さて、時が過ぎるのは早いもので、一刀が降り立って一年の時が過ぎた。
そして一刀は・・・
「・・・!」
ヒュウと風切り音と共に矢が放たれた。
矢が刺さった相手は一匹のウサギ。
倒れこんだウサギに一刀は駆け寄り、トドメを刺した。
そしてウサギを抱えて、森の奥へと消えて行く・・・
このように立派なハンターへと成長していた。
ちなみに、何故武器が弓になっているのかというと、棍棒や石斧など、南蛮で使っている武器には剣が無く、そのような武器を一刀が使ってもあまり有効な一撃とはならないと言うのが理由であった。
と、言うわけで一刀はこの一年、体力作りと共に徹底的に弓の訓練をした。
生きる力を身につけるために。
そしていつのまにか、一刀の射撃の腕は南蛮でも五本の指に入るほどになっていた。
もっとも、トップはぶっちぎりでシャムであったが・・・
ちなみに、今の一刀の姿は腰ミノ一丁である。
フランチェスカの制服は、ここではすぐ汚れたり破れたりするので、一刀の家のモン〇ンに出てきそうなボックスにしまってある。
まさにジャングルの原住民。
一刀はすっかり南蛮の生活に馴染んでいたのだった・・・
その後も、密林の中でいくつかの獲物を狩り、それらを担いで帰る一刀。
しかし
「・・・・・・」
一刀の足が止まった。
獲物たちを地面に置き、耳を地面に当てる。
「・・・・・・」
そこから聞こえてくるのは足音。
それも美以たちではない、大量の人間の。
一刀はそのまま匍匐前進で、その足音の方へ向かっていった・・・
その先で一刀が見たのは緑色の服、鎧に身を包んだ兵士達の姿であった。
そして、彼らの持つ旗には・・・
(・・・蜀・・・狙いは・・・美以達か)
蜀がこの地に訪れると言う事は、おそらく南蛮平定に来たのだろうと考えた一刀。
一刀は気付かれないようそこから離れ、その後は全力疾走で美以達の所へ向かったのだった・・・
帰ってきた一刀はすぐ美以達に事の次第を伝えた。
「・・・蜀が来た」
美以は目をぱちくりさせて、
「蜀ってなんなのにゃ?」
逆に聞いてきた。
・・・まあ、南蛮にずっといて、外の世界の事にこれっぽっちも興味のない彼女たちにそれだけで分かれと言うのも無理な話だが・・・
「・・・南蛮以外の国だ。そこが攻めてきた」
簡潔に言う一刀。
「にゃ!?」
驚きに目を丸くして尻尾を立てる美以。
そして
「それを早く言うにゃーーーー!!」
美以の叫びが響き渡った。
すぐに戦いの準備を始める南蛮娘たち
一刀は初めて
人間同士の戦争を直視する事となる・・・
お久しぶりです、アキナスです。
更新が遅れに遅れてまことに申し訳ありません!!
話の方向性がなかなか固まらなくて、ズルズルと伸びてしまいました!
また遅くなっても、途中で止める気は全くありませんので誤解なきようお願いします。
話は変わって、これの次回予告が微妙なので、やっぱり叫びます。
次回に・・・
「超弾動!真~空~波~!!」
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一刀が南蛮に来て、時は流れて・・・