こんばんは、一刀です。
華琳達と共に三国鼎立を成し遂げた途端、魏での記憶を全部失って、元の世界に戻って半年。
筋肉達磨という管理人に、ん? 間違ってるか? いや合ってるな。
その外史の管理人みたいな奴に、
魔法使いの資格を持って、再びこの世界に戻されました。但し、乱世が始まる前。
ただ、いわゆる童貞である間だけ魔法が使えるっていう都市伝説が元。
あれって30歳にならないと資格が無いはずなんだけど、外史に降りる特例とか何とか。
が、再び記憶もちの風と出会って、何時抱いてもいいですよとか言われて、
魔法使いと女体の心地よさの間で揺れる、高校三年生です。
「むー、旅費は物質変化や物質創造で造れる嗜好品やらを売れば困らないからいいんだけども…」
たとえば、木からでも丈夫な杖が。光るものが混じる川辺の石とかだと、小柄ながらも宝石が出来たり。
疑われない程度に、風に市場に流してもらう。それで十分日銭には困らなかった。
無から有を造ると、一日平気で寝込む羽目になったので、もう勘弁である。
いろいろ試してるんだよ~。
石鹸とか、馬油とかはこの外史で作り方を見ていたから、原材料を揃えてさっさと造ったけど。
「二つ巴だけだとさすがに物足りないのですよ~。風はお兄さんに調教されてしまった身体ですから~」
「うっ…風、わざと煽るような事言わないの」
挿入が伴わない、6と9だとギリギリセーフってことらしい。男性が上だと椋鳥っていうらしい、これ豆知識な。
朝の元気な状態だった俺を、風がとある部位で襲ったことから発覚した結果だ。
「俺も風も空の散歩が出来ないのは嫌なんだから、もうちょっと足掻こうって言ったんじゃないか」
「そうですよ~。ただ、我慢できなくなったお兄さんに獣のように襲われるのも、風はドンと来いなのです」
「我慢する俺を見るのも、暴走した俺を受け入れるのも、どちらにしても風は楽しめるわけですねワカリマス」
魔法が使えなくなるのは正直、俺も構わないとは思ってる。
記憶を取り戻した俺と風で、各地を回るのは楽しいし、
いわゆる、誰でも使えるマジックアイテムも造ったから、野盗を追い払うぐらいは困らない。
ただ、そのアイテムはどうにも消耗品…込めた魔力が尽きるらしく、
そうなったら、華琳のとこに仕官に行けばいいよね、って話。
あ、稟は先に陳留に置いてきました。華琳に見つかるように城内に気絶して置いてきたので、どうにかなってるはず。
ちなみに風の入れ知恵なのは言うまでも無い。
「はっはっは! 私とて主の創造する至高のメンマが食べられなくなるのは困りますから、
この趙子龍、ちと情報を仕入れて参りました」
うん、子龍さんは面白い+美味しいメンマ食べ放題(但し竹林で筍を仕入れる必要はある)なので、
しっかりついてきていたりする。真名も許されたんですけど、絶対メンマより彼女にとっては価値が低い。
それってどうなんだ。
「水鏡女学院をご存知かな?」
「あー、伏龍・鳳雛の出身元ですねー。司馬徳操先生を当ってみるということですか、星ちゃん」
「『好好』が口癖があの人もこの世界では女性ってことっすか…」
「おぉ、お兄さんの世界にも水鏡女学院があったのですねー」
「そんな幼女体型ばかり集まった特殊設定の学校はありません」
「ですよね~」
判ってるのに聞いちゃ駄目だよ、風。紳士淑女の皆が期待しちゃうだろ?
「確かにそれは一郎さんと太郎さんの外史で十分ですよね~」
メタ発言しちゃ駄目ええええ!!!!!!!!!!
んなわけで、南陽周辺にいた俺たちは文字通りひとっ飛びで襄陽へ。
南陽といえば、袁公路のお膝元なんだけど、蜂蜜をあれだけ買ってくれるとは思わなかった。
一定量の花さえあれば、造れる俺たちにはいい取引先です。
多分、孫家が独立するまではお世話になるでしょう。
「それでこっそり街の皆さんに衣服や食料を渡して、孫家の皆さんのお陰ですよ、って風評を流す辺り、
お兄さんもなかなか強かな男なのですよ~」
「だって、極力目立ちたくないんだもん」
「主の力であれば、どこかの太守になるのも容易だと思いますが」
「めんどくさい」
達磨はこの力使って、大陸に平和をもたらせって言ってたけど、
華琳に適度に裏から援助するだけで、あっさりやっちゃうと思うんだ。
稟を置き去りにする時に、その辺りの落木から造った元手いらずの小型の連弩をある程度置いてきたしね。
『はわわっ、私の発明を取らないでくだしゃい!』
あれ? 劉備さんとこで見た、ベレー帽被ったお嬢さんの幻聴が聞こえたような。きっと気のせいだな。
しかし、幻聴でまで噛むとは。なんか噛みそうな娘だったけど。
「あわわっ、ひ、人が空を飛んでましゅっ!」
ほら、あわわって聞こえた。あれ?
「お兄さん、魔女っ娘帽子のお嬢さんに見られてますよ~」
「うん、軽率だったねぇハハハ。記憶消去するか?」
「おお、黒い黒い。むしろ隷属の魔法でもかければ良いのでは?」
「わざと聞こえるように言う主や風のせいで、気を失いましたぞ、相手は」
よし、とりあえず着地するかー。
蜀の俺の妹、雛里ん登場。
真面目な性格の稟は風の判断で、さっさと華琳さまのところへ送り込まれました。
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お気楽三人組の旅になりました。