この作品はキャラ設定等が一刀くんを中心に、わりと崩壊しております。原作重視の方はご注意下さい。
時代背景等も大きな狂いがあったりしますので、
『外史だから』で許容できない方は全力でブラウザバックを連打しましょう。
オリキャラも出ますので、そういうのが苦手という方も、さくっとまわれ右。
一刀君とその家系が(ある意味で)チートじみてます。
物語の展開が冗長になる傾向もすごく強いです。(人、それをプロット崩壊という)
この外史では一刻=二時間、の設定を採用しています。
それでもよろしい方は楽しんで頂けると幸いです。
「そう、そうじゃ。息を整えるように、身体全体にゆったり氣を巡らすのじゃ」
頭がふらついていた俺は、しばらく祭さんに抱きしめられた後、膝枕にその身を預けることとなった。
普段は豪快な振る舞いが表に出ているように感じるけど、こちらの身体に負担をかけないように、
滑らかに、かつ優しく俺の身体を移動させる所作は、元々気品のある大人の女性なんだなぁ、と再認識させてくれる。
「ふぅ…っ、ん、ふらつきが消えてきたかな」
「少しの間、巡らせたままこのまま安静にしておれ。その間、話を聞かせてくれればよい」
「ん…。色々話したいことがあるんだけど、鎮圧にも行かないといけないから手短に…」
俺が輪廻のようにこの大陸に何度も訪れていること。
降り立つ度に、毎回失われていた記憶を、今回は全て取り戻していること。
現世に引き寄せた華琳のこと。
彼女を選んだ、という覚悟。
戦乱が終われば、元の世界に強制送還されること。
管理者との共闘。
七乃さん達と友誼を結べたこと。
この大陸に俺の物語から枝分かれしたと思われる同一に近い存在が多数いると思われること。
詳細は改めて話すと告げたものの、簡易的であっても話された内容の濃さに、
祭さんは軽く頭を掻くような動作をすることで、許容量超過、の意を示した。
「…なんと言おうか、詳しく落ち着いて聞かねばならんじゃろうが、話が大き過ぎるのう。
お主の規格外の氣に対しても、人の何倍の経験から育まれた知恵にしても、お主の伴侶になると誓う曹孟徳の存在にせよ、
むしろ今から北郷が果たすべき役割を考えると、必要な力とすら思えてくるわい」
「有力諸侯の所に全部俺がいるようなもんだから、確かに以前までの能力だと、きつい場面もあるだろうね。
ただ、皆が助けてくれるから、やっていけると思ってる」
「力を得たとはいえ、過信せずしないのはお主の良い面の一つじゃな。ところで、皆すぐに思い出したのかの?
儂もモヤモヤしておった所に、北郷と死合っておる間に思い出したのじゃが」
「うん、話し込んだり、触れ合ったりしたら自然に…って、文字が違う気がするのは空耳と思おうっと」
「あっとるあっとる。情けない動きをしたら射抜こうとは思っておったからの、はっはっは!」
「爽やかな笑顔で言うことじゃないよ、祭さん…」
なんて清々しい笑顔なんですか。らしいといえばそうなんだけど、一歩間違えれば俺死んでいたと思うんだ。
「…信じられたからの。記憶があやふやでも、身体や心が北郷への信頼感を覚えておったのじゃよ。
して、元の世界に戻るというお主に、策殿たちは何と?」
冥琳たちから示された、決意。そのまま、伝えた。そして、華琳に示された見解も。
「…ふむ、子供が出来れば、同行する資格は無い、か。だが、同行希望者は子供が出来る心配が当面いらぬ…と」
祭さんは伏し目がちになり、噛みしめるように、俺が告げた内容を繰り返す。何らかの解を、導き出した。そう見えた。
「輪廻の話やお主と情を頻繁に重ねている女子の話を元にすると、少し思うところがあるの」
「…聞いてもいい? 華琳…曹孟徳のことね、も推測だから、ってまだ教えてはくれないんだ」
「うーむ、実際試してみんと何とも言えんからのう…。二か月程度待つと判るじゃろう。それまでお預けじゃ」
「二か月後に話してもらえる、ってことでいいのかな」
「うむ、色々その間確かめることもある故、協力してもらうぞ?」
「う、うん…」
ニヤっと笑うのを見ゆるに、雌豹に囚われた気しかしないのは何故だ。おまけに本能が囁いている、干からびる定めしかないと…。
それも相手は祭さんだけではなく、複数に狙われるビジョンしか浮かばぬ…。
「あーたーしーもー参加するーっ!」
えらい勢いで駆けてくるのは、そのビジョンに浮かんだ一人。自由を体現し続ける、自分の立場など顧みぬ、あの人が。
息を切らしてまで駆けてくるのは、本当に正直どうかと思う。
「…空気を『あえて』読まん主殿が来たのう」
「ほんとに、『あえて』読んでないよね・・・」
「私の勘が危機を察知したんだもの! 仕方ないじゃない!」
なぜに得意気なのかは判らない。俺の元の世界で言う『ドヤ顔』で、雪蓮は自らの正当性を主張する。
俺と祭さんは揃ってため息を一つつき、目線を合わせて頷き合った後、ゆっくりと立ち上がった。
「ふらつきは無くなったか? 北郷」
「大丈夫だよ、祭さん」
「では、戻るとしよう。改めて、晩にでも時間を取ってもらうぞ?」
「もちろんだよ、ゆっくり話したいしさ。…さ、どうぞ」
「ふふ、こういう扱いを受けるのも、久しぶりじゃて」
片腕をくの字型にして差し出し、祭さんが流れるように腕を絡ませ、連れ添い歩く体勢となる。
微笑み合って、足早に歩き出す俺達。
「ちょっと力を使い過ぎたから、鎮圧は極力戦わない方法を取ろうと思ってるんだ。
街興しもしたいから、出来る限り取り込みたいしね」
「悪だくみをしておるのう。どうやるのか楽しみじゃて」
「文字通り、美味しい思いが出来る予定だから、そうなればギョウで手に入れた秘蔵酒も出すよ。
ただ、量が少ないから、本気で飲むのは鎮圧後かな」
「…おおっ! それはさらに楽しみになったぞ。時に、まだ酒造りはやっておらんのか?」
「その為の街づくりだよ。一大商業都市、農業もあるよ!…みたいな感じで」
笑いながら、近い未来の展望を話しつつ、俺と祭さんは歩を進めていく。
「え? あれ? ちょっと完全無視ってどういうことよ!」
…空気を読まないのならば、あえて目にも耳にも入らないという雰囲気を醸し出すまで。
「待ちなさいっ、一刀、祭っ! 私にも飲ませなさい~っ!」
「ぐえっ」
俺の首に巻きついて、肉体言語を使用した雪蓮が、祭さんの怒りの一撃を頂戴し、頭に大きなたんこぶを作ったのは、与太話である。
「その様子だと、彼女も完全に記憶を取り戻したみたいね。…良かった」
連れ添い歩く格好の俺と祭さんを見た華琳の一言目は、そんな言葉で。
「過去は過去。今は同じく北郷の女の一人。そうじゃろう、安蘭樹殿」
俺から魏の記憶を聞いている祭さんは、務めて軽い調子で返す。
少し名残惜しそうに、俺から腕を解き、彼女は華琳にそっと手を差し出した。
「今からは、好いた男の覇業に手を貸す同志以外の何者でもない。宜しく頼む」
「ええ、こちらこそ。黄公覆、貴女と共に歩めることを幸福に思うわ」
二人が握手を交わす。当人間はどこか晴れやかな表情をしていて、俺も華琳の心の棘を一つ抜くことが出来たと思い、嬉しく感じていた。
が、呉の兵士たちからどよめきが起きるのも、無理も無いことであり。
「七乃さん。俺の風評を利用するんですから、これから鎮圧するまでの行動・言動、全て飲んでもらいますからね」
「私は『お嬢様』さえ幸せであれば、それでいいですよ~。ご老人方に恨まれようが知ったことではありませんから♪」
「俺は華琳のため、七乃さんは公路さんのため、か」
一番大事な存在の為に、その他を切り捨て、悪意すら引き受ける覚悟。
そうでなければ、孫呉を相手に一人で切り盛りなどやっていけるわけもない。
「…ですから、どぉ~んとやっちゃって下さい♪」
満面の笑顔でこう言われては、お応えしてみせるしかない。
「りょ~かい。あ、鎮圧間近になったら、皆読んじゃって下さい。大勢の方がより美味しいと思うので」
「…伯符さんが張り切ってお酒をかき集めていたのはそれですね~。蘭樹さんや悠梨さんたちもどこか楽しそうに材料をかき集めていましたし~」
「兵士の人達にも説明は済んでいるのかな?」
「一応、説明はしたがな。念の為、北郷からも再度説明した方が良いだろう」
「冥琳、手間かけさせてごめんね。ありがとう」
「いや、準備自体はそれ程手間でも無かった。子敬の私有地や蔵から出してくるだけのことだからな。ただ、皆戸惑っている」
そう言う冥琳の顔も明らかに戸惑っている。こんな局面で、露骨に顔に出す性格じゃないはずなんだけども。
「俺の前とはいえ、思い切り顔に出てるよ、冥琳」
「隠すべき状況でもないからな。お前が考え、華琳どのが認めている策だから安心はしている。
が、鎮圧しても殲滅はせず…孫呉の戦い方からはかけ離れているからな」
「私は詳細は聞いてませんけど~、なんだかワクワクしますね♪ どんな枠外の一手を打ってくれるんだろう、って」
「とまぁ、七乃さんみたいに、気楽にしていればいいよ」
俺が想定する『三国の台所』を造り上げるには、どうしても大勢の人の力がいる。その為に、こんなチャンスを逃すわけには行かないから。
五千から一万人の民…さて、どこまで、俺達の仲間になってもらえるだろうか。
「燃えてますね~」
「うん、城が明らかに燃えてるんだけど、蜂起した人達も絶対城の中にまだいるよね。公路さんを探しているだろうし」
「街並も結構崩れ落ちている家屋が見られますし、一気に区画整理のやり直しが出来ると思えばいいですね~。
老人方が貯め込んでいる資産も、今頃孟忠さんの部隊が押さえて回ってますし」
「あ、こちらの部隊に気付いた人達が出てきたね。女性や子供も混じってるから、皆決死の思いだろう」
「…判って放置していた私を責めますか?」
「褒められはしないだろうさ。ただ、七乃さんにとっての最優先を取った結果だろう?
その責は老人方に負ってもらって、この状況を利用する、俺や七乃さんは忘れずに抱え続けていく義務を果たす。そういうことだよ」
表情を変えずに俺達は飄々とした調子で、そんな重たい内容のやり取りを交わす。
「さて、そろそろ始めよう。作戦開始だ」
俺が手を上げると、後方の兵士達の隊列から、数匹の豚や野菜、味付け用の香辛料などを持った祭さんや徳謀さん、
雪蓮やその部下の人達が進み出てくる。
御遣いの正装をしていたはずの華琳は、ブレザーの袖をまくり、きっちりエプロンまで装着済み。
愛紗も同じようにエプロンをかけているということは、やる気ということだ。
華佗は早速、連れられてきた豚の毛を丁寧に剥ぎ取り始めている。
・・・手術用のメスが見えたような気がしたが、今はあえて流すことにする。
さて、解放軍の皆さんは・・・と。あー、呆気に取られてるなぁ。
殺気を妙な形で削がれて、おまけにこっちのやる事に興味を示した子供とかを必死に止めてる状態だから、しばらくは様子見だろう。
仮に動いたとしても、冥琳や七乃さんがすぐに軍を動かせる態勢は出来ているので、あまり心配はしていない。
ぱたぱた忙しげに動いている人たちもいるから、指揮をする役割の人を呼びに行ったりで、忙しい様子で。
七乃さんが放逐したという、御遣いの姿はまだ見当たらない。
俺や華琳の姿を見て、指差している人達もいるようだから、程よい混乱を招いて、こっちに突っ込みのもままならないようだ。
「毛が取り終わったら、先ほどの説明どおり、お尻を少し切り開いて、内臓を取り出して頂戴!
火の準備が出来たら、内臓はこちらの塩でしっかり揉み込んで、生姜と一緒に鍋で順次茹でていって!」
華琳が手が血に混じるのも厭わず、毛が剥ぎ終わった豚の内臓を手早く取り出していく。
短剣を使うのも珍しいけど、まさか鍋の真上で肉の宙捌きを見せるなんて、民の視線を意識しているということなんだろう。
祭さんなどが真似してやり出したから、向こうさんから『おぉーっ!』って声が上がってるし。
さすがに末端まで統率が取れているということは無さそうだ。
「内臓を取り出した腹の中には、米や野菜、香辛料を詰めて、空けた穴をきつく縛り上げてくれ!
準備出来次第、油を塗りながら、どんどん丸焼きにしていくぞ!」
愛紗もわざと様子を見守っている民達の方に聞こえるような大きな声を張り上げて、兵士さん達に指示を出していく。
華琳も愛紗もつとめて笑顔を見せているが、孫呉の兵士さんたちも緊張感は失わず、それでいて楽しそうな雰囲気を出している。
豪快に笑いながら調理を進めていく祭さん・・・あれは多分素だな・・・や、粛々と工程を進めていく徳謀さんの指示とはいえ、
さすがは鍛えられた孫呉の兵士たち、というところだなぁ。
「北郷殿、一匹目の丸焼きの用意が出来ましたぞ。あえて、見せ付けるように焼くのですな?」
「ありがとうございます、徳謀さん。ええ、美味しい匂いをせいぜい漂わせるようにしましょう」
「・・・最初は何を考えているのかと思ったが、面白いやり方をなさる。
冥琳から説明を受けたが、全て、あの民を血を流すことなく、矛を収めさせるつもりとは」
「流石に一滴も流さずに、というわけにはいかないと思いますけど・・・。
さて、いい匂いが漂い始めたら、全軍で声をかけましょう。一緒に焼いて食べようよ、って」
「子敬殿の私的な牧場や畑の大半を吐き出させた上、蔵も一つ空っぽにしたのは、やり過ぎとも思えますがな」
「俺も、彼女がここまで乗ってくるとは思ってませんでしたよ・・・ありがたい話です」
代償に何を求められるかといえば怖いけど、それは今を切り抜けた後の話である。
俺の計画が軌道に乗りさえすれば、蔵の倍返しぐらいはできると踏んでいるんだが。まずは人手だよなぁ。
「一刀~♪ まだ焼けないの?」
「今、火にかけたところだよ・・・。早く食べたいなら、皆を手伝ってくれよ、雪蓮・・・」
木の棒にくくり付けた子豚をじっくりと回し焼き始めた俺に、徳利を肩に下げて暢気に話しかけてくる雪蓮さんは、
ニコニコ笑ったまま手を動かそうとはしない。その分、後方で二人分以上の働きを見せている冥琳。
…つまり、いつも通り、である。
「駄目よ。私は一刀の護衛をしてるんだから」
表情を引き締めて、真面目な口ぶりで自分の役割を説明するが、説得力がまるでない。
あ、徳謀さんも冥琳と同じようなため息をつくんだな…苦労人なんだ…。
「雪蓮さま…では、その徳利はお預かり致します」
「!…ココはトクボウがイルからメイリンのテツダイしてくるわー」
ものすごい早さで撤収していった。徳謀さん二回目のため息。…後で華佗に診てもらった方が良さそうだ。
冥琳も含めて、むしろ定期検診する段取りでいいかもしれない。
ちなみに、子豚の丸焼き。実際焼き上がりまでには、6~8時間はかかる。刻に直したって、三刻なら四刻。
気付く人もいるかもしれない。北方三国志の張飛の野戦料理を模しているのだ。
…やりたかったんだよ! 華琳が読み物として良く出来ているからって俺も読んでハマって…こっちに来たら絶対にやってやるとか思ってたんだ!
焼けた所から切って食べていくはずなんだが、それでも時間がかかるよなぁ…。
強火の遠火で焦がさないようにじっくり焼いていくから仕方ないといえばそうなんだけど。
さてと、いい匂いがし始めたね。そして、恐怖よりも好奇心と食欲が勝った、怖いもの知らずの子供たちも近くに寄ってきている。
後ろから必死に追いかけてくる母親たちの姿もあるが、集団としては動かない。体の良い様子見の生贄ってもんだろう。…いい気分はしないな。
「…ぴかぴか光る服の兄ちゃん! それは豚を丸焼きにしてるの?」
「そうだよ。君たちや、お父さんやお母さんたちがお腹が減る頃と思ってね、こうしてたくさん持ってきたのさ」
「確かにお腹減ってきた…」
「俺もー」
「私もー」
子供たちが次々に同意を示す中、俺も自分の空腹を自覚する。
さっき、祭さんとの模擬戦で結構身体を動かしたし、氣もドカドカ使ったしなぁ…。
ぐぅうううううううううぅぅ…。
おおぅ。自覚した瞬間、盛大になってしまった…子供たちも、追いついてきたお母さん方も目が点ってことは、ハッキリ聞こえたよ、ね…。
「アハハハハっ! 一刀の腹の虫! はっずかしいの! 酒がうまーいっ!」
「逃げたんじゃなかったのかよっ! 俺の恥をアテに酒飲むなっ! 雪蓮には絶対にやらんっ!」
雪蓮につられて、子供たちが、その母親まで、笑う。皆笑顔。
ああ、この雰囲気だ。こういう雰囲気が溢れる街を、国を、作る為に。
…が、その前に今やるべきことはっ!
「その酒も没収だっ! そこの少年、皆で交代しながら、回し焼きしておいてくれっ! 焦げないようにお母さん達にも見ておいてもらうんだぞっ!」
「お、おぅっ! わ、わかったぜ! あっ、姉ちゃんが逃げるぞっ!」
「私の超聖水を渡したりするものですかっ!」
「なんでその龍玉ネタを知ってるっ!? つーか、待てっ!」
「待たない~っ♪」
驚異的な身体能力と、自分の血潮に等しい存在を守る為という意志も加わった、『神速の小覇王』という二つ名がつきそうな勢いで逃げる雪蓮。
氣を両足に分厚く纏い、気脈を全開放し、『黄金の両足』と化した状態で、猛追する俺。
二人が走り去ると旋風が巻き起こる為、料理を犠牲にしない方向へ逃げる雪蓮と追う俺。
その方向といえば、遠巻きに見ている解放軍の皆さんのいる方向であり…。
いい見世物だと袁家、孫家連合炊き出し部隊は笑いながら眺めているが、暴走が迫る解放軍の皆さんは我先に逃げろの大騒ぎ。
「雪蓮っ! 前見ろっ! 人が巻き込まれて飛んでいってるっ!」
「そんなこと言って私を止める腹でしょっ! 騙されるもんですかっ!」
…良く考えれば、俺が止まれば良かったんだが、気付いた時には、
なにやら伝令の知らせを受けた、例の御遣いも宙に飛ばされ、気絶するという惨状になり、
冥琳や七乃さんが手早く軍も動かしてくれたお陰で、死人無し、軽傷の怪我人多数、指揮官拘束…という、
理想的な鎮圧に成功したという結果になっていた。
俺と雪蓮はこっ酷く怒られたけど、雪蓮はそれでもお酒を守り切ったことにえらく誇らしげだったという───。
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前回のあらすじ:祭さんの矢の的になるという模擬戦も終わり、良く成長したと抱き締められる種馬さんだった。
人物名鑑:http://www.tinami.com/view/260237