No.346211

真・小姫†無双 #38

一郎太さん

という訳で、伏線回収。
頑張れ〇ちゃん!
どぞ。

2011-12-11 20:02:03 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:6952   閲覧ユーザー数:5103

 

 

【CAUTION!】

 

 

この作品を読むかどうかは自己責任です。

 

気分を害しようと、それは自己責任です。

 

お金がないのも自己責任です。

 

彼女がいないのも自己責任です。

 

それでもいいという方は、

 

『( ´⊿`)y-~~』

 

と一服してからコメントしてください。

 

ただし色々と否定的な※はなし。

 

作者の心が痛むから。

 

ではまた後書きにて。

 

 

 

 

 

 

 

#38

 

 

「―――という訳で、恒例のクジ引きを行なう」

 

俺の言葉に、軍議の間に集まった面々が注目する。

 

「………何が『という訳で』なの?まだ何も聞いてないんだけど」

「お前か。これだから新人は……」

 

ちょっとどういう意味よ、それ!などと騒ぎたてる雪蓮は放置して、俺は説明を開始した。

 

「河北一帯を曹操が手に入れた事は聞いていると思う。それ自体は別にいいんだが、その後の事を考えるとちょっとな」

「何が問題なのだ?」

 

字面だけだと鈴々みたいだが、この発言は華雄だ。おい、鈴々のポジションを取るんじゃねぇよ、この露出狂。

 

「ろしゅっ――――――」

「ぷぷぷ、露出狂だって」

「お前も大して変わんねーだろ、ハミ乳女」

「ハミっ!?」

 

精神年齢が低いな、こいつらも。

 

「曹操の性格を考えると、どうせ南下してくるだろ?だからそうなる前に、来たるべき時に備えて西の憂いを断っておこうと思ってな。………って、亞莎が言ってました」

「言ってないですよぉっ!?」

「その慌てっぷりが可愛いなぁ、亞莎。俺が(ろり)(こん)じゃなかったら求婚してるところだ」

「ひゃぁっ!きゅきゅきゅ求婚んんっ!?」

 

真っ赤になった顔を隠す亞莎は、とてもからかいがいがあります。

 

「なぁ、愛紗。あれってフラれとるて気づいとるんか?」

「言ってやるな。純粋なのさ」

 

そこの百合女、うるさい。

 

 

 

 

 

 

「そんな訳だから、益州を落としてこようと思ってな」

「はいはい、あたし行きたーいっ!」

「黙れ、この無下着(のーぱん)女」

「ちゃ、ちゃんと履いてるわよっ!!」

 

人の話を聞かない雪蓮を適当にあしらいつつ、黒板を準備する。

 

「遠征組は全部で3人な」

 

現在残ってる面子は、総勢11人。霞・華雄・恋・ねね・愛紗・雪蓮・祭・亞莎・明命・シャオ、そして俺だ。え、美羽と七乃は?アイツらはいま養蜂場の経営で忙しいから除外だ。それに、恋とねね、明命も動物園兼幼稚園の方が忙しいのでなし。シャオは相変わらず適当に遊び歩いているので、彼女もなし。よって、7本の縦線を準備し、うち3本の下に当たりの印を書いた。横線はなしだ。

 

「あたしの勘は当たるわよ。絶対に引いてやるから」

「久しぶりの戦場だからな。お前にやる訳にはいかない…私はこれだ」

「ふむ、儂は真ん中を選ぶとするか」

「ウチは端のコレにするで」

「では、私はこっちを」

「亞莎が先に選んでいいぞ」

「はい…じゃぁ、右で」

「残りが俺だな」

 

さて、それぞれ選び終えたわけだが。

 

 

 

 

 

 

霞  一刀 雪蓮  祭  亞莎 愛紗 華雄

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|  |  |  |  |  |  |

      〇  〇        〇

 

こんな感じ。

 

「じゃぁ、やってくぞ―――」

 

俺は華雄の選んだ線の上端に黒炭を当て、そのまま真っ直ぐ下に線を引いた。

 

「―――1人目は華雄だ」

「ちょ、待ちぃ!横線引いてないやん!?」

 

スパァンと小気味のいい音が俺の後頭部から鳴った。

 

「いってぇな。いいんだよ。こんなどうでもいいクジ引きのシーンなんて誰も読みたかねーだろ」

「んな事言うても……」

「いいじゃない、霞。という訳で、残りはあたしと祭ね」

「ちょ!?………愛紗ぁ、ウチかて闘いたかったのに………」

「後で相手をしてやるから我慢しろ。それより、これは喜んだ方がいいかもしれんぞ」

「どゆ事?」

「一刀殿がこのままお笑い(ギャグ)も無しに話を進めるとは思えんからな」

「あー…」

 

コソコソとうるさい。というか、霞も納得するな。

 

 

 

 

 

 

「決まりだな。出発は明朝だ。必要なものに関してはこっちがやるから、安心しろ」

「そんなに早いの?………って事は、けっこう前から準備してたみたいね」

「そういう訳でもないがな」

 

嘘は言ってない。

 

「それじゃ祭、お酒でも買いに行きましょ」

「うむ。遠征ともなれば、結構な量が必要になろう。華雄も行くか?」

「………そうだな。私も行くとしよう。北郷様がおらんのでは、酒でも飲んで紛らわせるしかあるまい」

 

ナニをだよ?

 

「まぁ、いい。3人も適当に準備してきな」

 

俺の許可に、華雄たちは玉座の間を出ていった。

 

「―――で、何隠しとるん、一刀?」

 

途端に、霞が問いかけてくる。隠してるって何の話だ。

 

「それは何かをですよ、一刀殿」

「え…そうなんですか、一刀様?」

「愛紗まで疑ってかかるのかよ。お前らの所為で俺の亞莎が黒くなってしまうじゃないか」

「おおおお俺俺俺俺ののののののぉぉぉおおっ!?」

 

ぷすぷすと煙を吐き出す亞莎は放っておくとして。

 

「俺は何も隠してないぞ?言うべき事はすべて言った。そんなに俺が信じられないのか?」

「信じられん」

「ですね」

 

ちょ、こいつら女特有の連帯感出してきやがった。

 

 

 

 

 

 

翌朝。俺は街の入口で人を待っている。言わずもがな、華雄に雪蓮、そして祭だ。

 

「………ぐぬぬぬ」

 

背後で唸っている奴がいるが、それは放置しておこう。

 

「それにしたって、一刀も鬼やなぁ」

「そうか?」

 

隣に立つ霞が笑いながら言う。そうでもないと思うんだが。

 

「そうですよ。まさかこのような事をさせるとは思いもつきませんでした」

「それはどっちの話だ?雪蓮たちの事か?それとも…」

「どっちも、ですよ」

 

反対側では愛紗が呆れの溜息を吐いている。彼女の向こう側では、亞莎が困ったような顔で頷いていた。

 

「まぁ、彼女だって一介の武人なんだ。このくらい平気だろう」

「ふん!ぬぬぬぬぬぅ……」

「………お、来たようだ」

 

俺の言葉に、他の4人も俺の視線の先を見やる。

 

「おはよー、一刀」

「あぁ」

 

雪蓮の挨拶に軽く返す。と、華雄が俺の背後を見ながら口を開いた。

 

「なぁ、兵の姿が見当たらないのだが」

「そういえばそうじゃな」

 

祭も同調する。兵がいないって、そりゃそうだ。

 

「言ったじゃん。『遠征組は全部で3人』って」

『………………………』

 

ほら、隠し事も嘘もなかっただろ?

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「ちょっと、兵がいないってどういう事よ!?というか遠征にも荷物が必要でしょ!?」

「そうじゃぞ!糧食にしても天幕にしても、どうしろと言うのじゃ!」

 

雪蓮と祭が詰め寄るなか、華雄だけは何かを考え、まさかな、という表情で問いかける。

 

「北郷様よ……」

「なんだ?」

「………もしかして、そいつか?」

 

華雄が指差す先には、1人の少女。白い衣装に青い髪が映え、そのすべてを顔に被った蝶の仮面で台無しにしている。

 

「あぁ。先日食い逃げで捕まえたんだが、コイツに罰を与えようと思ってな」

「ぐんぬぬぬぬぬぅぅうっ!!」

 

少女は、これでもかという程の荷物を背負っていた。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

短いけど許してね!

って書こうと思ったら、本来こっちのSSは短いギャグで飛ばしてく予定だったと思い出したので、許さなくていいです。

 

ではまた次回。

バイバイ。

 

 


 
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