No.320472

一刀の晋王転生録 第一章六話

k3さん

六話いきます。
とりあえず予定どうり隠密にいきたいと思います。

2011-10-18 23:03:04 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:10810   閲覧ユーザー数:8767

第6話

  「司馬家の隠密」

 

一刀は賊討伐が終了したので自分の屋敷に戻ろうとしていた。

 

都、洛陽に戻ったころにはあたりは暗くなり始めていた。

 

ちなみに一刀は江里香を城まで付き添っていた。

 

「江里香さん、お疲れ様。」

 

「一刀殿こそ、お疲れ様です。」

 

お互いそういった後、江里香は一刀の手を取り、

 

「それでは、またお会いしましょう。」

 

一刀の手を両手で握った。

 

「うん、また・・・」

 

そうして二人は別れた。

 

(ど、どうしましょう!、お、思わず一刀殿の手を握ってしまいました・・・)

 

江里香は手を見ながら顔を赤くした。

一刀は理鎖に報告するため部屋に訪れていた。

 

「そう、ご苦労様、自分達の部屋に戻っていい。」

 

一刀の報告を聞いた後、理鎖は一刀にそう伝えた。

 

「それじゃ、美華の様子を見てくるよ。」

 

そう言って一刀は理鎖の部屋から出て行った。

 

しばらくして・・・

 

「司馬懿様・・・」

 

暗闇から一人の少女が現れた。

 

「どうだった?」

 

「は、各地で情報を集めてみましたが、やはり賊が増え始めています。

 

 それも異常なほどに・・・曹操、孫堅のところはあまり出ていない

 

 ようですが・・・」

 

「そう、やはり・・・」

 

理鎖は彼女の報告を聞いたあと思考する。

 

(もうすでに限界を超えようとしている・・・近いうちに民達の反乱が

 

 起きてしまう・・・)

 

理鎖はこのあとの時代の流れを感じていた。

 

(それにしても、孫堅のところはともかく・・・曹操か・・・

 

 あのいたずらがすぎる娘が立派になったものだ。)

 

そう考えていると外から大声が聞こえた。

 

「おい美華、どこに行くんだ!?」

 

「あの女に一刀に必要以上に近づくないように言ってくる!」

 

どうやら一刀と美華のようだ。

 

「あの女って誰だよ?」

 

「鄧艾!、一刀の手から鄧艾の肌の匂いがした!!」

 

「何でわかる!?」

 

一刀は必死に止めているようであった。

 

「ふふふ・・・さすがは一刀様、相変わらず人を惹きつけていらっしゃい

 

 ますわ・・・特に女性を・・・」

 

隠密の少女は微笑んだ。

 

「お前もその一人ではなくて?」

 

「ええ、私もその一人ですよ。」

 

隠密の少女は隠さずにそう答えた。

 

そして・・・

 

「こんな私にも良くしてくださって・・・ああ、一刀様!

 

 あなたはなんて素晴らしい方なのでしょう!?あなた様が望めば

 

 私の身体も捧げますのに・・・そしてあなた様のためならどんな

 

 命令でも遂行しましょう。あなた様のためなら・・・・・・・・」

 

(本当に狂信者・・・)

 

そう思いながら理鎖は女性を正気に戻すために、

 

「まだ話は終わっていない。」

 

そう言いながら女性の耳を引っ張る。

 

「す、すみませんでした・・・」

 

少女は正気に戻った。

この少女は、漢の重臣の娘であった。

 

宦官の謀略により、罪をなすりつけられ少女を除く家族すべてが

 

処刑されてしまう。少女は両親が密かに逃がしたため助かった。

 

このあと少女は復讐のために行動した。

 

何度も宦官を暗殺してきた。

 

少女の武はそれほどではないが、気配を消すのが上手すぎるのである。

 

そしてその闇の手は一刀にも向けられた。

 

復讐で周りが見えなかったため、漢の為に動くように見える司馬家も

 

敵にしか見えなかったのだ。

 

少女は一刀を暗殺しようとしたが失敗に終わる。

 

一刀に近づくことはできたが攻撃は防がれてしまったのである。

 

なぜ、と少女は思った。

 

理由は先も述べたが武がそれほどではなかったからであることと

 

一刀曰く、

 

「殺気は隠せてもその目に宿る殺意は隠れていなかった。」

 

とのことであった。

 

憎しみが深すぎることが原因だということである。

 

その後一刀は少女の口から少女の過去を知る。

 

一刀は少女は抱きしめた。

 

なぜ、と少女は再び思った。

 

暗殺されそうになった相手を抱きしめるのか。

 

そして一刀は少女の顔を見て、

 

何もできなくて悔しかっただろうと、

 

孤独で辛かっただろうと、

 

そして

 

自分が君の気持ちを受け止めてやるからもう大丈夫だと・・・

 

一刀の優しさ、暖かさ、そして笑顔によって

 

少女の氷の心はあっさりと溶かされてしまい、

 

少女は一刀の胸の中で涙を流した。

 

これを機に少女は一刀を崇拝し、愛するようになり

 

自ら司馬家の隠密として働きたいと志願する。

 

その際、司馬家内でいろいろと問題があったが(特に美華)、

 

一刀が何とか説得し、司馬家の隠密として働くようになった。

そして現在に至る。

 

すべて話が終わった後、

 

「じゃあ、引き続き調査をお願い。」

 

という指示を理鎖から受け、

 

「は、かしこまりました。」

 

そして少女は姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

(この賈公閭、司馬家のため、一刀様のため、全力を尽くしましょう。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女の性名は賈充、字は公閭、真名を闇那(アンナ)という。

 

 

 

 

 

 

 

というわけで六話です。

 

このあとはオリキャラではなく

 

原作の恋姫との絡みにいきたいと思います。

 

 


 
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