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No.332786
金髪のグゥレイトゥ!さん
「あのさぁ法正」 「なによ種馬。私はあんたなんかと違って暇じゃないの。あんたは良いわよね、好きな時に好きなだけ腰振ってられるんですから」 俺のイメージって法正にどんな風に見えてるのだろう…。知りたい様な知りたくない様な…やっぱり知りたくない。この100%のツンな言葉で罵られたら正直立ち直れる自信が無い。
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「それだよそれ。他人を馬鹿にしたような態度は止めた方が良いじゃないか?皆、法正とは話しづらいって言ってるぞ?」 「問題無いわね。私は私のやりたい様にするだけだもの」 「朱里とも毎度毎度喧嘩するのもか?」 「…そうよ」 朱里と言う名を聞いて法正は少しだけ表情を動かしてみせた。そして俺の感が告げる。これは何か隠してるな、と。 「前から思ってたけどさ。何でいっつも朱里と喧嘩するんだ?」 そう。軍議の時、いやそれだけでは無い。私生活の時だって朱里と顔を合わせれば必ず法正は朱里を意味も無くキツイ言葉をぶつけるのだ。最初はまだ知りあって間も無いからと言う理由で皆放置をしていたが日に日にそれはエスカレートしていくばかりで、流石にこれは不味いだろうと言う理由でこうして俺が法正と話していると言う訳だ。 一番の理由は朱里がもう耐えられないと泣きついて来たからなんだけどさ。 「軍師同士が意見をぶつけ合うのは可笑しい事かしら?」 「軍議の時ならそれで良い。でも、法正の場合は違うだろ?何かしら理由をつけて朱里と喧嘩して。朱里が泣いてたぞ?」 「っ!?…あの子、泣いてたの?」 朱里が泣いていた事実を聞き。法正は目を見開く。この子のこんな反応を見せるのはこれが初めてだ。それと同時に意外な反応でもある。俺の予想だと『だからなに?』で済ませると思ったんだけど…。これはますます何かありそうだな。探ってみるか。 「ああ。嫌われてるのかなってさ…」 「そんな訳っ……嫌ってはいないわよ。他の連中はどうでも良いけど、あの子の…孔明の才能は確かな物だし。軍師として甘い所はあるけど、孔明の事は認めているわ」 認めてる?あの法正が?主である桃香でさえ敬語で話すものの、形だけって感じのあの法正が?し、信じられない…。 「…何よ?その目は?」 「い、いや、なんでない…。でもそれじゃ何でそんな冷たい態度を取るんだ?認めてるならせめて喧嘩はするなとは言わないけど、理由も無しに責めるのは可哀そうだろう?」 「……のよ」 「ん?何か言ってか?ごめん良く聞こえないんだけど…」 「~~~っ!分からないのよ!どうやって話せばいいかっ!仕方が無いでしょっ!?今まで他人を認める事なんてなかったんだから!対等に話をするなんて出来る訳無いじゃない!」 雪の様に白い肌を真っ赤に染めて、恥ずかしいの必死に耐えながらそう吠える法正。そして、俺はそれを聞いて漸く事の真相に辿り着いた。 あー………なるほど。つまりあれか?『好きな女の子を苛める男の子』的な。 「つまり…好きなんだな?朱里が?」 ボンッ 俺がそう訊ねると、蒸気が法正の顔から噴き出した。図星らしい。そうか…朱里は薔薇で、法正は百合か…。 「な、何を言い出すのよ!?私が孔明が好き!?は、はぁっ!?有り得ないわよそんなこと!ばっかじゃないの!?」 「はいはい」 「何分かってますみたいな顔してんの!?ふざけんじゃないわよ斬首にするわよ!?」 それは洒落にならんから止めろ。史実的に考えて君が言うと冗談に聞こえない。いや冗談じゃないみたいだね。いつの間にか忍ばしていた小太刀を首筋に当てて来てるよ!? 「い、いい!?今の会話は誰にも良いんじゃないわよ!?」 「あー…それ無理」 「はぁ!?」 いや、凄まれても無理な物は無理。だって…。 俺はスッと俺の後ろを指差す。 「…何よ?何かあるの?」 当然、法正もその指の指し示す先に視線を向ける訳だが。その先を見た瞬間、身体を硬直させる。 「―――――………なぁっ!?」 指が指し示す先。そこにあったモノは…。 「…は、はわわぁ//////」 うん。真っ赤になった朱里でした。朱里に相談されて最初は3人で話す予定だったんだけど、朱里が怖がって俺だけが話して朱里には物陰に隠れて貰ってたんだよね。 「い…………ぃぃぃいいいいいやあああああああああああああああああああああああーーーー!?」 法正の悲鳴が城全体を揺らした…。 ……その日以来、ぎこちなくも仲良く会話をする二人の軍師が目撃されるようになったらしい。
2011-11-11 05:33:30 投稿 / 1403×991ピクセル
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『舞い踊る季節の中で』 第151話
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「あのさぁ法正」
「なによ種馬。私はあんたなんかと違って暇じゃないの。あんたは良いわよね、好きな時に好きなだけ腰振ってられるんですから」
俺のイメージって法正にどんな風に見えてるのだろう…。知りたい様な知りたくない様な…やっぱり知りたくない。この100%のツンな言葉で罵られたら正直立ち直れる自信が無い。
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