No.341011

魔法少女リリカルなのはStrikerS TFG 第4話「八神家」

juneさん

どもお久しぶりです
今回からようやく原作キャラが本格的に出てきます

まぁ、出てくるのはタイトルにある方々だけですがww

2011-11-29 02:53:28 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3480   閲覧ユーザー数:3345

リンディ茶事件の後俺は、自分のデバイスに関して現在までに分かったことを聞いて、その日はそのまま病院へ直帰

ちなみに今現在分かっていることは

①接合部分が完全に体組織と接合しているため取り外しは不可能

②デバイスといいつつも特にこれといった機能はなし

・・・以上。さすがにこれだけの情報ではどうしようもないので、後でナイアに使用方法を聞くと。

(━━君の体組織を再生するためのものだからそれ以上のものはないよ。)

と言われた、にべもない

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今、俺は日本の海鳴市にある一軒家の前にいる

表札は「八神」どうやらここで合ってるみたいだな

インターフォンを押す・・・反応がない

「?誰もいないのか?」

(━━外出中とか?)

(それはないだろう、俺がこの時間でくるのは向こうにも連絡がいってるはずだし。)

念のためもう一度押してみる・・・やはり反応がない

仕方がないので門の前で待つことにする

 

 

・・・30分後

「だぁぁぁぁ!!なんで誰もこねぇんだよ!!」

紫苑はキレていた。

(━━これは嵌められたのかもね、あの女性(ひと)

(本気でありそうだからやめてくれ・・・。)

 

現在時刻AM10:00

はやては足の治療のために病院へ(と言っても歩行能力は回復しているのでリハビリメイン)、

ザフィーラははやての付き添い

ヴィータは近所の老人たちとゲートボールの真っ最中

シャマルは近所のおばs・・・もといマダムたちと買い物兼井戸端会議

 

と、ここまでなら留守居としてシグナムがいるのだが今日は折しもシグナムの事情聴取の日だったのだ

という訳で当然のことながら現在八神家は全くの無人状態

紫苑は名前こそ日本人ではあるが実際はほとんど日本で暮らしたことがないのである

当然のことながら土地勘もない

見知らぬ土地でひとり途方に暮れる紫苑

(神様・・・俺、なんか悪いことしましたか・・・?)

思わず、今まで一度も祈ったことのない神様にそう愚痴ってしまった

(━━ん?呼んだかい?)

(お前じゃない、邪神が。)

(━━つれないなぁ・・・。)

そんなやりとりをしながらも、その場から動くわけにもいかずただ呆然と立ち尽くすしかないのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後門の前で一人三角座りでいる紫苑が買い物帰りのシャマル達に発見されたのは

それからさらに1時間が経ったあとだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほんっまにゴメン!!」

紫苑ぼっち騒動(仮)からさらに数時間後。紫苑は困惑していた。

ちなみに待っているのに飽きたのか、先程の会話から30分もしないうちにナイアは眠ってしまい今もそれは続いてる

軽く状況を説明すると現在時刻はPM5:00場所は八神家リビング

そこのソファに紫苑は腰掛けているのだが・・・シオンの目の前には、やたらと板についた土下座をする二人の少女と一人の女性、それと頭を垂れる一匹の犬がいた

 

「いや・・・そんなに謝らないでくれ、というか頭を上げてくれ。」

そう紫苑はかえってきたシャマルに不審者と間違われて警察に通報されそうになったり

その直後に帰ってきたヴィータにゲートボール用のグラブで撲殺されそうになったりしたのである

ちなみにザフィーラはヴィータが紫苑に襲いかかっていた様子から敵と判断、

一緒になって紫苑を追いかけまわしていたのは、言うまでもない・・・。

 

「せやかて、うちらのせいで東雲さんに迷惑かけたんは事実やし・・・。」

「いや気にしてないから、それに小学生に土下座させてるって方がよっぽど精神衛生上悪いんだが・・・。」

「ホンマに、怒ってへん?」

「あ、あぁ・・・。」

まずい、この上目遣いはヤバい・・・

「そっか・・・ありがとうな。ほらヴィータたちも、もう一回ちゃんと謝り。」

「ごめんなさいね、し、しの、のめ、さん。」

「悪かったな、しにょにょめ。」

「申し訳なかった、東雲。」

「だからそんなに謝らなくっても・・・。」

さらに頭を下げて謝る3人に対してもう怒ってないことを伝える・・・って3人!?

「ちょっと待て、最後の誰だ!?」

謝ったのはシャマル、ヴィータの順だから、3人目って・・・まさか!

「む?最後のは私だが?」

「い、犬が喋ってる!?!?」

いや確かに襲ってくるときに「ておあぁ!!」とか叫んでたが

てっきりそれが鳴き声なのかと思ってた

「犬ではない!私は狼だ!!」

しゃ、喋るいn・・・もとい狼だと!?

「もはやなんでもありだな・・・。」

「アハハ、まぁこの子らはヴォルケンズゆうてウチのことを守ってくれる騎士なんよちなみにザフィーラは人型にもなれるんよ?」

「そ、そうか・・・じゃあ改めまして俺の名前は東雲紫苑、一応階級は3等陸尉ってことになってる

ハラオウン提督から聞いてるかもしれんが、今日からここでお世話になる。よろしくな。」

「それじゃこっちも自己紹介しよか。まずはウチから、えーと、名前は八神はやて、

今は観察処分中やから特に階級とかはないわ。んで、ウチの隣にいるのが」

「シャマルです。よろしくお願いしますしのの、めさん」

「呼びにくいんなら紫苑でいい。」

「そうですか?では改めまして、よろしくお願いします、シオンさん。」

「んで、シャマルの隣におるんが・・・」

「ヴィータだ。よろしくな、しにょにょめ。」

「・・・紫苑でいい」

「じゃあよろしくな、シオン。」

「んでそのまた隣が・・・」

「盾の守護獣、ザフィーラだ。よろしく頼む、東雲。」

「へぇザフィーラはちゃんと発音できるんやなぁ、えらいえらい。」

ナデナデ・・・

「む・・・。」

主に褒められてまんざらでもない様子のザフィーラ

「まぁまぁ。そんで後ひとり、シグナム言うんがおるんやけど、今日は用事でちょっと出てるんよ

帰ってきたらそんとき紹介するさかい、今日は堪忍な?」

「あぁ、わかった。ところで、八神。」

「「「「なんや(だ)(です)(だよ)?」」」」

返ってくる全員の声って当然か・・・。

「っと、そういや全員八神だったか・・・えーっと、は、はやて?」

「ん?なんや?」

「お近づきの印といっちゃなんだが、今日の晩飯は、俺に作られてくれないか?」

そう、俺の隠れた特技、それは・・・料理と裁縫なのだ

ぶっちゃけ養父が生きてた頃は食事のほとんどが自炊。それもあのクソオヤジ、傭兵のくせに美食家と来たもんだ。そんな奴の飯を作ってきたんだから料理の腕前も自然と上がるに決まってる。

気づいたときには、そこらのシェフなんかよりも腕がいいなんて言われるくらいになってしまったのだ。

「ええよ、食材は好きなもん使ってかまへんし、好きにしてや~。」

「サンキュ。んじゃあちょっと待っててな」

 

 

━━数十分後

「できたぞー」

皿などを並べ終えた俺はリビングでくつろいでいた八神家(と言ってもはやては何度かこっちにきて手伝おうとしたが・・・)の面々に声をかけた。

「ほーい、いまいくでー。」

「やっとメシかー。」

「男の人でも料理ができるのに・・・。」

「まぁ気にするな。」

と、全員席に着いたところで(ザフィーラには人型になってもらった)

「ほんなら、紫苑さんいらっしゃいと、これからよろしゅうなってことで、かんぱーい。」

「かんぱーい。」

ちなみに今回のメニューは海鮮リゾットとコンソメスープ、シーザーサラダというごくごくシンプルなものにした。

・・・メインがないというツッコミは、しない方向で・・・。

「おい、シオン。これギガウマだな!はやてといい勝負だぜ。」

「ははっ、喜んでくれて何よりだ。」

と、ものすごい勢いで料理を平らげるヴィータ

「ほんまや。なんでこんなに料理上手なん?」

「あぁ、うちの養父(オヤジ)が味にうるさくてな、適当なもん作ろうものなら9mmが飛んで来てたからな・・・。」

ブルブルブル・・・

「ちょっ・・・どないしたん!?紫苑さん手が震えてるで?」

「・・・大丈夫だ。」

「ホンマに?それならええけど。」

いかんな、今ので若干であるがトラウマを刺激されたか

「心配しなくていい・・・少し思い出したくないものを思い出してしまっただけだ。まぁ、料理の方は

さっきも言ったが俺の養父が味にうるさい人で、毎日のようにしごかれてたからな・・・。」

「しごかれてたって、なんや、昔のことみたいに言うんやな。」

「・・・昔のことさ。」

「?」

「そんなことよりもっと食べろ。せっかく作ったんだ、残すなんてのは許さないからな。」

「あったりまえや!残すなんてもったいないことしてられへん!」

 

そんなこんなで俺の八神家滞在1日目は騒がしくも楽しいままに終わった。

そんなこんなではやてたちとの共同生活が始まった翌日

(・・・平和だな。)

(━━キミが言うとなんだかフリみたいに聞こえるね・・・。)

(うっせ・・・。)

と、こんなやり取りができるくらいに、ここは平和なところだった。

正直、同じ地球なのかと疑いたくなるくらいに・・・。

だが、噂をすれば影が差すとでも言うべきか、俺の束の間の平和は、とある一人のニート剣士によって破られた・・・。

ソレが現れたのは家の仕事が一段落したお昼ちょっと前だった。

ピンポーン

インターフォンが鳴る。

「あ、俺が出ます。」

と、来客に応対しようとするシャマルさんをやんわりと制止しながら、玄関へと向かう。

「はい、どちらさまで?」

と、ドアを開けると、そこには

「あぁ、今帰・・・った・・・。」

見知らぬ美人が立っていた。

「・・・」

「・・・」

「・・・あの・・・どちら様で?」

と、数瞬の沈黙のあと、先に口を開いたのは、俺だった

すると、謎の美人(仮)は顔を伏せて肩を震わせながら

「どちら様で、だと?・・・それは、こちらのセリフだ!!」

と、咆哮した。

しかも、タチの悪いことにその人物は、咆哮すると同時にいきなり切りかかってきた。

・・・ってこいつ剣なんて持ってたか!?

ブンッ

パシィッ

と、相手の行動に驚きつつも、すんでのところで俺は、その刃を白羽取りで受け止めることに成功した・・・。

「!?・・・いきなり切りかかってくるか、普通!?」

「うるさい!!貴様、何者だ!!」

って、それは切りかかってから言うセリフじゃねぇ!!

「?どうかしたの、シオン君・・・って何やってるのシオン君!?シグナムも!?」

と、顔をのぞかせたシャマルさんが玄関先で繰り広げられる刃傷沙汰に驚く・・・って今なんて言った!?

「シ、シグナムって昨日いなかったていう?」

「ほう、こんな状況でよそ見とは余裕だな。シャマル、手出しは無用だぞ!」

と言うと、シグナム?は剣に込めていた力を抜く

当然のごとく前につんのめる俺、そしてそこからなんとか体勢を整えたところに

再び迫る刃・・・あ、マズイ・・・。

そんなあきらめにも似た感情が湧いてきたとき、不意にその刃が止まった

不思議に思い剣を見てみると、何か鎖のようなもので縛られておりその鎖は、シャマルさんの

指輪から伸びていた。

「!?シャマル、何をする!!」

激昂するシグナムさん、まぁ当然か・・・。

「それはこっちのセリフです。お客様に対してなんてことをするの。」

対するシャマルさんはいたって冷静に反論する。

「こんな怪しい気配を出しているような奴が客だと・・・お前たちは何も思わなかったのか!?」

・・・ひどい言われようである、がまぁ突然家に見知らぬ野郎が上がりこんでいればそんな風にもなるだろう

「それは・・・と、とにかく、この人はうちで預かることになったんです!!」

対するシャマルさんは、自分たちも俺に対して攻撃した前例があることもあって、

少し(かなり?)無理やりな感じであった・・・。

「なんだと?いや、たとえそうだとしてもこんな奴私は認めん!!」

「はやてちゃんが許可したのに?」

「くっ・・・だが、私は・・・。」

さすがのシグナムさんも主人の名前を出されると認めざるをえないのだろう。

・・・心の中では何を考えているにしても。

しかし、このままいけばなんとかなりそうだな・・・。

 

 

と、安心していた時期が俺にもありました。

「えーと、なぜ俺はここに?」

玄関先での刃傷沙汰から約1時間後、俺(+八神家全員)はなぜか道場のようなところにいた。

俺の手には木刀、そして目の前には同じく木刀を持つシグナムさんがいる。

「ここの道場はな、シグナムがたま~に剣道を教えてる道場なんよ。」

「とは言っても私が教えられるのは体の動かし方ぐらいだがな。」

はやてとシグナムさんが順に説明してくれる・・・が俺が聞きたいのはそんなことではない。

「・・・だから、なんで俺はそんなとこにいるんだ?」

「それはな・・・。」

 

遡ること1時間前

「納得がいきません、主はやて。」

玄関先での騒動が一応の決着をみたそのあと、シグナムは激怒していた。

「せやかて、リンディさんに頼まれたもんはしょうがないやん。」

「ですが・・・。」

全員集合したリビングでシグナムは主に食い下がる。

ちなみにほかの面々はというと、紫苑の煎れたお茶(リンディ茶ではない)をすすりながらまったりとしており、すっかり観戦者モードである。

「それにな、紫苑さんはええ人やで?家事も料理も上手いし。」

「そういうことを言っているのではありません。こんな怪しい輩と主はやてを一緒に住ませることが問題なのです。」

「あぁもう、どないしたらわかってくれるんや・・・・・・・せや!!」

何かいい方法がないかと熟考するはやて。と、しばしの沈黙の後に何か思いついたのかポンと手を打つ。

この時のはやてにたぬきの尻尾と耳が見えたとか見えなかったとか・・・。

「何かいい案でも?主はやて。」

「うん。これならシグナムもきっと満足するはずや。」

そして、今に至る。

「で?俺は一体これから何をやらせられるんだ?」

「そんなんシグナムと仕合うに決まってるやん。」

・・・は?ナンデスト?

「どういうことだ?」

「ほら、シグナム前にゆうてたやん『その人の人となりを知るには、剣を交えるのが一番だ』って。」

な、なんだよその脳筋理論は!?

「ちょ、ちょっと待て。俺はまだやるって決め・・・」

「なるほど、さすがです主はやて。」

ってシグナムさん!?なに納得してるんですか!?

「せやろせやろ。ほなそろそろ行くで?」

とはやての言葉で構えるシグナムさん・・・やるしかないか。

仕方なく俺も木刀を正眼に構える。

「じゃあ・・・はじめ!!」

「はぁぁぁぁ!!」

ダッ

号令と共にいきなり打ち込んでくるシグナム。

開始早々で気を抜いていた俺は慌てて剣を引きその斬撃を防ぐ

ガキンッ

「っつ!!」

お、重い・・・。

最初の一撃で主導権を握られた俺は仕切り直すべく、間合いを空けようとする・・・が

「させん!!」

そんな考えが読まれたのか、シグナムも切った勢いそのままに前進してくる。

「はっ、やっ、たぁ、とぉ!!」

ブンッ、ブンッ、ブオンッ、ガキンッ

なんとか数撃を捌くも、ついにその剛撃を受けてしまう。

ミシッ、ミシッ

「・・・くっ!!」

鍔迫り合いの状態になり両者の動きが止まる。

そのあまりの力に木刀が軋み、今にも折れそうになる。

「ふん、この程度か・・・。」

まだまだ余裕を残しているシグナム・・・その馬鹿力はどっから出てくるんだよ。

「・・・つまらんな、一気に決めさせてもらう。」

グッ

とシグナムさんが言葉通りさらに木刀に力をかける。

「ぐ・・・ぁ・・・。」

やばい・・・そろそろ限界。

「いくぞ、はぁぁぁぁ・・・。」

と、なにやら力を貯めているご様子。

・・・まだ全開じゃないのかよ!?

などと思った次の瞬間

「たぁ!!!!」

ブォンッ!!

掛け声と共に突如訪れる浮遊感。一瞬遅れて自分が吹き飛ばされたのだと気づく。

次に感じたのは床に叩きつけられる感覚・・・ってぇ!!

痛みに耐えながらも起き上がろうとする俺の眼前に木刀を突きつけられる。勝負ありだ。

 

「はい、そこまで。」

はやてからも決着がついたと止めがかかる。

「どや、シグナム。気は済んだ?」

望み通りに仕合ってやったんだ、さすがにもういいだr・・・

「まだです、主はやて。」

っておい!!

「なんでや?」

さすがのはやても疑問に思ったのだろう

対するシグナムさんはというと

「貴様、今の仕合本気で来なかったな?」

そう言って俺を睨んできた。

「え、そうなん?」

「・・・そんなことはないさ、十分本気だったよ。」

もちろん嘘だ。今の仕合俺は自分のスキルをほとんど使用していない。と言っても、今のは単なる力比べでほとんど何かをする隙がなかったような気が・・・。

「嘘だな。」

そんな俺の言葉は短い一言で切り捨てられた。

「はぁ・・・たしかに俺は今、本気を出していない。そして、何回やろうとも、俺は本気を出すつもりもない。」

ここまで来たのなら、いっそ開き直ってしまおう・・・。

「・・・なぜだ?」

シグナムさんの視線が加速度的に厳しくなっていく・・・当然か。

「俺の本気は、あまり人に見せるようなものでもないし、何よりこの子らには見せたくない。」

と、俺はちょうど反対側にいるはやてとヴィータに視線を送る。

「そんな理由で納得できると思っているのか?」

あぁ、またシグナムさんからの視線が・・・。

とはいえ、このぐらいの年齢の子には俺の本気はちょっとショックがでかすぎる・・・。

「納得するしないの問題じゃないんd・・・」

「うちはかまへんよ?」

とはやてからの鶴の一声・・・ってなんだって!?

「おいおい、俺の言ってたことわかって言ってるのか?」

「わかっとる、紫苑さんはウチらのこと気遣ってくれてるんやろ?」

「わかっているならなんで・・・。」

「せやかて、このままにしておいたら、シグナムかて納得できんやろ?」

「・・・そうですね。」

「やったら、思いっきりやったほうがええ。うちらのこと気にする必要はあらへんよ?」

・・・マジかよ。ってかこの子どれだけ精神年齢高いんだ、普通そこまで考えないぞ・・・

「・・・わかった、そこまで言うなら、次は本気で相手をさせてもらう。」

「フッ・・・それでいい。」

と、俺が承諾した途端に上機嫌になるシグナムさん。まさかこの人って・・・。

「あーあ、またシグナムの悪い癖が出ちまったな。」

「仕方ないわ、戦闘狂だもの。」

と、半分諦め気味につぶやくヴィータとシャマルさん。

「・・・聞こえているぞ。」

と、言葉に怒気を孕ませるシグナムさん。

でも否定しないってことは・・・そうなのか

「まぁいい。それよりも早く始めるぞ。」

とまぁそこは即座に切り替えて、再び相対する俺とシグナムさん。

俺も用意しますかね、と

「じゃあ、第二回戦・・・はじめ!!」

side シグナム

 

ようやくこいつの本気が見れる。果たしてどこまで楽しめるのか。

そう、思っていた・・・。

「じゃあ、第二回戦・・・はじめ!!」

主の掛け声で仕合が始まる。

・・・と次の瞬間、奴は既に間合いに入っていた。

(!?)

次にやって来たのは目を狙った一撃。

とてつもない殺気がこもったその一撃を、ギリギリのところで避ける・・・が次の瞬間

「・・・何!?」

目の前には攻撃を仕掛けてきたはずの奴の姿がなかった。

さっきまでは迸るほどあった殺気ももう全く感じられない。

目の前の自体に混乱していると・・・、

カラン

「っつ・・・そこか!!」

ブンッ

音のした方向に一撃を加えるも、そこにあったのは木刀のみ。

(!?囮か!!)

そう思った次の瞬間私は奴に背後から組み付かれた。

そして・・・

「・・・すまない。」

そんな声を聞きながら、抵抗する間もなく私の意識は刈り取られていった・・・。

 

side はやて

「・・・うそや。」

ウチは目の前の光景が信じられへんかった。

シグナムが、負けた?

あのシグナムが、こんなにあっさりと?

あまりのことに頭がついて来んかった。

まず紫苑さんが倒れるみたいにシグナムに向かっていって先手を取った。

当然シグナムは避けたんけど、そんとき紫苑さんはもうシグナムの後ろにいた。

ほんでそのあと、すぐに紫苑さんは木刀を投げてその音に反応したシグナムに、死角から組みついた。

そしたらいきなりシグナムが倒れて・・・

「!?シグナム!?」

せや、シグナムは大丈夫なんか!?

うちはシグナムに駆け寄る。

幸いにも、シグナムは気を失ってるだけで特に目立った怪我をしてる感じでもなかった。

「やりすぎなんとちゃうん、紫苑さん!?」

いくらなんでもここまでやる必要はないはずや。うちは紫苑さんをキッと睨む。

「・・・本気で来いと言ったのはシグナムの方だ。だから俺も俺の本気で答えた。それだけだ。」

「やからってこんなん・・・。」

「・・・いいのです主はやて。」

「!?シグナム、大丈夫なんか!?」

いつの間にか目を覚ましていたシグナムがうちの言葉を遮った。

「えぇ、綺麗に落とされたので特に不快感はありません。それよりも・・・おい、貴様。」

「な、なんでしょうか?」

やっと終わりやろか。そう思った次の瞬間、シグナムはとんでもないことを言いよった。

「もう一度だ。」

・・・え?

あまりに意外な、それでいてシグナムらしい発言にうちの思考が一瞬ストップする。

「・・・は!?」

どうやら紫苑さんも訳が分からんらしい。キョトンとしている。

「もう一度勝負しろ。」

と、そこへ念を押すようなシグナムの一言

「一応理由を聞きくが、なぜ?」

「こんなに楽しいもの、そう簡単にやめられるか。いいからさっさと準備をしろ。」

・・・なんやこれ、心配したうちがアホみたいやんか。

こうなることを予想していたのか、ヴィータたちは呆れとる。

そして紫苑さんは

「・・・やればいいんだろ。」

と、自棄になっていた・・・。

 

そしてその後、シグナムと紫苑さんとの手合わせは紫苑さんの9勝1敗で幕を閉じた。

のだが、なぜか勝ったはずの紫苑さんの方が疲れており、逆にシグナムは

「~♪~♪」

と、鼻歌が混じるほど上機嫌だった。

(・・・このバトルマニアめ)

と思ったんはうちだけやないと思う・・・。

 

結局その日はそのままみんなで帰宅、昨日と同じように紫苑さんが腕によりをかけた晩ご飯をみんなで食べた。

・・・そういや紫苑さんのお父さんってどんな人なんやろ、今度聞いてみよ。

そんなことを考えながら、うちはその日を終えた。

 

 

 

 

 

あとがきっぽいなにか

どもjuneです

第4話いかがだったでしょうか

時系列的に言うと今はA’s終了翌年の3月です

このためにwiki先生見て矛盾がないかチェックしたりと色々大変でした

でもまぁなんとか上げることができました。

とまぁ、ここらで紫苑君の設定をば少々

 

東雲紫苑

身長185cm 白髪銀眼

ビジュアル的には「スーパーロボット大戦」のクロウ・ブルーストをイメージしていただければ大体あってます。

本来は別の人をイメージしていたんですが書いていくうちになんかしっくりこないなと思って変えました。

性格面の特徴は、基本的に誰にでもいい人を演じていますが、その生い立ちからかなり歪なところもあります。

あと、ギブ&テイクな性格なんで基本見返りなしには何もしませんし、無条件で何かをしてもらうことに慣れてません。

多芸でレベルもかなり高いですが、才能の類はむしろ乏しい方でスキルのほとんどを努力で得てきました。

現時点でのスキル

・射撃術(~1000㎞まで)

・剣術(純粋な力量はシグナムより1段階ほど下)

・格闘術(マーシャルアーツを基本として合気系を多用)

・鋼糸術(敵の捕獲、トラップに使う程度)

・料理(レシピさえあれば何でも作れるが特に洋食が得意)

 

とまぁここまで書きましたが、この性格はあくまで現時点での性格(スキル)なので、今後変わる可能性があります。

っていうか変わります。

あとこの作品のメインヒロインははやてです。

フェイトやなのはに対してはやてがヒロインのSSってあんまり見ないので・・・。

 

では最後に勇心さん、骸骨さん自分のようなものが書いた拙い文章に毎回コメントをくださりありがとうございます。

お二人に飽きられないように今後も頑張っていくんでどうか宜しくお願いします

 

2011 11/29投稿

2012 7/16あとがき改訂


 
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