっては、一刀に抵抗する術などあるはずもなく。
厨房との間をひっきりなしに往復し、しばらくの間は、呂扶と呂布、恋姉妹専属の給仕役となって奮闘したのだった。
その様子を見る他の面々は、ひたすら朗らかな表情を浮かべていたという。
一刀はあれこれ料理を用意してはみたものの、結局、彼自身が手掛けた料理は、各人に皿が回される一点もののみ。
手が回らなかったというのもあるが、量を作れてなおかつ珍しい料理というのを思いつけなかったのだ。
そういうわけで、いくつかの一品料理を除けば、出されたものは普段と変わらない"いつもの"料理になっている。
だがそこはそれ、"天の知識"を料理限定に発揮させる一刀である。
既にある料理に、新しくひと味ふた味追加するよう指示を出し、味に変化や深みを与えていた。
ほんの少し濃い目にしてみるだとか、塩や胡椒をひと摘み加えるだとか、香りつけに酒を垂らすだとか。
彼にしてみれば、ほんの些細なひと手間ふた手間でしかない。
しかしこの三国志の時代、その手間がどれだけかけられているかが、いわゆる高級料理として見なされる基準のひとつであった。
そういった意味で、一刀が手掛けた料理は、洛陽の実質的な権力者たちに出す基準値を超えているといっていい。
事実、見た限りでは代わり映えのしない料理たちが、口にしてみると、やや違った味が口の中に広がる。
それが十分に美味といっていい内容ならば、文句をつけるいわれなどない。
箸の進む速さが、それを如実に物語っている。
量よりも質、もっといえば目新しさ。考え方がそこに特化している人物もいる。
一刀を厨房へ無理矢理押し込んだ、曹操である。
彼女はローストビーフを口にし、聞いたことのない調理法に目を丸くしていた。
「まさか葡萄酒とは思わなかったわ」
存在は知っていた。しかしそれも、風変わりな酒の一種としてである。
そんな葡萄酒を調味料のひとつとして使い、風味をつけるなど考えたこともなかった。
はじめこそ、中心部分がまだ赤いままの牛肉を見て、抵抗を覚えた。
だが、初めて見る形や微かに匂う果実に対する興味と、一刀が作った料理に対する無意識な信頼が、それを薄めていく。
ひと口目で、驚嘆し。
ふた口目で、感心する。
さん口目で、その中身を見極めんと頭を働かせ。
その次には、中身を再確認し改めて吟味を始める。
そんなことを繰り返している内、曹操の手元にあった皿はいつの間にか空になる。
「……もうひと皿、もらえないかしら」
どうやら気に入ったらしい。
このとき彼女は、西部からの葡萄酒取り寄せを決めたという。
董卓は、サイコロステーキにご執心だった。
「へう~~~~~、おいしいよ詠ちゃん~~~~~」
実に幸せそうな笑みを浮かべる。正にとろけそうな、という表情だ。
彼女は、体格は小柄ではあるものの、決して小食というわけではない。
ただ、口が小さいがために、食べるのに時間が掛かるだけなのだ。
そんな彼女にとって、ひと口で食べられる、というのはこの上ない利点であった。
おかげで、まごつくことなく、味わって食べることに時間をかけられる。
味もさることながら、出された料理の形によって食べ方も変わるということを知り、ご満悦な董卓であった。
幸せそうな親友の姿を見て、賈駆は、我がことの様に感じ相好を崩す。
そんな彼女の背後に、給仕に回る一刀が忍び寄り。
他には聞こえないような声で、悪魔の囁きを吹き込んだ。
「自分のステーキを掴み、董卓さんに、あーん、と、差し出してごらん?」
物凄い勢いで振り向く賈駆。
だが時既に遅く。焦りに顔を赤くした彼女の席から、彼は歩み去っていた。
くっ、あの男。
と、悪態をつき、顔は赤くさせたまま、遠ざかる一刀の背を睨む。
だが頭の中では、自分が董卓に対し、あーん、をしているところが浮き上がっていた。
ちょっと待ってそんな恥ずかしいことでもボクが月に直接食べさせてあげるなんて
あぁボクの箸が月の口元にちょっと待ってそんなことしたらボクと
「ゆ、月」
「? どうしたの詠ちゃん」
手にした箸を震わせながら、賈駆は、親友に声をかけた。
その後どうなったかは、割愛させていただこう。
呂扶呂布姉妹には負けるものの、呆れるほどの健啖家ぶりを見せる者がひとりいる。
曹操の臣、夏侯惇である。
食べる。物凄い勢いで食べる。そして手元の料理がなくなれば一刀を呼びつけ、おかわりを要求する。
「北郷、はやく次を持って来い」
彼女らが遼西に訪れた際も、夏侯惇はよく食べた。
呂扶とはまた違った大食漢ぶりに、見ていて感心するやら呆れるやら。
そう、呂扶とは違うのだ。
思わず次々に料理を勧めたくなる呂扶と違い、尊大さなのか、粗野さとでもいえばいいのか、なにか引っかかるものがある。
反発したくなるというか、そのくらいで止めておけといいたくなる雰囲気を彼女は醸し出す。
一刀は躊躇わず、それを口にする。少しばかり変化球な言い回しで。
「おいしそうにたくさん食べてくれるのは、料理人としてとても嬉しいです。
でも、夏侯惇さん。ちょっと考えてみてください。
自ら仕える主と席を同じくした食事の場。そこで臣下が取る言動や態度は、そのまま主に対する評判につながります。
たかが料理人に対してあぁだこうだ声高に注文をつけている姿は、あまり見栄えのいいものではありません。
知った顔なんだから細かいことをいうな、と思われるかもしれませんが、回りの方々はそういった事情も分かりませんし。
となると、料理人一人にガーガーいっているあいつは何処の者だ? なんて風に見られちゃいます。
茶がないぞ酒がないぞ料理がないぞ早く持って来い、なんて余裕のないことを臣下がいっていると、その主も余裕がない人物なんだろうなぁとか見られかねません。
器の大きな主に仕えているのだぞ、でな感じで余裕しゃくしゃくに構えていれば、おぉさすがあの人に仕えているだけあって臣下もまた大物だみたいに思われたりなんだったり」
流れるような言葉回しをもって、一刀は、夏侯惇を言い包めていく。
なにか思うところがあったのか。もしくは憑き物でも落とされたのか。
その後、彼女の食べる勢いが少し落ち、大人しくなったたとかどうとか。
「なぁ北郷。料理人とかそういうことではなく、本気で我らのところに来んか?」
料理を差し出す一刀に、労わる気持ちも込め酒を差し出しつつ。
そんなことをいうのは夏侯淵である。
「姉者さえ丸め込むその口八丁は、政務やらなにやらでいろいろ役立ってくれそうだ」
「いやいやいや、なにいってるんですか夏侯淵さん」
「秋蘭、でいいぞ。華琳様からも真名を許されているのだろう? ならば私も預けるにやぶさかじゃない」
「は? いやいやちょっと、本気でなにいってるんですかたかが料理人に」
「幽州の商いが活性している要因のひとつが、お前だと聞いている。
商人の謙遜はよくあることだが、それも過ぎれば相手の気を悪くするぞ」
ものすごい勢いで首を振り、買い被りだと謙遜してみせる一刀だったが。
夏侯淵は、彼のそんな素振りを一顧だにせず話を進めていく。
「とはいっても、お前の周りがそう簡単に許すとは思ってはいない。
割と本気でその気になっていることだけ、分かってくれればいいさ」
「……正直なところ、俺の周りにいる人って信じられないくらい豪華ですよね」
「確かにな。無理にでも引き入れたいところだが、そんなことをすればこちらが痛手を受けそうだ」
冗談交じりに彼女はいうが、それは十分にあり得る話だ。
洛陽まで同行している呂扶は当然のこと。関雨の耳にも届けば、偃月刀片手に幽州から飛んで来るかもしれない。物凄い笑顔で。
「……なんだか、今、えらく怖い想像が」
「愛されていて、結構なことだな」
自分の身体を抱えるように手を回し、身震いをしてみせる一刀。
不意に想像してしまったものから逃げるように、彼は受け取った酒を飲み干してみせる。
そんな彼を見て、夏侯淵は楽しそうに、くっくっ、と笑みを漏らす。
「ほら、鳳灯がこちらを睨んでるぞ。速く行ってやれ」
彼女が指を差す方に目を向ければ、なるほど、鳳灯と一刀の視線が合った。
やや上目遣いな目。睨みつけてはいないものの、気にはなるといったところだろうか。
夏侯淵にいわれる通りに、彼はその場を離れようとして。
少しだけ足を止める。
「……真名ですけど、本当にいいんですか?」
「私がいいといっているんだ。しつこい奴だなお前も」
さっさと行け、と、夏侯淵は手を振り、一刀を追いやった。
なにはともあれ、酒である。
張遼は騒がしく、酒の美味さと呑める喜びを身体いっぱいで表してみせる。
対して華雄は、静かに、静かに、だがその表情に笑みを浮かべながら呑む量を重ねていく。
「食い物が美味いと、酒もまた美味くなるちゅうもんやな」
「あぁ、まったくだ」
ふたりともに、かなりの量を飲んでいる。呑み方は対極にあっても、傍目にはあまり酔っている様には見えない。
そんなところに、新しい料理を運んでいた一刀が通りがかり。張遼は、彼を捕まえ絡みだした。
「なー北郷ー、アレないんかー、アレ」
「アレ、ってなんです?」
「ほれ、遼西で譲ってくれた日本酒や」
「あれは譲ったんじゃない、あんたが無理矢理奪っていっただけでしょうが」
「なんやのー。えぇやん、金はちゃんと払ったし。また作ればえぇやんか」
その言葉に、一刀がキレる。
「あれだけ作るのに、どんだけ苦労したと思ってんだこのサラシ女が。あぁ?」
キレは彼は、言葉遣いも荒々しく、それでいて平時以上に口の回りが滑らかになる。
曰く、
武将が少しずつ鍛錬を積み己の実力を高めていくように、料理の作り方酒の仕込み方も積み重ねの成果なんだ。
俺が仕込んだあの日本酒も、試行錯誤を繰り返してやっと形にしたもの。
作ると簡単にいっても、武将が毎日毎日自分の武器を磨き丹念に手入れをし続けるのと同等以上の手間隙が必要になる。
「あんたのいったことはな、武将でいうなら、愛用する得物を粗末に扱った挙げ句に壊されて、金を払えば文句はないだろ、といわれてるのと同じなんだよ」
相手は洛陽有数の武将? 知ったことか。
ふざけんじゃねぇぞちくしょうが、平民舐めんな。
いうことすべてを吐き出したのか、隠そうともしていなかった不機嫌な顔が一転、気持ち悪いくらいの笑顔になり。
目の当たりにした張遼、それに華雄まで、思わずたじろいだ。
「そうですね、もう張遼さんには売りません。
うん、決めた。そう決めたのでご了承ください。
あ、華雄さんは、お望みでしたらお売りしますよ。いつでもおっしゃってください」
それじゃあ俺はこれで、と、一礼し。一刀はその場を離れようとする。
「や、ちょ、待ちーや堪忍やで」
言葉の意味を理解した張遼は、一刀にすがりつくようにして引きとめようとする。
彼女は、仮にも武将である。有する力、胆力は、そこらの男では対抗できるようなものではない。
つまりは、一刀程度では振りほどくことなど出来ないということで。
引き止められた勢いに負け、張遼諸共ふたりして倒れこんだ。
それでもどうにか逃れようと、一刀は、抱きついた張遼を引き剥がそうとする。
だが、振りほどくことも出来ず。はーなーせー、と、ジリジリ這いずるくらいが関の山だった。
実質はどうあれ、その姿は、酔っ払い同士が絡み合っているようにしか見えない。
「……おい北郷、お前も酔ってないか?」
「酔ってない。酔ってませんー」
華雄の言葉に、すぐさま返してみせる一刀だったが。
口にしたのは、明らかに酔った人間しかいわないであろうもの。
実のところ一刀は、先の夏侯淵だけではなく、料理を出すべく歩き回ってい先々で酒を振舞われていた。
立場はただの平民。無為に断ることも出来ず、勧められるままに呑み続けていたために、地味に酔いが回っている。
いつの間にか、酔っ払い同士による実りのない口論が始まった。
助けを求めて、華雄は周囲を見回したが。
呂扶は、鳳灯を抱え込むようにして共に料理に挑んでおり。
呂布もまた同様に、この上なく幸せそうな陳宮を抱え込み、黙々と食事を進めている。
華祐はこのとき、助っ人として厨房に引っ込んでいたため姿がない。
華雄はひとり、溜め息を吐く。
世界は違っても、彼女の立ち位置は苦労人になってしまうようだ。
一刀と張遼が絡み合っている他方で。
この場に集まった面々では、実質上は最上位といっていい張譲。
絶望的なほどに男女比の偏った中で、静かに、出された料理と酒を味わっていた。
「ふむ。もう少し食べてみたい、と思わせるのが曲者だな」
自分の前に置かれた料理をすべて平らげ、満足そうに息をつく。
今食べたものの味を反芻するかのように、張譲はゆったりと目を閉じた。
かと思いきや。
「……典韋くん。私にも、おかわりをもらえないかね」
通りがかった典韋に声をかける。
随分と、気に入ったようだった。
・あとがき
なぜか料理オンリーな回になってしまった。
槇村です。御機嫌如何。
井波律子『酒池肉林 中国の贅沢三昧』(講談社現代新書 1993年)を読む。
面白かった。
面白かったのだが、
"貴族たちは贅沢の髄を凝らし、膨大な種類の料理を用意させてもひと口ふた口食べて残りはすべて捨ててしまう"
って、具体的になにを食ったのか教えてくれよ。
そんなことを思った槇村です。
でも本当に、三国志当時の王宮料理って、どんなものだったんだろう。
恋姫ワールド的な考え方なら、単純に満漢全席みたいなのを想像しておけばいいのだろうか。
時代は全然違うけど。
ちなみに作中で使っている、葡萄酒。
これ、前漢の時代には伝来していたらしいです。『四民月令』に書いてあった。
(崔寔・渡辺武 訳注『四民月令 漢代の歳時と農事』東洋文庫 1987年)
違う本だったかもしれないけど。
胡椒とか唐辛子など、食材の時代背景については極力、現実寄りに書いていこうとしています。
唐辛子なんかは、出すか出さないか悩んだけれど実はゲームに登場してました、っていう例ですな。
ゲーム内に出てきた料理やその食材なんかは原作準拠、という感じで。
五行思想とかも、未だよく分からないんですよ。
いろいろ本を読んだりしているのですが、槇村の頭がヘッポコなこともあって理解が追いつかない。
この辺りはもう開き直ろう。
書いているうちに気になったらその都度調べることにして、基本はスルー、というスタンスにした。
それにしても、設定作りのためのネタ本探しが楽しくて仕方ありません。
宮崎市定『アジア史概説』(中公文庫 1987年)とか非常に面白い。
さて。
今回書きたかったのは、恋シスターズのコンビ結成と、太平要術の書の行方について。
だったのですが。
書いているうちになぜか食事シーンが長くなってしまい、後者は次回に持ち越すことにした。
どうしてこうなった。
最後に。
41話に王冠がついててびっくりしました。ビバ二回目。
……正直、どこに反応してもらえたのか分からねぇ。
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シリアス? なにそれ。
槇村です。御機嫌如何。
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