一刀視点
「御遣い様、宜しいでしょうか?」
「うん? どうしたの?」
ある日のことだった。
俺と紫苑さんと麗羽さんで、いつも通り、政務室で江陵の政に関する話し合いを行っていた。既にここに滞在してしばらく経っている。さすがに人口が多いため、苦労も絶えないが、それなりの規模には発展させることが出来ている。
「永安から伝令が参りまして、至急戻ってきて欲しいとのことでございます」
「永安から?」
「はっ」
「何か起きたのかは知らされている?」
「いえ、特にその他には申し伝えられていないようでございます」
「そっか。わかった、ありがとう。下がっていいよ」
「はっ」
伝令を知らせてくれた兵士さんを下げると、麗羽さんに視線を向けた。麗羽さんも考えているようで、顎に手を添えて思案を巡らせている。
「何か起きたって考えるのが普通だよね?」
「そうですわね。向こうには桃香さんを始め、旧劉備軍の文官、武官が揃っているのですから、多少のことは自分たちで解決すると思いますわ」
それでも俺を呼び戻すってことは、それなりの大事がある可能性も考慮した方が良いだろう。少なくとも、曹操軍が襲来したってことはないだろうし、国内のことだとは思うのだけれど、さてどうしたものか。
「戻った方がよろしいですわよ、一刀さん」
「でもこっちの方は――」
「それはわたくしと七乃さんにお任せ下されば、問題ないですわ。一刀さんは紫苑さんと焔耶さんを連れて戻って下さいませ」
「分かりました、麗羽さん。それではこちらの方はお任せします」
「身命に賭して、ここの平和は守り抜きますわ」
優雅に微笑んで答える麗羽さん。
すぐに焔耶にもその旨を伝えて、俺たちは荊州から永安へと発った。
距離はある程度あるが、三人が馬を駆けらせれば、そんなに時間もかからずに永安に入ることが出来た。久しぶりの永安――街としては江陵の方が栄えているが、やはり、俺はこの街の方が好きだった。
登城しようと向かっていると、おそらく漢中へも伝令が放たれたのだろう、桔梗さん、翠さん、蒲公英、向日葵もいた。
「お主たちも来たのか。ふむ……、さて何があったのかの」
「桔梗さんたちも知らされていませんでしたか」
国内には未だに旧劉焉派の派閥もあるのだが、彼らが俺たちに対して叛旗を翻す力を与える程のことは許していないし、その程度のことなら、桃香たちで充分対応できるはずだ。
「ときに北郷?」
「はい?」
「我が弟子を籠絡するとは、やるのぉ。立派に女子の顔になっておるではないか」
俺の耳元で、桔梗さんはそう囁いた。
翠さんたちには聞こえていないようだけど、俺と後ろに控えている焔耶にはばっちり聞こえていて、思わず身体がビクンと反応してしまった。
「くくく……、事が終わったら、ゆっくり酒の肴にさせてもらうぞ」
そう言い残して、いつもと変わらない――随分、久しぶり見るような気がするのだけれど、嫌らしい笑みをしながら、翠さんたちを引き連れて先へ行ってしまった。
……どうして、あの人は紫苑さんのときといい、そういうことに目聡いのだろう。
紫苑さんの方を恐る恐る見てみると、どうやら焔耶とそういう関係になったことについては、前にも本人が言っていたように、気にしてはいないみたいだけれど、さすがに苦笑していた。
焔耶は見るまでもなく、顔を真っ赤にしている。
「じゃ、じゃあ、俺たちも行こうか……」
桔梗さんに言い当てられた通りなので、釈明することはないし、むしろ下手に焔耶に慰めの声でもかけようものなら、きっと本当に泣いてしまうだろう。
「うん……」
「ええ……」
気まずい雰囲気の中、俺たちは桔梗さんたちを追って、桃香たちの待つところへと向かったのだ。
「おーまーえーさーまーっ!!」
部屋に入るや否や、俺に向かって飛びかかってくる影が一つ――いや、むしろ俺が部屋に入るより前に、彼女は声を発していたので、誰かなんてすぐに分かったのだけれど、どうして、俺が入ってくるって分かったのだろう。
その人物――桜は真正面から俺の胸に飛びついた。
普段ならば、そんなことをしようものなら、美羽が問答無用で振り払うのだが、その美羽は未だに荊州にいるのだから、今は彼女の邪魔をする者はいない――と思った。だが、そうはいかないようだ。
「ふんっ」
「ぴぎゃっ」
俺に抱きついてたった一秒後に、焔耶による手刀を脳天に受け、無様にその場に墜落してしまった。焔耶も多少の手加減をしていたようだが、桜にとっては痛かったらしく、涙を浮かべながら、床で悶絶している。
「ううううううっ! これ、焔耶っ! お主は余を誰だと心得ているのじゃっ! 余は天の御遣いたるこの北郷一刀の正妻ぞっ! 主君の妻に対してそのような無礼な行為、許されるはずはなかろうっ!」
「まぁまぁ、桜。痛かったね。ほら、痛いの痛いの飛んでけー」
鼻息荒く怒りを示す桜を宥めるために、彼女の頭を優しく撫でる。俺は桜を正妻にしたつもりはこれっぽっちもないのだけれど、ここでそんなこと言ってしまえば、状況はさらに悪化してしまうだろうしな。
桜はこれで機嫌を良くしてくれたけど、焔耶は焔耶で、反省の色を全く見せていないし、逆に俺が桜に優しく声をかけてしまったものだから、それで逆に不機嫌になっていた。
しかし、それをきょとんした表情で見つめている他の面々に気付くと、あわあわと取り乱した。
「い、いや、違うっ。今のは……その……反射的に……そう、反射的にやってしまっただけで、何者かが一刀を襲おうとしていたと勘違いを……」
早口でそう言い募る焔耶であったが、言っていることは無理があった。もしも、俺を守ろうとしていたのなら、身を挺して守るのが、焔耶のやり方だし、さっきも言ったけど、桜が飛びかかろうとしていたのは、部屋に入る前から分かっていた。
未だに言い訳を言っている焔耶を、他の面々は訳の分からないといった表情で見つめているのだが、桔梗さんだけは笑いを堪え切れずに噴き出していた――いいや、彼女の他にも星も同様のリアクションだった。まさか……ね?
「ごほん。御主人様も到着されたことであるし、始めたいと思うのだが、よろしいですね?」
この混迷となった場を速やかに治めようとしてくれたのは、愛紗だった。上手く仕切ってくれる存在は非常に助かる。俺たちはこういう場をずっと楽しんでしまうことが多いのだから。
「あぁ。よろしく頼む。それで、一体何があったんだ?」
「今回、御主人様を始め、紫苑と桔梗にまで戻ってきて頂いたのは、南蛮について訊きたいことがあったからなのです」
「南蛮について?」
南蛮とは、益州西南部の雲南などの地域の総称である。
「南蛮がどうかしたのかい?」
その質問には朱里が答えてくれた。
「どうやら、ここ最近、不穏な空気が漂っていたようで、官吏にも充分注意を促していたのですが、私たちに対して叛旗を翻す構えを見せているようです」
「何だって?」
朱里はその経緯について詳しく説明してくれた。
「なるほどね。納税を拒んだ挙句に、俺たちが派遣した官吏も追い出してしまったわけか」
朱里の話によるとそうらしい。それについて詠が、俺たちが反乱を成功させた直後辺りから、小さな反乱の芽はあったようで、それは気にする必要もない程度の規模だったようなのだが、ここ最近になって急激にその波が膨れ上がったらしい。
「これはボクの責任だわ」
「そんな気にするな。詠でも見破れなかったのなら、誰にも分からなかったさ」
「だ、だけど――」
「もう起きてしまったことは仕方がない。それよりもこれからの対応策を練らないと」
「それで儂と紫苑を呼び戻したわけか」
「はい。新参者の私たちでは、これまでの南蛮と益州との関係は分かりませんし、文官たちに訊いても明確な回答は返ってきませんでした。昔からここに仕えているお二人なら分かるかもしれないと思いまして」
確かに、朱里たちでは分からないだろう。俺自身、これまで南蛮については、国交を結んでいたこと自体は知っていたけど、詳しい状態までは分からない。
「ふむ……」
「それがね、私たちにも分からないのよ」
紫苑さんの言葉に、桔梗さんも申し訳なさそうに黙って頷いた。
「分からない?」
さすがに二人が分からないと言ったのには俺も驚いた。
二人は益州の宿将である。二人に加えて竜胆がいたから、益州の兵は精強な質を保つことが出来たのであるし、竜胆は基本的に将軍として軍務を担当していたのに対し、桔梗さんや紫苑さんは政にも精通していたのだ。
その二人をしても、益州と南蛮のこれまで関係が分からないというのは、一体どういうことなのだろうか。
「まぁ正直なところ、儂や紫苑でもそこについては触れることが出来なかったのだ。南蛮との交易が盛んになったのは、思えば、桜が――劉璋が即位した頃であり、それは劉璋自身が行っていた」
その発言に皆の視線が桜に集中したが、勿論、桜はそんなことを知るはずはない。
彼女は言わば劉焉の人形として存在していたに過ぎず、確か、洗脳めいたことを施されていたため、それが解かれてからは、かつての記憶のほとんどを失っている。そして、その洗脳をしたのが、南蛮の術師だったはずだ。
「じゃあ、南蛮と密接な関係を持っていたのは劉焉ということか」
「そうでしょうね。私たちは劉焉に左遷という形で、成都から追い出されていたし、詳しい事情までは分からないわ」
確かにそれでは二人でも分からないだろう。
だけど、劉焉が南蛮の術師を使って桜を操っていたのならば、少なくとも劉焉と南蛮は良好な関係を保っていたはずだ。
そして、俺たちがその劉焉を排除してしまったのだから、南蛮が俺たちに対して反意をを抱くのは自明の理というものだ。
「しかし、そうなってしまうと、向こうの主張を政策に取り入れるなどの和平案は採れませんね。兵を動かすのはなるべく避けたかったのですが」
困ったように言う朱里。
荊州での戦で、大規模な兵を動員してしまったため、これ以上の軍費は好ましいことではないのだろう。江陵の兵士は駐屯したままであるし、南部の兵も一部は残してあるから、出兵出来る数も多くはない。
「だが、このまま放っておくままにも出来んだろう。御主人様、ご決断を」
「うん、愛紗の言う通りだな。北には曹操さんがいて、いつまた戦になるか分からない以上、背後の憂いは断っておきたい」
「分かりました。兵と軍費は私たちが何とかしましょう。それで、率いる将ですが……」
「主力は紫苑さんと桔梗さんにお願い出来ますか? なるべく優秀な弓兵を率いて下さい」
「ふむ、承知しましたぞ。しかし、弓兵ばかり率いるのには何か訳がありますのでしょうな?」
「ええ。南蛮はここと気候がかなり異なっていて、食物を運んでも腐ってしまうんですよ。だから、なるべく現地徴集するために、二人には狩りもしてもらいたいんです。それから、朱里、君が軍師として同行してくれ」
「はわわっ……。分かりました。足手纏いにならないように頑張りましゅ……あぅ」
「うん、そんなに気負わなくていいからね。後は、詠、今回の輜重部隊の準備をよろしくね。さっきも言ったけど、なるべく腐り難いものを運ばせてくれ。それで、その指揮は、そうだね、焔耶にやってもらうよ。それから、歩兵の指揮は愛紗に任せるね」
南蛮に出兵するなら、相手は間違いなくあの孟獲だろう。こちらの世界の孟獲が一体どのような姿をしているのかは、非常に興味があるところだけれど、演義の世界では、確か南蛮勢はかなり個性的なキャラをしていたはずだ。
孟獲自体が首を刎ねられても平気だったりとか、兀突骨という将は、確か身長が三メートル近くあるという記述だった気がする。演義自体が、本当の歴史とは別物だから、まさかそんな人間がいるとは思えないけれど、この世界では何が起こるか分からない。
実際に俺の周囲にいる、歴史上の猛将たちは皆女性だし、恋さん一人を例に挙げても、正直人間離れした部分もあるからな。
「御主人様、私は?」
自分を指さしながらそう告げたのは桃香だった。
「ん? お留守番?」
「えーっ! いつも御主人様ばかり危険な目に遭うなんてダメだよっ!」
「そう言われても――」
「今回は私も行くからねっ!」
「いや、でも危な――」
「行くからねっ!」
「だから――」
「行くからねっ!!」
「……分かりました」
そういうわけで、着々と出陣の準備は進み、俺たちは五万の兵を率いて、南蛮へと進むのだった。俺たちの知らぬ未開の地へと足を踏み入れようとしているのだ。
その道中。
「今回は仕方なく許可したけど、今後はあまり無茶するなよ」
桃香と歩を合わせながらそう告げた。
桃香は武に優れている訳ではないから、あまり危険な地に行って欲しくはない。もしも、彼女の身に何か起きてしまえば、それは益州にとって大打撃になる。桃香を慕っている者も少なくないのだ。
「だけど、いつも御主人様ばかりが戦地に赴いて、私が安全な場所にいるのは不平等だよ。荊州制圧のときだって、御主人様や麗羽さんが江陵で曹操さんと戦って、愛紗ちゃんや鈴々ちゃんが南部で戦っているのに、私だけ……。待っている身って言うのも辛いんだよ?」
「む……」
「私は確かに戦争では役に立たないかもしれないけど、それでも皆の支えになることくらいは出来るよ? 皆の恐怖や辛さを共有することくらいはさせてよ?」
「…………」
何も言い返すことが出来なかった。
俺は桃香を少女のように扱っていたのだが、それは桃香が潔しとするものではなかった。桃香もまた自分で出来ることを模索しているのだ。その気持ちは尊重されるべきものであろう。
見た目は確かに単なる可愛い女の子かもしれないけど、彼女も王として曹操さんや雪蓮さんと並び立とうとしているのだ。その覚悟を定めたのだから、自分だけぬくぬくと過ごすことは出来ないのだろう。
「分かった。じゃあ、俺も桃香を頼りにするね」
「うんっ!」
嬉しそうに微笑む桃香。
「あ、そういえば、どうして御主人様は南蛮について詳しかったの? 行ったことないんでしょ?」
「南蛮については、確かに行ったことないけれど、俺のいた世界で聞いたことがあるんだ。おそらく、南蛮での反乱を主導しているのは、孟獲っていう人物だと思う」
「孟獲さん?」
「ああ。実際は分からないけれど、たぶん凄い人物な気がするな」
「孟獲さんについては、私も噂で聞いたことがあります」
俺たちの話に朱里も加わった。
「なんでも、身の丈は十二尺にも及び、生きたまま獣を喰らうそうですよ……」
「嘘っ! そんな人に私たち勝てるの!?」
桃香は怯えたように俺を見つめた。
でも待て、それって孟獲じゃなくて兀突骨の話じゃなかったか?
「それに南蛮には得体の知れない化物も多く生息していて、孟獲さんはそれを自在に操ることが出来るそうですよ」
「え! ば、化物……?」
「まぁ、心配しなくても、俺たちは勝てるよ」
「もうっ! どうして、そんなこと言い切れるの? 生きたまま獣を食べるってことは、私たちも……それに、化物なんて……キャーッ!」
「はわわーっ!」
「だって、俺達には稀代の天才軍師こと諸葛孔明がいるんだから」
悲鳴を上げている二人に対して俺はそう告げた。
「はわわっ! 私でしゅか!」
「うん。俺の世界でも、朱里が孟獲を相手に七回勝って心服させるって逸話があるんだよ」
七縱七禽の話は有名だからな。兵力や兵の質までは分からないし、今回は俺たちの方が数は少ない可能性が高いけれど、相手に朱里レベルの軍師がいるとは考え難い。
いずれにしろ、食物に関しては、桔梗さんと紫苑さんが確保してくれるし、後はここら辺の水はろ過して飲むように指示すれば、特に問題はないかな。さすがに某ゲームみたいに、本当に毒の泉があるわけじゃないだろうしな。
孟獲も俺のイメージが完全にあのゲームのキャラになっているからな。実際はどんな人物なのだろう。愛紗や鈴々も見た目はかなりかけ離れているけど、内面に関しては共通しているところもある。
孟獲の人間性って言えば、傍若無人な大王様って感じだろうから、もしかしたら、女王様タイプだったりするのかな――なんて、想像を膨らませているときだった。
「御遣い様っ! 劉備様っ! 南蛮の大王を名乗る孟獲という人物が現れましたっ!」
「分かったっ! すぐに行くっ!」
そして、兵士たちに案内されて、先に行ってみると、そこに一人の人物がいた。
俺たちの行く手を遮るように仁王立ちし、俺たちを睥睨する姿――その異様な佇まいに兵士たちは困惑した表情を浮かべていた。
「みぃこそが、南蛮の大王孟獲なのにゃーっ!」
目の前にいたのは猫耳娘だった。
あとがき
第六十一話の投稿です。
言い訳のコーナーです。
さて、皆様、投稿が遅れてしまったのをまずはお詫びいたします。正体不明のスランプを未だに脱し切れずにおり、パソコンの前に座っても、展開は決まっていたにも関わらず書くことが出来ませんでした。
従って、本当はこの話を入れる前に、雪蓮たちとの絡みを入れる予定でしたが、急遽順番を変更して、こちらを先に執筆することにしました。雪蓮たちとの絡みは、南蛮編が終了したら書く予定です。
さてさて、本編についてですが、完全に纏めることが出来ずにグダグダになってしまいました。どれだけ足掻いてもこれ以上の文に仕上げることが出来ずに、しかし、これ以上投稿を先送りにするのもどうかと思い、投稿に踏み切りました。
いや、不平不満があることは作者自身がもっとも知っていることではあるのですが、申し訳ありません。これ以上は不可能と判断しました。
今回から始まる南蛮編。もちろん相手は我らが大王様こと美以です。
原作及び三国志演義でも、南蛮征伐の話はコミカルに描かれております。さすがに作者も美以たちをシリアス化することは出来ませんので、原作通りのまま、しかし、それだけでは面白くないので、オリジナル展開を含めながら、シリアスな場面も送りたいかなと思っております。
今回は荊州激闘編とは異なり、短くあっさり目に描きたいと思っております。
さてさてさて、次回は南蛮編の全貌を明らかにしながら、荊州と益州の関係について、描きます。
年内にこの話を終わらせて、次の話も書きたいと思っておりますので、もうしばらくこの駄作にお付き合いして頂けると嬉しいです。
相も変わらず駄作ですが、楽しんでくれた方は支援、あるいはコメントをして下さると幸いです。
誰か一人でも面白いと思ってくれたら嬉しいです。
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第六十一話の投稿です。
荊州での戦も終わり、江陵で過ごす一刀たち。そこに永安から言伝を携えた伝令が訪れ、急遽永安に戻ることになった。それは新たな戦いの幕開けだった。
新章突入です。駄作のはいつも通り、寛大な気持ちで御覧ください。それではどうぞ。
コメントしてくれた方、支援してくれた方、ありがとうございます!
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