【CAUTION!】
この作品を読むかどうかは自己責任です。
気分を害しようと、それは自己責任です。
お金がないのも自己責任です。
彼女がいないのも自己責任です。
それでもいいという方は、
『( ´⊿`)y-~~』
と一服してからコメントしてください。
ただし色々と否定的な※はなし。
作者の心が痛むから。
ではまた後書きにて。
#38
「―――という訳で、恒例のクジ引きを行なう」
俺の言葉に、軍議の間に集まった面々が注目する。
「………何が『という訳で』なの?まだ何も聞いてないんだけど」
「お前か。これだから新人は……」
ちょっとどういう意味よ、それ!などと騒ぎたてる雪蓮は放置して、俺は説明を開始した。
「河北一帯を曹操が手に入れた事は聞いていると思う。それ自体は別にいいんだが、その後の事を考えるとちょっとな」
「何が問題なのだ?」
字面だけだと鈴々みたいだが、この発言は華雄だ。おい、鈴々のポジションを取るんじゃねぇよ、この露出狂。
「ろしゅっ――――――」
「ぷぷぷ、露出狂だって」
「お前も大して変わんねーだろ、ハミ乳女」
「ハミっ!?」
精神年齢が低いな、こいつらも。
「曹操の性格を考えると、どうせ南下してくるだろ?だからそうなる前に、来たるべき時に備えて西の憂いを断っておこうと思ってな。………って、亞莎が言ってました」
「言ってないですよぉっ!?」
「その慌てっぷりが可愛いなぁ、亞莎。俺が
「ひゃぁっ!きゅきゅきゅ求婚んんっ!?」
真っ赤になった顔を隠す亞莎は、とてもからかいがいがあります。
「なぁ、愛紗。あれってフラれとるて気づいとるんか?」
「言ってやるな。純粋なのさ」
そこの百合女、うるさい。
「そんな訳だから、益州を落としてこようと思ってな」
「はいはい、あたし行きたーいっ!」
「黙れ、この
「ちゃ、ちゃんと履いてるわよっ!!」
人の話を聞かない雪蓮を適当にあしらいつつ、黒板を準備する。
「遠征組は全部で3人な」
現在残ってる面子は、総勢11人。霞・華雄・恋・ねね・愛紗・雪蓮・祭・亞莎・明命・シャオ、そして俺だ。え、美羽と七乃は?アイツらはいま養蜂場の経営で忙しいから除外だ。それに、恋とねね、明命も動物園兼幼稚園の方が忙しいのでなし。シャオは相変わらず適当に遊び歩いているので、彼女もなし。よって、7本の縦線を準備し、うち3本の下に当たりの印を書いた。横線はなしだ。
「あたしの勘は当たるわよ。絶対に引いてやるから」
「久しぶりの戦場だからな。お前にやる訳にはいかない…私はこれだ」
「ふむ、儂は真ん中を選ぶとするか」
「ウチは端のコレにするで」
「では、私はこっちを」
「亞莎が先に選んでいいぞ」
「はい…じゃぁ、右で」
「残りが俺だな」
さて、それぞれ選び終えたわけだが。
霞 一刀 雪蓮 祭 亞莎 愛紗 華雄
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〇 〇 〇
こんな感じ。
「じゃぁ、やってくぞ―――」
俺は華雄の選んだ線の上端に黒炭を当て、そのまま真っ直ぐ下に線を引いた。
「―――1人目は華雄だ」
「ちょ、待ちぃ!横線引いてないやん!?」
スパァンと小気味のいい音が俺の後頭部から鳴った。
「いってぇな。いいんだよ。こんなどうでもいいクジ引きのシーンなんて誰も読みたかねーだろ」
「んな事言うても……」
「いいじゃない、霞。という訳で、残りはあたしと祭ね」
「ちょ!?………愛紗ぁ、ウチかて闘いたかったのに………」
「後で相手をしてやるから我慢しろ。それより、これは喜んだ方がいいかもしれんぞ」
「どゆ事?」
「一刀殿がこのまま
「あー…」
コソコソとうるさい。というか、霞も納得するな。
「決まりだな。出発は明朝だ。必要なものに関してはこっちがやるから、安心しろ」
「そんなに早いの?………って事は、けっこう前から準備してたみたいね」
「そういう訳でもないがな」
嘘は言ってない。
「それじゃ祭、お酒でも買いに行きましょ」
「うむ。遠征ともなれば、結構な量が必要になろう。華雄も行くか?」
「………そうだな。私も行くとしよう。北郷様がおらんのでは、酒でも飲んで紛らわせるしかあるまい」
ナニをだよ?
「まぁ、いい。3人も適当に準備してきな」
俺の許可に、華雄たちは玉座の間を出ていった。
「―――で、何隠しとるん、一刀?」
途端に、霞が問いかけてくる。隠してるって何の話だ。
「それは何かをですよ、一刀殿」
「え…そうなんですか、一刀様?」
「愛紗まで疑ってかかるのかよ。お前らの所為で俺の亞莎が黒くなってしまうじゃないか」
「おおおお俺俺俺俺ののののののぉぉぉおおっ!?」
ぷすぷすと煙を吐き出す亞莎は放っておくとして。
「俺は何も隠してないぞ?言うべき事はすべて言った。そんなに俺が信じられないのか?」
「信じられん」
「ですね」
ちょ、こいつら女特有の連帯感出してきやがった。
翌朝。俺は街の入口で人を待っている。言わずもがな、華雄に雪蓮、そして祭だ。
「………ぐぬぬぬ」
背後で唸っている奴がいるが、それは放置しておこう。
「それにしたって、一刀も鬼やなぁ」
「そうか?」
隣に立つ霞が笑いながら言う。そうでもないと思うんだが。
「そうですよ。まさかこのような事をさせるとは思いもつきませんでした」
「それはどっちの話だ?雪蓮たちの事か?それとも…」
「どっちも、ですよ」
反対側では愛紗が呆れの溜息を吐いている。彼女の向こう側では、亞莎が困ったような顔で頷いていた。
「まぁ、彼女だって一介の武人なんだ。このくらい平気だろう」
「ふん!ぬぬぬぬぬぅ……」
「………お、来たようだ」
俺の言葉に、他の4人も俺の視線の先を見やる。
「おはよー、一刀」
「あぁ」
雪蓮の挨拶に軽く返す。と、華雄が俺の背後を見ながら口を開いた。
「なぁ、兵の姿が見当たらないのだが」
「そういえばそうじゃな」
祭も同調する。兵がいないって、そりゃそうだ。
「言ったじゃん。『遠征組は全部で3人』って」
『………………………』
ほら、隠し事も嘘もなかっただろ?
おまけ
「ちょっと、兵がいないってどういう事よ!?というか遠征にも荷物が必要でしょ!?」
「そうじゃぞ!糧食にしても天幕にしても、どうしろと言うのじゃ!」
雪蓮と祭が詰め寄るなか、華雄だけは何かを考え、まさかな、という表情で問いかける。
「北郷様よ……」
「なんだ?」
「………もしかして、そいつか?」
華雄が指差す先には、1人の少女。白い衣装に青い髪が映え、そのすべてを顔に被った蝶の仮面で台無しにしている。
「あぁ。先日食い逃げで捕まえたんだが、コイツに罰を与えようと思ってな」
「ぐんぬぬぬぬぬぅぅうっ!!」
少女は、これでもかという程の荷物を背負っていた。
あとがき
短いけど許してね!
って書こうと思ったら、本来こっちのSSは短いギャグで飛ばしてく予定だったと思い出したので、許さなくていいです。
ではまた次回。
バイバイ。
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という訳で、伏線回収。
頑張れ〇ちゃん!
どぞ。